ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.6(2012/06/15〜17) B
【大雪渓下部】
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ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。
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先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2012/06/09〜10) B |
今週の大雪渓入口 例年より一週間遅い雪解け |
こちらは大雪渓入口付近。手前のスキーヤー専用道と登山道を示す標識では、ようやく支柱の根元まで雪解けが進み、例年よりも一週間ほど遅い雪解けです。
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昨年の大雪渓入口右側の看板 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) C ↓ |
先週の大雪渓入口右側の看板 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B ↓ |
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今週の大雪渓入口右側の看板 |
大雪渓入口の右側に「高山植物等の採取は禁止されています」などのお願いの記載された看板があります。先週の画像と比べて、50〜70センチほどの雪解けが見られます。今週に入って雪解けのペースが速くなり、これまでは例年よりも積雪量の多い状態が続いていましたが、今週は例年並みの積雪量になっています。
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昨年の大雪渓入口 2001 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.6(2011/06/17〜18) C |
今週の大雪渓入口 例年並みに積雪量が減少 |
昨年は積雪量の少なかった年でした。しかし、その昨年と比べてもほぼ同じ状況となってきています。他のエリアでは、例年以上の積雪を示していて、大雪渓入口など数箇所の地点では、例年並みに積雪量が減少している傾向が見られます。
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昨年の大雪渓入口 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) C ↓ |
先週の大雪渓入口 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B ↓ |
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昨年の大雪渓入口 まだ車道よりも雪面が高い − 2007年以降最も多い積雪量 |
こちらは大雪渓入口隣の車道と接する部分。、今週に入ってようやく車道よりも雪面のほうが低くなりました。先週と比べて60〜80センチの雪解けで、他のエリアでも同様ですが、この一週間の雪解けはこれまでよりも多い様子が見られます。
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2010年の大雪渓入口 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2010/06/18〜19) D |
2009年の大雪渓入口 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) B |
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2008年の大雪渓入口 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2008/06/21〜22) A |
2007年の大雪渓入口 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2007/06/16〜17) H |
=入口付近の雪渓下端部分では、例年以上の積雪(下記のモーグルコースの岩も参照)= |
これまでも2007年以降もっとも多い積雪量が続いています。今回も2010年〜2007年の同一時期の画像と比べて見ます。今週は雪解けスピードが早くなってきたものの、依然として過去5年間でもっとも多い積雪量が続いています。
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トイレ付近 |
こちらはトイレ周辺。
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昨年のトイレ付近 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) C ↓ |
先週のトイレ付近 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B ↓ |
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今週のトイレ付近 − 昨年との差が少なくなりつつある |
この一週間のトイレ付近の雪解けは90センチほどで、ちょうど排水口の下面が雪面となっています。昨年と比べて1メートルほどの違いがあります。先週の段階では昨年と1.5メートルもの違いがありましたので、昨年との積雪量の違いは徐々に小さくなってきていることがわかります。
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位ヶ原山荘方面へ下山滑走 − 例年、6月下旬頃まで可能 |
トイレの場所から位ヶ原山荘方面へ下山滑走することが可能です。ご覧のようにかなりハイマツ帯が大きくなってきていて、ハイマツ帯を縫うように滑走する必要があります。また、この先の屋根板下部では縦溝がかなりひどく、ブッシュが多くなってきたことから、ターンスペースも限られてきていますので、かなり滑走しにくい状況です。
下山滑走が不可能ではありませんが、きわめて困難な状況のため、乗鞍岳春山バスでの下山をお勧めします。春山バス下り最終便は、大雪渓・肩の小屋口バス停発 14時50分です。乗り遅れないようご注意ください。
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昨年の登山道入口 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) C |
