ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.10(2010/07/17〜18) A
【大雪渓に到着】
若干、筋状の雲がたなびくものの、梅雨空の続くこの時期としては、久しぶりの快晴に恵まれ、雪渓に出発する準備の前にその光景をカメラに収めようとします。
この数日間、各地で猛烈な豪雨をもたらした梅雨前線は16日(金)には北上し、この天候から考えても誰の目にも梅雨明けと考えられる状況。そんな期待を裏付けるように、関東甲信、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州北部の各地で一斉に梅雨明けの発表がされました。
この梅雨明けは、関東甲信は昨年より3日遅く 平年より3日早い状況、東海では昨年より17日早く 平年より3日早い状況です。
出発の準備 |
そしていつものように出発の準備...ザイルを腰に巻きつけていますが、雪渓を登るのにそんな急峻な場所があるわけではありません。スキーヤーが雪渓を登る場合、大抵はスキー板を両手に持つか肩に担いで行きますが、腰に巻きつけたザイルの先をスキーのトップに引っ掛けて、スキー板をそりのように引っ張りながら雪渓を登って行くのです。
ブレーキストッパーが雪面に引っかかるアルペンスキーではできませんが、滑り止めのないテレマークスキーならこのような扱いが可能ですね。
そして、シャトルバスが到着するたびに肩の小屋口バス停にはいつものように多くのスキーヤー・ボーダーの方々が降り立ちます。
真っ青な空にじりじりと肌を焦がす太陽の日差しが続き、喉の渇きを感じさせる状況が朝一番から始まり、出発の準備の一番最初は、ジュースやビールを雪解け水でできた小川にもぐりこませるところから始まります。
そして、こちらは肩の小屋へ向かう登山道入口。
入口付近も雪解け水でできた小川ができていて、あまりの気持ちよさに大人も子供も水遊び...
梅雨が明けると、強い夏空に支配されたシーズンがこれから始まります。
【雪渓下部 T】
ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。
雪渓の下端部分はご覧のように岩の帯が出てきました。今後、さらに画像左側(北側)へと雪解けが進みます。この岩の帯から大雪渓入口まで43メートルほどです。
⇔ | ||
昨年の大雪渓入口 2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.10(2009/07/18〜19) B |
今回の大雪渓入口 昨年よりもやや遅い雪解け |
昨年と比較すると、今年はやや雪解けが遅い状況であることが分かります。今週は全エリアにおいて昨年よりも遅い雪解けを示すところが多い状況です。
スキーヤー専用道 − ウラジロナナカマド | つぼみ − 先週とほぼ変わらず |
雪渓上部につながるスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。先週よりもつぼみがやや大きくなっているものの、ほとんど変化はありません。
登山道入口 | 車道との間は6メートル − 昨年よりやや遅い雪解け |
大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります。雪渓の下端部分から車道までの距離は、先週の4メートルから6メートルと広がっているものの、昨年の8メートルより小さく、先週の昨年並みの状況から、やや雪解けが遅れていることが分かります。
⇔ | ||
昨年の登山道入口 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.9(2009/07/11) A |
今回の登山道入口 昨年よりも積雪が多い |
先週と比べて高さで1〜1.5メートルとこれまでになく大幅な雪解けを示しています。それでも、昨年よりも積雪量は多い状態です。
この先、登山道はまだ雪の下 | 誘導ロープにしたがってモーグルコースの岩の左へ |
登山道入口から50メートルほど進むと、雪の上を歩くことになります。誘導ロープにしたがって、画像遠方のモーグルコースの岩の左側に向かって進んでください。(→ Next)
Copyright (C) 乗鞍香辛料監視委員会 |
|