【速報バックナンバー 2018年1月分】

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◎ 1月

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■2018年1月27日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末> )  
 

@ 2018/01/27 09:30
久しぶりの新雪ラッセル
(ツアーコース入口)
A 2018/01/27 11:20
積雪は一気に増加して240cm、例年の2月上〜中旬並み
(ツアーコース − 5番標識)

B 2018/01/27 11:45
風にたたかれて重めのパウダー
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面下)

C 2018/01/27 12:10
気温マイナス14℃の吹雪 − これ以上先は無理!
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ この一週間は全国的に数年に一度の大寒波に見舞われ、ここノリクラでも連日降雪が続き、積雪量が一気に増加しました。ただ、風も強かったため、風にたたかれた新雪は締まった硬めのパウダーゾーンとなっています。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、夜明け前から吹雪が始まりました。気温はマイナス11℃、昨晩からの降雪は10センチ程度ですが、観光センター内に冬季事務所を置くアウトドアツアー会社の方は雪かきをしながら、「(雪かきは)毎日ですよ。今週はここ観光センターでも地吹雪がひどくて、ゲレンデのパウダーも、風の影響を受ける森林限界に見られるような締まった感じになっていましたよ」とのこと。確かに連日降っているにもかかわらず、観光センター内の雪も幾分軽さが不足している感触があります。

この状況ですから、いつもなら除雪がしっかり行われている国道ですら積雪が残っていて、県道乗鞍岳線も完全にアスファルトが見えるところまで除雪作業は行われず、雪を一層残した除雪によって、スタッドレスタイヤのグリップがよく効く状態となっています。

Mt.乗鞍のゲレンデ内も積雪量が増え、スキースクール前では、入口の除雪をスタッフが手分けして行い、その隣のチケットセンターは、すでに床部分よりも積雪のほうが高い状態となっています。そして、かもしかゲレンデはパウダー狙いのスキーヤー・ボーダーがリフト運行開始と同時に乗り込んで、何度もパウダーを滑りまくっていました。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温は12℃、この天候ですから、ツアーコースに入山する方はほとんどありません。本日は夕方までの入山数は5名程度だったと思います。ツアーコース入口の新雪は20センチ前後、ただ、風の影響を受けた締まった状態で、硬く締まった雪の上をラッセルするのは、深雪よりも体力的に楽といってよいでしょう。入口急斜面を登り切った先も雪質的には変わりなく、いつもは穏やかなツアーコース内を、強風が吹き抜けた証拠でもあり、今日も強風が絶えず吹き抜けて、先行者のトレースがすぐに消え去る状態でした。

その先も積雪量・雪質に変化はなく、ツアーコース最上部の位ヶ原急斜面に到達します。正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス14℃、上部の木々は轟々とうなりをあげていて、とてもこれ以上先に進むことができません。今日は気温以上に冷たさを感じる状態で、鼻の頭など外に出ている部分は、強烈な痛みが走る状態で、凍傷になりやすい箇所の保護をあらかじめ実施しておく必要があります。マイナス14℃の極寒では思考能力が低下し、その場に出くわしてからだと、なかなか思うように対策ができなくなります。

今日の重めの締まったパウダーは、慎重にスキー操作を実施すれば、きれいにターンができるものの、一旦、深みにはまるとすぐに足を取られる状態です。位ヶ原急斜面から滑り降りてきた常連スキーヤーは「今日は上部には行けなかったけど、なかなか楽しいパウダーでした」と、おっしゃり、さっそうと滑り降りて行きます。その後も、天候の回復はなく、
強風によって、今日のトレースはリセットされるため、明日は再びきれいなバーンに戻っていると思われます。

今週はまとまった降雪となっていますので、森林限界を超えた先の摩利支天岳・すべり台や富士見沢、さらにその下部にある屋根板などでは雪崩の危険性があります。
ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>では、雪崩多発箇所が地図上でわかるようになっておりますので、入山前にご確認いただきますようお願い致します。

<ツアーコースの積雪状況>
今週は連日の降雪に見舞われ、2月上〜中旬並みの積雪量になっています。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪155センチ。(先週より25センチ増加、昨年より10センチ多く、2月上旬並み)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪160センチ。(先週より25センチ増加、昨年より30センチ多く、2月上〜中旬並み)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪240センチ。(先週より40センチ増加、昨年より45センチ多く、2月中旬並み)

