ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.6後編(2016/04/20・23) B
【大雪渓下部】
ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。
昨年の大雪渓下部 2015ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.6(2015/04/25) C ↓ |
先週の大雪渓下部 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.5(2016/04/16) D ↓ |
今週の大雪渓下部 先週より20センチ減少 昨年より55センチ少ない |
先週より20センチ減少して、昨年より55センチ少ない状態です。例年なら4月中にある程度の降雪があり、積雪量が増加するところですが、今年はまとまった降雪がなく、減少するばかりです。そのため、4月下旬〜ゴールデンウィーク前半あたりに最大積雪量はずですが、その前例から外れることになるかもしれません。
ただ、28日(木)から30日(土)にかけて、降雪が予報されていますので、若干増加するかもしれません。
トイレ・避難小屋方面 | ガードロープと岩 −積雪は先週より10センチ減少 |
大雪渓入口から北側へ50メートルのところにトイレ小屋と避難小屋があります。右の画像では駐車場の石と道路のガードロープが確認できます。この時期に駐車場の石が確認できる状態は、ここ数年では初めてのことです。先週と比べて積雪量は10センチ程度減少しています。
トイレ小屋(冬季閉鎖中)−利用可能は5月下旬〜6月上旬以降 |
避難小屋・トイレは冬季閉鎖中で、乗鞍岳春山バスが大雪渓まで延長運行される5月下旬〜6月上旬に利用可能になります。この付近の積雪量は昨年より多い状態です。
大雪渓入口(赤丸) | 大雪渓下部全景(赤丸) |
例年だと、まだ雪に埋もれている大雪渓入口の看板の頭が1ヶ月前から見えるようになっています。昨年は大雪渓入口の看板が頭を出したのは5月下旬ごろでした。また、大雪渓内部に岩の頭が確認できます。いずれの画像も赤丸に岩の頭が見えます。
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今回のモーグルコースの岩 | 今回と同じ積雪量の昨年画像(6月上旬) 2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2015/06/06〜07) A |
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=昨年より1ヶ月以上も開きがある= |
赤丸の岩がこちら。例年、春先には雪で完全に埋まってしまいますが、2014年のように全く隠れない年もあります。しかし、今年はそれ以上の雪の少なさ。右は今回とほぼ同じ状態の昨年画像で、撮影は6月上旬です。積雪量は1ヶ月以上も開きがあります。また、夏スキーの時期、この岩の下にモーグルコースができるため、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。
大雪渓入口にて | 今日はまったり... |
大雪渓の入口で休憩されているテレマーカー。今日はいつも以上にまったりとされていて、穏やかな春スキーを楽しんでいます。
他愛のない会話が続きます |
「いや〜ん...今日もノリクラ楽しいじゃん...」と、いつものマイペースを貫きます。まぁ〜それが許されるもの、厳冬期から解放されたこの時期だからでしょうね...
【大雪渓から稜線へ】
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大雪渓から蚕玉岳〜朝日岳稜線へ | ほぼ同じ積雪状況の一昨年画像(5月下旬) 速報2014/05/31 【稜線積雪状況】 |
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=今年は例年の5月中旬〜下旬並みの積雪量= |
それでは大雪渓から蚕玉岳〜朝日岳稜線を目指します。左の画像は今回のものですが、すでに一部でハイマツ帯が見え始めています。昨年は山頂方面の積雪量が極端に少なかったため、一昨年の2014年の画像を示します。撮影は5月下旬です。今回よりも雪解けが進んでいますが、この状況から今年は例年の5月中旬〜下旬並みの積雪量であることがわかります。
【大雪渓から稜線までのルートについて(ハイマツ帯、植生保護)】
赤丸 |
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今回は多くの方が赤線ルートで登る | 赤丸部分 − 次週は青線ルートでお願いします(植生保護) |
今回は大半の方が赤線のルートで大雪渓から稜線へと向かいました。途中のハイマツ帯がみられる赤丸部分が右の画像。ハイマツや岩が出てきてルートがかなり狭くなっています。今後、赤丸部分は完全に雪が途切れますので、次週は登り始めから青線ルートを選び、ハイマツ・高山植物保護をお願いいたします。
また、赤丸部分のハイマツ帯は雪解けが進むと、こちらの二枚の画像のように傘状広がります。ただ、地形的に途中まではルートが途切れていることがわかりません。ルートが途切れているとわかる地点まで進んだ段階では傘の中に入ってしまい、右や左にルートを変更することができなくなりますので、登り始めから青線ルートを取るようにしてください。(限界まで行ってツボ足でハイマツ帯を直登されないようお願いいたします。)
稜線直下も岩の頭が − 例年よりかなり積雪が少ない |
その先の稜線直下もご覧のように岩の頭が見え隠れしていて、例年よりかなり積雪が少ない状況になってきました。
柔らかい雪質 − 自在にターンを繰り出す | 登山者だってシリセードで自在に滑走 |
柔らかい雪質で自在にターンを繰り出すスキーヤー...その横を器用にスピードコントロールしながらシリセードする登山者。
銀マットをお知りに敷いて |
銀マットをお尻に敷くと結構滑るものです。また、シリセードが安全にできるほど、今日の雪は柔らかいということ...少しでも雪が固いと暴走してしまい、とてもシリセードしようなんて無謀はできません。ちょっとでもバランスが崩れれば、単なる滑落と変わりありませんから...
