<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
今週は南高北低型の気圧配置が続き、全国的に記録的な暑さとなり、今シーズン初めての黄砂が観測されました。これで春本番に突入したと思われましたが、今日から今日から気温が低下をはじめ、明日・明後日にかけて冬に逆戻りになりそうです。この1週間の天候変化を末尾に掲載しておりますので、参考になさってください。(→【この1週間の天候状況(3月23日(日)〜28日(金)】)
早朝7時の乗鞍高原は、夜明け前から降り始めた雪が続く朝を迎えます。気温はマイナス1℃、路面積雪はありませんが、路肩などではうっすらと積雪が始まっています。昨日までは最低気温が4〜6℃でしたので、冬に押し戻されたような状況です。雪の降り方は強くなく、ほとんど積もることなく収まって行きます。
Mt.乗鞍は雨の影響で、昨日は全コースの営業が取りやめとなりましたが、今日は通常通りの営業です。ただ、かもしかゲレンデでは、降雨の影響により、修復困難なゲレンデ状態のコースが一部あり、朝一番はゲレンデを滑走しないツアーコース入山者のみ対応がなされ、その後、コースの一部を閉鎖して、10時より上級者のみ限定という形で、ゲレンデスキーヤーの乗車・滑走が可能となりました、
<ツアーコース>
10時のツアーコース入口の天候は、小雪で気温プラス2℃。雲が低く垂れこめて、視界は100メートル程の濃霧となっています。朝一番の段階で30名程度の方が入口付近で出発の準備を始めます。バーン状態は夜明け前からの降雪がアイスバーンにうっすらと積もる状況。この降雪によりシールのグリップが確保されましたが、ツアーコース入山の鬼門となっている
入口急斜面の上端部分はかなり滑りやすく、大半のスキーヤーは、スキーブーツにアイゼンを装着して登っていました。また、積雪量はこの1週間で大幅に減少しています。
その先のツアーコースも状況は変わらず、ガタガタのアイスバーンの上にうっすらと新雪が乗っている状況。天候も相変わらずで、午前中は雲の中でした。
その後、正午を過ぎたあたりから青空が広がり始めます。それまでは肌寒さを感じる状況が強い日差しで一気に気温が上昇し、位ヶ原急斜面では10℃を測定する状態。位ヶ原急斜面のバーン状態は下部のツアーコースとほぼ同じ状態です。日差しがあると一気に上昇し、日差しがないと一気に低下しして、ウエアーの調節が非常に難しい所です。
<位ヶ原>
ツアーコースから先の位ヶ原でも、バーンコンディションはあまり変わらない状態。硬めの下地の上に新雪が数センチ乗っている状態。冷たい空気が流れ、13時の気温は0℃まで低下します。前述の通り、12時ごろからは、激しく流れる雲の間から日差しが差し込む状態となります。風もほとんどなく、天候は回復していくものと思われましたが、その後、再び激しく雲が流れる状態が続きます。
今日は剣ヶ峰登頂の登山者が多く、剣ヶ峰に向かった登山者の話では、肩の小屋から先ではアイゼンが必須ですが、吹き溜まりで雪が降り積もる状態で、登頂したスキーヤーは新雪部分を拾いながら下山滑降されたとのこと。山頂方面は11時ごろまでは青空に恵まれたものの、その後は、激しく雲に飲み込まれ12時頃からまた青空が広がって、目まぐるしい変化状況でした。
明日は今日よりも気温が低下する見込みで、下山滑走により本日降雪の新雪部分は、入口急斜面上端部分を中心に削り取られて、シールが効かない状態となていますので、アイゼン携行を忘れずお願いします。
<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで、今週は大幅に減少しています。
・ 1番標識付近(標高
約2130メートル)で積雪105センチ。(先週より45センチ減少。昨年と同じ。)
・ 3番標識付近(標高
約2235メートル)で積雪100センチ。(先週より40センチ減少。昨年より20センチ少ない。)
・ 5番標識付近(標高
約2305メートル)で積雪215センチ。(先週より40センチ減少。昨年より5センチ少ない。)
次回速報は4月5日(土)の予定です。(2025/03/29
22:00更新)
【この1週間の天候状況(3月23日(日)〜28日(金)】
●3月23日(日)
南高北低の気圧配置が続き、日本付近は等圧線の間隔が狭い状況が続く。そのため、乗鞍では朝から快晴の良い天気だったが、山頂付近は昨日以上に雪煙が立ち上がり、午前中を中心に強風が続いた。 全国的に気温が上昇し、福岡・東京では初の夏日。熊本・高知ではソメイヨシノの開花が全国で最も早く観測された。乗鞍上高地地域・高山市になだれ注意報継続中。 (乗鞍高原:最低:5.5℃・最高:12.0℃)
●3月24日(月)
