【速報バックナンバー 2014年2月分】

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■2014年2月22日(土)        (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/02/22 09:05
今日の入山者数は50名以上 − 今期一番の賑わい
(ツアーコース入口)
A 2014/02/22 10:15
終日、超快晴!
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2014/02/22 10:40
先週の大雪以降は降雪がなくパウダーゾーンはない
(ツアーコース − 2番標識付近)

C 2014/02/22 13:10
マイナス10℃の強風で硬いバーンと風紋ばかり
(位ヶ原)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 先週の大雪から一転して、今日は終日雲ひとつない快晴の一日! しかし、この1週間は全く降雪がなかったため、パウダーの全くないバックカントリースキーとなりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、頭上全面が星に埋め尽くされた夜を迎えます。気温はマイナス12℃とかなり冷え込んでいます。先週の大雪以降は降雪がなく冷え込んだ日が続いているため、路面の積雪はほとんどないものの、残っている雪はひどく凍り付いている状況で、頭がキーンとなるほど冷たさ...この冷たさで音さえも凍り付いているのか静かな夜が続いて行きます。

そして、一夜明けた乗鞍高原は快晴の朝を迎えます。7時の気温はマイナス17℃、寒さなんてものではなく、思考回路が停止する状況。東の空から登ってくる朝日すら凍っているのではないかと思うほどの寒さです。とにかく全てのもの凍りつき、車の中のペットボトルは完全氷結してしまいました。
少し前と比べると日の出が早くなっていて、6時30分くらいにはノリクラの峰々がモルゲンロートに輝き、7時には空の青さが深くなってきました。今日はとにかく空の青さが際立つ一日で、冷たい空気がその青さに透明感を与えてくれているものと実感できる厳冬期の輝きがあります。

Mt乗鞍のリフト営業は定刻どおり開始され、9時にはツアーコース入口に降り立つことができました。
9時のツアーコース入口の気温はマイナス4℃、太陽の暖かさを少しだけ感じられる状況となり、ツアーコースに出発する方々の中にはアウターをザックに押し込む様子も見られます。
この時点でツアーコース入口にはすでに30名ほどの方がお越しになっていて、この時期にこれだけたくさんの方がやってくることはありません。この数週間天候が悪い状況が続いていましたので、今日の快晴を狙ってお越しになったのかもしれません。また、かもしかリフトの係員の方の話では、ツアーコースに向かった方は最終的に50名以上とのことで、ツアーコースの人出がピークを迎える春スキーの時期に匹敵するほどの人出となりました。

たくさんの方がお越し下さったものの、この一週間は降雪に恵まれず新雪は全くありません。
ツアーコース入口急斜面は、昨日までのトレースやシュプールがそのまま残っていて、表面の柔らかい部分は20センチ程度しか残っていません。場所によっては下地の硬い部分がむき出しになる状態で、先週の大雪による積雪量の増加はほとんど感じられません。

入口急斜面を登り切った先のツアーコースの状況もゲレンデのようなコンディションが続きます。
それでも雲ひとつない快晴が続き、1番標識付近から見る高天ヶ原と剣ヶ峰のツートップはくっきりと青空に映え、今日一番のビューポイントではなかったかと思います。

スキーヤーボーダーにとっては硬いバーンは少し残念な状況ですが、わかんで登る登山の方々にとってはかなり歩きやすい状況といえます。
大きなザックを背負った登山の方々にお話をお聞きすると、今日はテントを張り、明日剣ヶ峰を目指すとおっしゃっていました。ツアーコースを進むと少しずつ風を感じるようになり、テントを設営する場所を色々チェックしながら先へと進み、お昼過ぎにはツアーコース脇の風の影響の少ない場所を見つけられたようです。この時期、テント泊の登山者の方も時々見られますが、4番標識付近のツアーコース脇など、比較的平坦で樹林帯が密集している場所に設営されるケースが多いようです。また、ツアーコースより上部の位ヶ原は森林限界を超えていますので、快晴無風の状況であっても翌日の天候は保障されないため、設営しないほうが良いでしょう。

