ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.4(2011/04/16) D

Top-page > Index > Page:   1  2  3  4  5

(Update:2011/04/21)

 

【ツアーコース V − 位ヶ原急斜面】

ツアーコース − 位ヶ原急斜面

こちらはツアーコース最後の位ヶ原急斜面。これまで樹林帯を切りとおしてコースが作られていましたが、この付近からはオープンバーンとなってきます。

 

昨年の位ヶ原急斜面
2010ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4
(2010/04/17) C

先週の位ヶ原急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.3(2011/04/09) C

今週の位ヶ原急斜面
先週より20センチ多く、昨年より50センチ少ない

位ヶ原急斜面の積雪は先週より20センチ多い積雪量。昨年と比べて50センチほど少ない状況です。

 

氷点下でなくても午後はパックが始まる

気温は2℃と氷点下になっていませんが、天候の回復と同時にやや冷え込んできています。また、どんなに日差しが強くても夕方近くになってくると、雪面はパックされ始めます。

 

登るたびに表面はバリバリと音を立てて崩れる

一歩一歩登るたびに表面がバリバリと音を立てながら崩れて行きます。登りは問題ありませんが、帰りの滑走は相当苦労させられることが容易に想像できます。

 

【位ヶ原】

位ヶ原 − この先は天候が良くないと進めません

ここからは森林限界を超えて完全なオープンバーンとなります。そのため、この時期は天候条件が良くなければこれ以上先に進むことができないエリアとなります、

 

二週間前の位ヶ原7号カーブ
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.2(2011/04/02) C

今週の位ヶ原7号カーブ
積雪量に大きな変化がありません


こちらは位ヶ原お花畑のある7号カーブ付近の様子。左の画像はニ週間前のもの、そして、右の画像は今週の様子です。カーブミラーの様子から積雪量が減少していることがわかります。

 

位ヶ原一帯は一面霧氷の世界 − 気象条件とタイミングが合わないとめぐり合えません

午前中の湿った雪がダケカンバの枝に着雪し、天候が回復すると同時に気温が低下し、位ヶ原一帯は真っ白なダケカンバの樹氷の世界が広がっています。

乾いた雪が特徴のノリクラで樹氷が見られる機会は少なく、湿り気のある雪が降る初冬か春先しか見られません。春先の場合、日差しが強いため、夜間に樹氷ができても日中の日差しで消失してしまいます。そのため、ツアーコースから位ヶ原に到着したころには見られない確率が高いのが現状で、今回は気象条件と移動行程のタイミングがうまく重なり、シーズンを通してもなかなかお目にかかれないロケーションといえるでしょう。

 

それではさらに進んで大雪渓を目指します。

 

 

【大雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2010ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.4(2010/04/17) D

二週間前の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.2(2011/04/02) C

今週の大雪渓入口
昨年と比べて積雪量は明らかに少ない

こちらは大雪渓入口付近。左上の画像は昨年同時期の様子、右上の画像は二週間前の様子です。二週間前とほとんど変わらず、昨年と比べて明らかに積雪量が少ないことがわかります。

 

二週間前の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.2(2011/04/02) C

今週の大雪渓入口
積雪量にほとんど変化がありません


画像手前に標識の頭が確認できます。この二週間の積雪量にほとんど変化がないことがわかります。また、今年は昨年よりも大幅に積雪量が少ない状況が続いています。例年、積雪量の増加は4月下旬から5月上旬まで続きますが、積雪量の劇的な増加は考えにくく、夏場の雪不足が懸念されます。

 

トイレ小屋付近

大雪渓入口から北側へ50メートルのところにトイレ小屋と避難小屋があります。トイレ小屋・駐車場周辺は縁石が確認できます。この付近は風向きの関係から降雪があっても着雪しにくく、積雪量が増加しても縁石がようやく隠れる程度です。

 

斜光の中の大雪渓

ダイレクトに降り注ぐ斜光が大雪渓の表情を際立たせる瞬間に遭遇します...あまりにも力強い太陽光線にさらされ、時間の経過が麻痺させられてしまいます。いつまでもいつまでも凝視し続けたい気分が、ゆっくりと沈み行く太陽の行方を追い続けるのです。

 

シルエットを追いかけ、自分だけ世界を堪能する

誰もいない大雪渓を独り占めにして滑り続ける醍醐味。逆光にできる自らのシルエットを追いかけるようにターンを繰り返します。

 

この瞬間のために今日一日を費やしてきた...

今日一日を振り返れば、この瞬間にめぐり合うために一日を費やしたといっても良いでしょう。こんな一瞬に出会ってしまうから、また、ノリクラにやって来たいと思ってしまうものです。そんな光景を脳裏に焼きつけて、帰路につきます。

 

この光景に出会えるのは次はいつのことだろう...そんなことを思いながら連載を続けて行くのです。

 

<編集後記>

WebSiteは画像と文章のみという単純なレイアウトでお届けしております。他のWebSiteの多くが最新のプログラミングを用いて構成されていますが、あえてそのような技術を取り入れず、単純なレイアウトで作成しております。

そのため、画像と文章だけしか表現方法はなく、時として内容が伝わりにくい場面があることは確かです。特に画像はその瞬間を切り取ったものに細工を加えることができませんからなおさらです。それでも、その場の雰囲気をできるだけ感じ取れるように考慮して撮影しております。

静止画像の中にも動きが感じられるもの...それは雲の流れだったり、歩く人の脚の動きなど、映画のヒトコマのような画像にその場の雰囲気が感じられるのではないかと考えます。

しかし、ご覧になる人それぞれ感じ方はさまざまですから、WebSiteでご覧になって、さらに実際に現地にお越しになって、その雰囲気を共感していただくのが一番かと思っております。


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5   -  Next-Page (Vol.5)>>