第9回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム
 
(2012/07/07〜08) @

=第10回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム(2013/07/06〜07)の特集はこちらからご覧ください。(2013/07/11更新)=

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(Update:2012/07/20)

 

前回の第8回大会(2011/07/09〜10)は、競技前日の大会受付と競技当日の両日ともに申し分ない天候に恵まれました。また、前々回の第7回大会(2010/06/26〜27)は、大会受付の競技前日から雨。そして、深夜からまとまった雨が降り続いた競技当日は、乗鞍スカイラインが雨量規制のため通行止めとなり、競技はやむなく中止となりました。

さて、今回の大会も、第7回大会のときと同じような天候の推移を見せ、大会受付の競技前日の雨の降り方から、「明日は大会中止になるだろう」という見方が大半でした。しかし、大会当日は雨が収まり、スタート地点では濃霧と小雨が続くものの、ゴール地点は晴れ間の見える状況。無事に大会が実施できましたが、このような自然のドラマに翻弄される状況は、まさに山岳地帯をコースにする本大会のダイナミックさといえるでしょう。

乗鞍スカイラインは山麓の新緑の中から、森林限界を超えて一気に山岳風景へと展望が開ける眺望が人気です。今回はそれに加えて、霧のシャワーの中を進む心地よさ、そして、森林限界を超えて徐々に霧が抜けると広大なロケーションの中を走っていることに気づかされるドラマがあって、山岳路線をステージアップする変化を十二分に楽しめたのではないでしょうか?

◎ 今回の目次

Page-1 : 【7月7日(土)、大会前日の受付会場】
Page-2 : 【7月8日(日)、 レース当日の朝】
Page-3 : 【いよいよレースが始まります】       【ゴールまでのレース展開】
Page-4 : 【いよいよゴールへ】       【選手が続々と到着します】
Page-5 : 【レースを終えて...】       <編集後記>

●参考資料●
(表) − 【7月7日(土)〜7月8日(日)の大会日程】 (Page-1)
(表) − 【クラス別スタート時刻】 (Page-3)
(地図)−【乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム コース地図】 (Page-3)

 

 

【7月7日(土)、大会前日の受付会場】

大会会場 − 殿下平総合交流ターミナル

こちらは大会会場の殿下平(でんかだいら)総合交流ターミナル。かつてのペンタピアスキー場の施設を利用したもので、現在は五色ヶ原へのガイドツアーの拠点となっています。

レースは標高1360mの殿下平総合交流ターミナルをスタートし、この先1kmほどのところの分岐点から県道5号乗鞍公園線に入り、平湯峠から乗鞍スカイラインを進んで、標高2702mの畳平がゴールとなります。全長18.8km、平均勾配7.2%のヒルクライムレースです。

 

次から次へと選手の車がやってくる

大会受付はレース前日の午後に行われます。そのため、受付時間中は選手の車が絶え間なく到着します。

 

気温14℃、やや肌寒い雨が続く − 実車を持参して受付に

13時の受付会場の天候は雨。気温14℃と半袖ではやや肌寒さを感じる状況です。雨の中を自転車を押して受付に向かう選手の姿があります。大会によっては実車が必要ない場合もありますが、本大会は必ず実車を受付に持参する必要があります。

 

受付したら自転車はすぐに収納 − これからゆっくり温泉に...

大会受付とは言えども、自転車が雨に長時間さらされるはできるだけ避けたいもの...12時の受付開始と共にすぐに訪れて、30分もしないうちに、もう車の中に収納してしまいました。

乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムへの出場は今回が5回目。大会受付が早く終わりましたので、「宿にチェックインするまでに余裕がありますから、これから温泉に行きます。」

ここ数年のエントリー数は500名台でしたが、今年は983名と2倍近くまで増加しました。そのため、高山市 旧市街地や近隣の地区に宿を取る方もいらっしゃったようです。

 

大会受付は必ず前日に行う

原則としてレース当日の大会受付は行われていませんので、必ずレース前日の受付にお越しいただく必要があります。また、レース前日の大会受付では、全選手が同時に駐車場に自家用車を止めることがないため問題となりませんが、レース当日は、全選手が自家用車を大会会場に駐車することになります。

しかし、前述のとおり、参加人数が増加したことにより、殿下平総合交流ターミナルの駐車場だけでは全選手の自家用車を収容することが困難なため、実業団と男子マスターズCの選手は、国道158号線を約2km下ったところにある ほおのき平駐車場に自家用車を停めることになりました。

ほおのき平駐車場から大会会場までは、シャトルバスで選手と自転車を一緒に移動してもらう計画でしたが、急遽、自走でも会場入りすることが認められました。

 

【7月7日(土)〜7月8日(日)の大会日程】
  時刻 実施項目
7月7日(土) 12:00〜16:00 選手受付 <殿下平総合交流ターミナル>
7月8日(日) 6:00〜 荷物受付 <殿下平総合交流ターミナル>
7:10〜7:30 開会式 <殿下平総合交流ターミナル>
8:00 スタート <殿下平総合交流ターミナル> → 参照 : クラス別スタート時刻
10:45 競技終了 <畳平>
10:45〜11:00 未完走者収容
11:15〜11:45 自転車先導にて下山開始(夫婦松駐車場で約10分間休憩)
11:45〜12:15 計測チップ回収 <殿下平総合交流ターミナル>
12:45 表彰式(完走証発行) <殿下平総合交流ターミナル>

