第9回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム
 
(2012/07/07〜08) B

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(Update:2012/07/20)

 

【いよいよレースが始まります】

7時10分 − 開会式が始まる

「それではこれより開会式を始めさせていただきたいと思います。はじめに本大会の名誉会長である小見山よしはる より、挨拶申し上げます。」と、場内DJの方からアナウンスが響きます。

大会会長からは、「今年も第9回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムがこのように盛大に開催できることを心よりお喜び申し上げます。昨日から天候が少し心配でありましたけど、なんとか天候も大会ができるように回復し、昨夜から今朝にかけて、多くのスタッフの皆様・関係者の皆様には、大会の開催にあたり、ご尽力いただき、感謝申し上げます。」という挨拶から始まります。

 

開会式の最中から再び雨脚が強くなる −アンダーパスで雨宿り

「今回は昨年の約600人に比べ、約1000人近い方にご参加をいただいております。経験者の方から初心者の方まで楽しんでいただける大会になってまいりました。また、今年は我が岐阜県にとりましては、スポーツイヤーであります。47年振りに「ぎふ清流国体」がこの秋に開催されます。そのプレイベントとしても本大会は位置づけられています。

ぜひ、皆さんは、今日一日、今までの練習の成果を十分に発揮していただいて、楽しい大会になりますことを心からご期待申し上げて、ご挨拶とさせていただきます。」

開会式が始まるころになると、少し雨が強くなってきて、アンダーパスの下から、開会式に参加される選手の様子もあります。

 

チーム全員、喪章をつけて − レース事故の選手を悼んで

その選手の方々の中には、チームジャージの袖に黒い喪章を付けようとする様子がありました。先日、富士スピードウェイで行われた大会で、転倒死亡された選手を悼みます。

ヒルクライムレース中に、死亡に至る事故が発生することは、確率としては少ないと考えられます。しかし、レース終了後の下山では、かなりのスピードがでるため、大会関係者としても神経を使うところです。

 

選手がスタートラインに並ぶ

そして、8時の実業団スタートの時間が近づくと出走する選手がスタートラインに並びます。

 

【クラス別スタート時刻】
時刻 カテゴリー エントリー人数(昨年)

参照 → 大会日程

8:00 実業団 E1
実業団 E2
74名(49)
64名(41)
<計 138名(90)>
8:03 実業団 E3
実業団 F
124名(65)
12名(10)
<計 136名(75)>
8:06 ロードレーサー男子ジュニア(13〜18歳)
ロードレーサー男子アンダー23(19〜22歳)
ロードレーサー男子エリート(23〜29歳)
 
28名(38)
31名(15)
77名(26)
<計 136名(79)>
8:09 ロードレーサー男子マスターズA(30〜35歳) 101名(40)
8:12 ロードレーサー男子マスターズB(36〜40歳) 108名(63)
8:15 ロードレーサー男子マスターズC1(41〜50歳) 105名(Cカテゴリ115)
8:18 ロードレーサー男子マスターズC2(41〜50歳) 104名(Cカテゴリ115)
8:21 ロードレーサー男子マスターズD(51〜60歳)
ロードレーサー男子マスターズE(61歳以上)
ロードレーサー女子
MTB男子
MTB女子
89名(50)
36名(14)
12名(10)
16名(22)
2名(3)
<計 155名(99)>
    合計 988名※(561)

昨年は6つの時間帯でしたが、エントリー数増加に伴い、今年は8つの時間帯になっています。そのため、最終出走の男子マスターズDからMTB女子までの時間帯は、昨年は8時15分でしたが、今年は8時21分へと遅くなっています。

また、一部のカテゴリーを除いて、ほぼすべてのカテゴリーで昨年の2倍のエントリー数となっていて、最も多い男子マスターズC(41〜50歳)はC1・C2の二つの時間帯に分けての出走です。また、一つの時間帯に出走する人数も昨年よりも多くなっていますので、スタート時には他の選手との干渉には注意が必要になってきます。

