ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.6(2012/04/26〜30) F
【ツアーコース T −1〜6番標識区間】
入口急斜面を登りきれば、比較的なだらかな緩斜面がが続きます。
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昨年の1番標識付近(手前) 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) F |
今週の1番標識付近(手前) |
こちらは1番標識手前付近。昨年とあまり変わらないように見えます。昨年同時期より一週間前の段階で画像の切り株が頭を出しました。しかし、前年同時期には降雪により、再び切り株が隠れてしまいました。そのため、一時的に積雪が増加しています。従って、実質的には昨年より多い状況と思いますが、昨年の一時的な降雪のため、今週に限っては昨年と同じ積雪量となっています。
そして、こちらは1番標識付近。ノリクラの峰々が真正面に聳え、ツアーコース内で一番のビューポイントといっても良い箇所です。左のピークが高天ヶ原(標高2829メートル)、右のピークが乗鞍岳主峰の剣ヶ峰(標高3026メートル)です。
ツアーコースは全山に渡って黄砂に覆われてくすんだ状態になって来ました。さらに周辺の針葉樹からのヤニなども合わさって、滑走性が低下していますので、ワックスなどで滑走面のメンテナンスをされることをお勧めします。
昨年の3番標識 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) F ↓ |
先週の3番標識 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) C ↓ |
こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週よりも30センチ減少して、昨年より30センチ多い状況です。3番標識付近だけでなく、今週はツアーコース全山に渡って雪解けが目立ちます。
ゴールデンウィーク前半は、本当に良い天候に恵まれました。ツアーコースは3月下旬から4月上旬にかけて降った大雪で積雪量が大幅に増加しました。降雪から日数が経過していないため雪の締まり方が弱く、柔らかい雪質は強い日差しに見る見るうちに融けて行きます。
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昨年の4番標識 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) F |
今週の4番標識 認識しやすい場所に設置変更 |
これまで1〜6番までの標識を紹介してきましたが、4番だけが見にくい箇所に設置されていましたが、今年はご覧のようにはっきりと確認できる場所に設置変更されました。
ツアーコースを登る − バスに乗り遅れちゃって... |
ツアーコースを登ってこられるこちらの方々、「今日はちょっと寝坊しちゃって、バスに乗り遅れてしまいました〜。」と、おっしゃっています。でも、「ツアーコースは登るにつれて、景色が徐々に変化して行くところが楽しいです。穂高の見えるところまで行ってみたいです。」
バックカントリーを始めたばかりの方をお連れしてのツアーコースの登行で、「スキーで滑ることよりも、スキーで登ることのほうが楽しい」ともおっしゃっていて、バックカントリーの楽しみ方はそんなところにもあるのかもしれません。
昨年の3番標識 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) F ↓ |
先週の3番標識 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) C ↓ |
こちらはツアーコース上部付近の5番標識。3番標識の画像と同様に、左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より40センチ減少して、昨年とほぼ同じ状況です。
こちらの画像は4月27日(金)のもの。この日は早朝は濃霧に包まれていましたが、急激に天候が回復して来ました。このあと、ゴールデンウィーク前半の二日間はまたとない快晴に恵まれました。
5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。
昨年の6番標識手前の谷 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) F ↓ |
先週の6番標識手前の谷 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) C ↓ |
昨年同時期・先週の画像と比較します。今週はかなり雪解けが進んで、先週はなかった右側にある黄色い標識が今週の画像には確認できます。ウェーブ中央の窪みの箇所の積雪はあまり変わりませんので、ウェーブが緩くなって滑走しやすい状況になって来ました。完全にウエーブがなくなっているわけではありませんので、下山滑走には注意が必要です。
来週から乗鞍岳春山バスの運行が始まります。これまではツアーコースを登って、再びツアーコースを下山滑走するため、この箇所の窪みの様子を登るときに把握した上で滑走しますが、春山バスに乗車すると、この箇所の状況を把握せずに下山滑走することになります。
従って、春山バスに乗車してツアーコースを下山滑走する場合は、6番標識付近のウェーブは止まるくらいのスピードで慎重に滑走することをお勧めします。春先になって雪の滑走性が低下し、特にボードなどはできるだけスピードを落とさずに滑走したいところですが、絶対に無理をせず、ストックを併用して安全に下山滑走してください。(過去には、このウェーブを下山滑走中のスキーヤーが、転倒・負傷して救助要請した事案が発生しています。)
昨年の6番標識付近 2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6(2011/04/28〜30) F ↓ |
先週の6番標識付近 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) C ↓ |
6番標識付近は先週より積雪量が減少して、これまで昨年より積雪量が多い状態でしたが、今週は昨年並みになって来ました。この先を進むとツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと続きます。(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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