次回速報は2月3日(土)の予定です。(2018/01/27 17:00更新)

 

【1月27日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2017ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVo.25(2017/12/31)<最終号>をもって2017シーズンの連載を終了させていただきます。2018シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

 

 

2017年

2018年

  11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月〜10月
速報 ×


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)

ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × ×

プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>

正式版
<中旬開始>

 

●速報●
<2017年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2017年12月〜2018年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載が実施できない場合があります。
<2017年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2018年3月下旬頃から再開を予定しノリクラ雪渓カレンダー正式版は2018年5月中旬頃を予定しております。


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■20181月20日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末> )  
 

@ 2018/01/20 09:15
大寒の今日、 ぽかぽか陽気に誘われて50名以上が入山
(ツアーコース入口)
A 2018/01/20 10:15
快晴無風 − 青と白しかない世界
(ツアーコース − 1番付近)

B 2018/01/20 10:45
ツアーコースはゲレンデのような締まったバーン
(ツアーコース − 4番〜5番間)

C 2018/01/20 12:20
お昼前から急速に天候悪化
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今日は二十四節気の大寒(だいかん)。一年で最も寒い頃とされていますが、快晴無風の良い天気の中、まるで春本番を思わせるような陽気の一日を送ることができました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、ノリクラがモルゲンロートに染まる朝から一日が始まります。気温はマイナス8℃、雲一つない快晴の青空に、真っ白なノリクラが輝いています。昨晩の降雪はなく、観光センターまでの道路は、ほぼ乾燥状態ですが、17日(水)の雨で、積雪の残っているところはバリバリに凍り付いて、Mt乗鞍 第3駐車場はミラーバーンといってもおかしくないほどのテカテカ状態に、恐る恐る歩くスキー客の姿があちこちで見られました。また、国道から観光センターまでの道路には積雪凍結はないものの、その先の休暇村方面は慢性的に積雪が残っているため、スタッドレスタイヤ、または、タイヤチェーンの装着が必要な状況です。

今日はMt乗鞍でスキーの準指導員養成講習会が開催される都合から、県内のスキースクールスタッフが受講に訪れ、チケットセンターは朝一番から長蛇の列。Mt乗鞍で各地のスキースクールのウエアが見られるという珍しい光景がありました。

先ほど、申し上げたように17日(水)は雨に見舞われたため、バーンは全体的に硬めのコンディション。かもしかゲレンデなど急斜面ではかなり硬く、アイスバーンに近い状態といってもよいほどです。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温は0℃、朝一番の時点で20名ほどの入山者が訪れて出発の準備を行っています。快晴無風の見事な天候が続き、気温はぐんぐん上がって、すでにぽかぽか陽気に包まれています。アウターを脱いで出発してもよい状態。気候的には完全に春スキーといってもおかしくないほどです。

ツアーコースのバーンコンディションも、うっすらと薄い新雪が乗っている程度です。その新雪も降ったばかりのものでないため、シールの効きが悪く、急斜面上端はとても登攀困難な状態のため、右側の林の中を進みます。ただ、こちらもシールのグリップが効かず、多くのスキーヤーがスキー板を外してツボ足で登らざるを得ない状態でした。また、入口急斜面は雨水が流れた縦溝が全体的にみられて、登りは問題なくとも、下山滑走はやや手こずる状態でした。

その先の1番標識付近は高天ヶ原と剣ヶ峰のツートップが聳え立ち、ツアーコース一番の絶景ポイントが広がっています。真っ青な空とノリクラの白肌のコントラストは厳冬期ならではのクリア度で、春の陽気と冬の美しさを一度に楽しむことができる状態でした。ただ、バーンはどこも新雪はなく、ゲレンデのような硬い状態でした。気温は10時時点でプラス4℃、汗ばむ陽気が続きます。

しかし、この陽気も位ヶ原急斜面に差し掛かると一気に低下し、11時の気温はマイナス4℃と、先ほどから8℃も低下する状態。そして、山頂方面は次第に雲が流れ込むようになってきました。なお、位ヶ原急斜面もバーン状態に変わりはありません。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、すでに山頂方面や摩利支天岳方面は雲に飲み込まれて、さらに気温が低下します。12時の位ヶ原の気温はマイナス8℃、先ほどまでアウターなしの状態で登っていたのに、アウターはもちろん、厚手のグローブも必要となり、完全に厳冬期に引き戻されてました。多くの方が、摩利支天岳のすべり台や富士見沢、そして、大雪渓方面に向かいましたが、大雪渓は肩の小屋から大雪渓下部に至るまで風紋(シュカブラ)がひどく、大きなものでは膝くらいの高さがあって、かなり滑りにくい状態だった模様。また、すべり台・富士見沢ともにシュカブラはないものの、バーンはゲレンデのような状態だったとのことでした。また、すべり台は頂上までシールで登攀可能だったとのことでした。