12時のツアーコース位ヶ原急斜面の気温はマイナス8℃、もちろん快晴が続いています。ただ、周囲の木々は轟々と音を立て始めていて、上部ではかなりの強風になっていることが想像されます。しかし、この強風にもかかわらず、剣ヶ峰などの山頂に雪煙が全く湧き上がっていません。剣ヶ峰の斜面を見ると、それまで隠れていた岩場がむき出しになっていて、おそらく、柔らかい雪は吹き飛ばされてアイスバーンとなっていて、雪煙があがる状況ではないと想像できます。そして、位ヶ原急斜面も新雪は全くなく硬いバーンで、シールがグリップしにくい状態でした。

ツアーコースより先は森林限界となり、位ヶ原の雪原が広がります。
13時の気温はマイナス10℃、北からの冷たい風が気温以上に寒さを感じさせます。先行する方々は摩利支天岳東斜面(通称:すべり台)などを目指す様子が見られます。そして、大雪渓はシュカブラ(風紋・雪紋)が広がり、位ヶ原でも乗り越えるのに苦労するほどのシュカブラ見られます。摩利支天岳東斜面から滑り降りてきたスキーヤーの方のお話では、摩利支天岳東斜面のバーンはフラットで滑りやすかったものの、硬めのコンディションだったとのこと。今日はどこもパウダーを味わえる状況ではなかったようです。

今日はその後も快晴が続き、久しぶりに良い天候の下で過ごすことができました。
明日もよい天気が続く予報が出ています。そのため、パウダーは期待できませんが、カメラをもってお越しになれば、最高のワンシーンが撮影できることでしょう。
12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりますのでご了承ください 。(2014/02/22 17:35更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
前述の通り、全くパウダーはありません。そして、ツアーコース内は下地がむき出しになってゲレンデのように硬い部分と、新雪が残っている部分がまだらに広がっていて、やや滑りにくい状況です。また、位ヶ原はシュカブラ(風紋・雪紋)がひどい状況がありますので、滑走には十分注意してください。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より20センチ減少して、昨年より1メートル少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より40センチ減少して、昨年より1.2メートル少ない状況。6番標識付近の谷は、かなりなだらかになりました。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、昨年より2メートル少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、昨年とほぼ同じか、場所によっては1メートル少ない状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。特にスキー場前バス停(観光センターから数百メートル先のバス停)から、第3駐車場や休暇村方面は常時凍結していますので、冬用タイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。
 

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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■2014年2月15日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/02/15 07:30
明け方から雪はさらに増加 − 膝上まで積もって歩けない!
(観光センター前駐車場)
A 2014/02/15 08:20
周辺幹線道路はすべて通行止め − 乗鞍高原は陸の孤島
(県道乗鞍岳線 − 観光センター前)

B 2014/02/15 10:10
昨日からの積雪は1メートル − 車もすっぽり埋まるほど
(Mt乗鞍 − 山麓駐車場)

C 2014/02/15 09:55
リフト運行開始を待つものの動く気配なし
(Mt乗鞍 − 山麓リフト)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 先週も大雪とお伝えしましたが、今回は先週を上回る大雪となりました。ノリクラだけでなく広範囲に大雪に見舞われ、高速道路だけなく、周辺の主要道路もすべて通行止めとなって、乗鞍高原は完全に「陸の孤島」となった一日でした。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、音と立てて振るほどの激しい降雪に見舞われています。気温はマイナス5℃、風が全くなく、シャワーのように雪が降ります。今日一日の降雪はおそらく50センチ以上にも及び、歩けば膝まで埋まってしまうほどの状況に、長靴を履いて歩いても雪が入ってくるほどの状態です。そのため、観光センター前駐車場などでは、SUV車でも「腹をこする」ほどの深雪です。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、昨晩以上の降雪となっています。7時の気温はマイナス3℃、特に夜明け前から1〜2時間ほどの間の降り方が激しく、昨晩からの降雪は50センチで、降り始めからのトータルの積雪は1メートルにも及んでいます。そのため、観光センター前駐車場を歩いてスキー場に向かうスタッフも、場所によっては膝上までの積雪となっていて、歩くことがままならない状態。さらには昨日から終日停まっていた車は、その存在すらわからないほどすっぽりと埋まっていて、スコップで懸命に掘り出す様子があちこちで見られました。

