ノリクラ 雪渓カレンダー
 
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) B

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(Update:2012/05/03)

  

【4月28日(土)、乗鞍岳春山バス運行初日】

運行初日 − 快晴の朝

4月28日(土)、早朝5時過ぎの位ヶ原山荘は快晴の朝を迎えます。なんらさえぎるもののない東の空からしっかりとした朝日が赤々と昇ってきます。気温3℃。日の出と同時に西から風が吹き始めるものの、その風にはもう寒さはありません。

 

路面は乾燥 − でも雪解け水が再氷結

春山バスの運行上、心配されるのは路面状況。ご覧のように完全に乾いていますが、雪壁から染み出た雪解け水が凍結している箇所が見られます。

 

位ヶ原山荘前から屋根板からノリクラの峰々が一望 − 「すごい景色ですねぇ!」

日が高くなると同時に、空の青さもしっかりとしてきました。位ヶ原山荘からは、手前に屋根板携えて、その奥には主峰の剣ヶ峰から摩利支天岳(まりしてんだけ)、富士見岳、そして、大黒岳が一望できる見事なビューポイント広がります。青と白の見事なコントラストの広がる絶景が目の前に広がります。

こちらは、昨年、秋の紅葉シーズンに訪れたことのある位ヶ原山荘のスタッフの方。春先のこの時期は初めてのこと。「秋の紅葉シーズンとは全く違ってすごい景色が広がっていますね!」と、おっしゃっていました。紅葉シーズンにすばらしい絶景を作り出してくれたダケカンバなどは、この時期は丸裸の状態。すべてのものを覆い隠す真っ白な雪がメインであるこの時期は、秋とはまるで見るべきポイントが異なると言ってもよいでしょう。

 

早朝の道路パトロール − 「予定通り始発便から運行しますよ」

そして、6時過ぎに バス会社の係の方々が道路パトロールにやってきました。「途中、路面凍結している箇所があったものの、日差しが強いので、、始発便が運行される時間には融けていると考えられ、予定通り、春山バスは始発便より実施できると思います。」と、おっしゃって、春山バスの運行の準備に下山されて行きました。

近年、運行開始初日の始発便は、積雪・路面凍結で運休が続いていました。初日の始発便の運行が実現されれば、三年ぶりのことです。

 

薪ストーブの火加減、喫茶の準備 − 春山バスの到着を待つ

春山バスの終点となる位ヶ原山荘は、多くの方がお越しになると予測され、薪ストーブは火を絶やさないようにして、コーヒーなどの喫茶・軽食の準備も万全に整えます。本当の真夏にならない限り、位ヶ原山荘の薪ストーブから火が消えることはありません。

これまでは、春山バスはスキーヤー・ボーダーの方々がご利用になる傾向が見られました。特に始発便に関しては、山頂を目指す方々が大半ですから、これまでと変わりありません。しかし、平成20年より一日三便の運行となって第二便に関しては、上り便が到着してから下り便が出発するまで、一時間ほど位ヶ原山荘に滞在できます。そのため、一般の観光客の方が利用しやすいダイヤであり、位ヶ原山荘でのんびりと休憩される方も徐々に増えてきています。

 

力強い太陽に凍結箇所も緩む

春山バス始発便が乗鞍高原を出発する8時ごろになると、力強い太陽に路面の凍結箇所も徐々に緩み始めてきます。

 

「乗鞍 春山入山計画書を書いてもらって、この箱に投函するように伝えてね...」

春山シーズンは初めて担当するこちらのスタッフに、位ヶ原山荘支配人が「乗鞍 春山入山計画書」の説明をします。この時期の乗鞍岳は春山と冬山のどちらにも属する時期で、さらに春山バスで下山される方と、ツアーコースを滑って下山される方など、下山パターンもさまざまです。

そのため、冬山登山に準じた対応が必要で、春山バスに乗車された方々は、ぜひとも、春山入山計画書のご提出をお願いいたします。記入された春山入山計画書は、位ヶ原山荘に備えられた投函箱にお入れください。

 

バス停 − 新しい時刻表に張替え

春山バスがそろそろ到着する時刻が近づいてきました。しかし、まだまだ、準備は続きます。一番大事な準備は、バス停のダイヤ表記の張り替えです。

 

春山バス − 一日三便 一番下にはマイカー規制前の畳平行きのバスダイヤが...
一日二便しかありませんでした

新しいダイヤ表示の裏を見てみると、マイカー規制前の夏シーズンの畳平行きの乗鞍岳線の運行ダイヤがありました。現在のシャトルバスに相当するものですが、7月から10月までの全期間運行されるのは一日一往復。ハイシーズンは増便されて、それでも一日二便だけで、一時間に一便運行される現在のシャトルバスとは比べ物にならない少なさです。

さらに当時は夏のハイシーズンや秋の紅葉シーズンになると、かなりの渋滞が発生し、定刻どおり、畳平に到着したことは稀だったと思われます。

乗鞍岳でマイカー規制が実施されたのは2003年ですから、実に10年近く前のできことです。

 

運行初日を祝うように真っ青な空と真っ白に輝く山並み

位ヶ原山荘に春山バス始発便が到着する時刻は8時44分。春山バス到着まであとわずかです。運行初日を祝うかのように真っ青な空と真っ白に輝く山並みがスキーヤー・ボーダーの方々を待ち構えています。

 

【春山バスの到着】

春山バス到着

8時48分、ほぼ定刻どおり、春山バスが位ヶ原山荘に到着です。

 

初日始発便は4台

初日始発便の春山バスは4台が運行され、約120名の方がご利用になりました。春山バスが停車すると一斉に降り立ちます。

 

スキー板などの搬出

そして、まず最初にはバスのトランクに預けたスキー板などの搬出が行われます。トランク周辺はご自身の板を受け取ろうと、たくさんの人だかりに囲まれます。

 

今シーズンは今日が始めて

今年は冬場はお越しになることができなかったというこちらの方々。ノリクラでは何度もお会いする方々ですが、今シーズンは今日が始めて...久しぶりの再会です。

 

春山入山計画書を配布 各自記入

位ヶ原山荘のスタッフの方が教えられたとおり、春山入山計画書をスキーヤー・ボーダーの方々に手渡します。受け取った方もベンチで記入して投函されていました。

 

初日始発便の運行は三年ぶり 本格的な春スキーシーズンの到来

先ほども申し上げましたが、初日の始発便が問題なく運行されたのは三年ぶりのこと。乗鞍岳春山バスの運行が始まると春スキーの本格的なシーズンの開幕となります。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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