ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

番外編<真冬のノリクラサミット>
(2013/12/21〜22) @

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(Update:2013/12/26)

 

2013シーズンの ノリクラ雪渓カレンダーが10月末に終了して、2ヶ月近くが経過しました。
ノリクラは完全にウインターモードに切り替わり、登山やヒルクライム・マラソンでにぎわったグリーンシーズンとは打って変わって、スキー・ボード一辺倒といった雰囲気に包まれています。

乗鞍大雪渓WebSite は、3月中下旬から10月末までのグリーンシーズンにおいては、速報とノリクラ雪渓カレンダーの掲載を行っていますが、ウインターシーズンは速報のみの掲載とさせていただいております。しかし、今回は位ヶ原山荘で定期的に開催しているノリクラサミットにあわせて、厳冬期のツアーコースなどの情報をお伝えするために特別にノリクラ雪渓カレンダーを掲載いたしました。

グリーンシーズンにノリクラへお越しの方は、ツアーコースというものをご存知ないかもしれません。
ツアーコースは、Mt.乗鞍のゲレンデ最上部(かもしかゲレンデ)から位ヶ原に伸びるバックカントリーのコースで、厳冬期は降雪によりブッシュ(藪)が埋め尽くされて、スキー・ボード滑走できますが、夏場は生い茂るブッシュで歩くことができないため、冬限定のルートです。

12月上旬までは雪不足でツアーコースの行き来もひどい藪漕ぎを強いられましたが、12月第2週からまとまった降雪が連日続くようになり、ほぼ昨年並みの積雪となり、Mt.乗鞍も本日(12月21日(土))より、全面オープンとなりました。

それでは、サミットのメンバーの様子を通じて、厳冬期のノリクラの雰囲気を少しでも感じていただき、バックカントリースキーにお越しの方の参考になれば幸いです。


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【12月21日(土)、出発の朝−乗鞍高原は銀世界】       【リフトに乗ってツアーコースへ】
Page-2 : 【ツアーコース入口、ここからが本番】       【入口急斜面、グルーミングされたきれいなバーン】
Page-3 : 【ツアーコースをさらに進みます】
Page-4 : 【ツアーコース − 位ヶ原急斜面】       【位ヶ原山荘に到着 − ノリクラサミット開始】
Page-5 : 【12月22日(日)、位ヶ原山荘の朝は極寒の地吹雪】       【ラッセルとパウダーを楽しむ】       <編集後記>

●参考資料●
ツアーコースの概要地図(ノリクラガイドマップより)
昨年の乗鞍サミット − 2013ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版 番外編(2012/12/22〜23)

 

 

【12月21日(土)、出発の朝−乗鞍高原は銀世界】

観光センター前 − 道路は全面積雪

早朝7時の観光センター付近の様子。連日降り続く雪のため、乗鞍高原一帯は完全に銀世界が広がっています。12月上旬までは雪の降る日はほとんどなく、冒頭でもお伝えしたように、12月2週目からは連日のように雪が降り続き、一気に真冬の情景へ様変わりしました。

 

気温マイナス3℃、視界不良

7時の気温はマイナス3℃、昨晩までの降雪は収まるものの、時折強い風が吹き抜けて、視界もあまり芳しくない状況です。この時期の乗鞍高原の朝の気温は間違いなく氷点下(マイナス)です。今日のように雲や雪に覆われた日は、比較的寒さを感じさせないもので、逆に雲ひとつない晴天の朝は、放射冷却の影響もあって、マイナス10℃以下まで冷え込むこともあります。

 

連日の降雪でクルマは完全に凍てつく

昨晩からの降雪は10センチ程度。ここ数日の中では比較的少ないほうだったようです。ただ、毎日降り続くとクルマは完全に凍てついてしまい、スキー場のスタッフの方も「クルマに乗っている通勤時間よりも、暖気と除雪にかかる時間のほうが長い」と、おっしゃるほど...

特に食品などは凍らせないようにするほうが苦労するくらいですから、真冬の乗鞍高原は冷蔵庫以上に寒い環境であることは間違いないでしょう。ただ、旅館・民宿などの各施設は、暖房が行き届いていますので、屋内ではそのような心配はないかと思います。言い換えれば、乗鞍高原にはこのような気温の低さがあるからこそ、ゲレンデの雪質のよさにもつながっているわけです。

 

Mt.乗鞍 第3駐車場 次第に青空が広がる

そして、こちらがMt.乗鞍の第3駐車場。観光センターから約1kmほど先にあります。7時30分頃から次第に青空が広がり始めて、風も収まってきました。雲間から朝日が差し込んで、天候の回復が感じられます。ただ、冬型の気圧配置はまだしばらく続く状況ですから、このまま素直に天候が好転するとは考えにくい状況です。

 

降雪担当のスタッフの方 − 夜勤明けですが今から滑ります!

