ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

番外編<真冬のノリクラサミット>
(2015/12/26〜27) A

Top-page > Index > Page:  1  2  3  4  5 

(Update:2015/12/31)

  

【休暇村ゲレンデを出発】

コース図 − 【拡大表示】

こちらが今回のコースマップ(GPSのトラッキングではありませんので、完全な正確性はありません)。
休暇村ゲレンデ(標高1600メートル) → かもしかゲレンデ(標高1800メートル、区間距離1.4km) → ツアーコース入口(標高2000メートル、区間距離550m) → ツアーコース位ヶ原急斜面・11号カーブ(標高2500メートル、区間距離1.8km) → 位ヶ原〜屋根板(標高2500メートル、区間距離600m)まで登り、屋根板を下山滑走して、標高2350メートルの位ヶ原山荘を目指します。

今後、積雪量が増え、リフト営業が開始されれば、「ツアーコース入口」まで歩かずにリフトを利用することができます。なお、入山に当たっては、経験者同伴が必要で、初心者単独の行動はオススメしません。

 

  場所 標高(m) 直線区間距離(km)
登り 休暇村ゲレンデ 1600
1.4
かもしかゲレンデ 1800
0.55
ツアーコース入口 2000
1.8
ツアーコース位ヶ原急斜面・11号カーブ 2500
0.6
屋根板(位ヶ原) 2550

登り合計

950 4.35
下り 屋根板(位ヶ原) 2550
0.8
位ヶ原山荘 2350

下り合計

200 0.8

総計

1150 5.15

登りは標高差950メートル・距離4.35km、下りは標高差200メートル・距離0.8kmで、総計は標高差1150メートル・距離5.15km、平均勾配22%です。

 

休暇村ゲレンデ − 一部で石やブッシュが

休暇村ゲレンデは、一部でブッシュや石が見え隠れしています。ただ、先週はほとんど雪のない状態でしたので、劇的に回復しているといってよいでしょう。圧雪作業が行われたようで、下地がしっかりとしています。そのため、積雪量は少なくても、普通にターンして滑走することができる状態です。昨晩からの降雪は5センチ程度、降り続く雪にともない、翌日(12月27日)は休暇村ゲレンデの営業が始まりました。

 

気温マイナス2℃ 歩き始めてすぐ、もう暑い!

気温はマイナス2℃、吹雪が続きますが、歩き始めて間もなく、暑くてアウターのベンチレーターをあけたり、脱いでしまう方もいらっしゃいました。冬の山行は寒いものというイメージがあるかと思いますが、いかに汗をかかないかという点も重要なポイントです。汗をかいてしまうと、それが逆に冷え込む原因になるからです。もし、暑くて汗をかいてしまっても、すぐに発散できるインナーを着ていることがさらに重要になります。寒さを防ぐのと同時に速乾性に優れた高機能な素材はいろいろありますが、ウール素材のインナーがお勧めです。

 

新雪が舞い上がる − テンションも舞い上がり気味

登るにつれて徐々に雪が増えて行き、足を踏み出すたびに新雪が舞い上がります。そんな様子に無邪気に喜び、「もしかして、『かもパウ』しちゃおうかな〜〜」と、この先のかもしかゲレンデでパウダーランができることを期待しながら登ります。

ツアーコースはブッシュがまだ多いため、相当積雪量が多くならないとパウダーを楽しむことができませんが、ゲレンデの場合は、秋に草刈りされてありますので、積雪量がさほど多くなくても滑走可能です。そのため、初冬のこの時期のかもしかゲレンデは、パウダーが楽しめる確率が高いわけです。

 

正面にかもしかゲレンデ 三本滝レストハウスへ

休暇村ゲレンデを登りつめて、その先のかもしかゲレンデが正面に見えてきました。その前に、一度、三本滝レストハウスに立ち寄って小休憩です。ただし、リフト運行が始まっていませんので、三本滝レストハウスは休業中です。

 

小休憩

登り始めて約1時間。重い荷物に解放されて、ほっと息をつける瞬間...ここから先は、屋根のある場所はありませんから、荷崩れなどのパッキングのチェックも入念に...

 

気になるのは背負子 「バランスが取れてて背負いやすい」

おそらく、今回の荷物で一番重い背負子に興味津々の新メンバーの方。背負わせてもらうと「確かに重いけど、バランスが取れていて、背負いやすい...」と、このまま背負っていきそうな雰囲気...夏のノリクラでは鍋釜満載のザックを背負い、自転車にスキー板を括り付けて、大雪渓までヒルクライム。もちろん、そのあとは、大雪渓での夏スキー&鍋釜ランチが待っていて、前菜のヒルクライムから始まる「フルコース」が完結できないと満足できない性分でした。ですから、来年からは背負子での参加要請を検討することになるでしょう...(笑)。

 