最初に出走するのは実業団で、その後、一般選手が出走します。実業団のスタートから一般選手のスタートまでは、6分以上の開きがあります。そのため、最も早くゴールに到着するのは実業団の選手と考えられます。

ただし、実業団登録していない一般カテゴリー選手の中にも有力選手が見られますので、総合優勝は最終リザルトを確認しないと判断できず、昨年の第8回大会(2011/07/09〜10)では、男子マスターズBの選手が総合1位を獲得しました。(参考  第8回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム(2011/07/09〜10) →  Page−4 【ゴール直前のワンシーン】

※ パンフレット作成時のエントリー数は983名でしたが、公式最終エントリー数は988名となり、出走数は827名でした。(2012/07/23 修正)

 

最初に出走するのは実業団E1・E2 もちろん村山選手の姿も...

最初に出走するのは実業団E1・E2の選手。もちろんその中には、乗鞍のヒルクライムといえば、欠かせない存在の姿もあります。村山 利男 選手、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍でも長年にわたって成績を残し、乗鞍でヒルクライムをする者なら、知らない方はいないことでしょう。

 

スタート直前の様子

スタート直前の選手に体調などについて、にこやかに語り続けます。8時のスタートピストルの号砲を鳴らすのも大会名誉会長の役目です。

 

スタート最前線にはチームランキング1位のクラブシルベスト

スタートラインの最前線に並ぶのは、Jエリートツアー チームランキング現在1位の「クラブシルベスト」のメンバーの方々。「今日は狙いに行きますよ!」と、意気込み十分です。

スタートエリア全景

昨年の倍近い出場者で、スタートエリアはかなりのボリュームになっています。

 

8時00分 − 一斉にスタート

そして、8時ちょうどを迎えて、スタートピストルが炸裂すると同時に、標高2702メートルの畳平に向けてスタートです。

 

【ゴールまでのレース展開】

=パレード区間=

<画像1>2012:07:08 08:01:53 【地図参照(Click)】

スタートから約500メートルほどの間、パレード区間が設けられ、誘導車両が先導します。そして、誘導車両が退避するとパレード区間が終了し、ここからレースの展開が始まります。

 

乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム コース地図
【拡大(Click)】

本大会のコースは標高1360メートルの殿下平総合交流ターミナルをスタートして、国道158号線を約1.2km走行し、旧道(県道 乗鞍公園線)へ分岐して、4.4km地点の標高1684メートルの平湯峠から乗鞍スカイラインを走行して、標高2702メートルにある畳平のゴールを目指します。標高差1342メートル、距離18.8kmのヒルクライムレースです。

コース上には目標物がありませんので、今回は乗鞍スカイライン上にあるキロポスト標識に基づいてコース案内を行います。キロポスト表示に4.4kmを加えたものがコース全体の走行距離になります。

なお、地図上のプロットはこれからご覧いただく画像の撮影位置ですが、GPS測量ではなく目測に基づくものです。したがって数十メートル程度の誤差がありますので、ご了承ください。

 

=この先、側道(旧道)へ= =激坂が始まる=
<画像2> 【地図参照(Click)】 <画像3>2012:07:08 08:03:05 【地図参照(Click)】

スタートから約1.2km。ここから国道158号を離れて、旧道(県道乗鞍公園線)に分岐します。多くの選手がコメントしていますが、国道区間の勾配はそれほどではなく、ハイスピードで集団走行されていましたが、旧道に入った瞬間から激坂が待っています。

各画像に【地図参照(Click)】とあります。クリックすると地図が別ウインドウで表示され、その中心に現在位置が表示されます。

 

=急勾配が延々と続く(2.2km地点)=

<画像4>2012:07:08 08:04:37
【地図参照(Click)】

旧道から1km(スタートから2.2km地点)。まったく気を緩めることの許されない急勾配の直線路が続きます。この後、平湯峠までつづら折れの道路となりますが、勾配の程度はまったく変わりません。この先の乗鞍スカイラインよりも、平湯峠までの旧道区間のほうがキツイ上り坂かもしれません。