8時過ぎになると、安曇支所からの国道158号線通行止めの防災放送が入ります。
大雪のため、松本市稲核(いねこき)付近では、すでに雪崩通行止めとなっていましたが、それに加えて稲核〜安房トンネルまでの区間が通行止めという防災放送でした。また、県道奈川木祖線もすでに通行止めとなっていましたので、これで乗鞍高原に入るための主要幹線道路がすべて通行止めとなり、「陸の孤島」となってしまいました。
そのため、乗鞍高原にやってくる車は皆無。そして、いつもならすでに除雪が完了していてもおかしくない時間帯なのに、乗鞍高原一帯はまだ道路除雪が始まっていません。おそらく、国道158号線の除雪を優先して実施されていることと思います。


 

D 2014/02/15 11:30
スノーモービルもスタックするほど...
(Mt乗鞍 −パトロールセンター)
E 2014/02/15 13:10
リフト運休のためパウダーを独り占め
(かもしかゲレンデ)

F 2014/02/15 14:00
明日の営業再開に向けてリフト除雪
(かもしかペアリフト山頂駅)

G 2014/02/15 14:15
ツアーコースの新雪は60センチ以上
(ツアーコース入口)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ この状況のため、Mt乗鞍に来場される方もほとんどいません。いつもなら9時近くになれば、400台収容可能の第3駐車場も半分程度は埋まりますが、今日は10台に満たないほど。また、Mt乗鞍自体も除雪作業などに手間取り、また、通行止めで到着できないスタッフもいて通常通りの営業ができず、今日は山麓リフトとやまぼうしリフトの2本のみの営業となりました。また、リフト乗り場前にはパウダーをいち早く楽しもうというボーダーの方々が、営業開始を今か今かと待つものの、結局、開始は11時までずれ込んでしまいました。

今日は山麓からシールでゲレンデを登りました。
ゲレンデの圧雪作業はリフト営業されている箇所だけに限定され、夢の平クワッドリフトやかもしかゲレンデなどは未圧雪状態。夢の平クワッドリフト横にあるパトロールセンター付近では、スノーモービルですらスタックするほどのひどい状況で、他のスノーモービルで牽引脱出を試みる様子も見られました。

夢の平クワッドリフトより先のゲレンデは浅いところで20センチ、深いところで40〜60センチの新雪があります。正午の気温は4℃もあって、新雪には少し湿り気のある状況のため、シールで歩くとかなり重たさを感じる状況でした。また、その先のかもしかゲレンデではすでにシールで登るスキーヤーの姿があって、「リフト営業がいつになるのかわからなかったため、駐車場からシールで登ってきました」と、おっしゃりながら、やや重ためながらもファーストトラックを楽しんでいらっしゃいました。

そして、午後になると雪はかなり収まり、青空がのぞくようになって来ました。かもしかゲレンデ上部からは高天ヶ原も見え隠れするようになり、天候は回復傾向を示し始めます。

今日は午前中からプラス4℃前後の気温を推移していたものの、14時くらいから冷たい風が吹き始め、気温が一気に低下を始めます。
14時のかもしかゲレンデ上部の気温はマイナス4℃、かもしかリフト山頂駅にスタッフを乗せた圧雪車が到着し、降り場周辺の除雪を始めます。積雪は搬器が埋まるほどの積雪があり、明日の営業再開に向けて準備が進められました。

ゲレンデ内では少しばかり重たい雪質だったものの、ツアーコース入口付近に達すると軽さを感じるようになって来ました。ストックで突き刺して新雪は60センチもありました。

