ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2008/08/23〜24) A
【大雪渓に到着】
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肩の小屋口バス停 | 誰も降り立つ人がいません |
到着したシャトルバスから降りる乗客はいません。大雪渓付近にあるのは濃霧とさほど強くはないものの、絶えず降り続く雨、そして、西からの風。気温は10℃しかありません。夏の雰囲気はもうここには完全にありません。
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基礎キャンプの方々が到着 |
いつもならシャトルバスはもちろんのこと、タクシーや自転車が数多く行き交うものの、今日は登山に訪れる方もまばら。そんななか、基礎スキーのキャンプの方々がやってきました。
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ジュニアは始めてのノリクラ |
「上にトイレないから、ここで行っておいたほうがいいよ」 |
時折、強い風と雨が吹きぬけ、大雪渓駐車場から大雪渓の状況を全くうかがい知ることができない中、今日のスキーを躊躇しながらも、大雪渓に向かう準備を始めます。
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出発すると決めたら、すばやく行動開始です。
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大会に向けてトレーニング | 「お前、ここで何やってんだ」→「あまりの寒さに...」 |
先ほどからバスの傍らにろロードバイクが置いてあることに気付かれた方もいらっしゃるかと思います。大会を一週間後に控えてチームで練習にお越しになったものの、あまりの寒さにバスに避難させてもらった方が、チームの先輩の姿を見かけてバスから飛び出します。
ヒルクライマーの中には軽量化のため、何も持たずにトレーニングをされる姿を見かけます。登りは汗だくになるほどであっても、ノリクラで下りで寒さを感じないのは、本当に限られた時期しかありません。ですから雨が降っていなくても、下りではウインドブレーカーや合羽などが必須です。
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雨の中、とりあえず雪渓へ |
ここまで来たのですから、少なくとも一回は滑ってから帰らないと気がすまないでしょう。
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8月25日(月)からトイレ改修のため使用できません − 当面は仮設トイレ設置 |
さて、大雪渓駐車場脇にあるトイレ。8月25日(月)からトイレを含めた周辺の整備工事が実施されるため、当面、使用ができなくなります。その間は簡易トイレが設置されるとのことですが、これまでのように悪天候時の一時避難場所としては利用できなくなりますのでご注意ください。
新しいトイレは環境を配慮したバイオ処理機能を持つ設備になります。
【雪渓下部 T】
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いつものように大雪渓の様子をお伝えします。
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雪渓下部全景 |
この一週間で一気に減少 |
先週と比べるとかなり雪解けが進み、おそらく半分程度まで小さくなっていると思います。傾向としては昨年も同じようにこの時期に一気に面積が縮小しました。雪解けの状況は昨年よりもやや早い傾向。この点に関しては先週までと同じ推移を示しています。
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大雪渓入口まで74メートル | 幅は23メートル − 昨年より1週間早い雪解け |
右の画像の南側の下端から大雪渓入口までの距離は68メートルから74メートルへと長くなっています。下端の位置そのものがやや北側に移動しているため、下端部分の垂直方向の変化は、その距離の差以上に雪解けしています。傾向としてはほぼ昨年並み。
左の画像の岩場の部分は車道沿いより一段上に上がっていて、この画像へとつながっています。ここはほぼ完全にフラットになっていてその横幅は雪解けにより、先週の20メートルから23メートルへとほとんど変わらず、昨年よりやや早い状況です。
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北寄り部分が分断され始める | 雪渓下端(中央〜北側) =車道から50メートル、昨年とほぼ同じ状況= |
雪渓下部は登山道のある北寄り部分が分断され始め、雪渓の北側の下端から車道までの距離は先週の43メートルから50メートルとさらに長くなりほぼ昨年並みです。
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スキーヤー専用道のウラジロナナカマド | 実の先端が赤くなり始める |
こちらは雪渓上部に続くスキーヤー専用道脇のウラジロナナカマド。荒田沢橋から冷泉小屋付近のウラジロナナカマドはすでに赤い実をつけていますが、こちらのウラジロナナカマドも先端の赤味がはっきりして来ました。
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すでに紅葉が始まっているものがある |
実と同様に葉の方も変化を始めたものが、ちらほらと見かけられます。外側の葉には変化はなく、変化しているのは奥のほうの葉ばかりです。例年よりも早い傾向かと思います。
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登山道入口 | 幅は50メートル |
こちらは大雪渓入口から50メートルほど北にある肩の小屋へ向かう登山道。右の画像のとおり、雪渓下端と車道との間は先週の43メートルから50メートルとなっています。
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上端部分 | 下端まで23メートル |
特に変化が激しいのは上端部分。1週間の間で高さで1メートル以上の雪解けですが、雪解量としてはごく普通ではありますが、積雪量が少なくなってからの融雪は岩の露出など、その変化が非常に大きく感じるものです。(→ Next)
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