今週の登山道入口 まだ、標識の姿はない |
大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります。昨年の登山道入口の画像のとおり、例年なら、登山道を示す標識が姿をあらわします。積雪量の多かった2007年でも、標識の支柱の頭が見えていましたので、今年は2007年以降、もっとも積雪量の多い状態が続いています。
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登山道入口から肩の小屋方面へ誘導ロープ |
そして、ご覧のように、今週になって登山道入口から肩の小屋方面へ誘導ロープが設置されました。右の画像が後述するモーグルコースの岩、誘導ロープはモーグルコースの岩の左側を進んでいます。
登山道入口からしばらくはストレートに直登していきますが、モーグルコースの岩の手前からやや左にルートを変更して岩の左側を通って行きます。もし、そのまま直登するとモーグルコースの岩の右側を通過することとなりますが、今後、雪解けが進むと、モーグルコースの岩の右側はハイマツと岩場が出てきて、歩行困難な状態となります。
そのため、雪解けが進む前から正しいルートを確保しておき、誤った踏み後が付かないような対策も必要なわけです。
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昨年のモーグルコースの岩 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) C ↓ |
先週のモーグルコースの岩 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B ↓ |
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今週のモーグルコースの岩 |
大雪渓の中で最初に出現する岩があります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
この一週間の雪解けは60センチ程度で、これまでの週と比べるとやや多い雪解けです。それでも先週と同様に、ほぼ昨年並みの積雪量で、2010年・2009年・2008年よりも多く、2007年よりもやや少ない状況で、例年よりも多い積雪量といえます。
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2010年のモーグルコースの岩 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2010/06/18〜19) D |
2009年のモーグルコースの岩 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) B |
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2008年のモーグルコースの岩 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2008/06/21〜22) A |
2007年のモーグルコースの岩 2007ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2007/06/16〜17) H |
=雪渓下端より170メートル上部のこの地点では例年並み(上記の雪渓下端部分も参照)= |
雪渓下端の大雪渓入口付近では、2010〜2007年の4年間と比較しても最も多い状態でしたが、雪渓下端より170メートルほど上部のモーグルコースの岩付近は、例年よりも多いものの、過去最大の積雪量ではなく、下部よりも上部の方が積雪量がやや少ない傾向にあることがわかります。
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昨年のモーグルコースの岩 2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) C |
今週のモーグルコースの岩 ようやく姿をあらわす − 過去5年間で最も遅い雪解け |
そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります。今週になってようやく姿をあらわし始めました。2007年以降の過去5年間を見ても、どの年も雪面は石碑に埋め込まれている銘版より下部にあり、最も雪解けが遅かった2010年でも岩の先端部分が今年よりも一週間早く姿をあらわしました。
【肩の小屋】
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ここからは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。
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昨年の肩の小屋周辺 2001ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) B |
今週の肩の小屋周辺 2007年以降最も多い積雪量 |
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昨年の肩の小屋東側 2001ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) B |
今週の肩の小屋東側 2007年以降最も多い積雪量 |
肩の小屋周辺でも例年以上の積雪量を示しています。先週の段階では、過去5年間の中では、2007年以降最も多い積雪量でしたが、今週は最も積雪量の多かった2007年並みの積雪量で、雪解けの推移が少し早くなってきています。
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こちらは肩の小屋南側の草原地帯。
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雪解けとともに高山植物の芽吹き | キバナシャクナゲ(つぼみ) |
雪解けとともに高山植物の芽吹きが始まります。こちらはキバナシャクナゲ。常緑矮性低木の高山植物です。ノリクラでの高山植物の開花は、キバナシャクナゲから始まります。この付近の今年のキバナシャクナゲの芽吹きはほぼ例年並み。ただ、つぼみが見られてから開花までは数週間かかる傾向が見られますので、クリーム色の大輪を楽しめるのはもう少し先のことと思います。また、この場所よりも少しは離れたところでは、翌週あたりから開花が見られてた年もありましたから、もしかすると、次回のノリクラ雪渓カレンダーでは、開花したキバナシャクナゲをお伝えできるかもしれません。(→ Next)
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