今後、
週明けから、再びまとまった降雪に見舞われる模様ですが、硬いバーンに大量の雪が降り積もると雪崩の危険性がありますので、細心の注意のもと、入山されるようお願いいたします。

<ツアーコースの積雪状況>
17日(水)の降雪により、積雪量が増加しています。ほぼ、昨年並みの積雪量です。

・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪130センチ。(先週より15センチ増加、昨年より20センチ少なく、1月中旬並み)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪135センチ。(先週より20センチ増加、昨年より5センチ少なく、1月中旬並み)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪200センチ。(先週より25センチ増加、昨年より5センチ少なく、1月中旬並み)

次回速報は1月27日(土)の予定です。(2018/01/20 16:45更新)

 

【1月20日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2017ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVo.25(2017/12/31)<最終号>をもって2017シーズンの連載を終了させていただきます。2018シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

 

 

2017年

2018年

  11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月〜10月
速報 ×


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)

ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × ×

プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>

正式版
<中旬開始>

 

●速報●
<2017年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2017年12月〜2018年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載が実施できない場合があります。
<2017年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2018年3月下旬頃から再開を予定しノリクラ雪渓カレンダー正式版は2018年5月中旬頃を予定しております。


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■20181月13日(土)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末> )  
 

@ 2018/01/13 07:55
綺麗な青空の朝
(県道乗鞍岳線 − 善五郎の滝駐車場付近)
A 2018/01/13 09:23
天候は晴から曇へ
(ツアーコース入口)

B 2018/01/13 11:15
森林限界より先は無理〜! 早めに下山
(ツアーコース − 5〜6番標識間)

C 2018/01/13 11:45
成人の日の霙・湿雪の影響で、どこも硬めのバーンに
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 日本海側で記録的な大雪に見舞われておりますが、ノリクラに関してほとんど影響はなく、むしろ、もう少し降ってほしいと思わせるようなバーン状況でした。そして、今日はこの冬一番の冷え込みとなり、終日にわたってマイナス10℃前後と、冷蔵庫よりも寒い一日を今日も送ることとなりました。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、次第に青空が広がるものの、山頂方面は薄い雲がかかる朝を迎えます。気温はマイナス16℃、指がちぎれそうになるほどの寒さはこの冬一番となりました。昨晩からの降雪はありませんが路面には積雪があり、その積雪さえもパウダー感を維持するほどで、いかに寒い日が続いているかがわかります。もちろん、この路面状態ですから、スタッドレス。またはタイヤチェーン装着が必要です。

山頂方面の雲は次第に抜けて行き、8時頃には朝日を浴びて真っ白に輝くノリクラの峰々が美しく輝きます。しかし、この雄姿は1時間もしないうちに再び雲の中に隠れてしまい、西の空から徐々に天候は変化して行きます。

Mt乗鞍は、今日も8時45分よりリフト営業が始まりました。バーンは圧雪整備が綺麗に行われていて、表面は柔らかい部分が乗っているものの、かもしかゲレンデは、次第に硬い下地が出てきてしまいました。成人の日は霙に見舞われたことが影響して、下地が硬く変化してしまった模様です。

そして、本日より、鳥居尾根クワッドリフトの営業がはじまり、ようやく全コースが滑走できる状態となりました。

<ツアーコース>
9時30分のツアーコース入口の気温はマイナス8℃、雲が多くなってきたものの日差しがしっかり差し込んでいて、寒さは幾分和らいで来ました。それでも、アウターを脱いで出発するには少し寒さを覚える状況です。朝一番の時点で10名ほどが出発したものの、天候悪化を懸念してツアーコース内にとどめるつもりで出発する方が多く、最終的には20名程度が入山した模様です。

入口急斜面の新雪は10〜20センチ、しかし、成人の日の霙・湿雪の影響から、下地の硬さが先週よりもはっきりしています。年が明けると、雨の日も出現するようになり、このように下地が硬く変化することは例年よく見られることで、これも季節の変化の証でしょう。

