ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.25(2014/10/25〜26) C
【山頂への登山道、頂上小屋】
![]() |
山頂への登山道 |
ここからは剣ヶ峰山頂に向かう登山道の様子をお伝えします。
![]() |
![]() |
先週の積雪はほとんどありません |
先週と同様に今週も積雪に見舞われる日がありました。しかし、登山道はご覧のように先週の降雪が一部残っている程度で、積雪凍結の心配はありません。また、今回は適度に凍っていて、砂利が流動しないため、夏場よりもグリップが良いという状況も見られました。
この時期は降雪があっても、アイゼンが必要なほどの降雪に見舞われることはまずありません。ご覧のように翌週には完全に雪解けしてしまいます。
![]() |
⇒ | ![]() |
先週の権現ヶ池 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) C |
今週の権現ヶ池 積雪はありません |
|
![]() |
⇒ | ![]() |
先週の蚕玉岳〜朝日岳稜線 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) C |
今週の蚕玉岳〜朝日岳稜線 積雪はありません |
こちらは権現ヶ池と蚕玉岳・剣ヶ峰方面の稜線です。こちらも1週間経過して積雪部分は完全になくなっています。
![]() |
⇒ | ![]() |
先週の蚕玉岳 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) C |
今週の蚕玉岳 |
日当たりのよい稜線はすぐに雪解けしてしまいます。しかし、日当たりの悪い箇所は場合によっては、雪解けまでは進むものの、その後、夜間凍結が発生して、完全に凍結してしまいます。10月のノリクラではそのような場所はほとんどありませんが、11月以降になると日当たりの良い場所でも発生しますので、道路閉鎖以降のオフシーズンにお越しの場合は注意が必要です。
![]() |
日が傾き、ノリクラの影が伸びる |
時刻は15時を過ぎると、日がかなり傾いてきます。画像の下の部分にはノリクラの影が伸びて来た様子がうかがえます。また、乗鞍高原の見晴峠方面や白樺峠方面では、山肌が黄色に紅葉している様子がくっきりと浮かび上がっています。
ご覧のように山肌がべったりと同じ黄色に染まっています。おそらく植林されたカラマツの紅葉と思われます。
![]() |
蚕玉岳から望む南アルプス |
さて、こちらは蚕玉岳から望む南アルプス方面。赤枠部分の仙丈ケ岳と北岳方面に注目してください。
![]() |
⇔ | ![]() |
石碑の岩から望む仙丈ケ岳〜北岳 | 蚕玉岳から望む仙丈ケ岳〜北岳 |
2つの画像はどちらも仙丈ケ岳と北岳方面を拡大したところですが、左は先ほど撮影した大雪渓の石碑の岩からの画像。そして、右は蚕玉岳からの画像。良く見ると北岳の左側に違いがあります。
![]() |
【拡大】蚕玉岳から望む仙丈ケ岳〜北岳−微かに富士山の頭 「富士山は見えますか?」→現実的には「ノー」 |
北岳の左側に冠雪した頂が見られますがこれが富士山です。15倍に拡大してようやく確認できる状況です。今日のように天候がよく、しかも、手前の北岳には積雪はなく、奥の富士山が白く冠雪した状態だからこそ、色の違いではっきりと映し出されます。また、先ほどの画像のとおり、標高2700メートル付近の大雪渓では確認できず、標高3000メートル近くまで登らないと見られません。
「富士山は見えますか?」と、よく質問されますが、答えとしては「ハイ」ですが、現実的には「ノー」ということになります。また、「今日は乗鞍から富士山がよく見えました。」などの書き込みを見かけますが、おそらく、別の山を勘違いされているケースが多いと思います。
それにしても、日本一高い富士山が2番目の北岳に阻まれているというのは、なんとも面白いところですね。
![]() |
![]() |
取材二日目は濃霧 − それでもたくさんの方がお越しになる |
こちらは取材二日目の10月26日(日)、お昼前から濃霧に覆われる状況ですが、今日もたくさんの登山の方々がお越しになっています。
![]() |
![]() |
雲間から望む山麓は日が差している | 頂上小屋 − 今日も営業中 |
雲間から望む山麓には日差しが差している様子が見られ、天候が悪いのはどうやら山頂部分だけの状況。このような天候状況はしばしば見られるもので、逆のパターンは雲海がそれに相当します(山麓:どんよりとした曇、山頂:雲海の上の快晴)。
右の画像は山頂直下にある頂上小屋。今日も営業されています。
![]() |
![]() |
オリジナルのピンバッジには、日付入り登頂記念カードを発行 |
オリジナルのピンバッジには、日付入りの登頂記念カードも発行してくれます。時に不安げに小屋の様子を伺う方もいらっしゃいますが、気軽に声をかけていただければ大丈夫です...
![]() |
小屋締めの準備、柱で補強 − 厳冬期積雪による倒壊防止 |
小屋にはいくつもの柱で補強されていますが、厳冬期になるとこの付近は屋根よりも高く積雪に見舞われるため、小屋の倒壊を防ぐために小屋締め前に実施されます。頂上小屋は冬季閉鎖前日の10月31日(金)まで営業する予定です。
■ Next>> Page5 【紅葉情報−乗鞍高原、一の瀬園地(標高1500m付近)】 ■
Copyright (C) 乗鞍大雪渓WebSite |
|