ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.25(2014/10/25〜26) @

Top-page > Index > Page:  1  2  3  4  5  6 

(Update:2014/10/30)

 

2014シーズン最後のノリクラ雪渓カレンダーをお届けします。例年、10月最終週は真冬のような様相を呈することが多いのですが、今年は「これでシーズン終了してしまうのはもったいない!」と、思うほどの穏やかな2日間でシーズン終了を迎えることができました。

10月25日(土)は、快晴の朝を迎えます。気温は0℃、この時期らしい冷え込みですが、朝一番からしっかりした日差しが差し込むためか、寒さはほとんどありません。先週と同様にこの1週間の乗鞍スカイラインは早朝は凍結通行止めが見られましたが、昨日あたりからおだやかな陽気に包まれるようになり、今日は問題なく7時から開門。県道乗鞍岳線も同様に7時に開門されてシャトルバスも通常運行となり、何もかもがいつもと変わりなく稼動を始めます。この時期はほとんど人出がないのが普通ですが、今日はいつもの週末と比べれば少ないものの、まずまずの状況。午後になっても快晴は続き、山頂を目指す登山の方は予想以上に多く、夕方近くになっても登山道にはその姿があって、本当に10月末とは思えない過ごしやすい一日でした。

10月26日(日)も、昨日同様に快晴の朝を迎えます。気温は3℃、ただ、ここからが昨日とは異なって日の出直後から雲が沸きあがり、8時過ぎには雲のほうが多い状況となります。シャトルバスは晩秋ダイヤですが、通常通り運行され、9時便は3台も運行されるほど。山頂登山に向かう方々もたくさんいらっしゃいます。しかし、10時ごろから山頂方面は完全に雲に飲み込まれ、午後から雨が降り始めると、急激に気温が低下して、朝の穏やかな天候からは想像できない状況。冬の様相が見え隠れし、穏やかそうに見える中にもこの時期らしい一日だったように感じます。

紅葉は乗鞍高原でも見頃を過ぎて落葉が見られるようになり、そろそろ終盤に差し掛かってきました。その終盤を最後に飾るのがカラマツの紅葉ですが、休暇村〜三本滝ゲートまでの区間は、ゴールデンオレンジに輝く見事なカラマツ林に囲まれて、真っ青な空をバックに目いっぱいの発色を放っています。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【10月25日(土)、観光センター前駐車場】       【観光センターから大雪渓へT(乗鞍高原周辺、沿道の風景)】
Page-2 : 【観光センターから大雪渓へU(三本滝ゲート〜位ヶ原山荘、沿道の風景)】       【観光センターから大雪渓へV(位ヶ原山荘〜大雪渓、沿道の風景)】
Page-3 : 【雪渓下部】       【雪渓上部 − 秋スキー最終日、最後まで通い切りました!】
Page-4 : 【山頂への登山道、頂上小屋】
Page-5 : 【紅葉情報−乗鞍高原、一の瀬園地(標高1500m付近)】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>
Page-6 : 【あとがき − 今シーズンを振り返って】

乗鞍から富士山は見えるのか?   (Page-4)
お知らせ − 2014シーズン 道路交通・各施設の営業終了と来年度再開の予定

●参考資料●
(紅葉の概要) − 乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方)
(紅葉ビューポイント・地図) − ノリクラガイドマップ 紅葉 上部エリア版(大雪渓〜摩利支天)   ノリクラガイドマップ 紅葉 下部エリア版(三本滝〜乗鞍高原・一の瀬エリア)
(周辺地図) −      ノリクラ ガイドマップ (県道乗鞍岳線カーブ番号版)    ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版) 
(シャトルバス) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報

  

 

【10月25日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

朝の観光センター前駐車場。時刻は7時前ですが、駐車場全体に朝日が行き渡らない状態。日の出時刻が遅くなって行くことと相まって、冬に近づいて太陽が低い位置を東から南へと回るため、なかなか日が差し込みません。

 

雲ひとつない快晴 気温0℃ − 霜が降りる

ご覧の通り、雲ひとつない快晴。今朝の乗鞍高原は0℃。今日もありとあらゆるものが霜に覆い尽くされています。ただ、温度計が示す気温よりも暖かさを感じる朝で、10月下旬とは思えない穏やかさです。