本州付近を覆っていた高気圧が東に抜け、西から前線を伴った低気圧が接近しつつあって、気圧の谷の影響により乗後では朝から高曇りで、午後は雲が厚くなってきたが山頂まで視界良好だった。その後、上空に寒気が南下する中、暖湿気が流入して大気が不安定となり夕方から雨となった(木曽や南信で雷)。乗数上高地地域・高山市のなだれ注意報は継続中。乗鞍上高地地域ではこのほか雷・融雪・乾燥・新の注意報も。東京・長崎・宮崎・鹿児島でソメイヨシノが開花 。 (乗鞍高原:最低:-0.5℃・最高:13.0℃)
●3月25日(火)
低気圧が抜けておおむね高気圧に覆われて、山頂付近にやや雲がかかるものの、きれいに晴れる。気温は上昇し、全国100地点で夏日となり、76地点で3月の最高気温を更新。長野県内も気温が上昇して松本で22°Cで、平年より11°C高い状況。今シーズン初めて大規模な黄砂の飛来が観測。岐阜県を含む7県で桜開花。 (乗鞍高原:最低:4.0℃・最高:13.5℃)
●3月26日(水)
日本海から北海道の南へ前線を伴った低気圧が通過し、南からの高気圧の張り出して気温の上昇しやすい南高北低の気圧配置。天候は良いものの黄砂の影響で空が霞み、松本では視程が2.59kmまで低下する。乗鞍では白銀の乗鞍岳が黄変し、視程低下で山麓の乗鞍高原から乗鞍岳は確認できず。低気圧に近い東〜北日本は等圧線が込み合い、東北では台風並みの強風により、東北新幹線は運休が8時間に及んだ。全国的に気温が高く、4月中下旬並みの気温となり、宮崎では30°C以上で全国初の真夏日。名古屋・静岡・山梨などでソメイヨシノが開花。 (乗鞍高原:最低:7.0℃・最高:11.0℃)
●3月27日(木)
日本の南〜日本の東にある高気圧に緩やかに覆われて晴れるが、日本海に発生した低気圧に向かって暖かい空気が北上し、乗鞍ではお昼ごろには18°Cまで上昇して今期一番の気温。また、フェーン現象の影響で日本海側で気温が特に上昇し、県内では上田市の最高気温は29.6°Cとなり、30.0℃で全国1位の上越市に次いで全国2位を記録し、県内で半数以上の観測点で3月としての記録更新(全国120地点でも3月としての記録更新)。南信の天龍村では県内初のソメイヨシノ開花。午後になると接近する低気圧と前線により、山頂付近に雲が横たわり、夜からまとまった雨に 。 (乗鞍高原:最低:4.0℃・最高:18.0℃)
●3月28日(金)
低気圧と前線が午前中に日本海側から太平洋側へと通過し、昨晩からの雨が朝8時頃には収まり青空が一旦広がるものの、午前中はぐずついた天候が続く。雨の影響でゲレンデコンディションが悪化し、Mt.乗鞍は全コースの営業を取りやめる。 (乗鞍高原:最低:6.0℃・最高:13.0℃)
●3月29日(土) (乗鞍高原:最低:-1.5℃・最高:5.0℃)
※
気温は測定場所の局地的な測定結果であり、その地域の代表値ではありません。
【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス)】
3月31日(日)でMt乗鞍スキー場の営業が終了し、それに伴い、県道乗鞍岳線の除雪、乗鞍岳春山バスの運行開始などにより、ツアーコース入口や大雪渓・山頂方面へのアクセス方法が変わってきます。下記を参照のうえ、入山されるようお願いいたします。
特にスキー場営業が終わってから、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝開通までの間。3月31日(月)〜4月11日(金)11時までは、休暇村から全山自力で登行することとなりますので、ご注意ください。
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スキー場〜三本滝ゲート
(標高1600〜1800m) |
三本滝ゲート〜ツアーコース入口
(標高1800〜2000m) |
ツアーコース入口〜位ヶ原
(標高2000〜2500m) |
位ヶ原方面〜大雪渓
(標高2500〜2600m) |
●3月30日(日)まで
(Mt乗鞍営業期間)
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リフト乗車 |
リフト乗車 |
徒歩(スノーシュー等) |
徒歩(スノーシュー等) |
●3月31日(月)〜4月11(金)11時
(休暇村ゲート開門前)
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徒歩(休暇村G、スノーシュー等) |
徒歩(スノーシュー等) |
徒歩(スノーシュー等) |
徒歩(スノーシュー等) |
●4月11日(金)11時〜4月下旬
(休暇村ゲート開門後)
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マイカー(県道乗鞍岳線) |
徒歩(スノーシュー等) |
徒歩(スノーシュー等) |
徒歩(スノーシュー等) |
●4月下旬〜5月下旬
(春山バス運行開始後)
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マイカー(県道乗鞍岳線) |
乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) |
徒歩(スノーシュー等) |
●5月下旬〜6月30日(月)
(大雪渓延長運行開始後)
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マイカー(県道乗鞍岳線) |
乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m)
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【岐阜県】 |
乗鞍スカイライン:5月15日(木)開通予定 |
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■2025年3月22日(土)
※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。
森林限界までは穏やかな天候だが、山頂方面は厳冬期に逆戻りの荒れた天候
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@ 2025/03/22 09:20 朝一番の段階で40名程が入山 (ツアーコース入口)
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A 2025/03/22 09:50 ボソボソ・ベタベタした感じ湿雪に覆われる
(ツアーコース − 入口急斜面)
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B 2025/03/22 10:20 白銀の乗鞍岳が快晴の空に浮かぶ
(ツアーコース − 1番標識付近)
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C 2025/03/22 13:00 強風・濃霧に襲われ、体感温度は真冬並み (位ヶ原)
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画像・記事の転載・引用・リンクについて
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<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
今週は南岸低気圧が通過後に西高東低の冬型となり、その後、春から夏に見られる南高北低型と言われる気温が上昇しやすい気圧配置まで、目まぐるしい天候変化を見せた
1週間でした。この1週間の天候変化を末尾に掲載しておりますので、参考になさってください。(→【この1週間の天候状況(3月16日(日)〜21日(金)】)早朝7時の乗鞍高原は、綺麗な青空が広がる朝を迎えます。気温はプラス2℃で寒さは緩み、春の訪れを感じさせます。山頂方面は雪煙が沸き上がっていて風が強い状況を想像させ、まだまだ冬が続いている様子をうかがわせます。県道・国道はほぼ完全に乾燥路で、冬用タイヤはほぼ不要な状況ですが、
降雪は4月上旬まで見られますので、夏タイヤへの交換はもう少し待ったほうが良いかと思われます。今日の乗鞍高原の最低気温はプラス1.5℃で終日プラスの気温となり、最高気温は11℃に達して今年一番高い気温となりました。
Mt.乗鞍は、今日も通常営業が始まります。今週は降雪があったため、バーン状況は先週よりも改善されています。日中になっても緩みすぎることがなく、快適な
コンディションが終日続きました。
<ツアーコース・積雪状況>
9時のツアーコース入口の天候は、晴・気温プラス6℃。山麓では無風に近い状態でしたが、やや強めの風が吹いています。しっかりと日差しが差すものの、空気に冷たさがあって、プラス
6℃の暖かさはありません。また、日曜日から水曜日にかけての降雪で15センチ程度の湿雪が見られ、21日(木)の春分の日は、70名程の入山者があったとのことで、新雪に幾重ものシュプールが刻まれている状況です。なお、今朝の入山者は40名程で、午前中に50名ほどの入山されたものと見られます。
水分を含んだやや重たさを感じる湿雪は、ツアーコース全区間で見られ、場所によってボソボソした感触で、時々、シールに張り付く感触すら見られます。ツアーコース内は良い天候が続くものの、山頂方面は10時30分過ぎあたりから激しく雲が流れるようになり、あっという間に山頂が雲に飲み込まれるようになってきます。
正午の位ヶ原急斜面の気温はプラス6℃。ボソボソとした感触の新雪(湿雪)が15センチほど積もり、下山滑走では足を取られながらの滑走となります。
<位ヶ原>
