ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.3(2009/04/11〜12) @
【大雪渓】
季節の移り変わりというものがこんなに劇的に訪れるものかと思ってしまうほど、今回は先週までの状況から一変したノリクラに出会うことができました。
例年、3月になれば春スキーらしい雪質や穏やかな気候に恵まれるものの、今年の3月は比較的冷たい空気に覆われる週末が多く、そのため、季節外れともいえるパウダースキーを楽しむことができました。その傾向は先週の4月第一週まで続き、毎週のように「今シーズン最後のパウダー」と、申し上げている状況でした。
しかし、今週はそんな状況から一変し、11日(土)は春を通り越して初夏の陽気に見舞われ、真冬のような綺麗な青空に終日包まれて、稀に見る天候が続きました。強い日差しにスキー場エリアからツアーコース、そして、位ヶ原に至るまで、どこもグサグサの雪質で、それまで見られた固く締まったアイスバーンは完全に姿を消したコンディションは、先週までの状況からとすると、ても想像もできないほどです。12日(日)も比較的良い天候となり、のんびりと流れる雲の様子には冬の険しさは全く感じられず、春の穏やかな雰囲気を楽しむことができました。
それでは完全に春スキーモードへ趣を一変させたノリクラの様子をお伝えします。
【4月11日(土)、観光センター】
日付が変わる頃の乗鞍高原 − 十五夜の月が昇る夜 |
日付が今日に変わる頃の乗鞍高原には十五夜の真ん丸の明るい月が空高くに昇りはじめています。
明るい満月の夜でも星空が広がる | 夜空に浮かび上がるノリクラは幻想的な趣 |
普段は闇夜で周囲の様子をはっきりとご覧になることはできませんが、満月が昇った夜は本当に真昼に近いような明るい光景が広がります。明るく照らされて闇夜がなくなると、いつもなら星たちの勢いがなくなるものの、今日は星の瞬きもはっきりとうかがえ、星空と月見を同時に楽しむことができます。そして、明るい月夜には乗鞍高原のどこからでもノリクラの白肌が真昼以上にはっきりとその姿を眺めることができます。
昼間とは違った満月の夜のノリクラの白肌はなんとも幻想的な趣を放ちます。
早朝の乗鞍高原 −しっかりとした朝日が昇る |
そして一夜明けた乗鞍高原の早朝は東の空からしっかりとした太陽が昇り始めます。
青空に浮かぶノリクラははっきりとしたコントラストを放つ |
昨晩の幻想的な雰囲気とは異なり、朝日にしっかりと照らされて、青と白のはっきりとしたコントラストが広がります。
早朝6時 − 雲ひとつない快晴 |
早朝6時の気温は0℃。雲ひとつない快晴の状態が今日一日を支配します。
路肩の雪も徐々に小さくなって行く |
観光センター駐車場脇に寄せられた除雪の雪も日を追うごとにその姿を小さくして行きます。
観光センターのテラスにもベンチが設置されています。
観光センター・三本滝レストハウスは4月29日よりオープン |
このベンチに腰をかけて、朝の清々しい雰囲気とともにノリクラの稜線を楽しむ事ができるほどの穏やかな朝が続きます。観光センターは昨年11月より冬季休業していましたが、4月29日(水)より今シーズンの営業が開始されます。また、三本滝レストハウスにおいても同日から営業再開されます。
【休暇村】
こちらは観光センターより県道乗鞍岳線を1.5kmほど先に進んだ休暇村。
休暇村ゲート − 除雪開始 |
先週までこの先の県道乗鞍岳線は雪の下に眠っていましたが、4月10日から除雪作業が開始されました。今後、ここから約5.5km先の三本滝ゲートに向けて除雪が行われます。休暇村ゲート〜三本滝ゲート間の冬季閉鎖が解除されるとマイカーで三本滝レストハウス駐車場まで向かうことができ、ツアーコースへのアクセスはかもしかゲレンデから出発となりますが、それまでは休暇村から全ての行程を登って行かなければなりません。
なお、休暇村ゲート〜三本滝ゲート間の冬季閉鎖解除は4月24日(金)11時です。
休暇村ゲレンデ |
時刻は7時30分。全てのリフト営業が終了し、ツアーコースの入口までリフト3線分を登る必要があることから、早めに出発されるスキーヤーの姿があります。
休暇村駐車場に到着した方々は、早々に準備を整えて出発します。
休暇村駐車場 − 準備をするスキーヤーの姿が |
スキー場の営業が終了して、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝ゲート間が開通するまでのこの時期はツアーコースへのアクセス距離が一番長くなるため、人出の少ない時期ではありますが、今日は朝から雲ひとつない快晴という天候もあって、出発の準備を始める方々の姿を駐車場のあちこちで見かけることができます。
スノーシューは持っていったほうがいいかなぁ〜 | 今日、初めシールを使います |
初めてのノリクラに挑戦されるこちらの方々も準備に取り掛かっています。普段はザックにスキー板をくくりつけ、ツボ足で春スキーを楽しんでいらっしゃるとのことで、「スノーシューはもって行ったほうがいいかなぁ〜...」と、思案されている様子でしたが、歩きやすさという点から考えれば、最初から履いていったほうが楽だと考えられます。
そして、シールを使うのが今日が初めてという方も...メンバーの方が不安げにシールを貼る様子を見ています。
休暇村から全てを登って行く必要があり、初めての用具の使用は時間配分が読めない場合もあります。使用中に微調整が必要なこともあり、そのためペース配分を乱す可能性もありますので、事前に使用してみることをお勧めします。
準備も整い出発です。(→ Next)
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