ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.6(2013/06/15〜16) C

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(Update:2013/06/20)

  

【6月16日(日)、ほおのき平駐車場】

ほおのき平駐車場
=岐阜県側 乗鞍スカイライン乗り換え駐車場= 

取材二日目の6月16日(日)は、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバス乗り換え駐車場のほおのき平駐車場から出発します。

 

雲が抜けて徐々に青空が

早朝6時の段階では、上空全体が雲に覆われていましたが、次第に青空が広がり始めました。

 

バスターミナル

バスターミナルにはシャトルバス始発便に乗車しようとされる方々が集まってきました。

 

畳平は気温6℃、天候曇 本日はAダイヤ

6時の畳平の天候は曇で気温は6℃。シャトルバスは晴天時のAダイヤでの運行です。昨日は午後から夕方を中心にまとまった雨があり、降り始めから昨日17時までの雨量は55mmにも達しました。

乗鞍スカイラインでは、24時間累積雨量が70mmを超えると通行止めとなります。今回は夕方以降の降り方がそれほど強くなかったため、通行止めとはなりませんでした。

この24時間累積雨量による規制は、規制値を超えて通行止め規制が実施されると、解除されるまでにはかなり長い時間が必要となります。雨が降り続いている間は規制値を超え続けている場合が大半ですから、雨が止まないことにはまずムリです。また、大雨に見舞われた場合は、丸一日通行止めということも珍しくありません。

 

山並みの奥には猫岳がはっきりと

先ほどまでは、雲が低く垂れ込めていましたが、その雲も次第になくなってきて、猫岳付近まではっきりと視界が確保できるほど天候が回復してきました。

 

そして、シャトルバス始発便が到着する頃になると...

 

畳平へ出発 完全に青空が

今日一日の晴天を保障してくれるかのような青空が広がってきました。

 

【乗鞍スカイライン】

平湯峠 − この先マイカー規制
=シャトルバス乗車はほおのき平駐車場へ=

ここからは乗鞍スカイラインの様子をお伝えします。ほおのき平駐車場から6kmほどのところにある平湯ゲート。乗鞍スカイラインはここから始まります。道路左側に平湯ゲート詰所があり係員が許可車両のチェックなどを行っています。この先はマイカー規制となっていて、バス・タクシー・自転車と特別に許可された車両のみの通行となっています。

平湯峠(平湯ゲート)周辺には、マイカーの駐車場がありますが、シャトルバスの停留所はありません。そのため、ほおのき平駐車場でシャトルバスに乗り換えてください。

これまでは平湯温泉のあかんだな駐車場も乗り換え駐車場としてしてされていましたが、シャトルバスが平湯温泉発着となり、あかんだな駐車場からシャトルバスに乗車することができません。乗鞍スカイラインシャトルバス乗り換え駐車場は、2012シーズン版乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報 をご覧ください。(2013シーズン版は作成中です。)

 

「いつもWebSite見てますよ!」 本日ヒルクライム一番乗り!

7時の開門と同時に平湯峠を出発するのは、ヒルクライムのお二人。「いつもWebSite見てますよ!」と、声をかけて下さいました。今日は乾いた空気が流れていて、ヒルクライムにはちょうどよい気候。

長野県側の県道乗鞍岳線がまだ冬季閉鎖中ですが、岐阜県側の乗鞍スカイラインは5月15日から自転車も通行可能となっています。7月7日(日)には、第10回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムが開催され、その名の通り、乗鞍スカイラインを舞台としたヒルクライムレースです。県道乗鞍岳線を舞台とした全日本マウンテンサイクリングin乗鞍と比較して、こちらは距離が短くて標高差が大きいため、かなり過酷なコースレイアウトであると思います。

昨年の第9回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの様子は こちら から。また、長野県側の第27回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍の様子は こちら からご覧ください。

 

昨年の平湯峠付近
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) @
今週の平湯峠付近
昨年よりも緑が濃い

標高1684mの平湯峠ゲートから乗鞍スカイラインを進みます。先週あたりまでは、昨年より新緑が濃い状態が続きましたが、今週はその差がほとんどなくなってきました。それでも、まだ幾分今週の画像のほうが緑が濃い状態が見られます。

 

空の青さに負けないほど、新緑が勢い付く

先週は新緑がはっきりと感じられる状態になりました。今週はその緑が山肌全体を覆うようになり、空の青色の強さに新緑の緑が負けないくらいの勢力となってきた様子が見られます。初夏といってもよいほどの緑の茂みです。

 

さて、こちらは先週もお伝えした展望台。

 

雲の中から北アルプス 眼下の乗鞍スカイラインには先ほどのヒルクライマーが

雲が抜けてきて北アルプスの山並みが確認できるようになって来ました。そして、雲の塊の下には乗鞍スカイラインが山腹を横切っています。その道路の様子を拡大してみると、平湯峠で出会ったヒルクライマーの姿があります。画像で見るとほとんど平坦路ですが、実際には目の前の道路が壁のように競り上がっているように感じられるほどです。

