ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.2(2009/04/04〜05) B

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(Update:2008/04/09)

 

【ツアーコース T】

ツアーコース入口

ここからはツアーコースの様子をお伝えします。こちらはかもしかゲレンデ最上部から始まるツアーコース入口。先週までは多くの方々でにぎわいましたが、ここで出発の準備をする方はこれからの時期はもういません。

 

入口付近の積雪 − 今後は減少に転じ、ブッシュなどが出始める

小雪が降り始めたバーンにトレース跡が少しずつ薄くなっていく様子があります。ただ、バーンそのものは締まった固めのもの。ツアーコース入口から急斜面にかけて、現在の所、ほとんどブッシュはありませんが、これまで増加傾向を示していた積雪量は減少に転じて、これからはブッシュがあちこちで顔を出してくることと思います。

 

ツアーコース入口急斜面付近

こちらは入口からさらに進んで急斜面の最上部付近。いつはも多くの方が踏み固めたトレース跡がしっかりついてシールのグリップが効かない状態ですが、今日はこの天候とリフト運行の関係から30名ほどしかお越しになっていないこともあり、さらに朝から降り始めた雪がうっすらと積もり始めて比較的グリップが良好な状態です。

ただ、この時期は上空から落ちてくるものが雨になるか雪になるか微妙なところで、降り始めが雨で、後に気温が下がるとアイスバーン状態になることも珍しくなく、厳冬期よりも難しいコンディションとなることも想像されます。

入口急斜面を登り切ってもバーンは変わらず

入口急斜面を登りきった先のツアーコースもバーンコンディションはほとんど変わらず、ツボ足でも問題なさそうな状態が続きます。

 

天候がよければどちらも展望のよいスポット − 左画像:高天ヶ原・剣ヶ峰、右画像:南アルプスなど

2枚の画像は比較的展望のよいスポット。左の画像の箇所は真正面に高天ヶ原と剣ヶ峰がはっきりと眺めることができ、右の画像では南アルプスなどの遠景がくっきりしているはずです。今日はこれからさらに天候は悪化傾向で、モノトーンの空が重くのしかかる雰囲気が続きます。

 

昨年のB番標識
2008ノリクラ 雪渓カレンダー
 プレリリース版Vol.3
(2008/04/05〜06) B

先週のB番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.1(2009/03/28〜29) A

今回のB番標識
今回初めて減少に転じる

こちらはツアーコース中間付近のB番標識の積雪の状態。先週より20〜30センチほど減少し、これまで増加の一途をたどっていた積雪量の推移が、今回初めて減少に転じています。それでも昨年と比べるとまだ30〜40センチ多い状態です。

 

フラットゲレンデを滑るような楽しさ

お昼頃になると上部から滑り降りてくるスキーヤーにすれ違うようになってきます。ツアーコースから位ヶ原に登ったものの、悪天候で引き返してきたとおっしゃる方がほとんどです。ツアーコースを滑り降りてくるシルエットはまるでゲレンデを楽しそうに滑走する姿そのもの。適度な硬さと完全にフラットなバーンでないとそのように滑走することはできず、圧雪車で整備しないツアーコースでは、新雪よりも巡り会える確立が少ないかもしれません。

 

昨年のD番標識
2008ノリクラ 雪渓カレンダー
  プレリリース版Vol.3
(2008/04/05〜06) B

先週のD番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.1(2009/03/28〜29) A

今回のD番標識
減少しているものの昨年並み

こちらはツアーコース上部付近のD標識。こちらも先週から10〜20センチ程度減少しておりますが、昨年並みといってよいでしょう。

 

昨年のE番標識手前のウェーブ
2008ノリクラ 雪渓カレンダー  プレリリース版Vol.3
(2008/04/05〜06) B

今回のE番標識手前のウェーブ
まだ窪みが残る

D番標識を進んでE番標識手前にウェーブ状の箇所があります。積雪量の少ない時期ではここからE番付近にかけて何段ものウェーブがありますが、積雪量が増えてくると画像の箇所も含めてほぼフラットに近い状態になります。ただ、左の画像は昨年同時期のもので、窪みの周辺はほとんど昨年と変わらない積雪量であるにもかかわらず、今年は窪みの部分だけが積雪量が少ないという減少が見られます。

 

そして、ツアーコース最後のE番標識を過ぎれば、位ヶ原まであと一歩です。

 

【ツアーコース U − 位ヶ原急斜面】

位ヶ原急斜面

こちらはツアーコース最後の位ヶ原急斜面。樹林帯の切り通しエリアからオープンバーンへと状況が変化します。

 

先週の位ヶ原急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.1(2009/03/28〜29) B

今回の位ヶ原急斜面
先週より20〜30センチ減少

こちらも先週から比べて20〜30センチの減少が見られます。昨年は画像手前のオオシラビソが完全に埋まっていましたので、少なくとも50センチ程度少ないと考えられます。

 

朝からの降雪でシュプール跡がかき消される − 5センチ程度の積雪

トレース跡やシュプールの跡は朝から続く降雪でだんだんかき消されて行きます。ストックを突き刺して5センチ程度の降雪です。

 

【位ヶ原】

ツアーコース位ヶ原急斜面を登りきった先の位ヶ原はご覧のように視界の効かない状態。

 

今回の位ヶ原の一部

11号カーブ付近 − 紅葉のビューポイント
2008 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2008/10/04〜05) E

左の画像が今回の位ヶ原の一部ですが、これがグリーンシーズンのどこに該当するのかお分かりでしょうか?何度も足を運ばれている方なら大体の方角などは推察できるかと思いますが、積雪期と夏場では地形などが異なり、シーズンを通してノリクラにお越しになっていても冬場の地図と夏場の地図が合致しないものです。

ご覧の場所は県道乗鞍岳線の11号カーブ付近。オオシラビソが点在する雪面の傾斜がほぼ一致しています。秋の紅葉シーズンは右の画像のように高天ヶ原と剣ヶ峰を携えて、ノリクラの紅葉スポットの一つとなっています。

ノリクラ雪渓カレンダーでは9月下旬から始まる紅葉情報も毎年お伝えしております。ノリクラの紅葉については 乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方) をご覧下さい。

 

この視界で位ヶ原に立ち入ることは危険です

このように視界の効かない状態では絶対に位ヶ原より先には立ち入ることはできません。仮に点在するダケカンバに取り付けられた標識にたどり着けたとしても、その標識どおりにまっすぐ進んで行けるとは限りません。特にスキーで下山の場合、無意識に谷の深い方へと進んでしまい、思った以上のスピードで進む特性もあって、「ルートを誤った」と気がついた時にはかなり先まで進んでいることもしばしばです。 Next

 

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