ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.10(2010/07/17〜18) B
【雪渓下部 U − モーグルコース】
こちらは雪渓下部のモーグルコース。
今日もたくさんのスキーヤー・ボーダーが訪れています。
最高気温は20℃に満たない状況ですが、梅雨明けとともに強い日差しにかなりの暑さを感じます。気候的には長袖よりも半袖のほうが過ごしやすいものの、滑走時に転倒した場合のことを考えると、どうしても長袖を着る必要があります。そのため、登るときだけアウターを脱ぐスキーヤーもいらっしゃいます。
そして、日焼け対策も重要...日差しの強さは平地以上のものがあって、帽子とサングラス(ゴーグル)は必須と考えたほうが良いでしょう。日焼け止めのクリームを塗り、さらに顔全体をバンダナなどで覆うボーダーの方もいらっしゃいます。
コブラインは先週のものと全く同じもので、98メートル・23コブです。
しかし、左の画像の通り、スタート地点の上部には岩が大きくせり出し、右の画像ではライン脇に岩の頭が見えるようになって来ました。
そのため、今後、ラインの滑走距離を確保することが困難となるため、次週末は雪渓上部左側に新たなコブラインを作成する予定です。
なお、雪渓下部と比べて、雪渓上部左側は急斜面であることから、雪渓での滑走に慣れていない方や初心者の方の滑走は困難な状況です。ただ、今回ご紹介した雪渓下部のコブラインも滑走距離が短くなるもののしばらくは滑走可能ですので、こちらのほうで練習されることをお勧めします。
強い日差しに湧き上がる雲はアメーバーのごとく、活発に増殖と消失を繰り返します。まさに真夏のノリクラの空が今年もやってきました。
【雪渓下部 V】
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昨年のモーグルコースの岩 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.10(2009/07/18〜19) B |
今回のモーグルコースの岩 昨年より一週間遅い雪解け |
大雪渓エリアで最初に頭を出すモーグルコースの岩は、先週より50〜70センチの雪解け。昨年と比べて一週間ほど遅い雪解け状況は、先週と同じ推移です。
モーグルコースの岩を中心に雪解けとともに上下方向に岩が延びて行きます。こちらはモーグルコースの岩の下端部分。ここから雪渓下端までの距離は先週より8m短い120mです。
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昨年のモーグルコースの岩 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.10(2009/07/18〜19) B |
今回の石碑の岩 昨年より一週間ほど遅い雪解け |
大雪渓エリアで二番目に頭を出す石碑の岩は雪渓下部の南寄りの部分にあります。先週から1メートルほどの雪解けして、先週と同様、昨年よりも一週間ほど遅い雪解けです。
チングルマ − つぼみが見られる、昨年並み |
こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週よりも緑が濃くなり、右の画像のようにつぼみが見られるようになりました。ほぼ昨年並みの推移をみせていて、次週末には開花すると考えられます。
石碑の岩の下部のエリアは、まだ滑走できるだけの面積はありますが、次週末にはほとんど積雪が残っていない状況になると考えられます。
雪渓上部へのスキーヤー専用道 | 雪渓上部から下部への滑走エリア |
雪解けの進む石碑の岩の下部エリアは、左の画像のように大雪渓入口から雪渓上部に向かうスキーヤー専用道が姿をあらわし始めました。今後は、右の画像の雪渓上部から下部へ滑り降りる箇所が狭くなり、上部と下部が分断されるようになってきます。
昨年の石碑の岩 東側 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.10(2009/07/18〜19) B |
今回の石碑の岩東側 昨年より高さ1メートル以上多い状態 |
前述の雪渓上部から下部への滑り込み部分(石碑の岩 東側)の積雪量を昨年の画像と比較します。ご覧のように今年は1メートル近く多い状況であることが分かります。
【雪渓中段】
雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。画像中央に岩の頭が見え始めました。
中央に見えた大岩は高さが1メートルほど。昨年より一週間以上遅い雪解けを見せています。
雪渓中段の南寄り部分。大雪渓エリアのちょうど中心部分にあたります。この付近は雪解け水や雨水が雪渓下を流れて随所で噴出した跡が見られます。この現象が見られるのは毎年のことで、今後はこの付近を中心に広範囲にわたって雪解けが進んで行きます。
こちらは雪渓中段北側にある肩の小屋への登山道付近。先週よりも高さ1メートル以上の雪解けを見せています。
雪渓中段エリアは全体的に昨年よりも一週間ほど遅い雪解けを見せています。(→ Next)
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