今日は時間的にこれ以上の入山はあきらめましたが、標高2350メートルで営業している位ヶ原山荘支配人の方の話では、昨日からの降雪は1メートルにも及び、昨晩のうちに屋根板と屋根板の南側の斜面(2010年2月雪崩死亡事故が起きた斜面)で雪崩が発生したとのことです。また、2月10日(月)には、ツアーコース位ヶ原急斜面でも比較的大きなな雪崩が発生しています。したがって、他の雪崩多発地点(富士見沢や摩利支天岳東斜面3号カーブ付近など)では細心の注意が必要です。

速報を書く18時現在、乗鞍高原周辺の主要幹線道路の通行止めが続いています。
明日も乗鞍高原への通行が規制されている可能性があります。道路交通情報などに注意しながらお越しください。
12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりますのでご了承ください。(2014/02/15 19:00更新)

【乗鞍高原周辺の道路状況(2014/02/15 17時現在)】 ※乗鞍高原へ通行できる道路は、現在ありません。(国道158号で高山方面への下山のみ可能)
● 国道158号線 − <通行止区間>鵬雲崎〜入山トンネル間。 <一部通行可>乗鞍高原方面→安房トンネル(高山方面)は通行可能ですが、安房トンネルから進入通行はできません(下山のみ)。
● 県道乗鞍岳線 − <通行可>本日11時30分から14時まで、小大野川橋付近で雪崩が発生して通行止めでしたが、現在は通行可能です。ただし、前川渡から先の国道158号線は前述の情報の通りです。
● 県道白骨温泉線 − <通行可>ただし、湯川渡から先の国道158号線は前述の情報の通りです。
● 県道奈川木祖線 − <通行止区間>入山〜田の萱。


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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■2014年2月8日(土)        (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/02/08 10:45
ツアーコース内でも雪崩−昨日までの硬いバーンに大雪が
(ツアーコース − 入口急斜面)
A 2014/02/08 12:20
新雪は20〜30センチ − 雪は軽くラッセルは苦労しない
(ツアーコース − 6番付近の谷)

B 2014/02/08 13:35
終日大雪 − もちろんパウダーが楽しめる
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

C 2014/02/08 15:35
朝からの降雪は40センチ − 身動き取れない車が続出
(Mt乗鞍 第3駐車場 − スタッドレスでもチェーン携行を)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 全国的に広い範囲で雪の影響が見られた今日、ノリクラにおいてもまとまった降雪が一日中続いて、いたるところで雪に苦労させられた一日となりました。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、高曇りの夜を迎えています。気温はマイナス8℃、西の空には明るい月が昇り、薄い雲がゆっくりと流れています。気温の割には寒さは全くありません。そして、昨日までよい天気が続いたこともあって、観光センター前駐車場などはガリガリの路面状況となっています。この1週間の状況を見ると、2月2日(日)には雨が降り、標高2350メートルの位ヶ原山荘付近でも湿雪となり、その後もまとまった降雪がなく、そろそろしっかりとした降雪が欲しいところです。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、久しぶりのまとまった降雪の朝を迎えます。7時の気温はマイナス8℃、シャワーのように激しい降り方ですが静かに降っています。昨晩は晴れていたので、夜中の間に降り始めたものの風もなく、いつから降り始めたのかわからないほどです。降り始めからの降雪は15センチほどですから、おそらく明け方に近い時刻から降り始めたものと思います。

今日の雪は南岸低気圧による降雪ですが、湿った状況は全く見られず、ふわふわの柔らかな降雪です。そのため、朝一番から除雪車が忙しそうに作業を始めていますが、重機のうなるエンジン音すらも柔らかな雪に吸収されています。

今日もMt乗鞍のリフト営業が始まります。ただ、夢の平クワッドリフトの運行開始が9時15分までずれ込んだことから、ツアーコース入口には9時30分過ぎに到着します。
この時点のツアーコース入口の気温はマイナス4℃、もちろん雪が降り続いています。いつもなら、先行者がすでに入山していて、ツアーコースにはトレースがあるものの、この時点では入山者はゼロのため、ラッセルしながら登り始めます。

