ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.4(2017/04/22) @
今回のツアーコース方面へのアクセスは、三本滝レストハウス前駐車場からの入山です。4月17日(月)に県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝間が開通し、マイカーで三本滝レストハウス前駐車場まで訪れることができるようになったからです。ここまで車で訪れることができるようになると、リフトが利用できた厳冬期とほとんど変わらない状況となります。むしろ、リフト運行開始時間を気にせず、早朝から入山できますので、時間の制約が少なくなり、山頂方面に向かうのが容易になったといえるでしょう。ただ、山頂方面はまだ厳冬期の様相を残していますので、冬山装備が必要です。
次週末の4月29日(土)には、乗鞍岳春山バスの運行が開始される見込みですので、ツアーコースでの入山は今回が最後となります。登りなれたツアーコースからの景色をしっかり脳裏に焼き付けて、次なるシーズンを迎えたいと思います。
なお、乗鞍岳春山バスの運行開始最終決定は、前日の28日(金)になります。決まり次第、お知らせいたします。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【4月22日(土)、観光センター前駐車場】
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観光センター前駐車場 |
早朝6時の観光センター前駐車場。
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曇り空の朝 | 山頂方面にも少しずつ雪解けが |
天気はご覧のとおり曇り空。気温2℃でさほど低くはないものの、少し肌寒い朝を迎えています。それまで白一色だった山頂方面は、4月に入って、少しずつ雪解けが進んできました。
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雷鳥の雪形 |
北アルプスの白馬岳の代掻き馬や五竜岳の武田菱は雪形として有名ですが、ノリクラに出現する雪形は雷鳥。今年もその姿を現しつつあります。
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2015年の雷鳥の雪形 2015ノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.7(2015/04/28〜29) @ |
昨年の雷鳥の雪形 2016ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2016/04/20・23) @ |
年によって積雪・雪解け状況が異なりますので、雪形の出現時期が1週間程度前後します。今年は昨年とほぼ同じですが、一昨年よりも遅い状況です。雪形の雷鳥も、実際の雷鳥と同じように、もう少しすると完全に真っ黒な夏毛に生え変わることでしょう...
ちなみに当地とよく間違えられる白馬乗鞍岳にある雪形は鶏だそうです。どちらも鳥類なんですね。
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観光センター前にあるバス停(春山バス専用) | 運行開始が22日→29日に変更 |
さて、すでにお伝えしているように、乗鞍岳春山バスは県道乗鞍岳線の除雪作業の都合から、4月29日(土)運行開始に変更されています。各バス停にはご覧のような案内が張り出されていました。なお、現時点の除雪状況は4ページ目の【県道乗鞍岳線の除雪状況】 にてお伝えしておりますので、合わせてご覧ください。
【登山ポスト − 今シーズンからMt.乗鞍 事務所前に移動】
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登山届はこちらのポストへ − 昨年7月に提出義務化 |
こちらは登山届を提出するポスト。昨年までは、三本滝レストハウスに設置されていましたが、今年からスキー場入口に場所が変更されています。登山届の用紙は事前に用意する必要があります。また、インターネットでも申請できる仕組みがいくつかあります。(参考 : 登山計画書を提出しましょう/長野県 http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/smartphone/tozankeikakusho.html)
なお、登山届と合わせて山岳保険にも加入することをオススメします。
長野県は、「長野県安全登山条例」を2015年12月17日に公布・施行し、登山計画書の提出を義務付ける「指定登山道」を2016年4月11日に決定し、2016年7月1日から登山計画書の提出を義務化しました。( お知らせ−7月1日より長野県側登山道は登山届が必要です(長野県安全登山条例、指定登山道)(2016/04/13)。をご覧ください。)
条例の中では、遭難の発生のおそれが高いと認められる167の山岳と、1の景勝地を「指定山岳」として定め、指定山岳の山頂及び景勝地に至る主な登山道の起点となる122の登山口を「指定登山口」として定めます。その中で指定登山口から指定山岳の山頂及び景勝地までの区間にある登山道を「指定登山道」として定めます。
ノリクラにおいては、指定登山岳「乗鞍岳(朝日岳、摩利支天岳)」、指定登山口に「鈴蘭橋登山口、肩の小屋登山口」が指定され、指定の登山道の一部でも利用する場合は、登山届の提出が必要です。