 

昨年の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) @
先週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2013/06/08〜09) B
今週の乗鞍スカイライン(4kmポスト付近)
昨年より1週間遅い雪解け

マイカー規制前にあった夫婦松料金所を1kmほど進んだ4kmポスト付近の様子。ご覧のとおり、かなり雪解けが進んで、画像奥に一部積雪が残っている程度です。そのため、昨年より1週間ほど遅い雪解けで、例年よりやや遅い雪解けとなっています。

 

乗鞍スカイラインは遠方の山並みを楽しめる特徴があります

乗鞍スカイラインは遠方の山並みの光景を楽しむ道路といってもよいでしょう。それとは対照的に長野県側の県道乗鞍岳線は、剣ヶ峰目指して車窓が進んで行く様子と周辺の木々の移ろいを楽しむ道路と考えられ、乗鞍スカイラインと県道乗鞍岳線はそれぞれに特徴があると言えます。

 

昨年の猫の小屋跡地
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) @
先週の猫の小屋跡地
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2013/06/08〜09) B
今週の猫の小屋跡地
昨年より1週間遅い雪解け

さらに進んで、こちらは標高2200m付近の猫の小屋跡地。先週は昨年と比べて1週間ほど遅い雪解けでしたが、今週は穂と昨年と同じ状況まで雪解けが進んで、例年より1週間程度雪解けが遅い状況です。

 

森林限界を超えて この付近から沿道に積雪が

猫の小屋跡地を過ぎた9kmポストあたりから森林限界を抜けてロケーションが広がります。そして、沿道周辺に積雪が見られるようになるのもこの付近からです。

 

目の前には雲海 非日常の光景に出会える

目の前には雲海が広がります。普段から見ていると当たり前の風景なんですが、雲海より上のところに道路が走っている状態を考えると、非日常が本当に気軽に楽しめるところに乗鞍スカイラインの良さがあると考えられます。

 

ノリクラの峰々縫うように進む

そして、乗鞍23峰の峰々を縫うようにスカイラインは畳平へと続きます。

 

昨年の烏帽子岳
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) @
先週の烏帽子岳
昨年より若干少ない積雪量
昨年の四ッ岳カーブ
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) @
今週の四ッ岳カーブ
昨年よりやや多い積雪量

上段は森林限界を超えて最初に見られる山は23ある乗鞍の峰の一つである烏帽子岳(えぼしだけ標高2550m)。積雪量は先週と同様、昨年より若干少なく、例年よりやや多い状況です。
下段はその先にある乗鞍スカイラインの中でもっとも積雪量の多い箇所を通過する四ッ岳カーブ。こちらは昨年とほぼ同じで、例年よりやや多い状況です。

これまでは、昨年、例年よりも明らかに積雪量が多い状態でしたが、その差が小さくなってきました。

 

先週の四ッ岳カーブ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2013/06/08〜09) B
今週の四ッ岳カーブ
この1週間は雪解けが早い
先週の四ッ岳カーブ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2013/06/08〜09) B
今週の四ッ岳カーブ
この1週間は雪解けが早い

先週あたりまでは雪解けのスピードはそれほど速いものではありませんでした。しかし、この1週間は雪解けスピードが若干速くなり、昨年・例年との差が小さくなった要因と考えられます。

 

桔梗ヶ原 − 空ばかりのロケーション

四ッ岳カーブを抜けて、桔梗ヶ原に到達するとさらにロケーションは広がります。とにかく空ばかりのロケーションです。

 

烏帽子岳

桔梗ヶ原からは、先ほどお伝えした烏帽子岳を反対側から望むことができます。さて、この烏帽子ですが「和装での礼服着装の際に成人男性が被った帽子」といわれていて、各地で烏帽子岳と呼ばれる山が存在しています。

乗鞍23峰の烏帽子岳は、南側から見た様子(こちら側)が烏帽子に似ていると以前申し上げましたが、前述の北側から見た台形状の山様が立烏帽子に似ているところから命名されているのか、ご覧の南側から見た尖った形状から引立烏帽子をイメージしているのか、その名前の由来は定かではありません。

 

昨年の鶴ヶ池雪渓
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) @
今週の鶴ヶ池雪渓 −例年6月下旬まで滑走可能
昨年・例年より1週間早い雪解け

畳平に到着する手前に鶴ヶ池雪渓が広まります。岐阜県側で唯一滑走が認められているエリアです。畳平から歩いてすぐの場所にあることから、初めてお越しになったスキーヤー・ボーダーの方にも安心してお勧めできる場所です。例年6月下旬まで滑走可能です。

昨年・例年と比べて1週間早い雪解けです。実際に滑走するエリアは、例年とそれほど大きな違いはないものの、その周辺の雪解けが激しく、次の週末の滑走が最後となる可能性が高い状態です。

 

畳平

鶴ヶ池雪渓を過ぎると、乗鞍スカイライン終点の畳平に到着です。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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