ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.18(2014/09/05〜06) F
【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近(標高2220〜2000m付近)】
★まだ始まっていません(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
冷泉 − まだ始まっていません |
こちらは標高2230メートルの冷泉。紅葉が始まった雰囲気はまだありません。こちらの冷泉(冷泉小屋)から標高2000メートルの摩利支天付近までは、紅葉する木々の種類が多くなり、ボリューム感や色取りは、上部エリアよりも多彩であるといえます。
冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) |
冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。一部で色付きが見られますが、紅葉が進んだ雰囲気はありません。
ミネカエデ | ウラジロナナカマド |
ミネカエデでは色付きの変化を感じさせるものは皆無で、ウラジロナナカマドはごく一部で変化が見られる程度です。
摩利支天上の直線、一部で色付く − 見頃は例年9月下旬〜10月上旬 |
また、ダケカンバについては、ご覧のように部分的に黄色くなる現象が今週あたりからよく見られるようになってきました。しかし、本格的な色付きは例年9月下旬〜10月上旬のことでしょう。
【昨年の今ごろは?】
9月最初のノリクラ雪渓カレンダーをお届けします。
全日本マウンテンサイクリングin乗鞍が終わると、季節的にも気分的にも秋モードへ移行します。朝晩はもちろんのこと、日中でも暑さが気にならなくなってきて、季節の移り変わりを肌で実感できるようになって来ました。
取材一日目の9月7日(土)は、山頂が赤く染まった朝を迎えました。しかし、天候が良かったのも早朝だけで、9時過ぎには雨が降り始めてしまいました。大雪渓付近は雨と濃霧が交互に繰り返される状況です。マウンテンサイクリング大会が終了すると、お越しになるヒルクライマーは少なくなりますが、大雪渓前を通過するヒルクライマーが結構いらっしゃいます。ただ、皆さんびしょ濡れ...登っている間は良いものの、下りはかなりの寒さだったと思います。午後になると、雨と風が強くなり、その後は霧が濃くなって、天候の回復が全くなかった一日でした。
取材二日目の9月8日(日)は、朝から雨で、乗鞍スカイラインは雨量規制まであとわずかという状況。早朝は小雨だったものの、8時頃からやや激しい雨降りとなり、乗鞍スカイラインは9時に雨量規制通行止めとなり、シャトルバスも9時便で運休となりました。そのため、大雪渓にお越しに方は皆無。さらには10時頃になると大雪渓周辺には、いつもは見られない無数の滝が発生して濁流が激しく流れ落ち、道路も川のような状態になるほどでした。この大雨も午後には小康状態となり、夕方になるときれいな青空が広がり、大雨だったことすら忘れさせてしまうような一日の締めくくりとなりました。
<編集後記>
「今年の乗鞍の紅葉は...累積降水量との関係」
本格的な紅葉が始まるまで1〜2週間となり、紅葉情報が非常に気がかりになる時期に入ってきました。現時点ではまだ紅葉が始まっていませんので、その推移は全くわかりませんが、8月の天候不順が紅葉に影響を与えるのではないかという声も現地ではしばしば聞かれます。
こちらは過去の降水量をあらわしたグラフです。2009年から今年(2014年)までの8月1日からのアメダス奈川の累積雨量をプロットしています
ご覧頂きたいのは、平年値(中央にある右肩上がりのオレンジ色の直線)より雨量が多いか少ないかです。
このグラフでは、紅葉が良かった2009年と2012年は平年値より下回り、紅葉が芳しくなかった2011年と2013年が平年値より上回っています。紅葉状況と降水量に因果関係があるかどうかわかりませんが、少なくとも2009年までの状況ではこのような結果となっています。
それでは、今年(2014年)の8月までの降水量を見ると、平年値を大幅に上回る状況です。
先ほども申し上げましたが、紅葉の状態と降水量に因果関係があるかどうかわかりませんので、これだけで状況を推測することはできませんが、少なくとも、今年は2011年や2013年のような状況にならないことを祈りたいものです。
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