それでも、下地の硬さは1番標識以降はあまり感じられなくなります。新雪は全エリアにわたって20センチ前後と少ない状況。そのため、ツボ足の登山者にとっては、非常に歩きやすいバーン状況だった模様です。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス8℃、もうこの時点では、完全に曇り空となり、視界は100〜200メートルほどしかなく、これより上部には向かうことが困難な状態でした。標高が2500メートル近くまで達するにも関わらず、位ヶ原急斜面でもやや硬めのパウダー。ノートラックの部分はそれなりにパウダー感を味わうことができるものの、滑りつくされたガタガタのバーンでは重たい雪に足を取られて、やや滑りにくい状態でした。位ヶ原急斜面のブッシュはほとんどなく、すでにハイシーズン状態となり、全く問題ない状況となっていますが、6番付近の谷は山麓側の谷だけはまだ登行・下山滑走ともにまだ注意が必要です。

<位ヶ原>
ツアーコースから位ヶ原に登ると、森林限界を超えるため、天候状況が厳しくなり、気温はマイナス15℃まで低下すると同時に、やや強めの冷たい風が鼻の頭と頬の感覚をさらって行きます。指先もひどくしびれた状態が続き、気温以上の冷たさで激痛が走るほどです。また、ダケカンバの木々は樹氷で綺麗にデコレーションされるものの、どんよりとした鉛色の空のもとでは輝きを失い、厳冬期のモノトーンな世界が木々が轟々となる中に飲み込まれています。なお、今日の天候状況(ホワイトアウト)では、方角を見失う可能性が高く、入山困難です。

<ツアーコースの積雪状況>
今週は思ったほどの積雪量の増加はなく、これまで昨年より積雪量の多い状態を維持していたものの、今回初めて逆転してしまいました。
・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪115センチ。(先週より2センチ減少、昨年より15センチ少なく、1月中旬並み)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪115センチ。(先週より15センチ増加、昨年より40センチ少なく、1月中旬並み)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪175センチ。(先週より15センチ増加、昨年より10センチ少なく、1月中旬並み)


次回速報は1月20日(土)の予定です。 (2017/12/31 17:00更新)

 

【1月13日(土)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2017ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVo.25(2017/12/31)<最終号>をもって2017シーズンの連載を終了させていただきます。2018シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

 

 

2017年

2018年

  11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月〜10月
速報 ×


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)

ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × ×

プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>

正式版
<中旬開始>

 

●速報●
<2017年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2017年12月〜2018年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載が実施できない場合があります。
<2017年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2018年3月下旬頃から再開を予定しノリクラ雪渓カレンダー正式版は2018年5月中旬頃を予定しております。


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■2018年1月5日(金)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末> )  
 

@ 2018/01/05 09:30
日差しと青空が広がって来た
(ツアーコース − 入口急斜面)
A 2018/01/05 10:20
青空に高天ヶ原と剣ヶ峰が浮かぶ
(ツアーコース − 1番標識付近)

B 2018/01/05 12:50
午後から再び曇 − 気温マイナス12℃の極寒の世界
(位ヶ原)

C 2018/01/05 13:05
やや硬めのパウダーゾーンが広がる
(位ヶ原)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 今回は都合により、一日前倒しで速報をお伝えします。明日1月6日(土)の速報はありませんが、次週より毎週土曜日にお伝え致します。
寒の入りを迎えた小寒の今日、さすがに今日は寒い一日となり、位ヶ原では日中でもマイナス12℃の極寒でした。

<乗鞍高原、道路状況、Mt.乗鞍>
早朝7時の乗鞍高原は、雲間に一部青空が見られたものの、ほぼ曇空の朝を迎えます。気温はマイナス12℃、さすがに今日は寒い朝となり、しばらく屋外に出ていると、顔や指先がジンジンと痛くなり始めます。それでも視界は良好で、山頂方面はくっきりとその姿を見せてくれます。風はなく、本当に静かな時が流れます。

道路の積雪は大野川付近から始まり、乗鞍高原内はほぼ全面積雪凍結になっています。そのため、スタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンが必要です。

