ノリクラ 雪渓カレンダー
 
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) E

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(Update:2012/05/03)

  

【かもしかゲレンデ】

かもしかゲレンデ

春山バスを見送った後、かもしかゲレンデからツアーコース入口を目指します。

 

一部、地面やブッシュが出始める

かもしかゲレンデは滑走する上でほとんど問題ないコンディションです。それでも雪解けは徐々に進んでいて、雪付きの悪いところでは、ブッシュが生い茂って来ました。また、ごく一部ですが、地面が露出している箇所もあります。一旦、地面が出始めると太陽の熱を受けて、雪解けが促進されますので、地面があっという間に広がります。

 

長さ200メートル滑走可能 − スキーが十分楽しめる

リフトの営業は三週間も前に終了していますが、そのままリフトを稼動させれば問題ないほどのバーンコンディション。ゲレンデ(リフト)の全長は660メートルほどですが、県道乗鞍岳線の除雪で分断されていて、滑走できるのはゲレンデ下部だけです。それでも約200メートルあります。

そのため、このエリアだけ登ったり滑ったりしても、スキーを十分楽しむことができます。

 

ステップソールのスキー板 − 登ったり滑ったり難なく繰り返す

そんな登ったり滑ったりを繰り返すための最適な道具は、ステップソールのスキーです。滑走面が鱗状になっていて、シールを貼らなくてもそのまま登ることができます。急斜面を登るにはグリップ力が不足しているため、何度もジグをきて(ジグザグに)登るか、普通のスキー板と同様にシールを必要があります。しかし、たまにツアーコースをシールを装着せずにステップソールのままで登ってこられる方もいらっしゃいます。

 

こちらはかもしかゲレンデを横切る県道乗鞍岳線。

 

昨年の切り通し箇所
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
今週の切り通し箇所
高さ2.8メートル − 昨年より高い

切り通しの雪の壁は、先週の3.5メートルから若干低くなって3.2メートルです。左の画像の昨年同時期は2.8メートルですから昨年以上の積雪です。しかし、一昨年の4メートルには及びません。

 

昨年のヘアピンカーブ(35号カーブ)
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
今週のヘアピンカーブ(35号カーブ)

切り通しの雪の壁が高いため、さらに上部に向かうには除雪された道路を経由して進みます。こちらは道路のヘアピンカーブ部分。昨年と比べて積雪量の多いことが一目瞭然です。

 

上部ゲレンデへ −高さ1.2メートル、昨年よりやや少ない

ヘアピンカーブを進んだ先にある上部ゲレンデの入口です。入口部分の雪の高さは1.2メートル。昨年は1.6メートルです。全体的に積雪量は昨年より多い箇所が大半で、ここだけが少ない状況のようです。

 

【かもしかゲレンデからツアーコース入口へ】

ツアーコース入口へ

かもしかゲレンデをさらに登って、ツアーコース入口を目指します。

 

昨年のかもしかゲレンデ上部
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
今週のかもしかゲレンデ上部

昨年の画像と比較すると、やはり若干今年のほうが雪解けが遅れている様子がわかります。また、ツアーコース入口付近ではクマザサの上に雪が降り積もっています。そこをシールで歩くと、クマザサが沈み込む感触があり、かなり積雪が少なくなってきています。そろそろ、ツアーコースとかもしかゲレンデが、クマザサで分断されることと考えられます。

 

ツアーコース入口

かもしかゲレンデを登りきると標高2000メートルのツアーコース入口に到達します。

 

表面には細かなピッチが生じる − 内部までザクザクでひどく踏み抜く

これまではあまり気になりませんでしたが、表面に細かなピッチが生じるようになってきました。また、雪は表面だけでなく、内部までザクザクになってきています。ひどいところでは、ツボ足で40センチも踏み抜いてしまうほどです。

 

今日はツアーコースを登るために来ました

乗鞍岳春山バスが運行されると、ツアーコースを登ってくる方が極端に少なくなります。ツアーコースでお会いしたこちらの方。「今日は元々バスを利用するつもりではなく、ツアーコースを歩くためにやってきました。」と、おっしゃります。「夏は自転車など、ノリクラは四季を通して楽しむことができますね」とも、おっしゃって、WebSiteのチェックは欠かさないとのことでした。

ツアーコースを滑走することができるのも、あと二週間から三週間ほどしかありませんが、これまで足しげく登ってきたツアーコースの登りを楽しむことができるのも、あとわずかなのです。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
先週のツアーコース入口急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) B

今週のツアーコース入口急斜面
かなり雪解けが進むが、昨年以上の積雪量

入口急斜面の様子を見比べると、先週よりブッシュが増えていることが確認でき、かなり雪解けが進んでいる様子がわかります。それでも昨年よりも積雪量が多いようです。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
今週のツアーコース入口急斜面
ようやく切り株の頭が見え始める

昨年より積雪量が多い様子が如実にわかるのがこちらの二枚の画像です。入口急斜面一帯は大きな切り株がいくつもあって、雪解けが始まると、ブッシュと同時に切り株の頭が見え始めます。昨年はすでに一週間前の段階で、切り株が頭を出していましたが、今年ようやく切り株の一部が見える程度に過ぎません。

 

この付近は切り株が点在 − 雪解けが進めば下山滑走時に注意

入口急斜面の中で最も早く雪解けが進むのは、かもしかゲレンデとの境付近のクマザサの部分で、徐々に上部へと雪解けが進んできます。その後、上部エリアに点在する切り株が無数に姿を現してきます。そのため、今後雪解けが進んでくると、下山滑走時には切り株に注意する必要があります。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2011ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) E
今週のツアーコース入口急斜面
ブッシュの状態から今年は積雪量が多い

入口急斜面の上端付近にあるこちらのブッシュは、すでに地面が見え始めた昨年と比べると、積雪量の多い状態であることがわかります。

 

入口急斜面の下山滑走は5月上〜中旬まで
雪のない入口急斜面は背丈以上のブッシュで立入不可能

これから雪解けが進むと、入口急斜面は全面ブッシュに覆われます。人の背丈以上のブッシュに覆われてしまうと、全く身動きの取れない状態となります。ツアーコース全体の中で最も早く雪解けの進む入口急斜面の状況如何で、下山滑走の可否が決まってくるため、入口急斜面の雪解け状況が重要な情報となるわけです。

通常、ツアーコースの下山滑走は5月上旬から中旬ごろまでですが、今後もツアーコースの状況を、取材当日にお届けする速報の中にある「ツアーコースとその周辺の積雪・雪のコンディション・雪崩状況」のコーナーや、取材日の週末にお届けする雪渓カレンダーで掲載して行きますので、ご参考になさってください。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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