ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

番外編<真冬のノリクラサミット>
(2015/12/26〜27) B

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(Update:2015/12/31)

  

【ツアーコース − 1番標識〜6番標識】

入口急斜面上 1番標識付近

入口急斜面を登り切った先からは、比較的緩斜面が続きます。最後の位ヶ原急斜面までは、ご覧のような樹林帯を切りとおして作られたコースになっていますので、ルートを間違えることはないでしょう。位ヶ原急斜面は次のコーナーでお伝えしますが、その先は森林限界のオープンバーンになりますので、悪天候時は位ヶ原急斜面で引き返すようお願いいたします。

また、位ヶ原急斜面までには1〜6番までの標識があり、こちらの1番標識は天候が良ければ、オススメのビューポイントになります。

 

昨年の1番標識付近 − ビューポイント
2015ノリクラ 雪渓カレンダー 番外編 Vol.1(2014/12/27〜28) A

こちらが昨年同時期の1番標識付近。左が高天ヶ原、右が乗鞍岳主峰の剣ヶ峰です。昨年と今年を比べて、1番標識の高さに大きな違いがあることがわかります。今年は1メートル以上も積雪量が少ない状態です。

 

場所によっては背丈以上のブッシュが残る

そのため、場所によって、人の背丈以上のブッシュが残っています。

 

下山滑走されてきた常連スキーヤー

そして、下山滑走されてきた常連スキーヤーと再会します。このところは毎週のようにお会いしているはずです。

 

背負子の荷物をみて苦笑

メンバーの背負子の荷物を見て苦笑...もちろん、来年のノリクラサミットの参加要請もさせていただきました。

 

昨年の3番標識
2015ノリクラ 雪渓カレンダー番外編
 Vol.1(2014/12/27〜28) B

先週の3番標識
(2015/12/20)
今週の3番標識
先週より30センチ増加
昨年より25センチ少ない

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は積雪量がほぼ同じ時期の昨年のもので右上が先週のものです。先週よりも30センチ増加して、昨年より25センチ少ない状態です。他の箇所では昨年より1メートルほど少ない状態ですが、3番標識は昨年との差が少ない状況です。

 

3番標識以降はパウダーゾーンに

雪の降り方が少し収まってきたものの、鉛色の空は相変わらず続き、今日は太陽の姿どころか、その輪郭すら見ることはありませんでした。ただ、この条件がパウダーには最適なんです。3番標識以降はブッシュが少なくなり、足裏にパウダーの柔らかさが感じられます。

 

昨年の5番標識
2015ノリクラ 雪渓カレンダー 番外編
  Vol.1(2014/12/27〜28) B

先週の5番標識
(2015/12/20)
今週の5番標識
先週より40センチ増加
昨年より110センチ少ない

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。3番標識の画像と同様に、左上は積雪量がほぼ同じ時期の昨年のもので右上が先週のものです。先週より40センチ多く、昨年より110センチ少ない積雪量です。

 

6番標識付近の谷 − どのルートで谷をクリアしようか...

さらに進むと、6番標識付近の谷に出くわします。メンバーが立ち止まって、どのルートで谷をクリアしようか見定めます。

 

昨年の6番標識付近の谷
2015ノリクラ 雪渓カレンダー 番外編
  Vol.1(2014/12/27〜28) B

先週の6番標識付近の谷
(2015/12/20)
先週の6番標識付近の谷
まだかなり深い

谷が完全に埋まるのは2月以降のことで、特にシーズン初めは登ることも困難なほど深い状況でした。左は昨年のもので、右は先週のもの、下段が今週の様子です。谷の深さが昨年よりも深くなっていることがわかります。

 

ザックからスコップを取り出して...

そこでザックからスコップを取り出したこちらの常連...

