ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.6(2013/06/15〜16) D

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(Update:2013/06/20)

  

【畳平に到着、畳平周辺】

畳平 − 気温11℃、天候快晴

8時過ぎの畳平はご覧のように雲ひとつない快晴。気温は11℃。

 

出発の準備

今日は乾いたすがすがしい空気が流れています。多くのスキーヤー・ボーダーの方々は鶴ヶ池雪渓や大雪渓・山頂方面へ向かうための準備を行います。

 

今日はご家族一緒で畳平周辺を散策

ノリクラは3000メートル級の高山であるにもかかわらず、交通手段が整備され、また、山頂への登山道も比較的登りやすいため、小さなお子様と一緒のご家族も多く見られます。

登山用のザックにはお子様が背負えるタイプのものがあり、歩かなくとも一緒に登山することもできるようになっています。今日は1歳になられたお子様をつれて、鶴ヶ池雪渓や畳平周辺を散策されるとのこと。今日のような気持ちのよい日はお散歩日和ですね...

不動岳−昨年より1週間以上早い雪解け 鶴ヶ池−昨年より1週間以上早い雪解け

ここからは畳平周辺及び畳平から肩の小屋方面へ向かう道路周辺の様子をお伝えします。左の画像は畳平の南にある不動岳。そして、右の画像は、畳平の東にある鶴ヶ池。不動岳・鶴ヶ池ともに昨年より1週間以上早い雪解けで、例年と比べても1週間近く早い雪解けです。

 

山の谷間に白山

三脚にカメラを乗せようと準備をされていますね...
左の不動岳と右の恵比寿岳の谷間、お花畑の向こう側といったほうがよいでしょうか?その二つの山の谷間から白山が顔を出しています。白山を撮影するベストポイントといってもよいでしょうか?

 

お花畑 −昨年より1〜2週間早い雪解け 雪解けの進んだ箇所には緑の芽吹き(ハクサンイチゲ)

こちらは畳平の南側にあるお花畑。先ほどの場所からお花畑の真正面に移動していますので、谷間に見えていた白山は左側の不動岳に隠れてしまいました。谷底部分かなり雪解けが進み、お花畑の周回コースのほぼ大半が姿をあらわしています。、昨年より2週間早い雪解けを見せています。先週は1〜2週間早い状況でしたので、再び昨年との差が広がっています。

画像でははっきりとわかりませんが、雪解けの終わった箇所では、若干緑色を呈していますので、ハクサンイチゲなどの高山植物の芽吹きが始まっています(↓下画像参照)。

 

7月からは毎年畳平お花畑の開花状況を掲載 − 昨年の畳平お花畑(7月上旬、ハクサンイチゲ)
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.9(2012/07/06〜07) E

こちらは昨年7月上旬のお花畑の様子、ハクサンイチゲが咲き始めています。
例年、畳平のお花畑は7月から一般開放されます。なお、ノリクラ雪渓カレンダーでも7月はお花畑の様子をお伝えしておりますので、高山植物の開花時期などのチェックにご覧ください。

 

2012年のお花畑
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) A
2011年のお花畑
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) A
2010年のお花畑
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2010/06/18〜19) A
2009年のお花畑
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) A

畳平のお花畑は、2012年から2009年までの様子と比べても1〜2週間早い状況です。

 

グリーンサポートスタッフの方 今日は看板設置

こちらはグリーンサポートスタッフの方。天然生林における植生荒廃等の状況把握や入込利用者への利用マナーの指導及び普及啓発活動等を行うことを主な業務とする中信森林管理署の職員です。

今日の業務はスキーヤーなどへの案内看板の設置。このほか登山道の誘導ロープの設置などの業務を10月末まで実施されます。乗鞍一帯は国有林が多くを占め、その土地利用・保全は森林管理署が管理しています。

このように自然保全に取り組む関係者の方々が常駐されることで、環境が守られています。

 

不消ヶ池−昨年より1〜2週間ほど早い雪解け

摩利支天岳の北斜面にある不消ヶ池(きえずがいけ)は、昨年より1〜2週間早い雪解けとなっています。先週の段階では2週間早い状態でしたので、その差が少しずつ縮まっています。

 

富士見岳

富士見岳は南面の富士見沢以外は完全に積雪はなくなりました。ただ、南面の積雪は先週とほとんど変わらない状態が見られます。なお、この富士見沢は県道乗鞍岳線が横切っていて、高さ5メートル程度の切り通しとなっていて、滑走すると道路に転落する恐れがあります。道路除雪が実施された後は、滑走されないようお願いいたします。

 