ツアーコースを超えた先の位ヶ原は、激しく雲が流れ、強風と濃霧に見舞われる悪天候。気温はマイナス2℃まで低下します。ただ、厳冬期ならマイナス2℃は寒いほうではありませんが、今日は体感的には厳冬期並みの寒さを感じる状況。位ヶ原の雪質もツアーコースと大きく変わりなく、風が通り抜けるところでは大きなシュカブラが見られます。
天候が悪いため、多くの方は肩の小屋、もしくは、大雪渓トイレ小屋で引き返して来られた状況。肩の小屋に向かった登山者によると、大雪渓より先は、パックの下は膝下あたりまで踏みぬく新雪となっていて非常に歩きにくい状況で、同じく肩の小屋に向かったスキーヤーは、シュカブラと硬いバーンがあちこちに広がる状況で、滑走が困難な状況だったとのことでした。
<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで先週より増加し、5番標識は今期一番の積雪量となっています。
・ 1番標識付近(標高
約2130メートル)で積雪150センチ。(先週より15センチ増加。昨年より5センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高
約2235メートル)で積雪140センチ。(先週より25センチ増加。昨年より20センチ多い。)
・ 5番標識付近(標高
約2305メートル)で積雪255センチ。(先週より30センチ増加。昨年より35センチ多い。)
【この1週間の天候状況(3月16日(日)〜21日(金)】
●3月16日(日)は、本州の南岸から三陸沖に進み、次第に冬型の気圧配置に。朝の天候は雪・マイナス3°Cで、昨日からの降雪でやや重たい雪が10センチほど積る状況。午後から雨となる。かもしかゲレンデなどではパウダー。
松本市内でも10センチほどの降雪となり、サンプロ・アルウィンで開始予定だった松本山雅(サッカーJリーグ)の試合はスタジアム積雪のため中止となった。(乗鞍高原:最低:マイナス1.0℃・最高:プラス2.5℃)
●3月17日(月)は、低気圧が日本の東から千島近海に移動して、西高東低の冬型が強まる。朝の天候は雪・マイナス6°Cで、昨日からの降雪で重たい雪が20センチほど積り、その上に軽い雪が降り積もりつつある状態。位ヶ原山荘でも、朝3時頃から降雪が始まり、朝までに30センチの乾いた雪が降り積もる。 ただ、その下は重たい雪と間に氷の層ができ、雪の状態が良くない。高山市に発令中のなだれ注意報は継続中。
また、乗鞍高原と白骨温泉を結ぶ乗鞍上高地スーパー林道B線では、積雪が20センチほどに達し、大型車が通行できる状態ではなかったため、乗鞍高原を経由して白骨温泉に向かう路線バスは、乗鞍高原止まりとなった。 (乗鞍高原:最低:マイナス2.5℃・最高:プラス0.5℃)
●3月18日(火)は、低気圧が抜け、東海地方や関東甲地方は広く高気圧に覆われて快晴の朝を迎える。午後になって雲がわき始まるものの、終日良い天気の一日。高山市に発令中のなだれ注意報は継続。天気は良いものの今後大雪が予想され、16時40分に乗鞍上高地地域と松本市など長野県中部南部に大雪注意報が発令された。(乗鞍高原:最低:マイナス10.5℃・最高:プラス4.0℃)
●3月19日(水)は、上空の気圧の谷に対応して四国沖に発生した南岸低気圧が、発達しながら関東沖から日本の東へに移動。この南岸低気圧の影響により、関東では降雪となり、東京都心で積雪1センチ、虎ノ門で直径9ミリの雹を観測。乗鞍では朝の天候は雪・マイナス6°Cで、昨晩から始まった降雪で水分を含む雪が10センチ弱程度降り積もる。雪は次第におさまり、11時前には日差しがさし始め、11時33分に松本市・乗鞍上高地地域の大雪注意報が解除された。(乗鞍高原:最低:マイナス4.5℃・最高:プラス0.5℃)
●3月20日(木)は、昨日都心に降雪をもたらした南岸低気圧が抜けて、東シナ海から高気圧が張り出し、一部を除いて全国的に晴天に恵まれる。乗鞍も朝から快晴が続く。高山市の雪崩注意報は継続。 (乗鞍高原:最低:マイナス11℃・最高:プラス3.0℃)
●3月21日(金)は、昨日に引き続き、東シナ海から日本の南に高気圧が張り出しよく晴れる
。日本の北に低気圧が進み、日本の南の高気圧との間で風が強く、全国的に4月上旬から中旬並みの気温となった。高山市の雪崩注意報は継続。(乗鞍高原:最低:マイナス7.5℃・最高:プラス7.0℃)
●3月22日(土)。(乗鞍高原:最低:プラス1.5℃・最高:プラス11.0℃)
※
気温は測定場所の局地的な測定結果であり、その地域の代表値ではありません。
次回速報は3月29日(土)の予定です。(2025/03/22
21:50更新)
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■2025年3月15日(土)
※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。
先週に引き続きシールの効かないアイスバーン
午後から吹雪 − バーン状況改善に期待。同時に雪崩に細心の注意を!