 

シャトルバスは始発便から通常運行

今日は長野県側の県道乗鞍岳線、及び、岐阜県側の乗鞍スカイライン共に通常通行可能で、シャトルバスは7時の始発便から運行が開始されました。

ただ、長野県側の県道乗鞍岳線が通行できても、岐阜県側の乗鞍スカイラインが開通しない場合は、休憩施設のある畳平へ入ることができないため、夏場などは一つ手前のバス停である大雪渓・肩の小屋口バス停での折り返し運行が実施されました。しかし、10月に入ると、天候が悪化した場合、気温が急激に低下して、一般観光客にとっては過酷な状況となる懸念があります。そのため、夏場に実施していた大雪渓・肩の小屋口バス停折り返し運行は実施せずに運休としているようです。

大雪渓には避難小屋があるため、登山客やスキーヤーが一時避難することは可能でも、一般観光客向けではないため、運休は苦肉の策のようです。

 

何とか最終日まで運行できそう...

乗鞍岳春山バスの運行からカウントすると、実に6ヶ月以上もこの路線の運行に携わり、おそらく週末や繁忙期は必ず担当されているのではないでしょうか?「今年はホントに天候に悩まされました...どんなに営業したって自然にはかなわない。」

春山バス運行では、雪解けに伴って道路脇の雪壁が崩れたり倒木があったり、運転手以上の目利きで道路を見回す必要がありました。また、繁忙期のシャトルバスでは、限られた台数で運行をまわす苦労もあったと思います。また、来年もよろしくお願いいたします。

 

10月20日から晩秋ダイヤ  次便は2時間後 − 発車はギリギリまで待つ

10月20日からは減便された晩秋ダイヤでの運行で、7時の始発便の次は2時間後の9時便となります。そのため、慌ててやってくるお客様にできるだけ乗車いただくよう、係の方もギリギリまで待ちます。本日お越しになった方の大半は山頂登山のようでした。先週は登山道に新雪が残っていたものの、今日はその心配はなさそうです。また、この時期の降雪は柔らかく、積もっても数センチですからアイゼンは必要ありません。ただ、穏やかに見える天候が急変することもしばしばあります。この時期、一旦荒れると、冬に近い風雪になることもありますから、防寒着などは冬装備に近いものが必要となります。

 

10月26日(日)の始発便 シーズン初めと終りにお会いできて何より...

こちらは翌日の10月26日(日)の始発便の様子。こちらの運転手さんは毎年春山バス試運転を毎年担当されています。シーズン初めにお会いでき、また、シーズン最後にも再開できて何より...また、来シーズンも試運転でお会いできたらうれしいですね!

 

タクシー乗り場

さて、こちらはタクシー乗り場。

 

「今年は肝心なときに天気が悪くて...」 残すところあと1週間!

「今年は肝心なときに天気が悪くて本当にマイッタ〜...」と、おっしゃる運転手さん。それでも朝一番には到着してお客様がやってくるのを待ちます。一番早い運転手さんは6時前には到着していて、夏場(7〜9月)は開門が1時間早いため、5時前には到着しています。しかも、それが毎日ですから本当に大変なことです。それも残すところあと1週間...本当にお疲れ様でした。

 

個人タクシーの運転手さん − 始発便の次は9時だよなぁ〜 乗り遅れた人に「三本滝へマイカー飛ばせば間に合うよ!」

バスの時刻表を確認するこちらの個人タクシーの運転手さんは、「さっきねぇ〜始発便の出発直後に乗り遅れた方がいたんです。普通なら自分のタクシーをご利用いただくところですが、『三本滝まで急いで走って行けばバスに間に合いますよ』って案内したんです。他の運転手さんから『バカだなぁ〜』って言われますが、一人でタクシー使うと割高になっちゃうからかわいそうだし...」

「情けは人のためならず...」 その気持ちが常に必要、常に「良心」に照らし合わせて接客することが大事ですね...