【肩の小屋へ、眼下に望む乗鞍高原のレンゲツツジ】

肩の小屋・コロナ観測所 分岐点
昨年よりやや早い雪解け

畳平から専用道を1.2km進んで、肩の小屋・コロナ観測所分岐点に到着します。正面が魔利支天岳の頂上で、左に進むと肩の小屋、右に進むとコロナ観測所です。

先週と同様、昨年より1週間早い雪解けです。例年と比べると、先週はやや早いか1週間ほど早い状況でしたが、今週はやや早い程度に落ち着いています。

 

大雪渓−昨年より2週間早い雪解け 位ヶ原−昨年より2週間早い雪解け

分岐点に差し掛かると剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳の各稜線から大雪渓や位ヶ原方面まで展望が一気に開けます。分岐点付近から望む大雪渓・稜線方面(画像左)、位ヶ原方面(画像右)ともに、昨年より2週間早い雪解けです。昨年との差は若干縮まっています。

 

2012年の大雪渓
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) A
2011年の大雪渓
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2011/06/17〜18) A
2010年の大雪渓
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2010/06/18〜19) A
2009年の大雪渓
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2009/06/19〜20) A
=2011年より雪解けは遅く、例年より1週間早い雪解け=

過去4年間(2009〜2012年)の大雪渓方面の様子と比べても、先週と同じく、2011年より遅く、各年より1週間早い雪解けです。

目線より低い位置に雲が浮かぶ 雲の先に乗鞍高原一帯

位ヶ原の上空には雲が浮かんでいます。その雲をよく見ると、目線よりも低い位置にあることに気付きます。雲よりも高い位置にいるわけです。「雲上」とは、まさにこのことを指すのでしょう。

そして、その雲の先には乗鞍高原一帯が確認できます。

眼下に望む乗鞍高原

さらに拡大してみると、画像下方(画像手前)に観光センターを中心とした鈴蘭地区、画像中央には楢の木付近、さらに画像上方(画像奥)には番所方面が見られます。

 

白枠部分

一の瀬園地周辺
道路沿いが一部赤くなっている(白枠部分)
レンゲツツジ群落地

左の画像は、先ほどの観光センターがある鈴蘭地区から南へ(画像では右へ)2kmほど移動した一の瀬園地付近です。よく見ると道路沿いを中心に赤くなっている箇所があります。1ページ目で紹介したレンゲツツジ群落地です。標高2770メートルの肩の小屋専用道から標高1500メートルの一の瀬までは直線距離で6km以上離れていますが、レンゲツツジの強烈な赤は本当に目立つものですね。

 

【肩の小屋】

ここからは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。

 

昨年の肩の小屋周辺
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) B
今週の肩の小屋周辺
昨年より1週間早い雪解け
昨年の肩の小屋周辺
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2012/06/16〜17) B
今週の肩の小屋周辺
昨年より1週間早い雪解け

上段も下段もでは先週は昨年より2週間ほど早い雪解けでしたが、今週は昨年より1週間早い程度にとどまっています。、この1週間の雪解けが遅くなったわけではなく、昨年同時期の雪解けが早まったことが要因です。

 

先週の肩の小屋周辺
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2013/06/08〜09) C
今週の肩の小屋周辺
周辺の積雪は完全になくなる

 西側部分から正面にかけての積雪は完全になくなりました。

 

キバナシャクナゲが開花

そして、肩の小屋東側の斜面では、ご覧のようにキバナシャクナゲが咲き始めました。

 

昨年・例年より1週間早い開花 − 今後は他の高山植物も次々と開花する季節へ

昨年より1週間早い開花で、例年と比べても1週間早い状況です。キバナシャクナゲは、他の高山植物に先駆けて咲く花で、今後、ハクサンイチゲやミヤマキンバイなど、数多くの高山植物の季節を迎えます。

 

心地よい空気に包まれてのんびりモード

肩の小屋周辺の気温は12℃。取材一日目と二日目は全く同じ気温でしたが、一日目は蒸し暑さを感じさせる状況があったものの、二日目はご覧の通り、雲ひとつない快晴となり、からっとした気持ちのよい空気に包まれました。

稜線からの滑走のためにやってきたボーダーの皆さん。心地よい空気に包まれて、気分もかなりのんびりモード。これから目指す朝日岳方面が真正面に眺められるベストポジションを陣取って、早くも休憩モードに突入です。

 

「稜線からの滑走なんて、どうでもいいかなぁ...」

「稜線からの滑走なんて、どうでもいいかなぁ...」
強い日差しが燦々降り注ぐ状況ですが、全く暑さを感じさせない空気感があり、時が経つのを忘れ忘れてしまうほど、日常とは異なる空間と時間をみんなで共有することが休日の最も大事な過ごし方かもしれませんね。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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