<Mt.乗鞍、かもしかゲレンデ>
この一週間は、1月1日から3日にかけてまとまった降雪に見舞われ、4日(水)は晴〜小雪という天気でした。そのため、バーンは比較的柔らかめな状態。ゲレンデを歩くとキュッキュッと鳴く様子、ハイシーズン真っ只中であることを印象付けてくれます。先週の段階では、かもしかゲレンデの道路部分の段差で雪着きの悪い状態が見られたものの、今日は雪着きの悪い箇所は皆無だったことからも、積雪量の増加が見られたことがわかります。

<ツアーコース>
9時のツアーコース入口の気温はマイナス6℃、朝一番の時点で、ツアーコースに入山した方がは5〜6名程度で、最終的10名程度の方が入山された模様です。入口急斜面は昨日までのトレースはほぼなくなっている状態でした。おそらく、風でトレース跡がリセットされたものと思われます。バーンコンディションはやや硬めの新雪といったところで、20〜40センチ程度積もっています。ただ、やはり、降りたてではないため、場所によってはシールが効きにくい所もあった模様ですが、それほど大きな問題ではないと思います。

10時過ぎからきれいな青空が広がり、1番標識付近にある高天ヶ原と剣ヶ峰が並んでみられビューポイントからは、今日一番の絶景を楽しめたといっても過言ではありません。しっかりと日差しが差し始め、アウターを着ていると暑さを覚えるほどの状態となります。しかし、この状態も11時頃から再び曇り空となりますが、それでも、風のないサイレントな世界は変わることなく続きます。

正午の位ヶ原急斜面の気温はマイナス2℃で、アウターなしでも寒さはありません。位ヶ原急斜面は先週までは、ブッシュの影響から右寄りのルートで登っていましたが、ほぼ、ハイシーズンの積雪状態になって来たことから、中央部分を直登する通常ルートでトレースが刻まされていました。6番付近の谷もかなり埋まってきたことから、ツアーコースは全面的にハイシーズン状態となったといってもよいかと思います。位ヶ原急斜面のコンディションも、やや締まった新雪が20センチ程度降り積もった状態です。滑走時には若干足を取られるような感じが見られます。

<位ヶ原>
ツアーコース位ヶ原急斜面から、位ヶ原に出た途端、気温は急激に低下し、やや強めの風が吹き抜けるようになっています。13時の位ヶ原の気温はマイナス12℃。先ほどのツアーコース位ヶ原急斜面ではマイナス2℃でしたから、10℃もの気温差が見られました。位ヶ原もやや締まった新雪が10センチ程度積もった状態です。

午後から再び曇り空となってきたものの視界は良好で、剣ヶ峰などの山頂方面や摩利支天岳・すべり台もはっきり確認でき、遠方の八ヶ岳や南アルプスはくっきりとしています。また、すべり台に向かった常連スキーヤーの話では、こちらもやや締まったパウダーとなっていたものの、比較的ターンしやすいコンディションだったとのことでした。

<ツアーコースの積雪状況>
今週は1月1日〜2日にかけてまとまった降雪が見られ積雪量が増加し、3ヶ所全ての観測地点で積雪量が1メートルを超えました。
・ 1番標識付近(標高 約2130メートル)で積雪117センチ。(先週より22センチ増加、昨年より77センチ多く、1月中旬並み)
・ 3番標識付近(標高 約2235メートル)で積雪100センチ。(先週より15センチ増加、昨年より25センチ多く、1月中旬並み)
・ 5番標識付近(標高 約2305メートル)で積雪160センチ。(先週より25センチ増加、昨年より85センチ多く、1月中旬並み)


次回速報は1月13日(土曜)の予定です。 (2018/01/05 19:00更新)

 

【1月5日(金)速報 − そのほかの画像 (クリックで拡大)】


【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2017ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVo.25(2017/12/31)<最終号>をもって2017シーズンの連載を終了させていただきます。2018シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

 

 

2017年

2018年

  11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月〜10月
速報 ×


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)


(毎週土曜)

ノリクラ
雪渓カレンダー
× × × ×

プレリリース版
<3月下旬〜5月上旬>

正式版
<中旬開始>

 

●速報●
<2017年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2017年12月〜2018年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載が実施できない場合があります。
<2017年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2018年3月下旬頃から再開を予定しノリクラ雪渓カレンダー正式版は2018年5月中旬頃を予定しております。


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■2018年1月1日(月)       (今回取材分のノリクラ雪渓カレンダー  →  ウインターシーズンは雪渓カレンダーの更新はありません)
 
   (ご注意 :今回の記事はバックカントリ ー経験者を対象としたもので、ツアーコース初心者の方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。 ツアーコースマップ → ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末> )  
 

