ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.5(2013/06/08〜09) C

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(Update:2013/06/13)

  

【畳平に到着、畳平周辺】

畳平 − 気温10℃、天候快晴

8時の畳平はご覧のとおりの快晴。気温は10℃とやや高めです。

 

日陰には一昨日の降雪が残る

畳平では、日陰部分を中心に一昨日の降雪が残っています。6月に降雪は想像できないでしょうけど、ノリクラにおいては特に珍しいことではありません。

過去には、突然の降雪に見舞われて、日中にもかかわらず乗鞍スカイラインは路面が白くなるほどまで雪が積もって、急遽通行止めになったこともありました。(参照 →  2005年6月4日速報

 

大半がスキーヤー・ボーダーの方々ですから、バスのトランクから荷物の搬出作業が続きます。

 

スキーヤーに声をかける乗鞍環境パトロール 新たな掲示物が...

そんな中で、スキーヤーに声をかける乗鞍環境パトロールの姿があり、毎年訪れるスキーヤーとも顔の知れた仲。山頂方面に出向くまでのわずかな時間での会話ですが、そんなつながりがあってこそ、環境保全や安全対策への啓蒙に生きてくるものです。

さて、乗鞍環境パトロールの横に新たな掲示物がありますね...

 

乗鞍案内ガイド(無料)
=乗鞍スカイライン40周年記念企画=

これは乗鞍スカイライン40周年を記念して企画された無料ガイドの案内。畳平周辺の鶴ヶ池や魔王岳などを無料で案内してくれます。また、これから雪解けが進めば、高山植物の咲き乱れるお花畑の案内も行います。

1回の案内時間は30分程度。そのため、畳平での滞在時間が1時間ほどあればよいとのことで、個人の方はもちろんのこと、バスツアーでお越しになった団体がご利用になったケースもあるとのことです。

 

「今の時期は大黒岳がオススメです」

「乗鞍スカイラインが開通したときはまだ小学生だったよ!そのときは資料館にあるようなボンネットバスだったよ...」

ガイドを務める地元の方ですから、乗鞍スカイライン建設当時の貴重なお話をお聞きすることもできるかもしれません。そして、今の時期は大黒岳へご案内することが多いとのこと...「(この時期の大黒岳は)ライチョウに出会うことが結構多いからね」

ガイドを依頼するに当たって、事前の申し込みは不要です。大体、この看板付近にいらっしゃるとのことですから、その場で声をかけて下さればOKとのことでした。

不動岳 −昨年より1週間早い雪解け 鶴ヶ池 −昨年より1週間早い雪解け

ここからは畳平周辺及び畳平から肩の小屋方面へ向かう道路周辺の様子をお伝えします。左の画像は畳平の南にある不動岳。そして、右の画像は、畳平の東にある鶴ヶ池。不動岳・鶴ヶ池ともに昨年より1週間早い雪解けで、例年と比べても1週間近く早い雪解けです。

今週は雪解けが少なく、昨年・例年との差が小さくなってきました。なお、この傾向は他のエリアでも同様です。

 

6月8日(土)の富士見岳入口
昨日の降雪で一面雪化粧
6月8日(土)の肩の小屋への専用道
路肩に雪が残る

こちらは畳平から肩の小屋方面に向かう専用道の様子。画像は取材一日目の6月8日(土)午前中の模様で、前日の降雪がしっかりと残っていることがわかります。

このような状況ですから、この日の乗鞍スカイラインは凍結通行止めで、開通は11時30分からとなりました。

 

お花畑 −昨年より1〜2週間早い雪解け

こちらは畳平の南側のお花畑。左斜面は不動岳の山肌で右斜面の恵比寿岳の山肌です。二つの山肌の谷底がお花畑で、谷底部分にはすでに岩の頭が見えていて、昨年より1〜2間早い雪解けを見せています。先週は2〜3週間早い状況でしたので、昨年との差が小さくなっています。

 

2012年のお花畑
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) A
2011年のお花畑
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2011/06/11〜12) A
2010年のお花畑
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2010/06/12〜13) A
2009年のお花畑
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2009/06/13〜14) A

2012年から2009年までの様子と比べても1〜2週間早い状況で、こちらは先週と変わりありません。

 

