ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.16(2013/08/24〜25) @

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(Update:2013/08/29)

 

お盆期間中は晴天が続き、お盆が終わっても猛暑の毎日でしたが、この週末はこの晴天もどうやら一休み...全日本マウンテンサイクリングin乗鞍まであと1週間の大事なときに、大雨のために通行止めとなってしまいましたので、「お天道様の一休み」なんて のんきな状況ではありません。

取材一日目の8月24日(土)は、明け方に少し雨が降ったものの、日中に関しては穏やかな状況と言えます。ただ、日付が変わる前までの状況がひどく、23日(金)はお昼ごろから雨が降り始め、道路が川になるほどのひどい豪雨、そのため、シャトルバスは14時で運休となりました。そして、夕方から夜にかけては激しい雷雨となり、一夜明けた本日は、県道乗鞍岳線、及び、乗鞍スカイラインは雨量規制のため通行止め、特に乗鞍スカイラインでは、夕方になっても24時間累積雨量が規制を下回らないことが確実な状況のため、朝一番から終日通行止めと発表するほどでした。長野県側の県道乗鞍岳線は、宝徳霊神バス停付近や大雪渓駐車場付近、及び、富士見沢周辺で道路に土砂が流れ込んで、終日通行止めとなっていましたが、午後のパトロールで安全が確認され、15時30分に通行止め解除となりました。

取材二日目の8月25日(日)は、小雨の朝を迎えます。県道乗鞍岳線は通常通り6時からの開通となりましたが、乗鞍スカイラインは6時30分からの開通となり、シャトルバスの運行は7時から開始となりました。しかし、上部エリア濃霧のため、乗鞍スカイラインでは自転車の通行はできない状況が終日続きました。雨は周期的に強弱を繰り返し、大雪渓付近ではさらに濃霧がひどく、気温が10℃程度しかなかったため、じーっとしていると寒さを感じる状況。この天候ですから、大雪渓に訪れるスキーヤーも少なく、雪渓上部左側のモーグルコースに至っては、全く訪れるスキーヤーのいない状態でした。それとは逆に、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍まで1週間となり、最後のトレーニングに訪れたヒルクライマーがびしょ濡れで登る様子が終日続きました。午後になって、雨は収まるものの濃霧は続き、生憎の一日となってしまいました。

大雪渓の積雪量は、先週と同様に昨年よりも多い状態が続いています。入口付近の雪渓下部では昨年よりも雪解けが2〜3週間ほど遅い状態です。この雪渓下部は例年なら滑走不能となる時期ですが、今年の雪渓下部はまだ十分滑走できる状況です。また、雪渓上部も全体的には昨年より2〜3週間程度遅く、先週までは昨年よりも雪解けの早いエリアもありましたが、今週は全エリアで昨年より雪解けの遅い状態となっています。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【8月24日(土)、観光センター前駐車場、雨量規制通行止】       【三本滝ゲート、今日は夕方まで終日通行止】
Page-2 : 【8月25日(日)、観光センター前駐車場、今日は通行可】       【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 T】
Page-3 : 【雨の中のヒルクライム】       【雪渓下部 T】
Page-4 : 【雪渓下部 U、モーグルコース】       【雪渓下部 V】       【雪渓中段】
Page-5 : 【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U、雨の中でもトレーニング】       【雪渓上部 V】       【昨年の今ごろは?】      <編集後記>「秋の声...」

【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)】     (Page-3)

●参考資料●
(位ヶ原・大雪渓・山頂方面 概要) − ノリクラガイドマップ(春〜夏スキー 山頂版)
(県道乗鞍岳線 概要) − ノリクラガイドマップ(県道乗鞍岳線カーブ番号版)

  

 

【8月24日(土)、観光センター前駐車場、雨量規制通行止】

観光センター前駐車場

こちらは早朝6時の観光センター前駐車場。

 

小雨 − 週末なのにマイカーは少ない

天候はご覧のように小雨の朝です。気温は18℃で暑くもなく寒くもない状態。この天候ですから、週末にもかかわらず、20台ほどのマイカーしかお越しになっていません。

 

昨日の大雨で通行止め、シャトルバス運休

昨日は午後を中心にかなりの大雨となりました。そのため、県道乗鞍岳線(エコーライン)は、雨量規制による通行止めとなっています。また、岐阜県側の乗鞍スカイラインでは、24時間雨量が規制値の2倍以上の150mmを超えていて、このまま雨が収まったとしても、本日は規制値を超えた状態が続くため、終日通行止めがすでに決定されています。

 

昨日の大雨の様子を携帯に

昨日の大雨の時のシャトルバスに乗務されたときの状況をお見せいただきました。

 

道路が川のようになる(大雪渓上、3号カーブ付近) 道路脇から滝のように(三本滝ゲート上)

左の画像は大雪渓より上部の3号カーブ付近。ご覧の通り、道路は川のようになっています。道路が川のようになるのは、山の斜面から流れ出す水があふれるためで、通常、山頂付近よりも雨水が集まる山麓で起こる現象ですが、今回は山頂付近でこの状態ですから、かなりの大雨だったことが想像できます。

また、右の画像は三本滝ゲート上。道路脇の斜面から道路へ激しく流れ出しています。この箇所は大雨の度にこのような状態となっています。

このため、シャトルバスは14時便で運休となったそうです。

 

タクシー乗り場 タクシーも開店休業 − 今日はダメだ!

