ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2004/06/13) D

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(Update:2004/06/12)

 

【雪渓上部 U】

先ほどのクレパスから上端部に向かって進んでみます。この画像ではよくわかりませんが、画面中央よりやや上の所に新たに小さなクレパスが何本か走り始めています。

 

クレパス−下から クレパスー上から

画像では3本だけですが、合計5本のクレパスができています。どれもまだ小さなもので幅・深さともに50センチ程度のものです。しかし、下から見たときにはよく見えるものの、上からはその存在を確認しにくいのがわかるかともいます。したがって滑走の際には十分に注意しなければなりません。

 

雪渓上部左側上端部

上端部から

こちらは雪渓上部右側の上端部です。左の画像に写っているハイマツ帯は雪渓上部を左右に分ける尾根です。高さは3メートルほど、長さは30〜50メートルでしょうか?

 

雪渓上部左側上端部 岩の高さは5メートルほど

こちらは雪渓上部左側です。例年ですとまだ、このエリアにはあまり多くの人は訪れませんが、雪が少ないことと、クレパスのため雪渓上部右側では上部から一気に降りるエリアが限られていることから、こちらを訪れる方が今年は多いようです。

 

クレパス 尾根の一部

しかし、雪渓上部左側にもクレパスがあります。位置的には雪渓上部を左右に分ける尾根に近い部分から滑走し始めると遭遇します。しかも上から見たときかなり見にくいので要注意です。また、尾根そのものは上部より30〜50メートルほど下に伸びてきていますが、その延長線上に尾根の一部が見え始めています。昨年この箇所の岩が見え始めたのは7月中旬以降でしたので、この付近に関しては1ヶ月以上雪融けが早いといえます。

今年になって特に感じますが、本当に雪渓を訪れるスキーヤー・ボーダーの方々が増えています。ノリクラに初めてお越しになった方が多いのか、それとも例年、夏場にお越しになっている方が今年のノリクラの雪渓の状態を見て、スケジュールを早めているのかもしれません。その中で見受けられるのが意図せずに高山植物の中に足を踏み入れてしまうケースがあることです。やっとの思いで雪渓を登りつめ、雪渓の縁の岩に腰掛ける分には問題はないともいますが、その岩の傍らに自生している高山植物の上に手をついたり、ブーツで踏んだりするのは大変影響があります。

また、ハイマツ自体を貴重な高山植物と認識されないケースもあるようです。ノリクラは山肌一帯がきれいなハイマツの絨毯に覆われているところに大きな特徴があり、他の山では見られない貴重な光景です。時には人の背丈以上もあり、とても高山植物とは思えないかもしれませんが、やはり成長には長い時間がかかっています。

一般のスキー場でも問題になりつつあるマナーについて悪気があるというよりも認識がないといったケースもあるかと思います。ノリクラでも同じようなことがいえます。最近は個人単位で訪れるため、そのような知識を身につけるという場面が少なく、また、周りの人が伝えるということもしなくなってきていると思います。

ですから、貴重な自然がこのノリクラにも存在していることを、当WebSiteでお伝えできればと思っている次第です。

 

【昨年の今ごろは?】

date:2003/06/14

下部の方はあまり変わらないようにも感じますが、稜線付近の雪の量の違いは一目瞭然ですね。

→今回はまだまだ続きます。(お花畑)

 

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