ツアーコース入口急斜面の新雪は20センチ程度、昨日まで良い天候が続いていたため、下地はかなり硬い状態となっています。昨日までのトレースはほとんどリセットされているものの、入口急斜面の上端部分では小規模な雪崩が発生しています。この付近は人為的に誘発されて雪崩が発生することがあるものの、自然に雪崩が発生することはほとんど見られず、今日のバーンコンディションがかなり不安定であることを物語るワンシーンでした。

入口急斜面を登り切った先も新雪は20センチから30センチ程度です。それほど多い積雪ではなく雪も軽いため、ラッセルはそれほど苦労させられるものではありません。それでもアウターを着ていると暑さを覚えます。ただ、かなりの降雪が続いているため、アウターを脱ぐわけには行かず、後からやって来たボーダーの方々もインナーを調節しながら登行を続けます。

下地の硬さがやや気になるところですが、3番標識付近から下地の硬さが気にならなくなります。いつもなら、上部に行くほど積雪量が多くなるものの、今日は新雪の積雪量に変化がありません。また、4番標識付近で位ヶ原山荘から下山してきたグループとすれ違いましたが、強く降る雪で5番標識付近からはそのシュプールが埋まり始める様子が見られました。この様子から、午前中はそれほど積雪量が多くなく、午後に近くなってさらに積雪量が増えて行く状況のようです。

正午の5番標識付近の気温はマイナス2℃、大雪が降る割には気温は低くなく、それでも雪の結晶はそれほど崩れたものではなく、綺麗な乾いた状態です。そして、ツアーコース最上部の位ヶ原急斜面では斜面の上端付近まではっきり確認できるほどの視界状況で、降りしきる雪の中という状況を考えると、視界はかなり良いと考えられます。
位ヶ原急斜面の新雪は40センチで、ボーダーの方々は楽しそうに久しぶりのパウダーを楽しんでいました。

ツアーコースからさらにその先に進んで、森林限界を超えて標高2500メートルの位ヶ原の気温は14時の時点でマイナス2℃、激しく降る雪は変わらないものの、ほぼ無風で視界も200メートル以上あって、いつもの位ヶ原の状況を考えると「かなり穏やか」といえます。また、無風の中で雪が激しく降る状況ですから、新雪は20〜40センチもあって、この時期の位ヶ原としてはかなりまとまった積雪となっています。

14時を回って時間的にもタイムリミットとなってきたことから、今日はここで下山を開始します。
下山のツアーコースを見ると、午前中よりも明らかに積雪量が増えている様子が見られ、特にツアーコース入口では午前中は20センチ程度の新雪が40センチにまで増えていて、おそらく、今日のトレースは明日には完全にリセットされていることと思います。

この降雪は乗鞍高原でも激しい状況が一日続き、Mt乗鞍の第3駐車場では朝からの降雪が40センチにも及び、どの車も完全に雪だるま状態となっています。また、駐車場の通路にもかなりの新雪が積もってしまったため、タイヤがスリップして立ち往生する車があちこちで見られました。スタッドレスタイヤを装着していても、深い新雪のコンディションでは全く歯が立たない状況となりますので、必ずタイヤチェーンを携行することをオススメします。

また、速報を書く18時30分時点では、まだ降雪が続いていて、乗鞍高原周辺の道路は路肩がわからないほどの積雪となっていてハンドルが取られやすいコンディションです。また、長野道は全線通行止め、中央道も高井戸から中津川までほぼ全線が通行止めとなる状況が続いています。
そのため、明日、ノリクラにお越しの方は、時間に余裕をもってお越しになることをオススメします。また、先ほども申し上げたように、スタッドレス装着車でもタイヤチェーンを携行することをオススメします。
2月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりますのでご了承ください 。(2014/02/08 18:50更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
今日はかなりまとまった降雪となりました。ツアーコース内でも小規模な雪崩が発生していますので、摩利支天岳、富士見沢、屋根板、及び、ツアーコース位ヶ原急斜面などでは雪崩に対しては細心の注意が必要です。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より30センチ増加して、昨年より50センチ少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より30センチ増加して、昨年より70センチ少ない状況。6番標識付近の谷は、先週よりもなだらかになりました。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より80センチ増加して、昨年より1.2メートル少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週より30センチ増加して、昨年とほぼ同じ状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。本文でも申し上げているようにかなりの降雪となっていますので、スタッドレス装着車でもタイヤチェーンを携行することをオススメします。
 

