ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.15(2012/08/16〜19) G

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(Update:2012/08/23)

 

【8月19日(日)、ご来光バス】

夜明け前3時30分 − ご来光バスを待つ観光センター前

こちらはお盆休み最終日の8月19日(日)、夜明け前の3時30分の観光センター前。3時40分に出発するご来光バスの様子です。停留所やチケットなどは基本的にシャトルバスとまったく同じです。ただ、この時間帯は観光センター内の乗車券販売所ではチケットの販売を行わないため、乗務員が直接販売いたします。

この時点での観光センター前の気温は16℃。ほとんどの方は長袖ですが、ご来光を待つためには、その上にさらに防寒着と手袋が必要です。

 

出発20〜30分前には停留所へ − できるだけ窓側席を(朝焼けを楽しむために)

ご来光バスは、出発時刻の20〜30分くらい前には停留所にやってきます。通常、日の出を楽しむのは車内からではなく、ご来光専用のバス停で降りて、大黒岳などのご来光スポットまで歩いて日の出を待ちます。

しかし、日の出前の朝焼けが森林限界を超えた位ヶ原付近から眺めることができますから、できるだけ窓際の座席を確保されると良いでしょう。そのため、通常のシャトルバスよりも座席数に余裕を持たせて運行台数を調整いたします。したがって、発車時刻間際にお越しになると、窓際の席を確保できないと考えられますので、できるだけ早めにお越しになったほうが良いでしょう。

 

今日は3台運行
曇っていても雨でも運行可能であれば出発します

今日のご来光バスは3台が運行されました。この時点での天候は曇。星一つ確認できない状況です。

ご来光バスは、気象状況や道路状況などで運行に支障がない限り運行されます。そのため、曇や濃霧でも運行され、視界不良でまったく日の出を見られない場合もあります。ですから、確実にご来光が拝めるかどうかは誰も保障できません。

 

大雪渓・肩の小屋口バス停 − 空はようやく白みはじめる

闇夜の中、バスのヘッドライトの光りだけが道路を照らして行きます。しかし、森林限界を超えて、しばらくすると徐々に空が明るくなってきました。こちらは大雪渓・肩の小屋口バス停。ご来光バスも、各バス停で降車することができます。

先ほどまで濃霧に包まれていましたが、森林限界を超えると濃霧の上に到達することができ、眼下に雲がたなびく様子や大雪渓がぼんやりと闇夜に浮かぶ様子も確認できるようになって来ました。

山麓の曇り空がこのまま続いていたら、今日のご来光は諦めなければならない状況でした。

 

ご来光専用バス停の表示 車内で下り便の出発時刻がアナウンスされる

大雪渓・肩の小屋口バス停を出発すると、通常、シャトルバスは畳平まで進みますが、ご来光バスの車内電光掲示板には「ご来光専用バス停」の文字が表示されます。そして、この時点で、下り便(帰り便)の出発時刻の案内が乗務員・運転手からなされます。

今日のご来光バス下り便は、「畳平5時30分発、ご来光専用バス停5時31分発」と、アナウンスされました。

 

4時30分 − 県境付近の「ご来光専用バス停」に到着

午前4時40分、ご来光バスが停車したのは、岐阜県と長野県の県境付近。ここが「ご来光バス専用バス停」です。

 

岐阜県乗鞍環境スタッフ − パンフレット配布 大黒岳へ

こちらでは岐阜県乗鞍環境スタッフの方がパンフレットの配布を行っています。バスを降りて県境付近からでも十分ご来光を楽しむことができますが、ご来光スポットとしては、やはり大黒岳の山頂まで登ることをお勧めします。大黒岳登山口はご来光バスを降りところにありますから、初めての方でも迷うことはないと思います。登山口から山頂までは5分程度です。

今日の日の出時刻は5時09分。登り始めると空は急激に明るさを増して行く様子があります。少しばかり急いで山頂を目指します。

 

空が急激に明るくなってゆく 気温6℃ − 完全防寒で!

気温は6℃。若干低めではありますが、今日は無風でしっかりとした防寒対策を施せば寒さは感じません。宿泊先の旅館から借りた毛布を身にまとってお越しの方もいらっしゃるほどです。

 

重厚な雲海 − 穂高連峰が何とか頭を突き出せるほど 雲海が乗鞍スカイラインに流れ込む

今日は南アルプスから穂高連峰まで重厚な雲海に覆われています。今日の雲海はかなり厚く(背が高く)、南アルプスや八ヶ岳は完全に雲に飲み込まれ、穂高連峰もご覧のように頂の一部が何とか頭を出している状況です。もし、この雲海がもう少し背が高くて、大黒岳まで飲み込まれていたら、今日のご来光は期待できないものになっていたでしょう...

そして、雲海から零れ落ちた雲の流れが桔梗ヶ原を超えて、乗鞍スカイラインの谷底へとゆっくり流れる様子は、生物の息遣いを感じさせるもの...