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@ 2025/03/15 09:20 天候悪化傾向ですが20名以上が入山 (ツアーコース入口)
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A 2025/03/15 10:15 シールが全く効かないアイスバーン
(ツアーコース − 入口急斜面)
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B 2025/03/15 12:50 気温マイナス6℃
− 降雪開始と同時に気温低下
(位ヶ原)
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C 2025/03/15 13:15 午後から吹雪に
− 降り始めから乾いた新雪 (ツアーコース −
入口急斜面上)
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画像・記事の転載・引用・リンクについて
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<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
今週は太平洋側を南岸低気圧が通過して雨や雪となったのち、大陸からの高気圧が張り出して春のような陽気になり、冬と春が混在する状況でした。一日の寒暖差も激しく、ゲレンデやツアーコースは日中緩んで、夜間冷え込んで硬くなる状況が目立つようになってきました。この1週間の天候変化を末尾に掲載しておりますので、参考になさってください。(→【この1週間の天候状況(3月10日(月)〜14日(金)】)
早朝7時の乗鞍高原は、曇り空の朝を迎えます。気温はマイナス4℃で、先ほどまで隠れていた山頂付近はしっかりと確認できるようになってきました。乗鞍高原周辺の道路は、スキー場方面も含めてほぼ乾燥状態。もうそろそろ、冬用タイヤは不要かと思われますが、午後から始まった降雪で、道路は一気に真っ白になりました。スタッドレスタイヤ、タイヤチェーンはまだまだ必要です。
Mt.乗鞍は、12日(水)の雨の影響と、日中の陽気と夜間の冷え込みで、やや硬めのゲレンデコンディション。ただ、エッジが効かないほどのアイスバーンはなく、かもしかゲレンデでは圧雪整備されたエリアではエッジを食い込ませて高速ターンで滑り降りるスキーヤーの様子を見ることができました。午後には降雪によりうっすらと新雪が降り積もる状況が見られ、バーン状況改善に期待したいところです。
<ツアーコース・積雪状況>
9時のツアーコース入口の天候は、曇・気温プラス4℃。すでに天気予報で天候悪化が示されていて、入山者は少ないものと予想していたものの、朝一番の段階で20〜30名ほどが
入山。バーンはうっすらと薄い新雪が乗っているものの硬いバーン。薄皮の新雪のおかげで入口急斜面上端まではシールでも問題なく登ることができますが、急斜面状態に差し掛かった途端、シールが効かない状態となります。このような場合、完全にシールのグリップが効かなくなる前に、斜度の緩い場所でアイゼンに切り替えることをお勧めします。シールが効かなくなる場所はおおむね急斜面に入ってしまってからですから、スキー板すら脱着することが困難な状況となります。その先のツアーコースのバーン状況も同様で、斜度が強くなるとシールが効きにくい状況となります。今日は午後から降雪となる天気予報が出ていましたが、11時30分頃から小雪が降り始め、13時ごろからは吹雪に近い状態となってきました。
正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃。雪が降りだす前はプラス2℃で、降雪と同時に気温が急激に低下しました。先ほどの入口急斜面と同様に位ヶ原急斜面でもシールのグリップが効きにくく、転倒されるスキーヤーの姿が見られました。
その先の位ヶ原は、さらに気温が低くなり、マイナス6℃。午後になって山頂方面の視界がなくなると同時に、雪の降り方が強くなって来ました。ものの1〜2時間で2〜3センチも積もる状況で、今後のバーンコンディションの改善を期待したいところですが、降り始めから乾いた雪質だったため、硬いアイスバーンへの着雪性は良くないものと考えられ、せっかくの降雪が吹き飛ばされてバーン改善に結びつかない可能性もあります。また、降雪量が多かった場合は、なだれの危険性が高くなりますので今後は注意が必要です
<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りです。
・ 1番標識付近(標高
約2130メートル)で積雪135センチ。(先週より5センチ減少。昨年より30センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高
約2235メートル)で積雪115センチ。(先週より同じ。昨年より5センチ少ない。)
・ 5番標識付近(標高
約2305メートル)で積雪225センチ。(先週より5センチ減少。昨年より30センチ多い。)
【この1週間の天候状況(3月10日(月)〜14日(金)】
●3月10日(月)は、本州を日本海から太平洋側に横断する高気圧に覆われて、終日晴天の一日。11時05分に高山市を含む岐阜県下になだれ注意報発令。(乗鞍高原:最低:マイナス10℃・最高:プラス8℃)
●3月11日(火)は、高気圧が日本の東に遠ざかり、昨日15時に東シナ海に発生した低気圧の影響で朝から雪。午後には雨となるが夕方にはやむ。昨日から発令されている高山市を含む岐阜県下のなだれ注意報は継続中。(乗鞍高原:最低:マイナス0.5℃・最高:プラス4℃)
