ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) C
【乗鞍岳春山バス − スキーヤー・ボーダーの向かう先は】
春山バスを降りた方々が行く先は、位ヶ原山荘からすぐのところにある屋根板。道路と雪壁とは2メートル以上の段差があって、一箇所だけ、階段状に雪が削られていて、その箇所から雪の上に登って行きます。
9時の気温は6℃。気温は高くありませんが、強い日差しにかなりの暑さを感じます。肌をじりじりと焦がすほどの状態で、アウターはザックにしまいこんだり、ザックに背負うボードにくくりつける様子が見られました。
今日の春山バスについてお伺いすると、「今年の初日は少し乗客が少なかったけど、静かさを味わうことができていいですよ。」とのこと。ゴールデンウィーク前半は、良い天候が続く予報が出ていて、お越しになる方がやや分散されているのかもしれませんね。
どこの観光地も、天候に大きく左右され、山岳地帯の人出は、その傾向が強いものです。
今シーズンのノリクラ入りが今日初めてというこちらの方々。今日の日を待ちわびていたようで、笑顔が本当に絶えない様子でした。
剣ヶ峰目指して行きますとおっしゃりながら、屋根板を後にします。
雪面はすでにザクザク状態。ツボ足でも問題ない状態と言えますが、やはり、ボードのソフトブーツの場合は、スノーシューかアイゼンが必要と考えられます。
スキーヤー・ボーダーが大半を見せますが、中には大きなザックを携える登山の方も...色々な楽しみ方ができるのがノリクラの魅力でしょう。
今シーズンの初ノリクラはスキーで... | 強い日差しで頭をタオルで覆い隠す |
さて、こちらの方。シーズンを通してお会いするヒルクライマー。確か昨年は乗鞍スカイライン初日にお会いしました。今年はスキーでお越しになり、「スカイラインがオープンすれば、また自転車でやってきますよ!」と、おっしゃっていました。
そして、お相手の方は、初めてノリクラに連れてこられたとのこと。「山のことは全くわからないんですよ。」とのことでしたが、庇しかないサンバイザーで、「春先の太陽は紫外線が強く、頭皮もかなり日焼けしますよ!」と、アドバイスして、タオルを頭に掛けてからサンバイザーを装着することをお勧めしました。
一昨年、30年来のノリクラというお話をお聞きさせていただいたこちらの方々。久しぶりの再会にちょっと興奮気味。やはり、春山バス初日は本当に再会シーンが多く、うれしく思います。(お会いできて本当にうれしく思います)
お越しになった方々は皆さんハイテンション。それもこんな絶好の天候に恵まれましたから無理もありませんね。続々と屋根板を登って行く様子は、本格的な春スキーシーズンの幕開けを象徴するシーンといえるでしょう。
【山頂目指して】
屋根板を登りきると標高2500メートルの位ヶ原に到達します。バックには穂高の山並みがばっちり伺える絶景ポイントです。
そして、目の前にはこれから目指す剣ヶ峰。
今日は位ヶ原山荘泊まりで、天候が安定しているから、ゆっくりと山頂目指しますとおっしゃり、休憩を挟みます。
その山頂方面を良く見ると...
剣ヶ峰山頂直下や剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線からは無数のシュプールが刻まれています。
乗鞍岳春山バスの運行開始と同時に、ノリクラには春の息吹が訪れます。春山バスは季節の大きな節目でもあるわけです。
【大雪渓下部】
ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。
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先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) D |
今週の大雪渓入口 先週より40センチも雪解け −それでも例年以上の積雪量 |
こちらは大雪渓入口付近。左の画像は先週の様子、右の画像は今週の様子です。先週より40センチも雪解けしています。大雪渓に限らず全山に渡って、今年の雪は柔らかく、急激な雪解けが見られます。先週は例年以上の積雪量であることをお伝えしました。今週は急激な雪解けを見せたものの、それでも例年以上の積雪量であることには変わりありません。
大雪渓入口から北側へ50メートルのところにトイレ小屋と避難小屋があります。
先週のトイレ小屋は庇までしっかりと積雪がありましたが、少し窓枠が見えています。それでも例年以上の積雪です。
今日は本当に穏やかな天候。避難小屋近くではのんびりと昼下がりを過ごされる様子がありました。春山ならではの光景でしょう。
山頂方面には無数のシュプールが刻まれています。多くのスキーヤーは「この上ない極上の雪質」と絶賛するほどで、春の柔らかい雪質は本当に楽しいものです。(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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