ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.18(2016/09/10〜11) @
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朝晩の「涼しさ」という感覚から、朝晩の「冷え込み」という表現のほうがよいでしょうか?台風が一つずつ通過するたびに北からの冷たい空気の流れ込みがあって、夏の空気から秋の空気へと変化する様子を肌身で感じられるようになってきました。店頭に並ぶ秋限定のお菓子・飲み物のパッケージも秋色一色で、やはり、目線も秋を求めてしまうもの...少しでも色づいた紅葉を見つけると宝物でも見つけたような感覚になってしまいます。
9月10日(土)は、青空も雲も空気感もすべてが秋らしい一日に。日差しは比較的強かったものの、爽やかな空気に包まれて、暑さを感じません。それどころか、休憩しているとひんやりとした感覚を覚え、夏が完全に終わったと実感します。ですから夏スキーも終わりに...というわけにもいかず、今日もしぶとく常連スキーヤーがお越しになっていますが、雪渓は横幅が先週の3分の2まで減少し、驚くほど小さくなってしまいました。幸い縦方向の距離はほとんど変わりありません。わずかなバーンでも雪面に立つだけでもかなり違うものです。
9月11日(日)は、終日曇であったものの、それ以上天候の崩れはありません。ただ、天気予報で雨のマークが並んでいたこともあり、人出はまばら。一部で始まった紅葉は昨日よりも色合い増し、早く紅葉シーズンが来ないかと、始まっていない部分を急かしているようにも見えるほど。じーっとしていると寒さを覚える状況は先月までは見られず、暑さよりも寒さ対策を整えないといけない状況になってきました。
大雪渓の積雪状態は、この後のコーナーで詳しくお伝えしますが、雪渓下部・中段、および、雪渓上部右側はすでに積雪がなくなり、現在残っているのは雪渓上部左側のみで、滑走は上級者・雪渓上部左側滑走経験者に限定されます。滑走距離はわずか30メートルで、今後、滑走不能になる可能性が高くなってきました。
紅葉については6ページ目からお伝えいたします。全体的には始まったといえるレベルではありません。ただ、部分的に進んだところはかなりの色合いとなっていて、次週末あたりから全体的にも紅葉が始まったと感じさせるようになるのではと思います。
それでは、二日間の様子をご覧ください。
【9月10日(土)、朝の観光センター駐車場】
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観光センター前駐車場 |
朝7時の観光センター前駐車場。
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秋の雰囲気へ |
若干雲がたなびくものの、快晴の朝を迎えます。強い日差しが肌に突き刺さる感覚が、すでにこの時間帯からありますが、気温13℃と肌寒ささえ感じさせる状況。季節は確実に秋へと深まりつつあります。
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夏休みが終わって紅葉までは、人出は少な目に |
観光センター前駐車場は、この時点で90台ものマイカーがお越しになっているものの、それ以上の人出はなく今日は幾分静かな状況。7時のシャトルバスは1台運行で、それ以降の便も2台程度の運行でした。
夏休みが終わって、紅葉がまだ始まっていない状況に加え、始終松に三連休を控えていることから、人出がやや少ないものとみられます。天気予報に晴れマークが並び、実際の天候がご覧のように良くても、控え目になるのは不思議ではありません。
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朝晩はもう寒い! 防寒着に袖を通す | やせ我慢の運転手さんを見て... |
朝晩は半袖では寒く、改札を行う車掌さんは防寒着に袖を通します。しかし、運転手さんは半袖姿のままでちょっとやせ我慢...それを見る車掌さんは「こんなに寒いのに半袖だなんて...」と、ケタケタと笑い、そんなコミュニケーションが毎朝繰り返されています。
山頂方面に向かう方はもちろんのこと、これから始まる紅葉散策にお越しの方は、ウインドブレーカーなど羽織るものをご持参ください。
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リカンベントでヒルクライムに挑戦! |
いつもはロードバイクなんですが、今日持ってきたのはリカンベントと呼ばれる寝そべって走る自転車。「今日はこれでヒルクライムなんですが、登れる自信がありません...」 全日本マウンテンサイクリングin乗鞍では、リカンベントの出場枠はありませんが、同じヒルクライムのツール・ド・美ヶ原にはリカンベントの部門がありますので、ヒルクライムが不可能ではありません。でも、見るからに登りは難しそう...実際の走行シーンは次のページで紹介いたします。