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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■2014年2月1日(土)        (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 

@ 2014/02/01 10:45
気温0℃ − 2月を通り越して3月の陽気
(ツアーコース − 5〜6番標識間)
A 2014/02/01 11:10
穏やかな天候の中、のんびりとティータイムを楽しむ
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)

B 2014/02/01 12:50
パウダーではないが、まずまずのコンディション
(摩利支天岳東斜面 − 3号カーブ付近)

C 2014/02/01 13:05
気だるい雰囲気の昼下がり
(屋根板)

画像・記事の転載・引用・リンクについて

▼ 今日から2月...「1月のカレンダーを1枚破るところを、2月分まで一緒にちぎってしまい、いきなり3月になってしまいました〜〜」という笑い話が本当のような、3月の陽気に包まれた暖かな一日でした。

日付が今日に変わる頃の乗鞍高原は、満天の星空の広がる快晴の夜を迎えています。気温はマイナス2℃、周期的に南からの突風が吹きぬける状態ですが、その突風には少しも寒さを感じません。星空をじっくりと眺めることができるほどの暖かさといっても良いでしょう。この1週間はほとんど雪が降らず、それどころか1月30日(木)は、ほとんど雨に近い状態だったため、観光センター前駐車場などはかなりのアイスバーン状態です。また、1月30日の雨は今年に入って初めての雨となりました。

そして、一夜明けた乗鞍高原は、高曇りの朝を迎えます。7時の気温は0℃、この時期としてはかなり高い気温で、温度計が故障したのではと疑うほどの状態です。7時過ぎになって、ノリクラの山頂方面に朝日が差し込むようになると、薄い雲のベールに包まれた青空は、少しずつはっきりとし始めます。昨晩からの突風はある程度収まるものの、まだまだ続いていて、今日はあまり天候が期待できないのではと感じる状態です。

Mt乗鞍のリフト営業は定刻どおり8時30分から始まりました。やまぼうしリフト周辺のゲレンデは綺麗に圧雪車で整備されて、締まった雪質にカービングを描くスキーヤーの姿が見られるようになります。
先ほどお伝えしたように1月30日(木)は雨に見舞われましたが、標高の高いゲレンデコースでは雪となり、最上部のかもしかゲレンデでは、かなりまとまった降雪だったようです。かもしかリフトのスタッフの話では、この日は営業時間中に30センチも積もったとのことで、今日のかもしかゲレンデにも、幾分新雪が残っている様子が見られました。

9時のツアーコース入口の気温はプラス2℃。8時ごろに西の空に雲がかかり始めたもののすぐに消え去って、はっきりとした綺麗な青空が広がります。リフト営業開始と同時に、ツアーコース入口にはバックカントリースキーヤー・ボーダーの方々が続々とお越しになり準備を始めます。リフト営業開始から30分程度の間に20名以上の方がやってきて、おそらく今日のツアーコース入山者数は30名以上に達したと考えられ、厳冬期としてはかなり多い状況だったと思います。

ツアーコース入口急斜面では、昨日までのトレース・シュプールは完全にリセットされているものの、厳冬期らしいパウダーという状況ではなく、かなり締まった雪質で、柔らかい部分は10〜20センチ程度といったところで、シールやスノーシューでは、登行にはほとんど問題にならない状態でした。