@ 2018/01/01 07:30
元日の朝 − 山小屋で新春を祝う
(位ヶ原山荘 − 年末年始営業12/23〜1/8)
A 2018/01/01 09:15
今年最初の宿泊客が出発 − 今日は屋根板で雪遊び!
(位ヶ原山荘)

B 2018/01/01 14:40
新春初滑りはディープパウダー
(屋根板)

C 2018/01/01 15:00
気温マイナス10℃ − 猛吹雪にダケカンバも凍てつく
(屋根板)
その他の画像が本文末尾にあります。

画像・記事の転載・引用・リンクについて

 ▼ 新年、明けましておめでとうございます。2018年最初の速報をお届けいたします。本年もご愛読のほどよろしくお願いいたします。今日は終日吹雪に見舞われ、すべてのものが鉛色の風景に飲み込まれてしまい、まさに厳冬期のノリクラの一日でした。

<位ヶ原山荘の朝>
早朝7時の位ヶ原山荘(標高2350メートル)は、風はあまりないものの、降る雪が真横に流れる吹雪の朝を迎えます。気温はマイナス9℃、この吹雪で昨日のトレースはほぼ完全になくなり、昨晩からの降雪は20センチ程度、位ヶ原山荘の支配人は朝一番から小屋周辺の除雪に追われます。この悪天候ですから、山頂方面どころかすぐ目の前の屋根板すら見えない状況。したがって、今日は初日の出は全く見えず、太陽の輪郭が一時的に覗いた程度でした。

今日の宿泊客の方々は、地元ガイドツアーの会社が企画したバックカントリーツアーに参加された皆様で、毎年、位ヶ原山荘での年越しを楽しみにお越しになります。今日は元日の朝ですから朝食も特別メニューで、お屠蘇で新春を祝います。そして、9時過ぎに山荘を出発いたしましたが、朝からさらに20センチ程度の降雪に見舞われる状況で、今日はこれより上部エリアへの山行は無理と判断されて、屋根板周辺で雪遊びをして下山されるとおっしゃって、山荘を後にしました。

<屋根板で新春初滑り>
正午の位ヶ原山荘の気温はマイナス7℃、天候は全く変わらず横殴りの吹雪。
今日は初滑りを楽しもうと、ツアーコースから位ヶ原山荘に常連スキーヤーがやってきました。目指すエリアは屋根板、もちろん、きれいな軽い新雪に覆われ、浅い所でも20センチ、吹き溜まりでは30〜40センチほどの新雪に覆われています。そのため、シールなら20センチ程度の沈み込みでも、ツボ足になると、ひざ上〜太ももまで埋まるほどのディープパウダーです。撮影場所は屋根板下部で、底付き感は全くなく、オーバーヘッドの軽いパウダーを楽しむことができ、撮影に協力いただいたスキーヤーも、雪からの抵抗が全く感じられない浮遊感に大満足な様子でした。

15時の屋根板の気温はマイナス10℃まで低下し、屋根板上部から位ヶ原では、時折、強風の地吹雪となる極寒の状態で、周囲に自生するダケカンバも完全に凍てついていまいた。

昨日もお伝えしたように3号カーブ付近より屋根板上部にかけて、雪崩が発生しております。今日の雪でデブリがかなり埋まっていますが、視界不良時には滑走に注意してください。また、3号カーブ付近の急斜面は例年かなり危険な場所で、これまでにもノリクラガイドマップ冬〜春スキー版でもお伝えしている雪崩多発地帯ですから、絶対に立ち入らないようお願いいたします。今後も、まとまった降雪が続きますので、細心の注意のもと、行動されるようお願いいたします。

次回速報は1月5日(金)の予定です。(2018/01/01 19:45更新)

 

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【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
2017ノリクラ雪渓カレンダー正式版 は、ノリクラ雪渓カレンダーVo.25(2017/12/31)<最終号>をもって2017シーズンの連載を終了させていただきます。2018シーズンの連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

 

 

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●速報●
<2017年11月> お休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
<2017年12月〜2018年3月> ウインターシーズンは、週末を中心にトップページの速報のみお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載が実施できない場合があります。
<2017年3月下旬以降> 春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
●ノリクラ雪渓カレンダー●
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2018年3月下旬頃から再開を予定しノリクラ雪渓カレンダー正式版は2018年5月中旬頃を予定しております。


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