ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.3(2009/04/11〜12) D

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(Update:2008/04/16)

 

【位ヶ原山荘】

こちらは位ヶ原山荘。

 

屋根板 − 思い思いのシュプールが斜光に浮かぶ 乾燥室 −宿泊の方の多くがすでに訪れています

時刻は15時30分を過ぎようとしていますが、4月ともなれば、かなり日が長くなり、太陽はノリクラの稜線の頭上でまだまだ輝き続けています。この時期の夕方の屋根板は一旦緩んだ雪面が冷え込み始めて表面がひどくパックされ、とても滑られた状態ではありませんが、今日はこの時間になっても高い気温に包まれていて何とか滑走できるコンディションが残されています。

山荘には今晩宿泊されるスキーヤーの方がチェックインを済ませて、奥の部屋からは団欒のざわめきが楽しそうに響いています。

こちらは厨房。今日も宿泊の方々の夕食の準備が進められています。

夕食をお目当てにやってくる方々のために今日も黙々と

作業そのものは毎回同じようなものであるかもしれませんが、この時期は食材など必要物資の運搬は全て歩荷(ぼっか)で、その限られた中でのやりくりにはそれなりの苦労があります。

それでも、この夕食をお目当てに訪れる宿泊の方々のために、黙々と準備が進められます。

そして、夕食の始まり...

山スキー2回目で魔利支天岳へのアクセスは大変でした

山スキー2回目という相方を連れて今日は魔利支天岳まで登りました。やはり休暇村からのアクセスは慣れていない方にとってなかなかハードなもので、登りで体力を使い果たして、思ったように滑られなかったとのこと。

 

位ヶ原から山荘に向かう途中、迷ってしまいました

9時に出発して2500メートルの地点(位ヶ原)までたどり着き、車道の道路標識の支柱が見えたので、その方向に行ったら崖に出てしまいました。そのため、もう一度シールを貼りなおして遠回りして山荘まで降りてきたそのこと。位ヶ原から道路の支柱の見える方向へ進んだとき、トレース跡がなかったので、おかしいなぁ〜とは思ったけど...

今回のように天候の良いときで、目印の乏しい位ヶ原は初めての方にとって迷いやすい場所といえます。特に行きと帰りのコースが異なる場合は注意が必要です。

<位ヶ原から位ヶ原山荘に向かうときは>
位ヶ原から山荘へ向かうときは、魔利支天岳東斜面が始まるところまで進むと、右側に屋根板が広がり、その先に位ヶ原山荘が見える地点に出ます。ここでシールをはがして屋根板を滑って山荘へ向かいます。ツアーコース位ヶ原急斜面の上端(11号カーブ)からこの地点はほぼ真西に600〜700メートルほどです。
位置的には魔利支天岳東斜面の中腹にある県道乗鞍岳線3号カーブの大岩が目の前に見えるくらいまで進むのがポイントで、ここに到達する前で進路を右方向(山荘方向)へ変更すると、前述の崖の上に出てしまいます。
地図上での位置としては、標高2550〜2540メートルの5号カーブ(宝徳霊神バス停)を50〜100メートルほど北西方向に進んだあたりです。

この付近の画像は 次のページの「魔利支天岳東斜面」 として掲載しておりますので、ご確認ください。

 

今日は富士見沢を一気に

今日は魔利支天岳を経由して富士見沢を一気に滑り降りてこられたとのこと。

 

「一緒に飲みましょうよ!」 隣の方との会話も楽しい

食事もビールも進み、もちろん会話にも花が咲く楽しい雰囲気が続きます。最後に締めのうどんに手が届く頃には、「一緒に飲みましょうよ!」とお誘いを受けるほど...もちろん、隣のテーブルの方との会話も楽しいもので、山小屋に集まる方々はやはり同じ共通の話題で盛り上がりやすいもので、ご自身の体験談などを披露したり、共感しあったりできるのが、山小屋でのひとときの楽しみ方と言えるでしょう。

 

これから消灯時刻までたっぷりとくつろぐ時間が流れます。いつもならこんなに早い時間からくつろぐことのないという多忙な方々にとってはこれ以上ない貴重な時間の過ごし方かもしれません。

 

【4月12日(日)、どんよりとした朝】

どんよりとした朝

一夜明けて、早朝6時の位ヶ原山荘の気温は5℃。昨日の快晴とは裏腹に、薄い雲のベールで覆われた東の空には滲んだ太陽が登り始めます。

 

少しずつ青空が − 出発の準備へ

それでも時間とともに少しずつ青空が広がるようになってきます。朝食を済ませた宿泊の方々は出発の準備に取り掛かります。

 

雷鳥調査の中村先生 − 誰よりも早く山荘を飛び出す

最初に山荘を出発するのは、一年を通して定期的に雷鳥調査を実施されている信州大学の中村先生。山荘を誰よりも早く飛び出すのはいつも中村先生で、朝食前に山荘を飛び出して周辺の調査を行い、ほかの宿泊の方々が出発される頃になって戻ってこられることもあるほどで、朝から晩まで歩き通しの調査を行っていらっしゃいます。

 

「まだまだ調査すべきことがたくさんありますよ」

この時期になると、そろそろツガイを形成する時期とのことで、昨日もツガイの雄と雌を確認されたとのこと。四季を通して定期的な調査が行われていますが不明な点も多く、生息数のカウントだけでなく生態の把握など、雷鳥の調査はまだまだ尽きないようです。

 

そして、乾燥室ではスキーヤーの方々も準備に入ります。

 

「今日はどちらへ」 − 軽い挨拶からお互い情報交換を

「今日はどちらに行きますか?」などといった軽い挨拶から始まる情報交換は豊富な実体験から基づくもので、非常に貴重な情報を得る場となります。

 

山荘支配人にルートの最終チェック

地図を片手に山荘支配人とルートの最終チェック。事前に下調べしてお越しになることはもちろんですが、その時の天候によってルートを変更することもあるかと思います。確認すれば親切に教えあうのが重要なことだと思います。

 

ガタガタに締まったバーンに不安そうな様子

昨日のグサグサの春雪がガタガタに固まってちょっと不安そうな表情ですが、日差しが差し込むようになれば、あっという間に春雪に戻ってくることとおもいます。

 

「行ってきます!」

位ヶ原山荘を後にして出発です。 Next

 

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