●3月12日(水)は、早朝はきれいに晴れ上がって気温は0°Cと高め。日本の東に遠ざかった高気圧の辺縁流と四国沖から東海道沖まで進んできた低気圧周りの暖湿気の影響により、お昼ごろから雲り空となり14時頃から雨。04時09分に乗鞍上高地地域を含む長野県下になだれ注意報が発令される。高山市のなだれ注意報は継続中
。(乗鞍高原:最低:マイナス2℃・最高:プラス11.5℃)
●3月13日(木)は、昨日雨をもたらした東海道沖の低気圧が抜け、早朝はきれいに晴れ上がって気温はすでに3°Cまで上昇。しかし、低気圧が抜けた後も気圧の谷が残り、お昼前頃から雲が多くなり、午後にはほぼり空となったものの山頂方面の視界はほぼ良好。正午の気温は7°Cまで上昇し、ゲレンデは昨日の雨の影響もあってグサグサ状態。なだれ注意報は高山市は継続。乗鞍上高地地域は19時46分に解除。東京では20°Cまで気温が上昇し、5月上旬並みの陽気。花粉飛散はピークを迎え、一部で黄砂が飛び始める。
(乗鞍高原:最低:プラス0.5℃・最高:プラス9℃)
●3月14日(金)は、日本海から高気圧が張り出して朝から晴天。午前中は若干雲の多い状態でしたが、午後はしっかりと高気圧圏内に入り晴れが続く。気温も上昇し春本番の陽気に。高山市に発令中のなだれ注意報は継続中。(乗鞍高原:最低:マイナス2℃・最高:プラス8.5℃)
次回速報は3月22日(土)の予定です。(2025/03/15
21:30更新)
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■2025年3月8日(土)
※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。
ツアーコースは全面アイスバーン−転倒・滑落続出
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@ 2025/03/08 10:55 シールを諦めてツボ足−それでも踏ん張りがきかない (ツアーコース
− 入口急斜面)
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A 2025/03/08 11:50 スリップ注意 ―
不意に足元をさらわれる
(ツアーコース − 4番標識付近)
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B 2025/03/08 13:35 雨水が流れた縦溝がそのまま凍る
(ツアーコース − 6番標識付近)
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C 2025/03/08 12:40 午後からさらに天候悪化
− 鉛色の空に包まれる (ツアーコース −
位ヶ原急斜面下)
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画像・記事の転載・引用・リンクについて
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<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
冬から春へと移り変わるこの時期は天候変化が激しく、この1週間の天候により、ツアーコースはひどいアイスバーンとなってしまいました。
この1週間の天候変化を末尾に掲載しておりますので、参考になさってください。(→【この1週間の天候状況(3月3日(月)〜7日(金)】)
早朝7時の乗鞍高原は、どんよりとした曇り空の朝を迎えます。気温はマイナス6℃、風もなく山頂方面の視界は良好で、東の空には太陽の輪郭があって、天候がそれほど悪化する雰囲気はあまり感じられません。昨晩からの降雪はなく、観光センターより山麓側の県道は乾燥路で積雪凍結はありません。5日(水)にひどい湿雪が降ったため、道路わきの除雪の雪山が先週よりも大きくなっています。
すでにツイッターでお伝えした通り、Mt.乗鞍は、やまぼうし駐車場(旧第三駐車場)の土日祝の夜間駐車を禁止する措置を取り、本日より開始されました。駐車場は昨日夕方に一旦閉鎖され、本日7時30
分の開門時間には駐車場前で開門を待つクルマがありましたが、大きなトラブル等はなかった模様。また、3月に入るとツアーコース方面への入山者が多くなることもあり、今日はチケットセンターに並ぶ登山者に対して、ツアーコース入口までのリフト乗車回数や下山ルートを説明するスタッフが巡回しながら案内する様子も見られました。
今週の湿雪と降雨の影響により、ゲレンデはやや硬めのコンディション。また、ゲレンデクローズの措置が取られていたかもしかゲレンデは、ひどいパック状態となったため、ほぼ全面で圧雪整備が施され、一部残される未圧雪部分は雨水が流れた縦溝がそのまま凍り付いていました。
<ツアーコース・積雪状況>
9時のツアーコース入口の天候は、曇・気温マイナス2℃。昨日は若干降雪があった3月に入ると入山者が多くなりますが、今日は朝一番の段階で30〜40名程が
出発の準備を始めています。半数以上が登山者で大半がアイゼンを装着しての入山。バーンはアイゼンがサクサクと食いつく硬い状態で、しかも沈み込みがほとんどないため、今日はアイゼンが最強のアイテムでした。
スキーヤーはシール(クライミングスキン)で入山しますが、入口急斜面上端に差し掛かると、シールのグリップがほとんどなくなり、スリップ・転倒者が続出。その時点でツボ足に切り替えざるを得ない状況となりますが、シールのグリップが完全になくなる場所では、スキー板を外すことすらできませんので、斜面の斜度が強くなる前にツボ足(アイゼン装着)を強くお勧めします。
天候は次第に悪化傾向を示し、
