ノリクラ 雪渓カレンダー<最終号>

Vol.25(2015/10/24〜25) D

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(Update:2015/10/29)

 

【雪渓上部 U、まだまだ滑ります】

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

先週の下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2015/10/17〜18) D
先週の落書きの岩
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2015/10/17〜18) D
今週の下端部分 今週の落書きの岩

こちらは落書きの岩。上段は先週で下段は今週の様子。先週と比べると、落書きの岩周辺の雪解けがかなり進んでいます。ただ、雪渓下端部分の位置は先週とほとんど変わっていません。

 

昨年同時期の7週間前の下端部分
2014ノリクラ雪渓カレンダーVol.18(2014/09/05〜06) C

昨年同時期の6週間前の下端部分
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2014/09/13〜14) C
=今週は昨年よりも6週間以上積雪が多い状態=

こちらは昨年同時期の7週間前と6週間前の様子。今週画像と比較すると、左の7週間前よりも積雪は少なく、右の6週間前よりも多い状態。したがって、昨年よりも6週間以上積雪が多い状態といえます。

 

暑かろうが寒かろうがお昼休みはビールで乾杯 10月でこれだけ穏やかなシーズンも珍しい

今日は日差しが暖かく、風さえなければ穏やかな一日。でも、暑かろうが寒かろうが関係なく行われる儀式は、お昼休みのビールでの乾杯。こちらの常連のお二人は今シーズンのノリクラ通いは今日で終了とのこと。「いつも乾杯シーンしか撮影してもらえないっ!(怒)」とのお叱りをいただきますが、やはり、今シーズンの締めも乾杯シーンにて...

「記憶にある中で、今年が最も積雪が多いんじゃないかなぁ〜〜。10月でこれだけ穏やかなシーズンも珍しいと思う。」と、おっしゃってくださいました。確かにここ数年の中で最も積雪量が多いことは確かで、おそらく、この積雪状態のまま、年越しすることと思います。

ちなみに、雪渓上部左側は毎年積雪を残したまま冬を迎えます。そのため、「万年雪ではないか?」とのご質問がありますが、1999年の夏に一度完全に消滅していますので、万年雪ではありません。それ以降は、雪解けせずに残る部分が毎年ほぼ同じ位置にありますので、少なくとも16年間は溶けずに残っている部分があります。

 

今日はレーン@ B Cで滑走

今回は右から【レーン@】のモーグルコース、【レーンA】はなく、【レーンB】のポールセット、一番左側の【レーンC】がボードのポールセットという3レーンの構成になっています。

なお、グレーの中央部分は、例年、下半分の傾斜が落ち込んでいて、滑落の危険性が高く、滑走できませんが、今年は下半分の積雪量が多いため、バーン傾斜が均一で滑走できる状態です。

 

先週の【レーン@】のモーグルコース(ゴール付近)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2015/10/17〜18) D
今週の【レーン@】のモーグルコース(ゴール付近)
先週の【レーン@】のモーグルコース(スタート付近)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2015/10/17〜18) D
今週の【レーン@】のモーグルコース(スタート付近)

こちらは【レーン@】のモーグルコースのゴール付近とスタート付近。先週まではほとんど雪解けがありませんでしたが、今週は若干雪解けがみられます。しかし、コース長には変化はありません。

 

【レーンC】 − 下地の固い部分があらわれてきた

こちらは一番左側の【レーンC】。そろそろ下地の固い部分があらわれてきました。積雪量が少なくなってきているかもしれません。しかし、今後は雪解けが少なくなりますので、滑走不能になる可能性は少ないと思います。

 

結構難しいハードなバーン

普通に滑走しているように見えますが、完全にフラットな状態ではありませんので、難しいバーンです。

 

明日は大丈夫かな 最終日10月31日も

午後から雲行きが怪しくなり、「明日(10月25日(日)は、登って来られるかなぁ〜」と、しきりに上空を気にする様子。状況さえ許せば、明日(10月25日(日))はもちろんのこと、次週末の10月31日(土)も訪れたいとのこと...もうここまで来るとやりきるしかありません!

 

【レーンB】 雪飛沫を舞い上げて果敢に攻める!

こちらは【レーンB】のスキーヤーのポールセット。撮影は翌日の10月25日(日)。昨晩の新雪がうっすら積もっていて、雪飛沫を巻き上げながら、エッジのグリップを十分に効かせてターン。

 

こんな洗濯板のようなバーン、他にはないですよ...

...だから練習し甲斐がある

洗濯板のような波打ったバーンで、果敢に滑られるのは、毎週通い続けた成果。

 

もちろん最終日も!

こちらの方々も、道路状況・天候状況に問題がなければ、最終日10月31日(土)のお越しの予定とのこと。

 

「オフシーズンがもう終わっちゃう...」

「次でもう終わっちゃうのか...」とつぶやく様子に「やっと終わりじゃなくて、もう終わっちゃうっていう感じ?」と、聞き直すと、「そうです...オフシーズンがもう終わっちゃう...」と、来るウインターシーズンを心待ちにする気持ちとは別の感傷があるんです。

夏スキーに通い始めたころは、道路沿いの雪渓下部での滑走で、まさか最上部の急斜面を通い続けるとは思いもよらなかったとのこと...技術も体力も、そして、精神面も強くするのがノリクラの夏スキー(秋スキー)なのでしょう。

 

昨年の雪渓上端
2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) B
先週の雪渓上端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2015/10/17〜18) D
今週の雪渓上端

こちらは上端部分。先週の画像と今週の画像を見比べると、上端位置はほぼ同じで50センチ〜1メートル程度の違いしかありません。そのため、昨年よりも雪解けはさらに遅くなり、3週間遅い状態です。

 

上端から−雪渓下端まで108メートル、過去最長

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は先週と同じく108メートル。

2014年は77メートル、2013年は86メートル、2012年は降雪により上端・下端が不明瞭で測定不能。2011年は21メートル、2010年は49メートル、2009年は74メートル、2008年と2007年は降雪により測定不能でした。過去最長の長さとなっています。

春先は激しい雪解けにより、積雪量が例年より1ヶ月早く減少してしまいましたが、その後は雪解けスピードが徐々に遅くなり、8月上旬頃から逆転して昨年よりも多い状態になっています。

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