不消ヶ池 −昨年より2週間ほど早い雪解け

摩利支天岳の北斜面にある不消ヶ池(きえずがいけ)は、先週からあまり雪解けが進まず、先週は昨年より2〜3週間早い状況でしたが、今週は昨年より2週間早い雪解けとなっています。

 

富士見岳 − 昨年より1週間ほど早い雪解け

富士見岳はも先週とあまり変わりはなく、昨年より1週間早い雪解けです。

 

【肩の小屋へ】

肩の小屋・コロナ観測所 分岐点
昨年より1週間早い雪解け

畳平から専用道を1.2km進んで、肩の小屋・コロナ観測所分岐点に到着します。正面が魔利支天岳の頂上で、左に進むと肩の小屋、右に進むとコロナ観測所です。

この付近でも先週からの変化が少なく、先週は昨年より2週間早い雪解けだった状況が、今週は1週間早い雪解けになっています。例年と比べても先週の2週間ほど早い雪解けから、やや早いか1週間ほど早い状況となりました。

 

大雪渓−昨年より2〜3週間早い雪解け 位ヶ原−昨年より2週間早い雪解け

分岐点に差し掛かると剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳の各稜線から大雪渓や位ヶ原方面まで展望が一気に開けます。分岐点付近から望む大雪渓・稜線方面(画像左)は、先週と同じく昨年より2〜3週間早い雪解け、位ヶ原方面(画像右)も、先週と同じく昨年より2週間早い雪解けです。

 

2012年の大雪渓
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) A
2011年の大雪渓
2011ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2011/06/11〜12) A
2010年の大雪渓
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2010/06/12〜13) A
2009年の大雪渓
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2009/06/13〜14) A
=2011年より雪解けは遅く、例年より1週間早い雪解け=

過去4年間(2009〜2012年)の大雪渓方面の様子と比べても、先週と同じく、2011年より遅く、各年より1週間早い雪解けです。

 

肩の小屋方面は除雪完了

先週までは雪に閉ざされていた肩の小屋方面はご覧のように除雪が完了し、ここではアイゼンなどは必要ありません。しかし、この先の稜線付近はまだ積雪があり、アイゼンが必要な状況は変わりありません。

 

雪渓下部へ続く急斜面 −落石多発地帯(立ち入り注意)

ここから大雪渓駐車場方面へは、フォールラインがストレートな急斜面が広がっています。スキーヤー・ボーダーの方々には楽しいバーンであると考えられます。ご覧のように雪解けとともに岩場が広がり始め、この付近からの落石は雪解けが落ち着く6月下旬頃まで毎年多発しています。

そのため、この付近への立ち入りは注意が必要で、不必要に岩場に進入することは避けなければなりません。

 

【肩の小屋】

ここからは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。

 

昨年の肩の小屋周辺
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B
今週の肩の小屋周辺
昨年より2週間早い雪解け
昨年の肩の小屋周辺
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B
今週の肩の小屋周辺
昨年より2週間近く早い雪解け

上段も下段もでは昨年より2週間ほど早い雪解けで、例年と比べて上段・下段ともにやや早い雪解けを見せています。この付近に関しては、他のエリアのような雪解けスピードが遅くなった状況は感じられません。

 

昨年の肩の小屋周辺
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2012/06/09〜10) B
先週の肩の小屋周辺
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2013/06/01〜02) C
今週の肩の小屋西側
昨年より2週間ほど早い雪解け

西側の屋根周辺の積雪は、先週からの雪解けはそれほど大きくなく、おそらく昨年とは2週間近く早い雪解けですが、昨年は周辺除雪がされたため、比較することができません。

 

肩の小屋は冬季閉鎖中
(営業開始は例年6月下旬)

肩の小屋は例年6月下旬頃から営業を開始します。そのため、現在は冬季閉鎖中で営業は行っていませんので、トイレなどの利用はできません。

 

肩の小屋のトイレは利用できません(→) 50メートルほど先の公衆トイレを利用してください

しかし、肩の小屋から宇宙線観測所方面に歩いて50メートルほどのところに公衆トイレがあります。すでに開放されて一般利用が可能になっています。ただし、100円の協力金をお願いしています。

 

キバナシャクナゲの開花はまだ...

こちらはキバナシャクナゲのつぼみ。そろそろ、早いものだと開花し始める時期ですが、その様子は全くありません。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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