ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2014/05/15・17・18) @

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(Update:2014/05/22)

 

ノリクラは岐阜県と長野県にまたがっていて、両県から2本の自動車道が山頂近くの畳平まで伸びています。(岐阜県側:乗鞍スカイライン、長野県側:県道乗鞍岳線、通称:エコーライン)

毎年5月15日は岐阜県側の乗鞍スカイラインの開通日。それにあわせて、シャトルバスの出発式(乗鞍登山バス出発式)と、乗鞍岳山開き祭が行われます。平日にもかかわらず欠かさず、毎年この行事を楽しみにして参加される観光客の方もたくさんいらっしゃいます。昨年は乗鞍スカイラインが40周年を迎え、今年はノリクラを含めた中部山岳国立公園の指定から80周年を迎える記念の年となり、グリーンシーズンの開幕最初の行事が乗鞍スカイライン開通となります。

5月15日(木)は、朝一番は青空がのぞいたものの、ほおのき平駐車場で出発式が開始された8時40分ごろには小雨が降り始めます。しかし、畳平での乗鞍岳山開き祭が始まると雲間に青空がのぞき、メインイベントの樽開きのタイミングには日差しも差し込んで、きれいな青空が上空を包みます。しかし、山開き祭が終わると同時に再び濃霧が流れ込んで一気に視界が奪われ、午後にはしっかりとした雨模様となってしまいました。

5月17日(土)は、昨晩の嵐が収まり、きれいな青空の朝を迎えます。昨晩は三本滝あたりでも降雪が見られ、開通したばかりの乗鞍スカイラインは吹き溜まりで60センチも積もって午前中は通行止め。午後になっても稜線付近は足早に雲が流れますが、透明感のある空に遠景の山並みがくっきりと映えて厳冬期並みの美しさです。また、除雪は大雪渓まで進んで、もっとも高い雪の壁のある4号カーブ付近は最大11メートルにも及ぶ高さがあり、春山バスの大雪渓への延長運行が待ち遠しいところです。

また、ツアーコースでの下山滑走は、入口急斜面上端で積雪が分断され、ツアーコースを熟知している方以外は滑走困難な状況でした。

 


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【5月15日(木)、乗鞍スカイラインシャトルバス運行開始】       【乗鞍登山バス出発式】
Page-2 : 【シャトルバス、乗鞍スカイラインを行く】       【畳平−乗鞍岳山開き祭】
Page-3 : 【5月17日(土)、観光センター前駐車場】       【三本滝レストハウス前駐車場、春山バスで位ヶ原山荘へ】
Page-4 : 【位ヶ原山荘に到着、屋根板から位ヶ原へ】       【大雪渓下部】       【肩の小屋】
Page-5 : 【稜線へ】       【稜線】       【剣ヶ峰〜蚕玉岳】       【高さ11メートルの雪壁− 春山バスの大雪渓延長運行に向けて道路除雪進行中】
Page-6 : 【ツアーコースの積雪状況、下山滑走は困難】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>

 
●参考資料●
(乗鞍岳春山バス) − 2014シーズン 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘・大雪渓)の運行について
(ツアーコース概要) − ノリクラガイドマップ(冬〜春スキー版)
(位ヶ原・大雪渓・山頂方面 概要) − ノリクラガイドマップ(春〜夏スキー山頂版)
 

 

【5月15日(木)、乗鞍スカイラインシャトルバス運行開始】

ほおのき平駐車場

こちらは早朝6時のほおのき平駐車場。
ほおのき平駐車場は岐阜県側シャトルバスの乗り換え駐車場となっていて、長野県側の乗鞍高原の観光センター前駐車場と同じような位置づけの駐車場です。

毎年5月15日は、乗鞍スカイラインの開通日。それにあわせて、本日よりシャトルバスの運行も始まります。

 

きれいな青空

気温は13℃もあって、寒さを全く感じさせない朝です。ご覧のように青空が広がっているものの、夜明け頃の4時30分前後に一時的に雨が降り、路面が少し湿っています。今日は予報では午前中を中心に雨となっています。実際、この晴れ間も1時間もしないうちに崩れ始めました。

 

ほおのき平スキー場

ほおのき平駐車場はスキー場に面していて、冬場はほおのき平スキー場の駐車場として利用されています。もっとも、スキー場駐車場を夏場のシャトルバスの乗り換え駐車場として活用しているといったほうが正解かもしれません。

