ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.3(2005/05/28) A

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(Update:2005/06/02)

 

【高山植物】

雪解けと同時に高山植物の季節がやってきます。

積雪が多いと高山植物の生育が遅くなるのはもっともなところで、今年はまだまだと言う感じがあります。しかし、雪解けが済んだところを良く見ると、高山植物の世界がもうすでに始まっています。

 

キバナシャクナゲ(つぼみ)

高山植物の中でもいち早くその存在をアピールするキバナシャクナゲ。まだちょっと小さいですが、黄色をしたつぼみがしっかりとできています。もう1〜2週間すると、大きな淡い透明感のある花をつけます。大雪渓全体を見てもまだまだ、雪の下で眠っているキバナシャクナゲの方が多いので、全体的に見れば、花の季節は遅くなると思いますが、雪解けの終わっているところのキバナシャクナゲは例年並といってもいいでしょう。

大雪渓全体の雪が多かろうが少なかろうが、そんなことは高山植物にとってお構いないことで、自分の周囲の雪解けが終われば、いつもどおり、太陽の日を浴びて、いつもどおり花を開かせる,,,そんな息遣いを感じさせるのです。

 

トウヤクリンドウ(新芽)

雪解けが終わった地面は、枯れたスゲ類の茶色と濃い紫のコイワカガミの葉ばかりですが、よく見ると緑の若葉が芽を出し始めています。画像のようのトウヤクリンドウは雪解けを待っていたかのように、雪渓のすぐ脇で新芽を出しています。昨年も紹介しましたが、このトウヤクリンドウ、花をつけるのは、他の高山植物が花を終わらせた初秋になってからです。なんと気の早いことでしょう!

 

【稜線へ】

それでは今回も肩の小屋から登山道を使って、稜線まで登っていきます。

 

途中、岩場もありますが... 登山道はほとんど雪の下です。

肩の小屋から朝日岳をめざして歩きます。途中岩場のところもありますが、登山道のほとんどがまだ雪の下です。ちなみに左の画像の雪は雪渓の古い雪ではなく、先週降った新雪です。

 

摩利支天岳

今、来た登山道を振り返ると見えるのが、摩利支天岳(まりしてんだけ−2873m)です。積雪量は先週とほとんど変わらず、山肌に残る新雪のため、むしろ今週のほうがやや多いようにも見えます。

 

降り積もった新雪は陽射しですぐに緩む

標高が増すごとに降り積もった新雪の量も増えてきます。しかし、古い雪渓の雪と異なり、陽射しですぐに緩み、登山道は画像のようにグシャグシャの状態です。膝までズボっと埋まってしまうこともしばしばあり、かなり歩きにくい状態です。

 

朝日岳の真下あたりまでやってくると、稜線が見え始めてきます。

 

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