11時ごろから降雪が始まります。昨日3月7日(金)の速報でお伝えしたアイスバーンの状態と比べて、縦溝にうっすらと降雪が見られ、シールのグリップがある程度回復している状況と思われます。また、先行して入山したスキーヤーの話では、位ヶ原や肩の小屋方面もひどいアイスバーンで、下山滑走ではエッジが効きにくい状態のためターンがままならず、登りよりも下りのほうが辛いとおっしゃっていました。
正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス4℃。上空の雲が低くなってきて、乗鞍の峰々はもちろんこと、隣の鉢盛山の山頂すら確認できなくなり、さらに天候が悪くなってきました。このバーン状況は位ヶ原以降も続いているため、今後、山頂方面に向かう方は、アイスバーン・滑落に十分ご注意ください。
<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りで、これまで昨年より
大幅に多い状態でしたが、昨年より積雪が減少している所が見られます。
・ 1番標識付近(標高
約2130メートル)で積雪140センチ。(先週より15センチ減少。昨年より50センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高
約2235メートル)で積雪115センチ。(先週より5センチ減少。昨年より25センチ少ない。)
・ 5番標識付近(標高
約2305メートル)で積雪220センチ。(先週より25センチ減少。昨年より5センチ少ない。)
【この1週間の天候状況(3月3日(月)〜7日(金)】
●3月3日(月)は、前線が西日本から関東南岸へと伸びて活動が活発になり、乗鞍では朝から雨で、Mt.乗鞍は終日全面クローズ。気温が徐々に低下して雨は次第に雪へ変わり、雪の影響は各地でみられた。アルピコ交通上高地線(電車)は、架線が凍結して運休。また、乗鞍と白骨を結ぶ上高地乗鞍スーパー林道B線では、15時頃、法面から雪崩が発生し、30メートルにわたって道路が全幅埋まり、この区間を通る路線バスは5日(水)までの間、区間連休となりました。
●3月4日(火)は、四国沖で前線上に低気圧が発生。乗鞍では朝は雨でしたが午後から雪となり、10時19分に長野県全域で大雪着雪注意報発令され、16時05分には松本地域など長野県各地で大雪警報に切り替えられました。 そして、東京では雪が降り始め、首都高などでは15時30分より予防的通行止に。
●3月5日(水)は、 前線を伴った低気圧は関東の南から三陸沖へと通過するものの乗鞍では雨が続き、昨日からの降雪は10〜20センチの湿雪で、Mt.乗鞍ではコンディション悪化のため
かもしかゲレンデをクローズ。 また、大規模山林火災の続く岩手県大船渡市では38日ぶりの雨となりました。
●3月6日(木)は、夕方にかけて冬型の気圧配置となり、乗鞍では天候は回復傾向を見せますが気温低下の影響で、Mt.乗鞍
かもしかゲレンデは表面がパック状態となったためクローズとなりました 。また、その先のツアーコースは全面アイスパーンとなってしまいました。
●3月7日(金)は、冬型が続くものの低気圧が東に抜けて、大陸からの高気圧の勢力におおわれて、乗鞍は終日晴天。ただ、気温は低めでした。
次回速報は3月15日(土)の予定です。(2025/03/08
22:00更新)
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■2025年3月7日(金)
※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。
一昨日までの雨が冷え込んで、ツアーコースは全面アイスバーン
滑落注意〜アイゼン携行を
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@ 2025/03/06 全面で縦溝と凍結がひどい (ツアーコース入口急斜面)
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A 2025/03/06 全面で縦溝と凍結がひどい
(ツアーコース−6番標識上)
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<ツアーコースはアイスバーン状態のため滑落注意>
一昨日までの雨が冷え込んで、ツアーコースは全面アイスバーン状態です。画像は昨日3月6日(木)のツアーコース下部の入口急斜面と、ツアーコース上部の6番標識先のものです。雨が流れてできた縦溝がそのまま凍結しています。週末は冬型が緩む予想のため、日中はアイスバーンが解消する可能性がありますが、気温が低い状態が継続したり、早朝など早い時間帯は滑落には十分注意が必要です。また、ツアーコースより上部の山頂方面はさらに注意が必要です。
雨が流れた縦溝がひどいため、シールが効きにくい状態となっています。登山者のみならず、スキーヤー・ボーダーの方もアイゼンの携行をお願い致します。(2025/03/07
06:00更新)
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■2025年3月1日(土)
※ ご注意 − 11月より山頂方面は冬季閉鎖となり、シャトルバスなどの交通手段はありません。十分な装備を完備した冬山経験者のみ入山できる状態ですのでご注意下さい。
まるで春スキーを思わせる陽気に包まれた快晴の一日
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@ 2025/03/01 09:35 気温はすでにプラス10℃まで上昇 (ツアーコース入口)
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A 2025/03/01 10:25 今日はツアー日和
(ツアーコース − 1番標識付近)
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B 2025/03/01 12:40 強い日差しで雪はグサグサに緩む
