ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.1(2011/05/14〜15) E

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(Update:2011/05/19)

 

【乗鞍スカイライン】

平湯峠 − この先マイカー規制

それでは、ここからは乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。こちらは乗鞍スカイライン基点の平湯峠。ほおのき平駐車場から約6kmほど進んだ所にあり、この先は2003年からマイカー規制の対象区間とされ、バス・タクシーや自転車など限られた車両のみの通行となります。

平湯峠まではマイカーの走行は可能ですが、ここにはシャトルバスのバス停はありません。畳平へ向かうにはほおのき平駐車場か平湯温泉(あかんだな駐車場)に戻る必要があります。

 

昨年の平湯峠付近
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) D
今週の平湯峠付近
昨年とほぼ同じ状況

標高1684mの平湯峠ゲートから乗鞍スカイラインを進むと山肌に残雪が見られるようになってきます。ほぼ、昨年と同じような状況です。

 

昨年の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) D
今週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
昨年とほぼ同じ状況

マイカー規制前にあった夫婦松料金所を1kmほど進んだ4kmポスト付近の様子。積雪状況は昨年とほぼ同じ状態です。

 

5月中は夜間凍結で早朝便運休のケースが見られる

この時期の乗鞍スカイラインは天候が悪化すると降雪に見舞われることも多く、特に5月中は夜間凍結のため早朝の便が運休となるケースがあります。

 

昨年の猫の小屋跡地
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) D
今週の猫の小屋跡地
昨年より一週間早い雪解け

さらに進んで、こちらは標高2000m付近の猫の小屋跡地。左の昨年の画像と比べると積雪量が若干少なく、昨年より一週間早い雪解けです。

 

森林限界を超えて、鬱蒼とした森が開ける

乗鞍スカイラインは猫の小屋跡地を過ぎたあたりから森林限界を抜け、シャトルバスの車窓は鬱蒼とした森の風景からロケーションが広がるようになってきます。

 

昨年の烏帽子岳
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) D
今週の烏帽子岳
昨年より一週間早い雪解け

「乗鞍岳」は、主峰の剣ヶ峰(標高3026m)をはじめとした23の峰々からなる山の総称です。森林限界を超えて最初に見られる23の峰の一つが烏帽子岳(標高2550m)です。昨年と比べて、一週間ほど早い雪解けです。

 

四ッ岳カーブ − 雪の壁が最も高い箇所

烏帽子岳の横を通過し、乗鞍スカイラインは雪の壁の中を通過するようになってきます。この雪の壁からの融雪水が道路に流れ込むと夜間凍結し、翌朝は通行止めとなってしまいますが、今年は、路肩まで完全に除雪が実施されている箇所が多く、融雪水が道路に流れ込む心配が少ないのではないかと思います。

 

昨年の四ッ岳カーブ
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) D
今週の四ッ岳カーブ
昨年より一週間早い雪解け

乗鞍スカイラインの中でもっとも雪の壁が高い四ッ岳カーブ。先ほどの烏帽子岳と同様にこちらも昨年よりも一週間ほど早い雪解け状況です。

 

シャトルバスは絶景を携えて進む(左:大丹生岳  右:穂高連邦)

四ッ岳カーブから土俵ヶ原を行くとさらにロケーションが広がります。シャトルバスは先ほどの烏帽子岳や四ッ岳、そして、大丹生岳を真横に見ながらヘアピンカーブを抜け、雄大な穂高連邦をバックに乗鞍スカイラインを進んで行きます。

 

桔梗ヶ原

急勾配の続いた乗鞍スカイラインも残り2km程度から先は、平原の中を行く正に「スカイライン」の名のとおりの快適なドライブウェイが続いて行きます。

マイカー規制後の今となってはここをドライブすることは不可能ですが、車窓からの眺めは当時と全く変わりなく、混雑のない静かな光景を楽しむことなど、昔は到底できませんでしたから、マイカー規制後の現在の方がノリクラ本来の姿を見つけられるのではないでしょうか。

 

昨年の鶴ヶ池雪渓
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) D
今週の鶴ヶ池雪渓
昨年より二週間早い雪解け

畳平に到着する手前に鶴ヶ池雪渓が広まります。岐阜県側で唯一滑走が認められているエリアです。畳平から歩いてすぐの場所にあることから、初めてお越しになったスキーヤー・ボーダーの方にも安心してお勧めできる場所です。

昨年よりも二週間ほど早い雪解けで、例年6月下旬まで滑走可能ですが、今年は滑走できる期間が短くなる可能性があります。

 

鶴ヶ池雪渓を過ぎると、乗鞍スカイライン終点の畳平に到着です。

 

【畳平 − 乗鞍岳山開き祭】

畳平バスターミナル − 売店など今日から営業開始

こちらは畳平バスターミナル。館内にはレストランや売店などがあり、乗鞍スカイライン開通に合わせて今日から営業が開始されました。

 

今年もがんばりますよ〜!

こちらは軽食コーナー。今日の外気温は2℃、甘酒やコーヒーなどの温かい飲み物を求める観光客の方が次々と訪れていました。軽食コーナーを担当されるこちらの方も昨年10月の乗鞍スカイライン閉鎖以来、約半年振りの再会...今シーズンも周囲の方々にも元気をふりまくほどの勢いの明るさで接してくださいました。

 

乗鞍岳山開き祭 安全祈願神事

そして、10時に乗鞍岳山開き祭が始まり、安全祈願の神事が執り行われます。

 

来賓の祝辞

昨年は目標の20万人以上の来場者が訪れ、今シーズンは環境保全も考慮した観光誘致を目指し、「高山病(こうざんびょう)は別の読み方をすれば、高山病(たかやまびょう)とも読むことができ、乗鞍を含む飛騨高山に病みつきになって欲しい。」という来賓の方々からの祝辞がありました。

 

樽酒の鏡開き

そして最後に樽酒の鏡開きが一斉に行われて、2011年シーズンが始まりました。

 

今年も無事に山開き祭に参加できました!

山開き祭に参加された一般の方々にも樽酒が振舞われ、この振舞い酒を手に取ることができる喜びは一入です。入退院を繰り返す闘病生活を送りながらも、この山開き祭に参加することを一途に思うことで何とか乗り切ることができました。この元気さ・気丈さが続く限り、次のシーズンがまた後押ししてくれるはずです。

 

短いハイシーズンを十二分に楽しむために...

乗鞍スカイラインは半年にも満たない期間しか通行することはできません。そのため、数多くの人が訪れるにぎやかな時期はほんのわずか...雪解けとともに発芽して短い夏に一斉に開花する高山植物の経過にも似たような雰囲気さ感じさせられます。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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