ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.11(2005/07/24) B
【高山植物】
登山道沿いは高山植物がいっぱい |
それでは今回も登山道沿いの高山植物をご紹介します。ほんとにたくさんになってきて、紹介しきれない状態ですので、主だったものだものだけお伝えいたします。
シナノキンバイ(花) |
先週もお伝えしたシナノキンバイ。今週が一番見ごろです。来週あたりはおそらくピークを過ぎていると思います。最初の登山道の画像の右下に写っていますが、これだけ大きな花ですから、見つけようとしなくても目に飛び込んできます。
コバイケイソウ(花) |
そして、すぐ目にとまる高山植物といえばこちらも忘れてはなりません。数年に一度しか花をつけないといわれているコバイケイソウ。昨年は数年ぶりに花をつけましたが、今年もご覧のように見事な花をつけています。乗鞍スカイライン沿線の土俵ヶ原や桔梗ヶ原でもたくさんのコバイケイソウが咲いていますので、昨年に引き続き今年も開花する傾向は大雪渓エリアだけではなさそうです。
小さな高山植物たちもたくさん咲き出しています。もうすこし細かな世界も見ていきましょう。
アオノツガザクラ(花) | アオノツガザクラ(実) |
こちらのアオノツガザクラは登山道沿いのものですが、大雪渓エリアではこれからごく普通に見かけることができる高山植物です。以前、ガンコウランを紹介した際にアオノツガザクラと葉の形がよく似ているとお伝えしました。ご覧のようによく見ないとなかなか区別がつきません。ただ、花のつき方や形がまったく異なりますので、花の時期になると容易に区別がつくと思います。
アオノツガザクラは右の画像のように花は下向きについていますが、実がなりだすと、右の画像のようにニョキニョキと上を向き始めます。ガンコウランの実はまるで黒いイボのようなつき方をしますので、実の時期も容易に区別がつくでしょう。
コケモモ(花) |
アオノツガザクラとガンコウランは花の時期にならないとなかなか区別がむずかしいものですが、こちらのコケモモも先日ご紹介したコメバツガザクラとよく似ていて、花の時期にならないとなかなか区別がつきにくいものです。
コケモモの花は少しピンクがかっていて、花が開いているのに対し、コメバツガザクラはアオノツガザクラのように先がつぼんでいる点が異なります。ただ、コケモモとコメバツガザクラでは実がまったく違いますので、この時期になれば間違えることは少ないでしょう。
コケモモはご存知のとおり、赤くて甘酸っぱい実をつけます。
クロウスゴ(花) |
こちらの高山植物は1メートルくらいの高さがありますので、目立たないことはないのですが、見慣れていないとなかなか目にとまることの少ない木であることは間違いないと思います。このクロウスゴ(黒臼子)には1センチ程度の小さなかわいらしい花がたくさんついています。こちらのクロウスゴはピンクですが、このほか緑がかったものもあります。また、花の形がもう少し扁平したものをミヤマクロウスゴといいますが、区別が難しいようです。
クロウスゴはブルーベリーの仲間で、実の先端が臼状になっているところからこの名がついています。また、秋になるときれいな紅葉を見せてくれるので、その時期にまたご紹介できればと思います。
チングルマ(花) |
こちらは毎週お伝えしているチングルマ、先週咲き始めたところですが、ほぼ満開に近い状態で、満開の時期は2003年とほぼおなじくらいです。
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