ノリクラ 雪渓カレンダー
 
プレリリース版 Vol.6(2013/04/25〜29) D

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(Update:2013/05/02)

 

【かもしかゲレンデからツアーコース入口へ】

かもしかゲレンデ上部 − 積雪20センチ

こちらはかもしかゲレンデ上部の初心者コース。かもしかゲレンデ下部は1枚バーンですが、上部は3箇所に別れていて、初心者コースは下から見て左側のバーンです。中央と右側の中上級者バーンを登行しても良いのですが、バーンの途中で再び県道乗鞍岳線によって分断されていますので、シールやスノーシューをはずさなければならないため、左側の初心者コースのほうが効率的であると思います。

また、この時期は県道乗鞍岳線の雪の壁が高く、壁を登ることが困難な場合が見られます。今年は幸いに雪の壁の一番右サイドから登れる状態になっていますので、途中でスノーシューなどをはずす手間を惜しまなければ、中上級者バーンからの登行でも良いでしょう。

ただ、中上級者バーンからの下山滑走時は、切り通し部分の雪の壁が高いところで3メートル以上になっていますので、転落には十分注意してください。

 

ツアーコース入口

かもしかゲレンデ上部を登り切ったところがツアーコース入口となります。別の言い方をすれば、かもしかペアリフトの終点(山頂駅)付近です。ツアーコースは標高2000メートルの入口から、標高2500メートルの位ヶ原までの約2kmの樹林帯を切りとおして作られたバックカントリーコースです。ツアーコースの全容については、ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版 をご覧ください。

ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版(別ウインドウ)

この先、ツアーコースの各所についてお伝えいたしますが、ツアーコースの全容が把握できていないと理解できないと思いますので、山麓のスキー場と上部の位ヶ原、大雪渓、山頂方面などの位置的関係をノリクラガイドマップで確認して下さい。

また、さらに上部の山頂方面については、ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 大雪渓・山頂版 をご利用下さい。

 

新雪10センチ 真冬に近い乾いた感触

昨日から降り続く降雪で、ツアーコース入口付近は10センチ程度の新雪が降り積もっています。春先特有の湿雪ではなく、真冬に近い乾いた感触があります。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) E

先週のツアーコース入口急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2013/04/20〜21) B

今週のツアーコース入口急斜面
先週よりも積雪が増加

こちらは入口急斜面の全景です。左上の昨年同時期の画像で、バーン全体で所々でブッシュや雪解けが見られますが、下段の今週の画像を見ると、右上の先週よりも積雪量が増えていることがわかります。

 

強風が吹きぬける − 乾いた雪が雪面を流れてトレースがかき消される

今日はツアーコース内でも比較的強めの風が吹き抜けています。その強風に乾いた雪が雪面を流れて行き、先行者のトレースがかき消されて行く様子が見られます。いかに今日の雪が軽いものかがわかるシーンで、まさに厳冬期そのものです。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) E
今週のツアーコース入口急斜面
雪解け箇所はまったくない

左の昨年同時期の画像では、バーンの各所でご覧のように雪解けによる穴が見られます。実際には完全な穴ではなく、立ち木の切り株の頭の部分です。例年、切り株の頭が飛び出ているシーズンもありますので、昨年も比較的積雪量が多い状態でした。しかし、今年はそれを上回る状況です。

 

初めてのノリクラ − ガイド同伴で WebSiteではツアーコース雪解け状況を今後も発信

初めてノリクラにやってきたというこちらの方々。今日は本来なら乗鞍岳春山バスを利用して、山頂からの大滑走を予定していました。春山バス運休のため、今日はツアーコースからの登行にチャレンジです。

ノリクラが初めてならツアーコースも初めて...さらに厳冬期並みの荒れた天候ですから、このような条件の場合は必ずガイド同伴で入山されることをオススメします。

右の画像の入口急斜面上端付近の雪解けが進むとツアーコースでの下山滑走は困難な状況になってきます。普通ならスキーをはずしてツボ足で下山すればよいのですが、この付近はブッシュが林立してしまい、歩行も困難な状況だからです。

なお、この付近の積雪が消滅し始めるのはゴールデンウィーク頃からで、滑走不能になるのは5月中旬頃です。WebSiteでは、ツアーコースの積雪情報を5月末までお届けする予定ですので、ツアーコースを滑走して下山される方は、常にWebSiteで積雪状況をチェックをしていただくようお願いいたします。

 

【ツアーコース T −1〜3番標識区間】

入口急斜面を登りきった先のツアーコースは比較的緩やかな斜度が続きます。

 

新雪20センチ

新雪は20センチほど降り積もり、バーンには一本のトレースが伸びています。トレースに沿って登って行けば、ラッセルする必要がありません。

 

初めてのスノーシュー トレースを外れるとラッセルが辛い...

初めてノリクラにお越しになり、初めてスノーシューを履いた方にとって、トレースの中だけを歩いていては、降雪時の登行の大変さが実感できないもの...今回は少しだけではありますが、あえてトレースから外れて登ってみました。

トレース内では雪がまとわりつくことがなく、また、多くの方が踏み固めているため、沈み込みもあまりありません。しかし、一旦トレースから外れると、沈み込むことで踏み込んだスノーシューが後ろにずれるため、トレース内を歩くときと同じように一歩を踏み出しても、進む距離が短くなります。それに加えて、足を引き上げるときに雪がまとわりつくため、想像以上に雪の重たさを実感されたはずです。

そのため、吹雪のときは予定以上に移動が遅くなり体力も消耗します。厳冬期に大寒波に見舞われたときなどは、ツアーコース内でもスノーシューで膝以上まで踏み抜くこと程の新雪が降るときがあり、ツアーコース入口から位ヶ原急斜面まで半日以上を要することがあります。そんなときは余裕を持った計画の下で行動しなければなりません。

 

1番標識

こちらは1番標識付近。吹雪が続いていて、遠景の様子はまったく確認できません。

 

翌日4月28日(日)の様子 − 高天ヶ原(左)、剣ヶ峰(右)

こちらは翌日4月28日(日)の1番付近からの様子、打って変わって快晴の一日でした。2つのノリクラが聳え立っています。左のピークが高天ヶ原(たかまがはら、標高2829メートル)、右のピークが乗鞍岳主峰の剣ヶ峰(けんがみね、標高3026メートル)です。

なお、翌日4月28日(日)の快晴の様子は、7ページ目 でお伝えしております。

 

先週の高天ヶ原
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2013/04/20〜21) B
今週の高天ヶ原
先週の剣ヶ峰
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2013/04/20〜21) B
今週の剣ヶ峰

高天ヶ原と剣ヶ峰の頂上付近の様子を先週と今週とで比較します。先週は雪着きの悪いハイマツ帯などを中心に雪解けが進んでいました。しかし、昨日の降雪で再び雪に覆われています。しかし、うっすらとハイマツ帯がみられますので、積雪はそれほど多くはなく、昨日はた頂上付近でもたくさんの降雪があったと思いますが、強風で流されてしまったものと思います。

 

昨年の3番標識
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6
(2012/04/26〜30) F

先週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5
(2013/04/20〜21) B
今週の3番標識
先週より20センチ増加
昨年より15センチ多い

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。積雪量は先週より20センチ増加し、昨年より15センチ多い状況です。3月上旬以降はほとんど減少傾向を示していましたが、今回は昨日の降雪で増加しました。4月下旬に天候が荒れることが多々あるものの、でこれだけのまとまった降雪は珍しいことです。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたも

ので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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