ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.22(2016/10/08〜10) @
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10月第二月曜日の体育の日を含めたグリーンシーズン最後の三連休。前二日は天候に恵まれませんでしたが、最終日はさすが体育の日だけあって、きれいな青空に恵まれ、ヒルクライム日和・登山日和になりました。
<10月8日(土)>
6時ちょうどに雨が降り始め、上部エリアでは濃霧強風がお昼前には横殴りの雨も加わる悪天候。山頂登山から戻って来た学生のグループは全身びしょ濡れで急いで大雪渓避難小屋へ。その後、震えの止まらないヒルクライマーが緊急避難する様子も。この時の大雪渓の気温が9℃でしたから、大雪渓避難小屋へ駆け込まなければ低体温症を起こす状況がみられました。午後には三本滝付近まで風の強い状況となり、9月の三連休と同じく、全くついてない三連休の始まりとなりました。
<10月9日(日)>
未明から激しく降る雨の朝を迎えます。ただ、天気予報では午後から回復すると発表されているため、多くの方はしばらく待機の状態。その後、8時頃に小雨になって、9時前には雨はほぼ収まり、多くの方がシャトルバスへ。ただ、午前中は激しく雲が流れる安定しない天候が続き、お昼ごろには冷たい空気が流れ込んで、大雪渓では0℃まで低下して晩秋らしい雰囲気に。夕方近くになると、ようやく青空が広がり、斜光に光るダケカンバは神秘的でした。
<10月10日(月)>
乗鞍高原はどんよりした曇り空でしたが、観光センターから少し登ると、きれいな青空。そして、畳平鶴ヶ池では今朝初氷が観測されました。いつもなら三連休最終日は多くの方がお昼過ぎには帰宅モードに入るところ、今日は夕方まで登山やヒルクライムの方々の姿がたくさんあり、シャトルバスは1111名とお盆並みの人出になりました。
<大雪渓>
ここ最近は雪解けが収まって来たものの、先日の台風の影響で一回り小さくなっています。すでに今年の降雪部分は残ってなく、現在みられるのは、1999年夏に完全消滅したのちに降った1999年の年末の雪で、17年ぶりに20世紀の雪が出現する貴重な光景です。
<紅葉>
紅葉については7ページ目でお伝えします。今週は上部・中腹エリアの紅葉が終了し、山麓の乗鞍高原の紅葉が始まっていないため、端境期となっています。一の瀬大カエデは昨年より1週間遅い状況で、部分的な色づきが始まったレベルにとどまっています。
それでは、三日間の様子をご覧ください。
【三連休初日 10月8日(土) − 朝の観光センター駐車場】
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10月8日(土)、観光センター前駐車場 |
三連休初日、10月8日(土)の早朝6時の観光センター前駐車場。
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雨が降り始めてきた | 山麓の山肌 − 紅葉の始まりがみられる |
夜明け前の4時頃まではまだ星空が広がっていたものの、次第にくもりはじめ、6時を境に雨が降り始めました。気温14℃でほぼ無風。山頂付近は完全に雲覆われ、その様子はわかりませんが、右画像では雲の切れ間から、山麓の山肌でダケカンバが黄色く変化している様子がわかります。紅葉前線が乗鞍高原へと近づいています。
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シャトルバス始発便は2台運行 − 連休初日としては寂しい状況 |
今日は三連休初日。7時の時点で観光センター前駐車場は僅か30台程度。それでも、始発便は2台運行されました。10月の三連休は、例年ならかなりの賑わいを見せ、1日当たりのシャトルバス乗客数は、お盆を超えることもありますが、どうやら今年はそんな気配は残念ながらなさそう...