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乗鞍高原では急速に積雪が撤退を始めている |
雪解けは山頂方面よりも山麓の乗鞍高原の方が顕著。ご覧のように周囲の森林から雪が一気に撤退を始めています。
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ふきのとう − 例年より遅い |
うず高く盛り上げられていた観光センター駐車場周辺の雪もご覧のとおり。でも、今年はふきのとうが例年より1週間遅い状況で、春の訪れは例年よりも遅めです。
【観光センターから三本滝レストハウスまで車で行く】
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休暇村 | 休暇村ゲレンデの積雪は営業レベルを保つ |
こちらは観光センターから約2km先の休暇村。4月も後半に入ってきているのに、休暇村ゲレンデはゲレンデ営業レベルを保っています。例年になく積雪量の多い状態です。
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休暇村ゲート − 4月17日(月)に冬季閉鎖解除 |
そして、県道乗鞍岳線の休暇村ゲートから三本滝ゲートまで冬季閉鎖が4月17日(月)に解除され、マイカーの通行が可能になりました。
【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】
スキー場〜三本滝ゲート (標高1600〜1800m) |
三本滝ゲート〜ツアーコース入口 (標高1800〜2000m) |
ツアーコース入口〜位ヶ原 (標高2000〜2500m) |
位ヶ原方面〜大雪渓 (標高2500〜2600m) |
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@ 4月9日(日)まで | リフト乗車 | リフト乗車 | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
A 4月10日(月)〜16日(日) | 徒歩(休暇村G、スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
B 4月17日(月)〜28日(金) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) | 徒歩(スノーシュー等) |
C 4月29日(土)〜5月下旬 | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘:標高2350m) | 徒歩(スノーシュー等) | |
D 5月下旬〜6月30日(金) | マイカー(県道乗鞍岳線) | 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜大雪渓:標高2600m) ※6月21日(日)は天空マラソンのため運休 | ||
【岐阜県】5月15日(月)〜 | 乗鞍スカイラインシャトルバス(ほおのき駐車場〜畳平:標高1230〜2700m) |
こちらの表は、トップページの速報で掲示しているものですが、取材日の4月22日(土)時点は、「B」の行のところで、三本滝ゲートまでマイカーでその後は歩いて入山となります。
なお、来週からは乗鞍岳春山バスの運行が始まる予定ですから、さらに山頂方面へのアクセスが容易になることでしょう。
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昨年の県道乗鞍岳線(休暇村〜三本滝) 2016ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.5(2016/04/16) @ |
今回の県道乗鞍岳線(休暇村〜三本滝) |
休暇村ゲートから三本滝ゲートまでの約5kmは、カーブを曲がるたびに雪の壁が高くなって行く様子がわかります。こちらは同じ場所・同じ時期を昨年と比べたところ。積雪量の違いは一目瞭然です。
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県道乗鞍岳線(1700メートル地点) |
こちらは標高1700メートル地点で、観光センターから5kmほど進んだあたり。
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一昨年の県道乗鞍岳線(1700メートル地点) 2015ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2015/04/18) @ |
昨年の県道乗鞍岳線(1700メートル地点) |
同じ場所、同じ時期の過去の画像と比較します。右の昨年と比べると積雪量の違いは歴然としていますが、左の一昨年とはほぼ同じかやや少ない状況です。
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雪解け水が夜間凍結 − 早朝の通行は十分注意 |
なお、路面には雪解け水の流れに覆われている部分があって、夜間凍結の可能性がありますので、早朝に通行する際は十分注意してください。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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