 

雲海の境目が黄金に輝き始める

時刻は5時09分。日の出時刻を迎えます。空と雲海との境目が黄金色に輝き始めます。

 

日の出直前 − 光りのエネルギーが蓄えられる瞬間 西の空もピンクに染まる

朝日が昇る部分に光りのエネルギーが蓄えられています。そして、反対側の西の空はピンク色に染まっている様子も見逃してはいけません。

 

5時14分 − 雲海を赤く染めながらご来光

5時14分、雲海の中からのご来光です。雲海を赤く染めて、周囲をあっという間に黄金色に染めて行きます。

 

ダイナミックな陰影 急いで雲海にもカメラを向ける

朝日を浴びて、ダイナミックな雲海にきれいな陰影が輝きます。日の出の撮影が終わったカメラマンは、雲海の陰影にレンズを向けて急いでシャッタを切り続けます。

 

自分の影が対岸の山に映る

畳平方面の魔王岳には自分の影が映っている様子がわかります。日の光りを十分に浴びた富士見岳が茜色に染まっています。

 

ダイレクトに輝く朝日を浴びて

朝日は一日に一回は必ずやってくるもの...しかし、この地にやってきてダイレクトに朝日を浴びることは貴重な経験です。

 

5時31分 − ご来光バス下り便、あっという間に発車時刻、急いで乗車。

そして、5時31分。ご来光専用バス停には下り便が到着します。大黒岳でご来光を楽しんでいると、あっという間に発車時刻がやってきますので、時計を常に確認しながら、ご来光バス下り便をご利用ください。

また、この後もしばらく朝の雰囲気も楽しみたいという方は、畳平7時10分発のシャトルバス下り始発便に乗車されることをお奨めします。ご来光バスで購入された往復券でシャトルバス下り便を利用することも可能です。

 

きらびやかに照らされる大雪渓 − やっぱり「登山は朝一番に限る!」

ご来光バスでやってくるときは、ぼんやりとした大雪渓付近もご覧のようにきれいに浮かび上がっていて、「登山は朝一番に限る」という言葉を再度確認させられたようにも思います。

今回は山麓の観光センターを出発した時点では曇り空でしたが、森林限界を超えてからは雲海の上に到達でき、きれいなご来光を楽しむことができました。ただ、雲がさらに背が高いと雲海の上に到達することができず、せっかく出向いたにもかかわらず、ご来光を楽しむことができなかったということもあります。

ご来光バスは気象状況・道路状況に支障がない限り運行されますので、必ずしも日の出が見られるわけではないということを認識して、天候状況などタイミングを見計らって、お越しください。

 

【昨年の今ごろは?】

2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2011/08/18〜19) @

8月18日(木)は、曇り空の朝から始まります。まだ、お盆休みが続いている方もいらっしゃり、観光センター前駐車場は、普段の平日よりもやや多い状況。次第に青空が広がってきますが、大雪渓エリアは終始濃霧に覆われます。早朝は周期的に雨に見舞われますが、その後は、合羽の要らない状況になります。相変わらずの濃霧ですが、時折、霧が抜けた先の乗鞍高原にはしっかりと日差しが差し込む様子もあって、天候が悪いのは、大雪渓などの上部エリアだけのようです。気温は終始12℃前後で、日中としてはやや低めの状況ですが、バーンはエッジの効く状況で、大きなスプーンカットが広がる中で、フラットなゲレンデでは掴み取れない感覚をトレーニングするレーシングキャンプの様子もありました。

8月19日(金)は、昨晩から降り続く雨が明け方からまとまった降り方となっています。山麓の乗鞍高原では、時間とともに雲がさらに低く垂れ込めますが、上部の大雪渓エリアでは、山麓とは逆に雲の上にあって、午前中の霧と小雨も次第に収まって来ます。ただ、山麓の天候からは、上部エリアの天候回復など、まったく想像できない状態で、大雪渓エリアに訪れる人は皆無。静かな大雪渓を独り占めする感覚は贅沢とも言えるでしょう。そして、午後からは青空が広がり、日差しが差し込むと、大雪渓周辺ではエゾゼミが一斉に鳴きはじめます。

 

<編集後記>

「お盆が終わると、全日本マウンテンサイクリング...」

このお盆期間中で、終日雨、もしくは朝から雨降りという日は、13日(月)から15日(水)の3日間でした。また、前日までの天気予報よりもよい天候になった日は、12日(日)、18日(土)でした。つまり、この5日間は少なくとも天気予報ではよい天候ではなく、天候が悪いという理由で、今回は人出が若干少なくなっているのではないかと考えられます。実際、シャトルバスの運行台数は、天候が回復すると予報された16日(木)が最も多かったようです。それでも、9時便の7台運行が最大で、お盆のピーク時の運行台数としては、若干少なめだったと思います。

ただ、旅館・民宿など観光業に携わる方々にとっては、忙しさという点で変わらぬものがあり、19日(日)で一旦お盆休みが終わったものの、次週末の25日(土)には全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が開催され、休むまもなく、忙しい日々が続くかと思います。

そして、このお盆期間中は、多くの選手の方々がトレーニングを重ねて、万全の体制を整えていらっしゃったのではないかと思います。WebSiteでは、今年も全日本マウンテンサイクリングin乗鞍の様子の取材に出向く予定です。選手の皆さんとの再会を楽しみにしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

 

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