 

=平湯峠(4.4km地点)= =先頭手段は7名 − ここから乗鞍スカイライン=
<画像5> 【地図参照(Click)】 <画像6>2012:07:08 08:14:26 【地図参照(Click)】

そして、スタートから4.4km地点の平湯峠。先ほどの大集団から7名に絞り込まれています。旧道に入ったあたりからひどい濃霧に見舞われ、視界は50メートルほど。霧雨といてもよい状態です。平湯峠から乗鞍スカイラインが始まります。

 

=旧道と変わらない激坂が続く(5.9km地点)=

<画像7>2012:07:08 08:21:25 【地図参照(Click)】

この先は、乗鞍スカイラインのキロポスト表示を元にご案内します。平湯ゲートから約1.5km(スタートから5.9km)。平湯峠までの旧道と変わらない激坂が続いていますが、7名の先頭集団は分散することなく、全員がぴったりと一緒になっています。

 

=先頭集団が分散(6.7km地点)=
<画像8>2012:07:08 08:23:12 【地図参照(Click)】 <画像9>2012:07:08 08:23:19 【地図参照(Click)】

そして、動きが見えたのは、2.3kmポスト付近(スタートから6.7km)。先頭集団の中から抜け出そうとする選手を追いかける展開になり、先頭集団が長い尾のようになってきます。

 

=夫婦松駐車場= =夫婦松=
<画像10> 【地図参照(Click)】 <画像11>2012:07:08 08:26:12
【地図参照(Click)】

そして、3kmポスト(スタートから7.4km)にある夫婦松駐車場を抜けて、夫婦松を通過した選手は...

 

=さらに3名に絞り込まれる(7.4km地点)=

<画像12>2012:07:08 08:26:21  【地図参照(Click)】

夫婦松を先頭で通過したのは3名。さらに絞り込まれてきました。

 

=第二集団を切り離す(8.4km地点)=
<画像13>2012:07:08 08:28:37 【地図参照(Click)】 <画像14>2012:07:08 08:28:43
  【地図参照(Click)】

4kmポスト(スタートから8.4km)地点では、第二集団は50メートル程度も距離が開く状態です。

 

=二人のトップ争い=
<画像15>2012:07:08 08:28:48
【地図参照(Click)】
<画像16>2012:07:08 08:30:12 【地図参照(Click)】

この後、この二人がトップを争います。

 

=けん制しあいながら=
<画像17>2012:07:08 08:30:19 【地図参照(Click)】 <画像18>2012:07:08 08:31:28 【地図参照(Click)】

お互いけん制しながら、出方を見ているようにも感じられます。

 

=5kmポスト、唯一の下り坂(9.4km地点)=
<画像19> 【地図参照(Click)】 <画像20>2012:07:08 08:31:55 【地図参照(Click)】

5kmポスト(スタートから9.4km)は、乗鞍スカイラインで唯一の下り坂。ここでスピードを乗せて次のヘアピンカーブにつなげて行きます。

 

=中盤は比較的穏やかなルート=
<画像21>2012:07:08 08:32:58 【地図参照(Click)】 <画像22>2012:07:08 08:33:12 【地図参照(Click)】

7月上旬の乗鞍スカイラインは、緑がしっかりと生い茂り、新緑の回廊の中を進んで行きます。旧道の激坂と比べて、3kmポストの夫婦松を過ぎてからは比較的緩やかなルートで、この先の8Kmポスト(スタートから12.4km)付近までは、同じような傾斜が続きます。

 

=6kmポスト(10.4km地点)=

<画像23>2012:07:08 08:35:55 【地図参照(Click)】

乗鞍スカイラインのキロポスト表示はご覧のような黄色の標識です。すべて上り線側にあります。

 

=6kmポスト(10.4km地点)付近=
<画像24>2012:07:08 08:35:41 【地図参照(Click)】 <画像25>2012:07:08 08:35:57
【地図参照(Click)】

6kmポスト(スタートから10.4km)を過ぎて、トップの二人は交互に入れ替わりながら、タイミングを見計らっている模様...

