ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.7(Vol.24 2020/10/17) @
ノリクラ雪渓カレンダーは、2020シーズンは新型コロナの影響により、3月下旬より開始したプレリリース版を4月中旬より一時中止しておりますが、紅葉シーズンを迎えるにあたって、紅葉情報のみ再開いたします。(トップページに毎週土曜日掲載の速報は、緊急事態宣言解除された6月中旬より、再開しております)
今回は10月17日(土)に初雪・初冠雪を観測しましたので、県道乗鞍岳線、及び、大雪渓の積雪状況を1ページ目(本ページ)でお伝えし、2ページ目で乗鞍高原の紅葉の状況をお伝えします。
【10月17日(土)、観光センター前、雨の朝】
観光センター前駐車場 |
こちらは早朝7時の観光センター前駐車場。雨の朝を迎えています。
今朝の県境付近 − 初雪 昨年より5日早く、例年より2日遅い記録 |
積雪のためシャトルバスは運休 |
標高1500メートルの観光センターの気温は7℃で雨なんですが、標高2702メートルの畳平ではマイナス2℃まで低下して積雪2センチの降雪になっています。左の画像は今朝の県境付近の様子、全面積雪で県境ゲートはこの後閉鎖となりました。そのため、シャトルバスは運休となってしまいました。
この降雪が今年の初雪・初冠雪となり、昨年より5日早く、例年より2日遅い記録となりました。昨年は10月22日、例年(過去10年間の平均)は10月15日です。
タクシー乗り場 |
県道乗鞍岳線はこれまでなら積雪により通行止めとなることが多かったものの、今回は通行止めの措置は取られませんでした。そのため、冬タイヤを装着した常連タクシーが登山者を乗せて出発します。
乗鞍高原で紅葉が見頃に |
紅葉情報は次のページにて紹介しますが、乗鞍高原周辺で見頃を迎えています。昨年よりやや早いものの、例年よりやや遅い状況です。
【乗鞍高原から大雪渓へ、天候は雨から雪へ】
三本滝ゲート |
観光センターから7km先にある三本滝ゲート。ここからマイカー規制が始まります。
かもしかゲレンデ上部 − うっすらと白くなっている |
こちらは三本滝ゲート付近から望むかもしかゲレンデ方面。よく見ると、上部のゲレンデがうっすらと白くなっていることがわかります。例年、初雪・初冠雪の場合、標高2500メートルの森林限界前後までしか雪が降らない(積もらない)ものですが、標高1800〜2000メートルのかもしかゲレンデで積雪となることは珍しいことです。
位ヶ原山荘 − この付近から道路に積雪 |
そして、こちらは森林限界直下にある標高2350メートルの位ヶ原山荘。今朝の積雪は3センチで9時の気温は0.9℃、この辺りから道路がシャーベットになってきました。
森林限界以降は完全に雪化粧 |
そして、位ヶ原山荘を過ぎると、森林限界となり、道路は完全に真っ白。特に左の画像の箇所は北向き斜面のため積雪凍結がひどく、この箇所だけ雪解けが進まないため、通行止めとなることもあります。
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紅葉の頃の位ヶ原11号カーブ 速報 2020/10/03 |
今回の位ヶ原11号カーブ | |
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紅葉の頃の位ヶ原11号カーブ ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(Vol.21 2020/09/26) @ |
今回の位ヶ原11号カーブ |
2〜3週間前までは紅葉が綺麗な位ヶ原11号カーブ付近も、ご覧のようなモノトーンな冬景色。ほかの季節と比べて、秋から冬への移り変わりは一気に進むのが高山の特徴です。
【初雪・初冠雪 − 大雪渓は銀世界】
大雪渓前 |
更に登って標高2600〜2700メートルの大雪渓前。
大雪渓入口 | 雪渓下部全景 |
岩が完全に隠れるほどの積雪量ではありませんが、大雪渓入口付近で20センチ程度は積もっています。
登山道は最大50センチの積雪 |
登山道では車道と比べて積雪量が一気に増えていて、下の岩場の状態がわからないため、用心して歩く必要があります。ただ、降りたてのため、スリップするようなことはありません。今後、時間の経過ともに雪が凍って、危険な状態となり、積雪量は大したことなくてもアイスバーンのため、アイゼンが必要になるケースが多いです。
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1ヶ月前の雪渓上部左側 速報2020/08/21 |
今回の雪渓上部左側 | |
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2ヵ月前の雪渓上部全景 速報2020/07/18 |
今回の雪渓上部全景 |
上の画像は雪渓上部左側。2週間ほど前まで積雪が残っていたエリアで画像は2ヵ月前の状態。今年は4年ぶりに完全消滅してしまったものの再び積雪となりました。ただ、このまま根雪になるとは考えにくい時期です。そして、下は雪渓上部全景。左の画像は3か月前の状態です。
タクシー | スタッドレスタイヤにチェーンを装着 |
さて、観光センター前駐車場のコーナーでお伝えしたように、シャトルバスは運休となったものの、通行規制は実施されなかったため、シャトルバスに乗車できなかった登山者を乗せたタクシーがやってきました。タクシーはスタッドレスタイヤを使用しているものの、さらにタイヤチェーンを装着していました。大雪渓付近の積雪は5センチ程度とそれほどではないものの、大雪渓付近からは下地のアスファルトが凍結していて、スタッドレスだけではスリップしやすい状態でした。
完全に雪景色 | 数日経過しても積雪凍結は消えない 速報2020/10/20 |
17日(土)以降も、大雪渓より先はほとんど雪解けが進みませんでした。右の画像は20日(火)の県境付近の様子。一部除雪されているように見えますが、これは現在作業中の工事車両が通行するために自前の重機で除雪したもの。冬季閉鎖開始まで10日ほどですから、除雪してまで通常の状態に戻すことは考えにくいところです。
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