 

観光センター売店 − 今日も女将さんたちが

さて、観光センター売店。今日も女将さんの面々が担当のお弁当を持ってきます。その仕事もあと数日間です。グリーンシーズン終了に伴う道路・各施設の営業終了と来年度再開は、10月25日付のお知らせにてご案内しておりますのでご確認ください。

 

【観光センターから大雪渓へT(乗鞍高原周辺、沿道の風景)】

一の瀬園地

それでは大雪渓に向かう沿道の様子をご覧ください。今回も少し寄り道しながらのご案内です。

落葉が目立つ

観光センターから1.5km南にある一の瀬園地。先週はようやく見頃を迎えたところでしたが、この1週間でかなり落葉が目立つ状況になってきました。

 

一の瀬大カエデ

さらに進んで観光センターから2.7kmにある大カエデ。一の瀬の大カエデの位置は、ノリクラガイドマップ (紅葉 下部エリア版) にてご確認ください。また、昨年の 2013ノリクラ雪渓カレンダー2013シーズン 正式版 Vol.22(2013/10/05〜06) G 【一の瀬大カエデへの行き方】 で、画像付きで紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

 

先週の一の瀬大カエデ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2014/10/18〜19) @
今週の一の瀬大カエデ
見頃が過ぎ、先週の喧騒がウソのよう...

先週と比べるとかなり落葉が進んでいます。先週までの喧騒がウソのように今日の大カエデには誰も訪れてくれません。

 

落ち葉は錦の絨毯

確かに乗鞍高原一帯では落葉が目立ち、そろそろ紅葉シーズンが終わりに近づいていることは確かです。しかし、カエデの落ち葉が作り出す錦の絨毯は見事なもの...

 

踏み入れることをためらわせる美しさ

朝日を浴びて再び輝きだせば、足を踏み入れることすらためらわせるほどの美しさを見せてくれます。

 

善五郎の滝 駐車場

それでは大雪渓に向かう県道乗鞍岳線に戻り、こちらは善五郎の滝 駐車場。ミズナラが見事に黄金色に輝いています。

 

善五郎の滝 遊歩道 鬱蒼とした森も落葉が進み、日差しが燦々と

こちらは善五郎の滝へ向かう遊歩道ですが、先週もお伝えしたように落葉が目立つ状況ではありますが、先週よりもさらに綺麗に色付いていることがわかります。ただ、落葉が進んで青空もしっかり確認できる状況ですから、例年のような上も下も黄金色に囲まれるようなボリューム感は乏しくなっています。

 

鈴蘭橋

さらに進んで鈴蘭橋。こちらも落葉が目立っていますが、青空の美しさがそれを補っています。

 

夜泣峠

休暇村を過ぎて1km程度進むと夜泣峠に差し掛かります。

 

乗鞍高原一帯の紅葉を俯瞰

ここから俯瞰して眺める紅葉は見応えがあります。先週と比べるとかなり色濃くなり琥珀色に近い状況です。雰囲気的には対岸の上高地乗鞍スーバー林道A線の白樺峠から眺める風景と同じ状況かと思います。また、上高地乗鞍スーパー林道A線は、台風19号による土砂崩れのため、乗鞍高原から白樺峠までは通行できるものの、奈川方面への通り抜けができなくなっていますのでご注意ください。(乗鞍高原から白骨温泉に向かう 上高地乗鞍スーパー林道B線は問題なく通行できます。)

 

日差しをいっぱいに受けたカラマツ − ゴールデンオレンジの輝き

休暇村から三本滝ゲートまではカラマツが林立していて、ご覧のように太陽の日差しをいっぱいに受けてゴールデンオレンジに輝いています。一の瀬の大カエデも日差しを受けないと綺麗に見えないものですが、日差しの有無によるカラマツ輝きはカエデを上回る状況です。

 

カラマツの落葉は厄介

また、すでに落葉も始まっていますので、カラマツの紅葉はこの週末がピークといえるでしょう。

■ Next>>  Page2 【観光センターから大雪渓へU(三本滝ゲート〜位ヶ原山荘、沿道の風景)】 ■

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   1  2  3  4  5  6  Next>>