道路が通行止めだとタクシーの運転手さんもお手上げで、お客様に乗車していただくこともできません。今後のパトロール次第で通行止め解除となる可能性もあるとのことですので、しばらく待機するとのこと。

 

雨は降り続く 登山者も足止め

雨は断続的に降り続き、訪れた登山客の方も雲の動きを眺めるしかありません。

 

山頂登山の予定でしたが... 今日はこれからどうしよう

今日は乗鞍岳山頂(剣ヶ峰)への登山を予定されていましたが、出鼻をくじかれてしまいました。上高地などのへのコース変更も検討し、とりあえずは「家宝は寝て待て!」と、ご自身に言い聞かせながら、しばらく待ちます。

 

雨は収まって、通行止解除の期待が高まる

7時を過ぎると、雲間から青空がのぞくようになって来ました。雨もすっかり収まり、通行止解除の期待が高まります。

 

【三本滝ゲート、今日は夕方まで終日通行止】

三本滝ゲート 三本滝レストハウス前駐車場

そして、こちらは8時の三本滝ゲート。通行止めはこの先となっています。

 

青空が広がってきた

ご覧のようにかなり青空が広がってきて、雨の心配は全くない状況となってきました。

 

通行止めが続く 道路管理パトロール − 土砂流出がひどく終日通行止に

7時前出向いた道路管理パトロールの車が帰ってきましたが、大雪渓付近の土砂の流出がひどく、委託業者へ土砂撤去を依頼したとのこと。そのため、しばらく復旧作業が続くため、今日は終日通行止めにするとのことでした。

残念ながら、今日は全く身動きのできない一日となりました。

 

えっ、通行止めですか...

全日本マウンテンサイクリングin乗鞍まで1週間となり、今日明日は最後の追い込みのトレーニングという選手の方も多いはず。続々とヒルクライマーがお越しになりますが、三本滝ゲートで折り返します。

この後も、最後のトレーニングに訪れた出場選手の方たちは、観光センター〜三本滝ゲート間を、何ラウンドも往復してトレーニングを繰り返されていました。

 

しょうがないので上高地に行きます

こちらのお二人は、「通行止めは残念ですが、これから白骨を経由して上高地に行こうかと思います。」とのこと。
一般的には乗鞍高原から国道158号の前川渡まで戻って上高地に向かうことと思いますが、国道は狭いトンネルが連続し、トンネル内はかなり滑りやすいため、白骨温泉経由(上高地乗鞍スーバー林道 → 県道白骨温泉線)のほうが交通量も少ないため、自転車には走りやすいコースといえます。

なお、国道から釜トンネルを経由して上高地に入る県道上高地公園線、及び、白骨温泉から国道158号の湯川渡に出る県道白骨温泉線も、今朝まで雨量規制通行止となっていました。

 

夕方になってようやく通行止め解除(15時30分)
(乗鞍スカイラインは通行止めのまま)

県道乗鞍岳線(エコーライン)の通行止めは、15時30分に解除されましたが、岐阜県側の乗鞍スカイラインは依然として通行止めのまま。そのため、三本滝ゲートは開いたものの、大雪渓までの通行という条件付となりました。

 

「高山方面に行きたいんですが...」 「引き返して国道経由で行くしかないかなぁ...」

ヒルクライムのトレーニングという点であれば、大雪渓はゴール手前1.5kmですから、そこまでの往復で十分ですが、ツーリングでお越しになっている方は死活問題...今日は畳平から乗鞍スカイラインで高山まで向かう予定でした。単に高山に向かうということであれば、一旦引き返して国道経由で高山に向かうことは可能です。でも、サイクリストとしては、国内自動車道最高標高地点を踏んでおかないと、この後の旅が不完全燃焼になりかねません...

 

でも大雪渓付近まで行って見ます
(自動車道最高標高地点 − 行っておかないとやっぱり)

明日以降も乗鞍スカイラインの開通見込みが立たないので、今日はとりあえず、大雪渓まで行って、国内自動車道最高標高地点付近まで行っておこうということになりました。やはり、自転車の旅のなかで、畳平の2702メートルという地点は大きな重みがあると思います。

でも、絶対に無理はしないようしなければならないのはもちろんのことです。標高2600〜2700メートルは完全に高山帯の世界で、平地とは比べ物にならない気象条件が待っているからです。 Next

 

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