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先週のシャトルバス乗場 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2016/10/01〜02) @ |
今週のシャトルバス乗場 テントの色が違う − 先日の台風で損壊 |
さて、左は先週の画像で、右は今週の画像。間違い箇所が一か所あります(笑)。すぐにお分かりかと思いますが、テントが違うんです。先日の台風18号による強風のため、10月6日(木)にテントが損壊してしまいました。幸い、周辺への影響はなく大事には至りませんでした。また、この日は10月6日(木)速報でもお伝えしたように、三本滝ゲート先で倒木が発生し、一時通行止めになり、長野県内ではほかにも倒木による通行止めや、収穫直前のリンゴが落下するなどの農作物への影響が見られています。
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出発準備の大学生 自転車グループ | 昨日は薮原から乗鞍高原に |
朝一番から出発の準備を始めるチャリダーは大学生のグループ。昨日は、薮原(木曽町)を出発し、境峠(県道奈川木祖線)と白樺峠(上高地乗鞍スーパー林道A線)を経由して乗鞍高原にお越しになったとのこと。「結構しんどかった〜」と、おっしゃっていましたが、もちろん今日は畳平に向かう予定で、昨日以上のハードな一日になりそう。
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今日は畳平まで登って平湯温泉に | 乗鞍スカイライン自転車通行止、シャトルバス下り便で輪行 |
「天気は期待していません。雨を覚悟で出発します」と、観光センターを後にします。今日は畳平から平湯温泉に向かう予定とのことですが、6時現在の畳平の天候は、雨・気温7℃・風速5メートル。乗鞍スカイラインは、バス・タクシーの通行は可能なものの、桔梗ヶ原で風速13メートルの強風のため、自転車通行止めです。そのため、畳平からは輪行バックに自転車を収納して、平湯温泉行きのシャトルバス下り便に乗せて向かうとのことでした。
【一の瀬園地と大カエデ】
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一の瀬園地入口 |
いつもは乗鞍高原から大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えしますが、その前にそろそろ気になる一の瀬大カエデの様子をご覧ください。なお、乗鞍高原の紅葉状況については、7ページにてお伝えいたします。
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紅葉は遅れています − シラカバは台風の影響で落葉 |
一の瀬周辺も紅葉が遅れています。また、台風の影響により、シラカバは紅葉が進む前に落葉してしまいました。
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一の瀬大カエデ |
こちらが一の瀬大カエデ。こちらへの行き方は、ノリクラ 雪渓カレンダーVol.20(2016/09/24〜25) @【一の瀬大カエデへの行き方】にてお伝えしておりますのでご覧下さい。
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昨年の一の瀬大カエデ 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2015/10/10〜11) G ↓ |
先週の一の瀬大カエデ ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2016/10/01〜02) @ ↓ |
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今回の一の瀬大カエデ |
色づきは先週とほとんど変わらず、昨年より1週間以上遅い状況です。
【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景T(観光センター〜三本滝ゲート)】
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昨年の鈴蘭バス停のカエデ 2014ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2014/10/11〜12) @ |
2015年の鈴蘭バス停のカエデ 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2015/10/10〜11) @ |
今回の鈴蘭バス停のカエデ 色合いが薄い |
それでは、いつものように乗鞍高原から大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。こちらは鈴蘭バス停のカエデ。年を追ってみると、ご覧のように色づきが薄くなっている(遅れている)様子がわかります。老木であることが影響しているのか、気候の問題であるのか不明ですが、少し気がかりです。ただ、先ほどの一の瀬大カエデも遅れていましたので、乗鞍高原全体の紅葉は見頃が遅くなるのかもしれません。
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善五郎の滝遊歩道 − ミズナラの森 |
こちらは善五郎の滝に向かう遊歩道。周辺はミズナラの木に覆われています。まだ紅葉の兆しはありません。
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一枚一枚が七色のカエデ |
そんな中でも、葉の一枚一枚が七色のカエデ。こちらでは少しずつ紅葉が始まっています。
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来週あたりから色づきが始まるはず |
善五郎の滝遊歩道のミズナラは、他よりも色づきが毎年遅い傾向が見られます。それでも、来週あたりから色づきが始まるものと考えられます。
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昨年の善五郎駐駐車場〜すずらん橋間 2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.23(2015/10/10〜11) @ |
今回の善五郎駐駐車場〜すずらん橋間 |
そして、善五郎の滝駐車場からすずらん橋に向かうミズナラも、色づきが始まっているものの、昨年よりも遅れ気味。台風による落葉はあまり見られません。
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今回の鈴蘭橋 | 紅葉を迎えた鈴蘭橋(昨年10月中旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2014/10/18〜19) D |
ノリクラの紅葉エリアは標高2700メートルの大雪渓から標高1500〜1400メートルの乗鞍高原まで広がり、9月中旬の大雪渓から、10月末の乗鞍高原まで、1ヶ月半もの長期間楽しむことができます。しかし、各エリアの紅葉は長くて2週間、本当に良い状態のピーク期間は1週間もない状態。そのため、事前にいつが良いのかどこが良いのか下調べしておく必要があります。
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今回の休暇村〜三本滝間 | 紅葉を迎えた休暇村〜三本滝間(カラマツ、昨年10月下旬) 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2014/10/25〜26) D |
乗鞍の紅葉情報をまとめた 紅葉情報INDEX から当WebSiteのすべての紅葉情報へアクセスでき、その中に、乗鞍の紅葉を大まかに把握するには、乗鞍紅葉情報 は初めての方にお勧めです。
また、撮影ポイントについては、ノリクラガイドマップ(紅葉上部エリア版)、ノリクラガイドマップ(紅葉下部エリア) は改訂作業が終わり、公開いたしました。県道乗鞍岳線沿線のビュースポットが地図上で把握できるようになっております。また、撮影当時のノリクラ雪渓カレンダーにもリンクされていますので詳細な状況の把握も可能です。紅葉撮影にお越しの際には一度ご確認ください。
■ 次のページは >> Page2 【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景U(三本滝ゲート〜大雪渓)】■
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