ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2019/09/28) D
【紅葉情報−位ヶ原山荘付近(標高2350m付近)】
★色づきが始まる(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
位ヶ原山荘付近 |
標高2350メートルの位ヶ原山荘付近は、ダケカンバとウラジロナナカマドの二種類の構成となりますが、ダケカンバの比率の方が多くなり、黄色から褐色のダケカンバの屏風にウラジロナナカマドの赤が点在する構成となります。
黄色のダケカンバの発色が始まった段階でまだこれからという状態です。
|
|
|
|
2015年の位ヶ原山荘付近 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2015/10/03〜04) F |
2016年の位ヶ原山荘付近 2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2016/10/01〜02) E |
2017年の位ヶ原山荘付近 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2017/09/30) D |
2018年の位ヶ原山荘付近 2018ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2018/09/29) D |
過去4年間と比べるとすでに落葉してしまった年もあって、今年はいかに遅いかよくわかります。また、今年は昨年より1週間程度遅いことから、翌週は右の昨年画像のような状態まで色づきが進んでいる考えられます。
⇔ | ||
昨年の屋根板方面(大黒尾根・富士見沢) 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2017/09/30) D |
今回の屋根板方面(大黒尾根・富士見沢) 次週末あたりがもっと鮮やかに |
おそらく、来週末あたりにはダケカンバの黄色がもっと鮮やかになってくると考えられます。
【紅葉情報−冷泉小屋〜摩利支天付近(標高2220〜2000m付近)】
★見頃になりました(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
冷泉 |
こちらは標高2230メートルの冷泉。色づきがしっかりしてきて、ようやく見頃に達しました。
|
|
2015年の冷泉 2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2015/10/03〜04) F |
|
|
|
2016年の冷泉 2016ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2016/10/01〜02) E |
2017年の冷泉 2017ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2017/09/30) D |
過去5年間と比べると、まだ今年の色付きは不十分であることがわかり、今後もう少し色合いが増してくると思われます。
冷泉小屋付近 − ダケカンバは少し遅れている |
ナナカマドは見頃に近い状態ですが、ダケカンバは少し遅れていて、まだこれからという状態のものもあります。
今回の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) |
冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり、荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。こちらはほぼピーク(ピーク目前)に達した状態です。
|
|
昨年の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) 2018ノリクラ 雪渓カレンダーVol.21(2018/09/29) D |
昨年はすでに落葉が始まっています。これでも例年よりも遅く、完全に落葉する年の方が多いです。また、昨年の発色状態と先ほどの今週画像を比較すると、今年はもう少し発色が進んでもよさそうな感じです。
近年の中腹エリアは上部の大雪渓・位ヶ原とほぼ同じ時期に見頃となる |
紅葉前線は、通常なら標高の高いところから低いところに移動しますが、近年の中腹エリアは、上部の大雪渓・位ヶ原とほぼ同じ時期に見頃を迎えます。
29号カーブ上の直線区間 |
更に下って29号カーブ上の直線区間。紅葉はここまでで、29号カーブ以下は次週末以降が楽しみでというところです。
【紅葉情報−摩利支天〜三本滝(標高2000〜1800m付近)】
★色づきが始まる(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★
摩利支天付近 |
今週は新たに、標高2000メートルの摩利支天から標高1900メートルの三本滝上までの区間も色づきが始まってきました。
三本滝上 |
こちらが三本滝上。まだ紅葉していな部分もあります。
摩利支天付近のウラジロナナカマドが見事 |
沿道のウラジロナナカマドが見事に発色しています。まだピークの発色には至っていません。
かもしかゲレンデ − 見頃はこれから |
上部エリアの紅葉と同様に中腹や山麓の乗鞍高原も含めて、今年は紅葉の進捗が遅い傾向となっています。
<編集後記>
「紅葉が始まったばかりですが、紅葉が終わるとあっという間に冬が来ます..」
大雪渓・位ヶ原の紅葉は、色づき始めから全体的に色づきが感じられる状態(見頃)になるまでは1〜2週間ほどあるものの、見頃からピークまでが一気に進み、ピークが数日しかないため、紅葉撮影を目指す方にとっては、この時期は毎日が気がかりとなります。そして、ピークを過ぎるとあっという間に枯れ落ちて、綺麗な紅葉があったことすら感じさせないほど殺風景な状態となり、あとは雪の降る厳冬期を待つばかりなんです。
1年で一番美しい紅葉がほんの数日しか持たないなんてまるで生き物の一生を見ているように感じます。四季を通してノリクラを見ていると、自然は呼吸をしているように揺らぎがあって、また、ある一瞬のために脈々と生きているようにも感じます。
ですから、生き物も自然も一体となっていることを実感します。
Copyright (C) 乗鞍大雪渓WebSite |
|