 

谷を埋め始めた その後、下山滑走可能な状態へ

スコップで谷を埋め始めました。先日も2時間かけて周辺の谷を埋めたとのこと。谷のギャップが幾分少なくなり、登行も下山滑走も以前ほどの苦労はない状態になってきました。パウダーを滑りたいという気持ちを抑えての谷埋め作業は頭の下がる思いです。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。

 

【藪漕ぎの位ヶ原急斜面、屋根板のパウダー滑走】

位ヶ原急斜面

こちらはツアーコース最後の位ヶ原急斜面。これまで樹林帯を切りとおしてコースが作られていましたが、この付近からはオープンバーンとなってきます。

 

昨年の位ヶ原急斜面
2015ノリクラ 雪渓カレンダー番外編
 Vol.1(2014/12/27〜28) B

先週の位ヶ原急斜面
(2015/12/20)
今週の位ヶ原急斜面
まだブッシュが多い

左上は昨年同時期の画像で、右上は先週の画像、下段が今週の様子です。先週よりも若干ブッシュが低くなっているものの、藪は相変わらずで、昨年とは別物といった状態です。

 

気温マイナス9℃ − ペットボトルが凍る

気温はマイナス9℃、ザックから下げていたペットボトルの水が完全に凍ってしまいました。この日は水だけでなく、スポーツドリンクまでもがシャーベットに近い状態になり、冬季営業している位ヶ原山荘では、野菜類などを凍らせないように、保管方法に苦労されたとの話をかつては聞いたものです。

 

ルートを間違えなければ登行可能

かなり深い藪が続きますが、ルートを間違えなければ、登行には問題はありません。また、下山滑走も同じルートをたどることになりますが、下山に関しては若干の苦労があります。

 

位ヶ原へ − 悪条件時はここで進退を判断 悪条件に目を輝かせ − 自分いじめと極限状態は至福の時

位ヶ原急斜面を登り切った先の位ヶ原、若干風が強く感じますが、視界は100メートル以上あって入山には問題ない状態。常連の面々は、天候が悪くなれば悪くなるほど元気になります。自分いじめと極限状態は至福の時...悪条件になればなるほど目が輝き、普通の人間とは全く感覚が違いますね〜〜

位ヶ原急斜面を登り切った先は森林限界となり、オープンバーンになります。先ほどまでのような樹林帯に囲まれた状態ではありませんので、今日のような視界の悪い日は方向を失って遭難の危険性があります。そのため、この先の位ヶ原エリアに入る際には、ここで進退を決めるようにしてください。位ヶ原に入ってから方向を見失うと、下山することができなくなります。

 

屋根板(こうのりさん付近) この先が紅葉のビューポイント

さらに進んで、5号カーブ手前の屋根板へ降りるところまでやってきます。「この先が紅葉のビューポイントです。」と、指さします。

 

屋根板周辺 紅葉−屋根板周辺(9月下旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2015/09/26〜27) E

今日は全く見えませんが、9月下旬の紅葉シーズンはご覧のように見事な錦絵が広がります。おそらく、ノリクラの紅葉の中でも最も優れた紅葉ポイントかと思います。ノリクラの紅葉は9月中下旬の大雪渓付近から始まり、乗鞍高原に紅葉前線が到達するのは10月中旬。1ヶ月もの長期にわたって紅葉が山麓へと下って行きます。当WebSiteでは9月から10月まで、ノリクラ雪渓カレンダーの中で、紅葉情報を掲載しておりますので、状況を確認したうえで紅葉見物にお越しください。

紅葉は生もので常にその状況をチェックする必要があります。特に標高の高い場所は顕著です。こちらの屋根板の紅葉では、賞味期間が1週間もありません。

 

屋根板上部は新雪40センチ
今シーズン初めての本格的なパウダーラン

屋根板上部は新雪40センチ。今シーズン初めての本格的なパウダーランを堪能します。

 

屋根板下部はまだブッシュが多く滑走困難

ただ、屋根板下部はまだブッシュが多く、やや苦労しながらの下山滑走を強いられます。今回は降りたての柔らかい雪だったため、藪の滑走も比較的容易でしたが、バーン状況が悪いと、滑走困難な状態が予測されます。

 

累積標高差1100メートル、総距離5.15kmを走破

屋根板を滑り降りて、位ヶ原山荘前の車道まで到達。休暇村から累積標高差1100メートル、登行・滑走の総距離5.15kmを半日かけての走破です。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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