ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.13(2011/08/04〜05) A

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(Update:2011/08/11)

 

【大雪渓に到着】

ご家族そろって剣ヶ峰登山 気温13℃ − 長袖を着込む

8時の大雪渓入口の気温は13℃。山頂方面は濃霧に包まれ、その様子が確認できないほど。前ページ でも申し上げたように、夏休みに入って、ご家族で登山にお越しになる様子が多くなります。初めてノリクラにお越しになったというこちらのご家族、すでに長袖を着ていらっしゃるにもかかわらず、寒さにさらにもう一枚アウターを着込みます。

 

シャトルバスに揺られて、少し車酔い... 首にもタオルを巻くほど寒さを感じる

つづら折れの続くシャトルバスに揺られ、少し車酔いされた模様。車酔いされやすいお子さんなどとご一緒の場合は、タクシーを利用してゆっくり走ってもらうことも、アクセス方法のひとつとして検討しても良いでしょう。

風を通さないアウターを着ていても、寒い感覚は相変わらず続き、首にタオルを巻いてもらうほど...真夏といえる8月でも、朝の冷え込みはご覧の状況ですから、山麓が真夏の暑さでも、必ず防寒着が必要であることが、ご覧のとおり、よくわかります。

 

登山道入口 今日は肩の小屋でゆっくり宿泊

そして、おばあちゃんに連れられて登山口に向かうお孫さんの様子があります。今日は肩の小屋に宿泊されるとのことで、ゆっくりとした山の一日を過ごすことができそうです。

明治時代から続く肩の小屋は、乗鞍一帯の中で最も古い山小屋。畳平での航空機のエンジンテストのため、戦時中に軍用道路が建設され、その後、昭和23年に岐阜県道に編入されるまでは、自動車が乗り入れることのできなかったため、山頂への登山といえば、鈴蘭(乗鞍高原)からすべて歩いて登る必要があり、肩の小屋での宿泊が必要でした。

現在は、シャトルバスを降りて、1時間30分ほど登れば、山頂に到達することのできるため、肩の小屋での宿泊の必要性はなくなりました。しかし、標高2780mという高山帯で一日をすごすことは、体験してみないとわからないものがたくさんあります。

 

高山植物をカメラに収めて...

大雪渓から肩の小屋へ向かう登山道は、高山植物がもっとも美しい時期を迎えています。おばあちゃんは、花を見つけるたびに、高山植物の名前をお孫さんに伝えながら、先を歩いて行きます。教えてもらった高山植物をカメラに収めながら、お孫さんが続いて行きます。

肩の小屋までは、30分程度の道のりであるものの、高山植物の好きな方には、おそらく、その倍近くの時間がかかってしまうかもしれません。(ちなみに、カメラに収めようとしている高山植物はヨツバシオガマです。)

 

位ヶ原山荘から続々と登って来ます − 大雪渓駐車場に到着

これまでにも、県内外からの学校から集団登山にお越しになる様子をお伝えしましたが、大半のケースは、畳平、もしくは、大雪渓駐車場をスタートするものでした。しかし、今日は、位ヶ原山荘からのスタート。宝徳霊神方面からは、続々と中学生が登ってきます。

 

中学校の集団登山 − さらに肩の小屋方面へ出発

一旦、大雪渓駐車場で、体調確認などの点呼を行い、肩の小屋方面へと続きます。

 

剣ヶ峰まで登山は続く

濃霧に包まれる中、地元ガイドの方を先頭にゆっくりと登って行きます。宝徳霊神バス停付近までの、うっそうとした森の中とは異なって、周囲には雪渓が見られ、亜高山帯から森林限界を超えて高山帯へと、自然の風景が移り変わって行く様子を直接体験して行くこととなります。

 

地元ガイドの方 − 集団登山の安全を見守る

いくら容易に登山ができるノリクラでも、200名にも及ぶ生徒の安全を確保するのはなかなか大変なもの...列の後方から様子を確認するのも、地元のガイドの方。

 

地元の方々の手助けが必要

山頂への登山ガイドから、宿泊先での忘れ物対応まで、いろいろな場面で、地元の方々の手助けが、必要であると感じさせられます。

 

【雪渓下部 T】

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2010/08/07〜08) A
今週の大雪渓入口
昨年よりやや早い雪解け
昨年の大雪渓入口
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2010/08/07〜08) A
今週の大雪渓入口
昨年並みの雪解け

上段二枚の画像は、雪渓下部の全容を撮影しております。面積そのものは、ほぼ昨年並みの大きさですが、岩の頭の大きさなどから、昨年よりもやや早い雪解けを示しています。

下段二枚の画像は、雪渓下端から入口方面を撮影したもの。雪渓下端から大雪渓入口まで距離は70メートルで、昨年は69メートルと、ほぼ同じです。この点からも、雪渓下部の面積が、昨年とほぼ一緒であるという様子に一致します。

 

幅は11メートル − 昨年並み

下端部分にはは車道沿いの入口付近より一段上に上がった帯状に広がる平坦な岩場があり、その横幅は約11メートルで昨年の12メートルと、ほぼ昨年並みです。

 

スキーヤー専用道 − ウラジロナナカマド 実ができ始めました

こちらはスキーヤー専用道のウラジロナナカマド。先週までは花期が続き、昨年より若干遅い推移を見せていました。今週はご覧のように青い実がなっている様子が見られ、ほぼ昨年並みの推移となっています。

 

登山道入口 車道との幅は22メートル − 昨年よりやや遅い雪解け

大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります。登山道付近の雪渓と車道との幅は22メートルほどで、昨年は28メートルよりも短く、昨年より、やや遅い雪解けの推移を見せています。

おそらく、昨年よりも遅い雪解けを示しているエリアは、雪渓上部左側下端部分の二箇所だけです。

 

昨年同時期より二週間遅い大雪渓〜肩の小屋 登山道
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2010/08/21〜22) A
先週の大雪渓〜肩の小屋 登山道
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2011/07/28〜29) B

今週の大雪渓〜肩の小屋 登山道
雪解け完了 − 昨年よりも二週間早い状況

登山道入口から100メートルほど登ると、右上の画像のとおり、先週までは積雪がありました。下の画像のように、今週は完全に雪解けが完了しました。左上の昨年の画像が示すとおり、昨年よりも二週間早い雪解けでした。

 

登山道入口付近 − 高山植物

そして、こちらは先週もお伝えした登山道入口付近の高山植物の様子。

 

コバイケイソウ − 花期が続く シナノキンバイ − 種子が大きくなる

左の画像のコバイケイソウだけでなく、周辺のコバイケイソウも花期が続いています。おそらく今年はコバイケイソウにとって、当たり年になったようです。そして、右の画像のシナノキンバイは花期は終わり、種子が大きく実ろうとしています。 Next

 

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