「毎回、ちゃんと登って撮影されているんですね...」 | その場の温度感・空気感を伝えるには「足で稼ぐ」しかない |
「毎回、ちゃんと登って撮影されているんですね...」と、声をかけてくださるスキーヤーの方。読者からご提供いただいた画像を使用することもありますが、基本的にはすべて筆者自ら撮影したものを使用・編集しております。ドローンやタケコプターで撮影取材できれば一番楽なんでしょうけどね...でも、そうしてしまうと、その場の温度感・空気感がなくなってしまうから「足で稼ぐ」しかありません...
もう少しで稜線に到着...ゆっくり確実に一歩一歩を繰り出します。
【稜線、朝日岳・蚕玉岳】
稜線越えの風 − 到着したらすぐに防寒対策を |
蚕玉岳〜朝日岳の稜線。気温は4℃、西から稜線を超えて絶えず風が吹き抜けます。大体、常に西風が吹き抜けていますので、稜線に到着したら、すぐに防寒対策をされることをお勧めします。
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今回の権現ヶ池 | 今回と同じ積雪量の一昨年画像(5月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.3(2014/05/24〜25) B |
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今回の朝日岳 | 今回と同じ積雪量の一昨年画像(5月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) B |
上段は御岳の二ノ池に次いで国内二番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)で下段は朝日岳です。右は一昨年の同じ積雪状態の画像で撮影は5月下旬。1ヶ月もの開きがあります。なお、昨年は山頂付近の積雪量が極端に少なかったため、一昨年と比較しています。
遠方に見える穂高の山並み |
午後になって、少し雲が広がってきましたが、遠方に見える穂高の山並みはまだはっきりと確認できます。
みんなそろってスマホで自撮り |
「一人で撮ってちゃ〜つまんない...」みんなそろってスマホで自撮り。山頂までもう少しありますが、もう達成感でいっぱいです。
剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線 |
さらに登って、こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。
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今回の蚕玉岳山頂付近 | 今回と同じ積雪量の一昨年画像(5月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) C |
蚕玉岳山頂付近は、一昨年の5月下旬並みの積雪量です。なお、昨年は山頂付近の積雪量が極端に少なかったため、一昨年と比較しています。
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今回の位ヶ原 | 今回と同じ積雪量の一昨年画像(5月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.2(2014/05/15・17・18) D |
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今回の剣ヶ峰直下の岩 | 今回と同じ積雪量の一昨年画像(5月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2014/05/24〜25) C |
眼下に広がる位ヶ原は一昨年の5月中旬。剣ヶ峰直下の岩場は一昨年の5月下旬並みの状況です。
例年、6月中下旬まで滑走可 今年はそれより短くなる可能性 − 今後も状況をお伝えします |
例年、稜線からの滑走は6月中下旬まで可能ですが、今年の滑走可能時期はこれよりも短くなる可能性がかなり高い状況です。ただ、これからの降雨・雪解け状況によって大きく変化するため、今後も当WebSiteで状況をお伝えして行きます。
■ 次のページは >> Page4 【位ヶ原、ツアーコースへの進入ルート・誘導ロープ】 ■
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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