 

=7kmポスト付近からレースに展開が現れる(11.4km地点)=
<画像26> 【地図参照(Click)】 <画像27>2012:07:08 08:37:47 【地図参照(Click)】

そして、7kmポスト(スタートから11.4km)にある猫の小屋跡地を過ぎると、レースに展開が現れました。

 

=完全に独走態勢=
<画像28>2012:07:08 08:43:18 【地図参照(Click)】 <画像29>2012:07:08 08:47:30
【地図参照(Click)】

二番手の選手はトップに追随することができず、その差はどんどん拡大して行きます。トップに躍り出た選手は、途中何度も後ろを振り返り、後続の位置を確認しますが、濃霧の中に隠れてしまって見られないほどまで二位以下が離れ、完全に独走態勢を築きます。

それを確信したかのように、トップの選手からは笑顔が見られるほど...

 

=濃霧が抜けて山岳風景が広がる(14.4km地点)=
<画像30> 【地図参照(Click)】 <画像31>2012:07:08 08:50:24 【地図参照(Click)】

濃霧の中の森林を抜けて、山岳地帯が広がる10kmポスト(スタートから14.4km地点)。猫岳の山腹を通過すると、少しずつ濃霧が抜けて、視界が開けるようになって来ました。

 

=快調に飛ばす(15.5km地点)=
<画像32>2012:07:08 08:51:18 【地図参照(Click)】 <画像33>2012:07:08 08:53:04 【地図参照(Click)】

まだ、残雪の残る猫岳を横目に快調に飛ばします。

 

=四ッ岳カーブ=

<画像34> 【地図参照(Click)】

そして、乗鞍スカイラインの名所の一つ、四ッ岳カーブに差し掛かります。

 

=四ッ岳カーブ(15.5km地点)=
<画像35> 【地図参照(Click)】 <画像36>2012:07:08 08:52:26 【地図参照(Click)】

この時点で、二番手の選手との距離は約180メートル、40秒ほどの差です。

 

<画像37>2012:07:08 08:53:29 【地図参照(Click)】 <画像38>2012:07:08 08:52:31 【地図参照(Click)】

四ッ岳カーブを抜けると同時に濃霧も完全に抜けてきて、まさに天空の世界が待っています。

 

=土俵ヶ原 − 周囲には高山植物が咲き乱れる(16km地点)=
<画像39>2012:07:08 08:54:23 【地図参照(Click)】 <画像40>2012:07:08 08:54:32
【地図参照(Click)】

ハクサンイチゲなどの高山植物が咲き始めた土俵ヶ原を抜ければ、完全に高山帯の風景の中を行きます。乗鞍スカイラインがなければ、アルピニストしか足を踏み入れることのできない世界です。

 

=烏帽子岳=
<画像41>2012:07:08 08:55:42 【地図参照(Click)】 <画像42>2012:07:08 08:56:25 【地図参照(Click)】
=桔梗ヶ原=
<画像43> 【地図参照(Click)】 <画像44> 【地図参照(Click)】

烏帽子岳に背中を押されながらのヒルクライム。12kmポスト(スタートから16.8km)を過ぎると桔梗ヶ原の広大な台地へと突入します。上空には青空も広がりまさに「スカイライン」です。

 

<画像45>2012:07:08 08:58:05 【地図参照(Click)】 <画像46> 【地図参照(Click)】

もう、後を追うものはいません。自分だけの「スカイライン」です。

 

=桔梗ヶ原、この先は高速コース − 一気にゴールへ(17.4km地点)=
<画像47>2012:07:08 08:58:29 【地図参照(Click)】 <画像48>2012:07:08 08:58:32
【地図参照(Click)】

勾配の緩やかな桔梗ヶ原までやってくると、もうヒルクライムではなく、ロードレースとなってきます。この先のゴールまでの約1.5kmは、ギアーを高速に切り替えて最後まで走り抜けます。Next

 

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