ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2010/04/29〜05/01) @
【大雪渓】
いよいよゴールデンウィーク前半が始まりました。ただ、初日に4月29日(木)は前々日にも見舞われた降雪が再び訪れ、朝の極短時間だったものの、ツアーコースや大雪渓エリアなどでは積雪量の増加につながるほどの降り方となりました。天候の激変振りはまさに春の嵐を思わせるほどでしたが、その後は寒気が抜けず、位ヶ原など上部エリアは氷点下の気温と視界の悪化が見られて、春の穏やかさとは程遠い冬の様相を呈したほどです。
春山バスで訪れたスキーヤー・ボーダーの方々が、視界の悪い中でも安全にツアーコースに流入できるよう、伊奈川の谷の前などに誘導ロープを設置する作業が、毎年、春山バスの運行前に地元の方々によって行われますが、今年も29日(木)に実施されました。
そして、30日(金)は早朝の快晴から一転して降雪がはじまり、そんな中を春山バスの試運転が実施され、予定通り5月1日(土)から運行開始が決定されました。しかし、試運転が行われている最中も激しく降り続き、その後も降雪は収まることなく夜半まで続き、5月1日(土)には位ヶ原山荘付近で5センチほどの積雪となってしまいました。そのため、始発便の運行は見送られ、急遽行われた除雪によって、第2便からの運行が実施され、今年も春山バスのシーズンがやってきました。
それでは春山バス運行までゴールデンウィーク前半の様子をお届けします。
【4月29日(木)、観光センター】
夜の観光センター前駐車場 |
こちらは前日28日(水)夜の観光センター前駐車場。
満月が昇り始めノリクラの峰々が映し出される |
ご覧のように東の空からは明るい満月が昇り始めました。その満月に煌々と照らされるノリクラの峰々が西の空に浮かび上がってきます。
白肌の表情さえくっきりと浮かび上がる |
普段は闇夜の中にその存在を潜めていますが、満月が昇る明るい夜の時だけノリクラの白肌がはっきりと浮かび上がり、山並みの表情がしっかりと確認できる状態は、むしろ日中よりも詳細に浮かび上がるほど。
美しい夜が続く |
気温は6℃。ほとんど風のない中、そんな静かで美しい夜空をじーっと眺めていても全く寒さを感じない春の夜です。
翌朝の観光センター前駐車場 |
そして一夜明けた乗鞍高原の朝は曇り空。
どんよりとした曇り空 |
6時ごろまではノリクラの山並みがはっきりと浮かんでいましたが、時間とともに雲が低くなり始め、その姿が確認できない状態となってきました。
季節外れの雪に見舞われる |
27日(火)から28日(水)にかけて季節外れの雪に見舞われ、ご覧のように乗鞍高原周辺でも積雪が見られ、鳥居尾根のゲレンデコースも真っ白になるほどです。
曇空から雨に、そして、さらに霙へ |
そして、天候は曇り空から7時をまわる前には雨となり、県道乗鞍岳線は三本滝ゲート2km手前の標高1700m付近からは雨から霙に変化をはじめ、道路はシャーベット状態。まだまだ冬タイヤが手放せない状態です。
【三本滝レストハウス】
そして、こちらは三本滝レストハウス前駐車場。
除雪作業が続きます − 「今年の積雪は多いよ!」 |
県道乗鞍岳線の除雪の先端は位ヶ原山荘の先を進んでいますが、27日〜28日にかけての降雪により、三本滝付近も再び除雪が必要な状況です。毎年除雪の作業に携わる方も「例年よりも積雪量は多いよ!」と、おっしゃっています。
県道乗鞍岳線の全線開通は7月1日ですが、それまでの間は春山バスの運行などが下記のように予定されております。
<県道乗鞍岳線 − 冬季閉鎖解除 バス運行スケジュール> |
@ 4月22日(木) | 休暇村ゲート〜三本滝ゲート間の冬季閉鎖解除。 |
A 5月1日(土)予定 | 乗鞍高原〜位ヶ原山荘間の春山バスの運行開始予定。 |
B 6月予定 | 春山バス運行が大雪渓(肩の小屋口バス停)まで延長予定。 |
C 7月1日(木) | 三本滝ゲート〜畳平間の冬季閉鎖解除で全線開通、シャトルバス運行開始。 |
なお、春山バスの運行については、お知らせ − 2010シーズン 乗鞍高原〜位ヶ原山荘行きの春山バス運行について(2010/04/05) をご覧ください。また、シャトルバスについては、乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報 をご覧ください。(今シーズンは一部ダイヤ変更がありますが、現段階のシャトルバス情報は2009シーズンの情報です。今後、改定する予定です。)
ゴールデンウィーク初日 − 駐車場には10台程度 |
時刻は8時ごろ、ゴールデンウィーク初日ではありますが、駐車場には10台ほどの車しかお越しになっていません。
出発の準備 − ウェアは合羽 |
霙が降りしきる中、車のハッチで霙をしのぎながらツアーコースに向けての出発の準備を行っています。いつものウェアーから合羽に着替えての準備です。
辛くても楽しくない日はないですよ! |
こちらも足しげくノリクラに通う常連の方々。こんな状態の時でも迷うことなくツアーコースに出発します。「ノリクラは同じ表情の日は全くない。気持ち良くないときはあっても、楽しくない日はありませんよ!」と、おっしゃりながら、皆さん笑顔でこたえてくれます。
いつものようにツアーコースへ出発! |
この天候でもなんら躊躇することなく、かもしかゲレンデへ...晴れた日と同じ表情でツアーコースへと出発します。
レストハウス軒先 − こちらでも出発の準備 |
そして、レストハウスの軒先でも出発の準備をされている方がいらっしゃいます。
新品に近いアイゼンをここで装着 − びしょ濡れの中で準備するくらいなら... |
天候が悪い時は、レストハウスの軒先で準備をされる方が結構いらっしゃいますが、こちらの方はここでアイゼンを装着して出かけます。ほぼ新品に近いアイゼンですが、「いや〜、びしょ濡れの中で装着することを考えたら、多少、アイゼンの歯にダメージがあってもこちらで装着したほうがいいので...」
降り始めからの積雪はすでに5センチ |
時刻は9時をまわり、気温は0℃まで低下して霙からしっかりとした雪へと変化します。時折吹雪に近い悪天候が続いて積雪は5センチに...
季節外れの吹雪となりましたが、例年、この時期の春の嵐は注意しておかなければならず、昨年も4月26日(日)は、ひどい吹雪に見舞われました。その様子は 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.5(2009/04/25〜26) D 【4月26日、真冬の吹雪】 でご紹介しております。(→ Next)
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