ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.19(2016/09/17〜18)  B

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5  6  7

(Update:2016/09/22)

 

【大雪渓に到着、雪渓下部】

次第に濃霧へ... ヘッドライトを点灯しながら走る
=濃霧時はオススメします=

正午の大雪渓の気温は12℃。風はほとんどありませんが、山麓から湧き上がる霧で視界は100メートル以下の状態。やや肌寒く感じます。朝早い時間帯はそれほどヒルクライマーは多くなかったもの、昼前から続々とお越しになるようになりました。そして、今日のように森林限界以上では濃霧になることも珍しくありませんので、LEDのヘッドライトを点灯することを強くお勧めします。自転車は前方・後方から見た時の面積が小さいため、視認性が悪く、他の車両から見落とされる危険性があります。そのため、濃霧時はご自身の身を守るために、ぜひともヘッドライト点灯をオススメします。

 

県境まであと1km テールランプももちろん点灯

もちろん、前方のヘッドライトが必要になるほどの条件であれば、後方からの視認性も悪くなるわけで、テールランプの点灯もお忘れなくお願いいたします。

それではここからは雪渓の様子をお伝えします。こちらは車道沿いの雪渓下部ですが雪はありません。今年は7月最終週(第5週)に雪解けが完了しました。2015年は9月第3週、2014年は9月第2週、、2013年10月第1週、2012年・2011年・2010年は9月第2週、2009年は9月第1週に雪解けが完了しました。2004年・2005年は2年連続して雪解けが早かったですが、それでも、8月第2週・8月第3週で、7月中に完了するのは2000年以降初めてのことです。

 

昨年同時期の雪渓下部 − この時に積雪がなくなる、今年より7週間も遅い雪解けでした
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.20(2015/09/19〜20) B

こちらは昨年同時期の雪渓下部で、ちょうどこの週に積雪がなくなりました。今年と比べると7週間も開きがあります。これほどまで極端に積雪量の差異がある状況はかなり珍しいことです。

 

【長野県安全登山条例について】
大雪渓入口に新たな看板が設置 【画像拡大:7月より登山届が義務化されました】

大雪渓入口に設置された「肩の小屋口登山口」の看板は、7月からは登山届の提出が義務化されたことを案内する内容が記されています。登山届義務化の概要については、 お知らせ−7月1日より長野県側登山道は登山届が必要です(長野県安全登山条例、指定登山道)(2016/04/13)。をご覧ください。

長野県は、「長野県安全登山条例」を昨年12月17日に公布・施行し、登山計画書の提出を義務付ける「指定登山道」を4月11日に決定し、昨日7月1日から登山計画書の提出を義務化しました。

条例の中では、遭難の発生のおそれが高いと認められる167の山岳と、1の景勝地を「指定山岳」として定め、指定山岳の山頂及び景勝地に至る主な登山道の起点となる122の登山口を「指定登山口」として定めます。その中で指定登山口から指定山岳の山頂及び景勝地までの区間にある登山道を「指定登山道」として定めます。

ノリクラにおいては、指定登山岳「乗鞍岳(朝日岳、摩利支天岳)」、指定登山口に「鈴蘭橋登山口、肩の小屋登山口」が指定され、指定の登山道の一部でも利用する場合は、登山届の提出が必要です。また、大雪渓でのスキー・ボードは、肩の小屋口登山道を利用しているものと解釈され、登山届の提出が必要です。

【ご注意:実際の登山道入口は大雪渓入口から車道を北へ50m先にあります】

ご注意:実際の登山道入口は車道を北へ50m先にあります

実際の肩の小屋口登山口

おそらく、この看板は設置場所の問題からここに建てられたものと思われますが、肩の小屋口登山口は大雪渓入口とは異なり、この画像より車道を北へ50メートルのところにあります。

 

大雪渓入口のウラジロナナカマド

大雪渓入口の紅葉もご覧のように、ほぼすべてのウラジロナナカマドで色づきが始まりました。

 

先週きれいだった所は落葉が

その反面、先週の段階できれいに色づいたものは、すでに落葉が始まりました。紅葉がピークを迎えると、数日で落葉が一気に進んでしまう様子は大雪渓・位ヶ原エリアのウラジロナナカマドではよく見られる現象です。

 

こちらはいつもお伝えしている石碑の岩とチングルマ。昨年のチングルマはきれいな紅葉を見せてくれましたが、今年は変化がみられません。

 

昨年の石碑の岩の下部(紅葉)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.20(2015/09/19〜20) B
今回のの石碑の岩の下部(紅葉)
昨年より若干遅い

石碑の岩の下部から見られる大雪渓周辺・位ヶ原の紅葉。昨年と比べると若干遅い状況ですが、その差はわずかになってきました。

 

大雪渓のウラジロナナカマド
多くの物が焦げ茶色で枯れ始めている

画像で見ると、よくわからないものですが、ウラジロナナカマドの多くが褐色に枯れ始めています。例年なら、大雪渓周辺では真紅に染まるものがいくつも見られるものの、今年は皆無に近い状態でした。

 

クロマメノキ(紅葉) ミヤマキンバイ(紅葉)

ダケカンバ・ウラジロナナカマドの紅葉は年によって良しあしの差がかなりあるものの、高山植物の紅葉は、色合いが深く、毎年しっかりとした色合いの紅葉を見せてくれます。足元にあるミクロな世界の紅葉にも目を向けてみてはいかがでしょうか?

■ 次のページは >>  Page4 【雪渓上部】■

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  6  7  Next>>