ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.16(2009/08/28〜30) A

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(Update:2008/09/03)

 

【雪渓下部 T】 

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

今週の雪渓下部全景
ほぼ昨年並み

先週の雪渓下部全景
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2009/08/22〜23) A

昨年の雪渓下部全景
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2008/08/29〜31) A

先週の段階では、昨年よりも、やや遅い雪解け状況を示しました。今週は、ご覧のようにかなり雪解けが進み、残りわずかとなっています。状況としては、ほぼ、昨年並みです。

 

雪渓下端(南側)から大雪渓入口まで77メートル
昨年並み

幅は42メートル

左の画像の南側の下端から大雪渓入口までの距離は、74メートルから77メートルへと長くなっています。下端の位置そのものがやや北側に移動しているため、下端部分の垂直方向の変化は、その距離の差以上に雪解けしています。雪解け状況は、先週は昨年より、やや、遅い傾向でしたが、今週は昨年並みです。

左の画像の岩場の部分は車道沿いより一段上に上がっていて、この画像へとつながっています。ここはほぼ完全にフラットになっていてその横幅は雪解けにより、先週の22メートルから42メートルへと急激に変化しています。昨年は32メートルでしたので、昨年以上の雪解けですが、この大きさの雪渓の場合、一日単位で大きく変化しますので、昨年並みの状況といえます。

 

横幅28メートル、雪渓は3つに分割

雪渓下部は3つに分割され、昨年と同じ状態で、横幅28メートルと、ほぼ、昨年並みです。(昨年は25メートル)

 

縦の長さは6〜9メートル
雪遊び程度の大きさしかありません

雪渓下端(北側)から大雪渓入口まで71メートル −昨年並み
次週末には、雪解けが完了と考えられます

前述の通り、横幅は結構あるものの、縦の長さは、南側の部分で9メートル、左の画像に映る北側の部分で6メートルと、雪遊び程度しか残っていません。また、雪渓の北側の下端から車道までの距離は、先週の49メートルから71メートルとなり、ほぼ昨年並みです。

おそらく、次週末には、雪解けが完了していることと考えられます。

 

スキーヤー専用道 − ウラジロナナカマド 実の先端が赤くなり始める

こちらは大雪渓入口付近のスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。先週あたりから、実の先端が赤くなりはじめ、窪みがはっきりしてきました。昨年と、ほぼ、同じ状況です。

今回は、濃霧のため、県道乗鞍岳線沿道の様子をお伝えできませんでしたが、沿道では、オオカメノキ(ムシカリ)などの葉が、赤く(暗紫色)になり始め、少しずつ、秋の雰囲気が漂うようになって来ました。

登山道入口

こちらは大雪渓入口から50メートルほど北にある肩の小屋へ向かう登山道。ここから始まる登山道は、大雪渓の北側を肩の小屋に向かって登り、肩の小屋で畳平からのルートと合流します。

 

グリーンサポートスタッフの方々 − 登山道のロープ張替え

今日は、中部森林管理署のグリーンサポートスタッフの方々で、登山道のロープの張替えが行われました。

 

ロープで高山植物を傷つけないように...

登山道のロープは、登山道と周辺を区分するために設置されたもので、ロープで周辺の高山植物を傷つけないよう、杭を打つ位置やロープの張り方に工夫を凝らします。

 

環境保全には欠かせない作業です

なぜ、ここにある自然環境を保全しなければならないのか?登山道の整備などハード面の保全と同時に、ここを訪れる方々の認識向上といったソフト面の体制作りが、最も重要で効果的な環境保全につながってゆくのだと感じます。

 

【雪渓下部 U】

石碑の岩 石碑の岩の下部

こちらは雪渓下部の南側にある石碑の岩。大雪渓エリアでモーグルコースの岩の次に姿をあらわす大岩です。左の画像の石碑の岩周辺は、六週間前の段階で、雪解けが完了しました。右の画像の石碑の岩の下部のエリアは、ごくわずかに残っていた積雪も、二週間前の段階で、完全になくなりました。

 

石碑の岩の南側 − 雪渓上部へのスキーヤー専用道

石碑の岩の南側は、大雪渓入口から続く、スキーヤー専用道が雪渓上部へ続いています。

 

下端部分はこの位置から65メートル上方にある 雪渓上部の下端部分

スキーヤー専用道を進むと、雪渓上部に到達します(雪渓上部下端)。雪渓上部下端部分は、先週の段階では、左の画像の位置から42メートル上方にありましたが、今週はさらに延びて65メートル上方に位置しています。

 

今週の雪渓上部下端部分
下端部分は先週よりも20メートル以上上昇

先週の雪渓上部下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2009/08/22〜23) B

昨年同時期より二週間遅い雪渓上部下端部分
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2008/09/13〜14) A

先週、および、昨年同時期より二週間遅い時期と、それぞれ、同じ場所を比較します。先週と比べて、下端部分の位置は、20メートル以上上昇し、かなり早い雪解けのペースを見せています。また、昨年同時期より二週間遅い状況よりも、雪解けが進んでいますが、昨年同時期より三週間遅い雪渓上部右側は、すでに猫の額ほどしか雪渓が残っていないため、下端部分を明確に比較することができません。

 

そのため、先週までは、昨年より3週間早い雪解け状況で、今週の雪解けスピードはこれまで以上に速いものですが、昨年より2〜3週間早い状況に落ち着いています。

 

チングルマ − さく果が残っています

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週、風車状のさく果が完全に開き、そのままの状態が続いています。昨年は、先週の段階で、綿毛が完全になくなっていましたので、雪解け状況に反して、昨年より二週間遅い推移を見せています。 Next

 

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