 

桜が咲く

ほおのき平駐車場周辺も緑が次第に感じられるようになって来ました。その中で咲き誇るのはサクラ。少し葉桜になって来ました。昨年はちょうど見頃でしたので、今年は少し早めに進んでいるようです。

 

今日は訪れる人は皆無

時刻は6時30分、始発便の到着まであと25分です。例年、スカイライン開通日には一番のシャトルバスに乗車しようとされる方が何人かいらっしゃるものの今日は皆無。やはり、天候を懸念して敬遠された方も多いのかもしれません。

 

今日はAダイヤ 畳平は天候はよくない模様

天気予報に雨マークが並ぶものの、今日のダイヤは正常時のAダイヤ。畳平の天候は早朝は視界良好でしたが次第に濃霧となったようです。
また、乗鞍スカイラインシャトルバスの運行ダイヤは2つ用意されていて、正常時のAダイヤと雨天時のBダイヤがあります。Aダイヤは1時間に1便(土日祝日は1時間に2便)ですが、Bダイヤは減便運行されます。

Bダイヤは前日14時の段階で、翌日6〜12時の降水確率が40%以下の場合に適用されますが、休日など利用者の増加が見込まれる場合はAダイヤで運行されます。そのため、降水確率だけでは、翌日どちらのダイヤが適用されるのかわかりません。従って、当日朝に掲示されるダイヤ表を確認する必要があります。

過去の状況を見ると、平日ではBダイヤの運行が実施される場合がありますが、休日は朝から雨が降っている場合でもAダイヤが適用されるケースが多いようです。

 

乗車券はターミナル内の販売機で購入します。

 

小中学生にはキャンペーンの文字 半額キャンペーンが実施

券売機の表示をよく見ると、中学生・小学生のボタンに「キャンペーン」という文字があります。今シーズンは、中部山岳国立公園指定80周年を記念して、小中学生の運賃を半額にするというキャンペーンが行われているためです。ただし、夏休み前に終了しますので、ご家族でお越しの際には早めに計画されるとよいでしょう。

 

始発便到着 − 3名が乗車

そして、6時55分に今シーズン最初のシャトルバスがやってきました。先ほどまでの晴天がすっかりなくなり、どんよりとした曇り空へと変わってきました。どうやら天気予報どおりの推移となって来たようです。この天候ですから、ほおのき平駐車場からの乗車は3名のみ。乗客には運行開始を記念して、リーフレットやクリアファイルのセットが手渡されていました。

 

【乗鞍登山バス出発式】

乗鞍登山バス出発式の準備

シャトルバス始発便を見送った後、乗鞍登山バス出発式の準備が始まりました。

 

来賓・関係者の受付

8時40分に行われる乗鞍登山バス出発式は、10時より畳平で実施される乗鞍山開き祭と一対となっていて、山開き祭に参加される来賓・関係者の受付がこちらで行われました。

 

花輪を取り付ける

乗鞍スカイラインシャトルバスは、濃飛バス(岐阜県高山市)とアルピコ交通(長野県松本市)の2社で運行されていて、両社のバスに花輪が取り付けられます。

このバスは、乗鞍登山バス出発式終了後、畳平の乗鞍山開き祭に参加される来賓を乗せて、乗鞍スカイラインを登る予定です。

 

中部山岳国立公園80周年記念のラッピングバス

そして、濃飛バスからはさらにラッピングバスが到着します。
昨年は乗鞍スカイライン40周年を記念したラッピングでしたが、今年は中部山岳国立公園指定80周年を記念したデザインとなっていて、右側面はノリクラから見た穂高方面の眺望、左側面は笠ヶ岳方面の眺望が描かれています。

 

乗鞍登山バス出発式のテープカット

8時40分過ぎに出発式が始まります。若干小雨が降る中、ラッピングバスをバックにテープカットが行われ、今シーズンのシャトルバス運行名実共に始まりました。

 

畳平で行う山開き祭りに向かう

出発式の終了後、花輪で飾られた3台のバスに来賓の方が乗車し、畳平で行われる山開き祭りへと向かいます。この来賓バスには一般の方の乗車できませんが、定期のシャトルバス(ほうのき平駐車場発 9時55分便)が、来賓バスのすぐ後を追走しますので、出発式を観覧した後、畳平の山開き祭りに参加することが可能です。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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