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
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C 2025/03/01 13:20 別世界の絶景に身を置く (位ヶ原)
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<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
三連休前半を襲った寒波が抜けた24日(月)・25日(火)は良い天気に恵まれたものの、26日(水)は北海道付近を通過した低気圧からの前線が通過して、乗鞍では終日にわたって降雪となりました。26日(水)を境に冷え込みが緩みますが、
これは北にある低気圧に向かって南から暖かい空気が流入するようになったためで、低気圧がオホーツク海に抜けた後も、大陸から張り出した高気圧から暖かい空気を送り込む気圧配置が続いたため、良く晴れた27日(木)はさらに気温が上昇しました。28日(金)は高気圧の後ろ側の気圧の谷の影響で曇天でしたが、今日3月1日(土)は朝から良い天候となりました。早朝7時の乗鞍高原は、雲一つない快晴の朝を迎えます。気温はマイナス5℃、良く晴れている朝は冷え込みが厳しいのですが、今朝は冷え込みが緩い朝です。昨晩からの降雪はなく、県道乗鞍岳線は観光センター付近まではほぼ乾燥路です。しかし、観光センターより上部のスキー場方面や県道からの脇道には、積雪がまだまだ残っていますので、スタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
くっきりと晴れ上がった快晴が続く中、今日もMt.乗鞍は通常通りの営業が始まります。26日の降雪はやや湿った感じのもので、その後も気温が高かったため、バーンはやや硬めの状態で、エッジを効かせた高速ターン向きのコンディションになっています。
ツイッターでお伝えしたように、Mt.乗鞍スノーリゾートにご支援を頂いた皆様へ。進捗報告と支援金による支援者(希望者)の公開について
(のりくら観光協会HP)が公表されました。支援へのお礼に続き、スキー場の現状報告などが記載されています。支援者は929名にのぼり、サイト内で支援者名簿(公表希望者)が掲載されています。また、運営企業(株式会社Blue Resort 乗鞍)の株式が、地元のスキー場運営協議会(Mt.乗鞍スノーリゾート運営協議会)へ譲渡されたことも報告され、今後は一緒に運営する企業を見つけ、M&A(企業買収・提携)を行う予定とのことです。
<ツアーコース・積雪状況>
9時のツアーコース入口の天候は、快晴・気温プラス10℃。これまで氷点下の気温ばかりでしたので
異常に高い状態です。朝一番の段階で40名ほどが出発の準備を開始していて、暑さすら感じさせる陽気の中、アウターをザックに押し込むところから出発の準備が始まります。強い日差しにバーンはこの時間帯から緩み始めます。10時過ぎにはバーン表面はモソモソした状態となり、シールの表面に張り付く感触もあります。厳冬期のパウダー感は残念ながら皆無といった状態ですが、くっきりとした青空に白銀の乗鞍の峰々が浮かぶ様子を眺めながらの登攀は足取りも軽くなります。
正午の位ヶ原急斜面の気温はプラス8℃。新雪部分(パウダーではありません)は10〜20センチほど。モソモソした感触は下部のツアーコースとあまり変わりないものの、新雪部分がほとんどないところではゲレンデのような感触のバーン状態で、滑走しやすい状態です。今日も鉢盛山や遠景の南アルプスなどの山並みはくっきりと映え、この景色を楽しむだけで十分なほどのロケーションです。
<位ヶ原>
午後になって、青空を薄い雲が覆うようになるものの、風もほとんどなく穏やかな晴天が続きます。それでも森林限界以降は空気が冷たくなり、13時の位ヶ原で気温プラス4℃。バーンに緩んだ感触はなくなり、所々にシュカブラがある点を除けばゲレンデような状態。山頂に向かった登山者の話では、頂上付近でやや硬いところがある以外は雪は比較的柔らかい状態。ただ、肩の小屋以降はアイゼンが必要とのことでした。また、山頂付近から滑走したスキーヤーの話では、まだ稜線付近など雪着きが悪い部分があって、快適な滑走はもう少し先になりそう(頂上付近は3月以降に積雪が増加します)。また、すべり台方面はゲレンデを滑走するような快適な状態だったとのことでした。
ツアーコース内は昨年よりも積雪量の多い状態が続いていますが、位ヶ原は昨年とほぼ同じ積雪量となっています。明日から西日本から東日本にかけて前線が伸び始めて天候は下り坂傾向で、明後日3月3日(月)は、前線の北側に当たる東日本の山沿いを中心に、平地でも降雪が予測されています。急に暖かくなったあとでの降雪で、その後は気温も低下する見込みで、雪面状態は良くない方向へ進みますので、雪崩・アイスバーンに十分ご注意下さい。<ツアーコース積雪状況>
本日のツアーコースの積雪量は下記の通りです。先週から5〜15センチ減少し、乗鞍上高地地域と高山市には、なだれ注意報が発令されていますのでご注意下さい。
・ 1番標識付近(標高
約2130メートル)で積雪155センチ。(先週より5センチ減少。昨年より110センチ多い。)
・ 3番標識付近(標高
約2235メートル)で積雪120センチ。(先週より15センチ減少。昨年より10センチ多い。)
・ 5番標識付近(標高
約2305メートル)で積雪245センチ。(先週より15センチ減少。昨年より60センチ多い。)
次回速報は3月1日(土)の予定です。(2025/03/01
22:10更新)
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