登山届のポスト − 三本滝レストハウス入口にあります

岐阜県に引き続き、長野県も登山届の提出を義務づける登山安全条例が12月に可決しました(施行は来年7月)。三本滝レストハウス入口に登山届のポストがあるのをご存知でしょうか?近年はインターネットでの登山届ができるようになりましたので、事前に届けることも可能です。

なお、ポストには用紙が備え付けてありませんので、ご自身で事前に用意する必要があります。

 

かもしかゲレンデへ

それでは、スキー場トップのかもしかゲレンデを登ります。

 

【かもしかゲレンデからツアーコース入口へ】

かもしかゲレンデ − 新雪10センチ

標高1800メートルのかもしかゲレンデは、新雪10センチ程度。こちらも圧雪整備がすでに行われて、もう少し積雪が増えれば、営業可能な状態。

 

下地が固くパウダーはあまり楽しめない

「かもパウ」を期待しながら登ってきたものの、圧雪整備で下地が固くなり、新雪量もさほどではありません。「まぁ〜いっか...このままツアーコースへのぼるか...」と、やむなくこのままツアーコースへ...パウダー以外には眼中にないご様子ですが、ここで10センチ程度も降っているわけですから、この先のツアーコースはもう少し期待が持てると思いますよ。

 

ツアーコース入口へ

そして、標高2000メートルのツアーコース入口へと向かいます(右の画像)。リフト営業が開始されていれば、ここまでリフトを3本乗り継いでやってくることが可能です。この付近までがスキー場エリアで、中央に見えるツアーコース入口急斜面からは、スキー場の管理区域外の山岳エリアとなり、冬山装備が必要なエリアになります。

つまり、スキー場エリアでの怪我などは、スキー場のパトロールに要請できますが、ツアーコースでの怪我などは、警察(山岳救助隊)への要請となります。警察への救助要請の場合、すべてが無料というわけではなく、救助内容によって、民間ヘリコプターや地元遭対協などが救助出動した場合は、高額な実費が発生します。そのため、ツアーコースに入山する場合は、山岳保険加入をお勧めします。また、登山届も忘れずに...(登山届ポストは三本滝レストハウス横にあります)

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2015ノリクラ 雪渓カレンダー
番外編 Vol.1(2014/12/27〜28) A

先週のツアーコース入口急斜面
今週のツアーコース入口急斜面
近年まれにみる少ない状況

左上は昨年同時期の入口急斜面、右上は先週の入口急斜面、下段は今回の入口急斜面の様子です。昨年との違いはご覧のとおり明らかです。ただ、昨年は例年よりも積雪量が多い年でしたから違いが如実です。過去5年間と今年を比べると、これほどまで地形が残っているシーズンは珍しく、近年まれにみる少ない状況といえます。

 

吹雪の中、小休憩

気温はマイナス6℃、吹雪がやや強くなる中、小休憩...

 

「今日はサミットですか...」 「来年は参加してみたい!」

...と、そこへ上から下山滑走してきたこちらの常連ボーダーの方。「今日、サミットですか!昨年もちょうど、ツアーコース入口でお会いしましたよ〜。位ヶ原山荘って泊まったことないんですよ。一度行ってみたい!」と、声をかけてくださいました。ですから、来年のノリクラサミットへのご参加をお願いすることにいたしました。ノリクラサミットは厳冬期に自力でツアーコース・位ヶ原山荘に到達可能な方のみを対象としておりますので、こちらからお声をかけさせていただく形で募っています。

 

入口週斜面は登行も下山滑走も可能になる

積雪量が少ないこの時期、ブッシュがまだ多いため、登ることができても下山滑走できない状態が続きます。でも、ここまで広くなれば、なんとか滑り下りて来られるようになります。

 

最上部 − シールが滑りやすく、苦労する方が多い

スキー場の雪質が日によって異なることがあるように、ツアーコース内も天候で雪質が大きく変わります。こちらは入口急斜面の最上部で、多くのスキーヤーが登行に苦労する箇所ですが、今日のように雪質が柔らかく、登りやすい場合もあれば、シールのグリップが全く効かないハードパックな状態になることもあります。また、シーズンに1〜2回ほど厳冬期でも雨が降ることがあり、その翌日はアイゼンがないと登ることができないアイスバーンになることもあります。

ツアーコースといえども常にパウダーばかりではなく、様々な雪質が天候によって巡り回り、その中の一つがパウダーコンディションといってよいでしょう。

 

ツアーコースの滑走は5月中旬まで−滑走可否は当WebSiteで

ツアーコースでの登行・下山滑走は、12月中旬ごろから5月中旬まで、ゴールデンウィーク以降になると、雪解けでツアーコースでの下山滑走が困難になりますが、その中でも滑走可否を握るのがこちらの入口急斜面です。当WebSiteでは、ゴールデンウィーク前後から、ツアーコースの雪解け状況をお伝えしておりますので、春スキーの時期に下山滑走される場合は当WebSiteをチェックの上、下山滑走の判断をしてください。

■ 次のページは >>  Page3 【ツアーコース − 1番標識〜6番標識】 ■


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  Next>>