ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2009/04/29〜05/03) D
【4月30日(木) − ツアーコース、案内標識・誘導ロープ設置】
標識・ロープ設置は春スキーバス運行に先駆けて実施 |
一夜明けて、4月30日(木)。この日は地元の方々の手で、ツアーコースの案内標識・誘導ロープの設置が行われます。ツアーコースから上部の位ヶ原はこれまでにもお伝えしているように完全なオープンバーンで目印が乏しいため、視界の悪いときはツアーコースへ戻ることが困難になります。特にツアーコースの入口である位ヶ原急斜面の付近はよく似た形状の伊那谷が3箇所あり、誤って流入する危険性が非常に大きいエリアです。
さらに5月2日(土)から予定されている春スキーバスの運行によって、多くのスキーヤー・ボーダーの方々が訪れることから、伊那谷からツアーコース位ヶ原急斜面斜面にかけて誘導ロープを張り、位ヶ原に点在するダケカンバに案内標識の設置が、春スキーバス運行に先駆けて実施する必要があるわけです。
必要な物資は位ヶ原まで全て歩荷 |
こちらは誘導ロープを設置する竹ざおと木柱。3人で分担て位ヶ原まで歩荷(ぼっか)します。
案内標識も背負子にくくりつけて歩荷です。
そんな掛けかたじゃダメだ〜 | 横すればロープが掛かりやすいでしょ〜 |
背負子に荷物に荷物をくくりつけるのも、地元のベテランの方に手解きを受けます。
ベテランの手にかかればジャストフィット |
竹ざおをくくりつけるのも、ベテランの方にかかれば、背負子にジャストフィット...
準備ができ次第、ツアーコース位ヶ原急斜面付近まで車道沿いを出発です。
車道沿いに位ヶ原へ向かう − 強い日差しが燦々と降り注ぐ |
ツアーコース位ヶ原急斜面まで約1.5Kmの道程をゆっくりと進みます。今日の雪面は踏み抜いてしまうほどグサグサに緩んでいないことから、歩荷される方々も比較的歩きやすい状況。青と白の世界のコトンラストの中を進んで行けば、すぐさま、額に汗が滲んでくるほどの陽気に包まれています。
ロケーションの良い所で小休憩 |
休憩のたびに栓を開くペットボトルの中身をすぐに空にしてしまうほどの日差しは完全に初夏といっても良いほど。暑さで疲労するというより、日差しの強さに乾燥させられることで疲れが後から伝わってくるといった状況と言ったほうがよく、そんな感覚は夏のノリクラに似たものが感じられます。
再び歩き始めた一行はツアーコース位ヶ原急斜面を目指します。
案内標識・ロープは6月末まで設置 |
今回は取材時間の関係で実際の設置状況をお伝えすることができませんが、ご覧のように誘導ロープや案内標識が設置されています。今回のロープ・標識は6月末まで設置され、その後は自然保護の観点から撤去されます。なお、ツアーコースが滑走できる時期は、例年、5月末ごろまでです。
【4月30日(木) − 春スキーバス試運転】
位ヶ原山荘前 − 前日まで除雪完了 |
そして、本日4月30日(木)は、今シーズンの春スキーバスの試運転の実施が予定されています。昨日、急ピッチで位ヶ原山荘まで除雪が行われ、ご覧のように何とか車が通行できる状態となっています。
試運転バス、到着 |
11時25分、観光センターを出発した試運転のバスが位ヶ原山荘に到着です。
位ヶ原山荘まで転回場所がなく、 確実に通行できないと運行できません |
三本滝ゲートを過ぎた先の県道乗鞍岳線は幅員が狭く、位ヶ原山荘までバスが転回する場所がありません。したがって、三本滝ゲートから位ヶ原山荘まで確実に通行できる見込みがないと、春スキーバスを運行することできません。
周辺を視察 |
地元関係者、松本市、県建設事務所、環境省、そして、バス会社の方など、各関係者の方々がバスから下車し、山荘付近の雪の状況を確認します。
バス転回場所の確認 |
バスの運行で問題なのは、路面の凍結状況はもちろんのこと、途中のヘアピンカーブや山荘横の転回場所の除雪状況。ヘアピンカーブでは何度か切り返しを行わなければならない場所があり、それらの点を運行開始前に手直しを実施することとなります。
試運転の結果、5月2日(土)より運行開始決定 |
除雪状況の若干の手直しが必要ではあるものの、運行に大きな支障となる点はなく、今回の試運転の結果から、予定通り、5月2日(土)より春スキーバスの運行が決定されました。
関係者の方々の下山 |
視察を終えた関係者は再び試運転のバスに乗り込んで下山します。
除雪の手直しが実施され、運行を待つばかり |
翌日、5月1日(金)の県道乗鞍岳線は、再び、除雪作業の重機のエンジン音がこだまし、5月2日(土)の運行を待つばかりとなりました。(→ Next)
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