8月までは大半の選手が大会に向けた練習目的にお越しになっていますので、ロードバイク一辺倒でしたが、秋のヒルクライムは早く走ることが目的ではなく、秋のノリクラを楽しむことが目的。この後も変わった自転車にお会いすることができました(こちらも次のページにてご紹介します)。
【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景T(観光センター〜三本滝ゲート)】
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鈴蘭バス停のカエデ |
それでは、大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。こちらは観光センターのすぐ先ににある鈴蘭バス停のカエデ。
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昨年の鈴蘭バス停のカエデ 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2015/09/12〜13) @ |
今回の鈴蘭バス停のカエデ ここ数年間で色付きが最も遅い |
このカエデは周辺一帯よりも紅葉がひと足早く進むことが知られていますが、今年もお盆過ぎから少しずつ色づきが感じられるようになってきました。でも、昨年と比べると少し遅い状況のようで、週を重ねるごとにその開きが目立ってきました。おそらく、ここ数年で、最も色づきが遅い状況のようです。
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ミズナラの回廊 − 色づきが始まるが... | 葉が乾燥気味 |
さらに進んで、善五郎の滝駐車場からすずらん橋駐車場に向かう沿道のミズナラの回廊。こちらも昨年と比べると少し遅れている模様。そして、葉の状態をよく見ると、黄色く紅葉が進んだものの多くが乾燥気味。
色づきが進み始めると枯れてしまうものが目立つのが残念ですが、こちらのミズナラに限らず、今年は全山的に同じような傾向がみられます。
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道路に落とし物 | ミズナラの実(どんぐり)が実る |
今年もミズナラの実(どんぐり)が確認できました。ほぼ例年並みか少し早い状況。出来具合は昨年ほど多くはありませんが、見つけるのに苦労するほどではありません。どんぐりの豊凶が、人里へのツキノワグマの出没に関連し、ツキノワグマが越冬するには欠かせない木の実です。
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ヤブデマリ − まだ赤くなっていない |
こちらはヤブデマリ(藪手毬、スイカズラ科ガマズミ属)の実。例年ならもうすでに赤色から黒色の実になっていておかしくない時期ですが、まだ赤くもなっていない状況で、紅葉が進み具合と同様に少し遅れているようです。山頂方面の紅葉は6ページ以降でお伝えしますが、昨年より若干遅れているものの、例年より早い状況です。
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今回の鈴蘭橋 | 紅葉を迎えた鈴蘭橋(昨年10月中旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2014/10/18〜19) D |
ノリクラの紅葉エリアは標高2700メートルの大雪渓から標高1500〜1400メートルの乗鞍高原まで広がり、9月中旬の大雪渓から、10月末の乗鞍高原まで、1ヶ月半もの長期間楽しむことができます。しかし、各エリアの紅葉は長くて2週間、本当に良い状態のピーク期間は1週間もない状態。そのため、事前にいつが良いのかどこが良いのか下調べしておく必要があります。
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今回の休暇村〜三本滝間 | 紅葉を迎えた休暇村〜三本滝間(カラマツ、昨年10月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) D |
乗鞍の紅葉情報をまとめた 紅葉情報INDEX から当WebSiteのすべての紅葉情報へアクセスでき、その中に、乗鞍の紅葉を大まかに把握するには、乗鞍紅葉情報 は初めての方にお勧めです。
また、撮影ポイントについては、ノリクラガイドマップ(紅葉上部エリア版)、ノリクラガイドマップ(紅葉下部エリア) は改訂作業が終わり、公開いたしました。県道乗鞍岳線沿線のビュースポットが地図上で把握できるようになっております。また、撮影当時のノリクラ雪渓カレンダーにもリンクされていますので詳細な状況の把握も可能です。紅葉撮影にお越しの際には一度ご確認ください。
■ 次のページは >> Page2 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景U(三本滝ゲート〜位ヶ原山荘)】■
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