レース前日の7月7日(土)、及び、レース当日の7月8日(日)の日程はご覧のとおりです。ここでは明記されていませんが、レース当日の出走サイン(実業団)は7時頃から行われ、ゴール後に受け取る選手手荷物の預け入れは、6時ごろから7時30分まで行われました。また、応援バスの発車時刻は7時40分頃でした。

 

受付テント(実業団)

すでにお伝えしているように、乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムは一般部門の他に、全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)の年間シリーズ戦もあわせて行われ、クラスタE1〜E3の選手が参戦するJエリートツアー、クラスタFの選手が参戦するJフェミニンツアーとなっています。

乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムに実業団の部ができたのは、2006年の第3回大会からです。そのため、本大会は第9回大会ですが、実業団の大会としては、「第7回 JBCF 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム Jエリートツアー第17戦/Jフェミニンツアー第15戦」となっています。

 

検車

先ほどの受付ブースに入る前に検車を受けます。ここでブレーキなどの主要部品の動作状況を点検後、検車終了の書類を持って受付を行います。受付の前に検車を実施するのは、おそらく検車を確実に実施する狙いがあるかと思います。

 

検車後、受付へ

本大会のコースは平均勾配が7.2%のかなりの急坂で、ブレーキへの高負担が予測されます。そのため、事故防止のためにも確実な検車が必要で、今日のような雨の日でも実車を受付会場に持参するわけです。

 

受付 − ゼッケン・計測チップ

そして、受付では、ゼッケン・計測チップ・記念品などを受け取ります。

 

計測チップはフロントフォークに装着 初めての出場

計測チップは、ご覧のとおり、フロントフォークにセットします。

「この大会に出場するのは初めてです。ヒルクライムをはじめて1年くらい。始めたらヒルクライムにはまっちゃって、最近は月一回のペースでヒルクライムをしています。通常のロードレースだとタイムトライアルが大きな目標になりますが、ヒルクライムは自分との戦いだから面白いんです。」と、チップをつけながらおっしゃります。

「本コースは走ったことはありますか?」と、お聞きすると...「いや〜、初めてです。ペース配分など全くわかりません。最初から思いっきりいきますよ!ノープランですよ!ですから、今年はまず完走して来年につなげて行きたいと思います。」

どのコースでもペース配分を把握することは大切かと思います。本大会のの場合、序盤の辛さに閉口する選手がたくさんいらっしゃるようです。

 

計測チップ動作チェック

そして、計測チップを取り付けた後は、動作チェックを各自で行います。

 

自転車グッズ展示販売

今年から選手自家用車の駐車場内に自転車関連のグッズを販売するコーナーが設けられました。

 

レインウェアーが眼にとまる位置に並ぶ

サイクルジャージなどの展示販売が行われていますが、店頭で最初に眼にとまるのはレインウェアー。

 

多くの方がレインウェアを手にとっています

撮影に訪れた10分程度の間も、何人もの方が買い求めています。「いや〜、合羽を買うことになるなんて予想外ですよ!」と、こちらの方もおっしゃっています。

ただし、競技中は両脇に装着するゼッケンが見えることが必要ですので、不透明な合羽は下山用と考えたほうがよいでしょう。

 

今日の乗鞍スカイラインは雨量規制通行止め − 試走も禁止

梅雨末期のように周期的に激しく雨が降り続いています。例年なら、乗鞍スカイラインを試走する選手の姿がありますが、今日はその様子はありませんでした。実は、昨晩の大雨で、乗鞍スカイラインは24時間連続雨量が規制値の1.5倍にも達し、今日は朝から通行止めのため、試走したくでもできない状態でした。

 

「明日のレースは朝6時までに岐阜新聞ホームページ・携帯サイトで案内します!」

そして、大会主催者からは、「今日は雨が降り続き、事故の危険性がありますので、本日の試走は禁止とさせていただきます。もし事故があった場合には、大会中止となりかねませんので、ご了承ください。なお、明日のレースの開催及び中止の連絡については、岐阜新聞のホームページ・携帯サイトにて、朝6時までに発表いたします。」との、場内アナウンスが絶えず流されます。

 

乗鞍スカイラインの雨量規制が大会実施可否の大きな鍵となる

本大会は乗鞍スカイラインを競技コースとしていますので、このまま雨が降り続き、明日も引き続き通行止めが続いた場合は、否応なく競技中止となります。一昨年の第7回大会(2010年)も、夜半からの激しい雨で、大会当日早朝に乗鞍スカイラインの通行止めが決まり、競技中止が余儀なくされました。

 

この天候に大会主催者も不安な様子

本来なら、競技前日にはゴール付近の準備を行う予定でしたが、大会関係車両すら通行ができないため、明日は朝一番の開通と共に準備に向かうことができるように、諸々の手筈を組み立てなおします。

傘もささずに会場内を駆け回り、「水も滴るいい男...」なんて、冗談言ってる場合ではありません...

 

このまま降り続けば、明日も確実に通行止め...

14時現在の畳平の24時間連増雨量は98mmで、規制値の70mmを超える状況が続いています。このまま雨が降り続けば、明日も乗鞍スカイラインの通行止めが続くことは確実な状況です。Next

 

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