ただ、わかんでお越しになった登山者の中には、やや苦労されている状況が見られ、「以前、春に来たときはほとんど問題ではなかったものの、今日はなぜが沈み込んでしまい歩きにくい...」と、おっしゃっていました。いくら今日の陽気が春スキーの状況に近い物があっても、やはり厳冬期であることには違いなく、春スキーの時期の入山とは大きな違いがあります。
特に厳冬期の乗鞍岳山頂付近(剣ヶ峰など)では、肩の小屋から先はアイゼンがないと登ることのできないアイスバーンとなっていることが多く、この点だけ見ても春スキーの時期とは大きな違いがあります。そのため、厳冬期の山頂方面は、天候・バーン状況や所要時間的な問題から、容易に到達できない日のほうが多い状況です。

入口急斜面を登り切った先のツアーコースも同じようなバーンコンディションが続きます。ツアーコースの最上部に当たる位ヶ原急斜面までは気温が0℃前後を推移し、しっかりとした青空と日差しが差し込む状況の中、アウターが必要ない暖かな気候が続き、歩き出せば暑さを感じて、時折吹き抜ける風に心地よさを覚えるほどです。
ほぼ快晴無風の位ヶ原急斜面ですから、ストーブでお湯を沸かしてコーヒータイムを楽しむボーダーの方々の姿がありました。厳冬期の厳しいコンディションから考えると「季節外れの光景」といえるものですが、今日の穏やかさを物語るワンシーンだったと思います。

また、画像の後方に看板が設置されていますが、本日より、位ヶ原山荘の冬季営業が再開されました。4月上旬のスキー場閉鎖まで連日営業が続けられます(2月18〜19日は休業)。なお、宿泊される方は、事前に位ヶ原山荘まで予約されるようお願いいたします(連絡先 090-9001-7362)。

森林限界を超えた位ヶ原に到達すると、気温は一気に低下して、正午の気温はマイナス4℃。1月30日の降雪の影響からか、先週までのシュカブラ(風紋・雪紋)が少なくなっていて、ところによっては積雪量が幾分増えています。冷たい北風が吹きぬけるようになり、アウターと厚手のグローブが必要となりますが、厳冬期の本来の冷たさと比べたら穏やかな状況です。そのため、多くの方が肩の小屋方面へ向かう様子が見られました。また、大雪渓から摩利支天方面を含めて、締まった雪質が広がっていて、パウダー感はターンの足裏から感じられないものの、まずまずの状況だったと思います。

今日はまずまずの天候でしたが、明日は雨の予報が出ています。位ヶ原など上部エリアは雨ではなく雪になるかもしれませんが、仮に雨であれば今シーズン初めての雨に見舞われることになり、そうなると、それまでの雪質が一変して全山アイスバーンとなってしまう状況も考えられますので、今後の天候状況には十分注意してください。

12月から3月までのウインターシーズンは、今回のように速報のみの掲載となっています。ノリクラ雪渓カレンダー再開は下記の通り予定しておりますのでご了承ください 。(2014/02/01 17:30更新)

 【ツアーコースの積雪状況、雪崩状況】 → ※ツアーコースの概要はノリクラガイドマップ (冬〜春スキー版 をご覧ください。
先週と比べると積雪量の増加が見られます。ただ、雪質はパウダーではありません。滑走しにくい状況ではありませんが、ところどころでパックされた箇所や硬い部分もありますので注意してください。

    ・ 3番標識付近の積雪量は、先週より30センチ増加して、昨年より50センチ少ない状況。
    ・ 5番標識付近の積雪量は、先週より40センチ増加して、昨年より70センチ少ない状況。6番標識付近の谷は、先週よりもなだらかになりましたが、下山滑走には注意が必要です。
    ・ 位ヶ原急斜面の積雪量は、先週より60センチ増加して、昨年より1.5メートル少ない状況。
    ・ 位ヶ原の積雪量は、先週より60センチ増加して、昨年より50センチ少ない状況です。

なお、乗鞍高原周辺は、路面の凍結積雪があります。冬用タイヤ、または、タイヤチェーンは必要です。 
 

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2013ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25<最終号> をもって今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
●速報●
2013年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2013年12月から2014年3月までのウインターシーズンについては、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載 を実施できない週もあります。
2014年3月下旬以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2014年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2014年5月中旬頃を予定しております。


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