ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.10(2010/07/17〜18) G
【畳平のお花畑】
こちらは畳平のお花畑。先週はバスターミナルからお花畑に降りる階段に一部積雪がありましたが、ご覧のように完全に除雪されて、積雪は全くなくなりました。
入口付近 | ハクサンイチゲがピーク |
こちらは階段を下りてお花畑入口付近。先週あたりから見頃を迎え、今週は完全にピークを迎えています。
よく見ると花茎が伸びていて、花期が終りに近づいていることが分かります。
遊歩道をさらに進んで周回コースを右に回り、お花畑を奥のほうへ(西の方へ)向かいます。
お花畑中間部分でも高山植物の種類が増えてきました。
こちらはミヤマキンバイ。三つ葉の根生葉がよく目立ちますが、花茎にも小さな葉がついています。また、まだ完全に開花状態ではありませんので、しばらく花期を楽しむことができそうです。
ミヤマホタルイ |
もちろんハクサンイチゲも満開の時期を迎えています。そしてその隣にはミヤマホタルイが芽を出しています。茎の中間から芽を出すところが特徴です。
これからの時期、気になるのがミヤマクロユリ。先週はお花畑の西寄り部分で小さな青いつぼみが見られましたが、ご覧のようにはっきりとクロユリであることが分かるほどになっています。
大半のハクサンイチゲが開花していますが、まだ開花直前のものあり、もう少し花期が楽しめるはずです。
先週と同様、お花畑は全エリアにおいてハクサンイチゲがピークを迎えています。
そして、【高山植物】 のコーナーでもお伝えしたミネズオウ。先週あたりからちらほらと咲き始め、今週は見頃を迎えています。
花期は一週間ほどで、次週末には終わっているものが多いと考えられます。
そして、最も雪解けの早いお花畑西側では高山植物の成長も早い推移を見せるエリアです。
そのため、他の箇所に先んじて、ミヤマクロユリが開花直前の様子になっています。
先ほども申し上げたように、先週は小さな青いつぼみが数輪見られた程度でしたが、今週は探すのに苦労しないほどまでになっています。
まだ、僅かですが、ごらんのように開花したものもみられます。おそらく次週末には大半のミヤマクロユリが開花することと考えられます。
ハクサンイチゲがピークを迎え、畳平のお花畑は高山植物の見頃の時期となっています。次週末にはミヤマクロユリも咲き出すことと考えられますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
【昨年の今ごろは?】
関東甲信では平年よりも6日早い14日(火)に梅雨が明けました。そして今回は梅雨明けを迎えた最初の週末で、昨年も海の日とあわせた三連休でした。しかし、梅雨明けの発表とは裏腹に18日(土)・19日(日)は両日ともあいにくの天候。岐阜県側の乗鞍スカイライン雨量規制により通行止めとなり、長野県側のシャトルバスも終点の畳平が閉鎖されたことから両日とも運休となりました。
そのため、現地へのアクセスはタクシーや自家用のバスなどに限られるため、大半の方が大雪渓に向かうことができず、完全に棒に振ってしまった二日間となりました。
<編集後記>
例年、三連休の前後に梅雨明けとなります。そのため、三連休中は梅雨の末期の悪天候に見舞われ三連休直後に梅雨明けする生憎の年もあれば、今回のように三連休の始まりと同時に梅雨明けとなる年もあります。また、昨年は早々から梅雨明けの発表があったにもかかわらず、その後もしばらくはぐずついた天候が三連休まで続きました。
今年の梅雨明けは、まるでスイッチを切り替えたかのように天候ががらっと好転し、大雪渓付近は気持ちの良い天候の下でスキー・ボードやヒルクライムを楽しむことができました。また、乗鞍高原ではかなりの猛暑となり、連休中日はお盆並みの賑わいを見せ、久々に活気付いた雰囲気を見せました。
「梅雨明け十日」という言葉のように、梅雨明け直後は安定した天候が続くといわれています。そして、ノリクラの夏はお盆までの数週間という非常に短い期間しかなく、4つある季節の中で夏が最も短いわけです。
あっという間に過ぎ去って行く一瞬の夏の輝きを見過ごさないよう、夏のノリクラに避暑にお越しになってはいかがでしょうか?
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