Mt.乗鞍は、本日よりグランドオープンとなり、すべてのリフトの運行が開始されます。こちらは降雪担当のスタッフの方。昨晩8時からの夜勤がようやく終わったところとのこと...

「今日からグランドオープンで全面滑走になりましたから、少し滑ってから帰ろうかと思います...」
こちらの駐車場でもゲレンデ並みの積雪に包まれていますから、全面滑走となったゲレンデはそれ以上のコンディションが広がっています。夜勤明けでそのまま帰ってしまうのは、ちょっともったいないといったところでしょうか...それにしてもタフですね〜〜

 

続々とスキーヤー・ボーダーがやってくる レッスン開始を待つスキースクール前

リフト営業は8時30分から始まります。駐車場からチケットセンターに向かって続々とスキーヤー・ボーダーがやってきます。そのチケットセンターの隣では、スキースクールのレッスンを待つ方々が集まっています。

 

スキー学校 − 今日からレッスン開始 校長先生 − 初日だからばたばたしちゃってね〜

SAJ公認乗鞍高原スキー学校は、スキー場のグランドオープンにあわせて今日からレッスン開始。「いや〜初日だからバタバタしちゃって...雪もたくさん降ったし、これから頑張らないとね!」と、出迎えて下さったのは校長先生。

スキー場もグランドオープンしてスキー学校も開校すれば、ノリクラの冬が本格的に動き始めたと感じさせてくれるものです。

 

今日はノリクラサミット − メンバーが集まってきました

さて、ウインターシーズンには実施しないノリクラ雪渓カレンダーの掲載を、今回のみ番外編としてお届けしている理由は、毎年恒例のノリクラサミットの様子をお伝えするためです。

ご参加下さるメンバーは、冬のノリクラをフィールドとするバックカントリースキーヤー・ボーダーの面々...

 

背負子にはサミット必需品が...

今日のノリクラサミットは、位ヶ原山荘(12月21日〜1月13日まで年末年始営業中)に宿泊して、色々なことについて語り合うことを目的にしております。

ノリクラに限らず、冬のバックカントリーに集まる方々は、色々な意味で「強いヒト」が多いんですが、今回もとにかく「強いメンバー」ばかりが揃っています。こちらの常連の山スキーヤーの方は、山小屋泊まりに必要な物資を背負子にまとめ、ご覧のとおりの荷姿となっています。

ダンボール箱の中身はご想像にお任せいたしますが、とにかくいろんな意味で「強い」んです...

 

新人メンバーを連れてのご参加です

こちらもサミット参加のメンバー。今日はツアーコース初挑戦の新人をお連れしての登場です。「ノリクラは寒いぞ〜〜」と、散々脅されて(笑)お越しになったとのことで、寒さ対策はバッチリ...

乗鞍高原ですら、氷点下の日が続くようになって来ましたので、標高2350メートルの位ヶ原山荘は、それを凌ぐ寒さがあることは間違いありません。屋内は石油ストーブや薪ストーブでの暖房が施されていますので、それほどの寒さはないはずですが、フィールドで着用しているウェアとは別に防寒着は必要でしょう。

 

チケットセンター − 1回券を購入(2枚)

今日から全リフトの運行が始まりますので、ツアーコース入口まではリフトを乗り継いで向かいます。チケットセンターで一回券を2枚購入します。1回券はご覧のように名刺サイズの防水カードとなっています。(2014シーズンの価格は1枚400円)

 

回数券を購入して分け合ってもOK

何度もお越しになる方や人数がまとまっている場合は、回数券を購入する手もあります。2014シーズンの価格は12枚綴りで4000円ですから、1回券よりもオトクです。メンバーで分け合って使用することもできます。ただ、グローブをはめたままで、小さなチケットをリフト係員に手渡すのはちょっと面倒と感じるかもしれませんし、水濡れには注意が必要です。そんな方は、水に濡れても問題のない1回券のほうがよいでしょう。

 

夢の平クワッドリフトまで歩きます

チケットセンターからはリフトを3本乗り継いで向かうのが一般的と考えられますが、チケットセンター(第3駐車場)は、最初のリフト(やまぼうしリフト)の中間にあって、2番目のリフト(夢の平クワッドリフト)の乗り場までそれほどの距離ではありません。

チケットセンターから夢の平クワッドリフトまでの歩きは、冬山に慣れていらっしゃる方々にとっては、ツアーコース入山前の準備運動程度のものですが、初めての方はリフト3本使用したほうがよいと思います。ただし、最初のやまぼうしリフトの乗り場へは滑り降りて行く必要がありますので、スノーシューやツボ足などの登山の場合は、今回と同様に夢の平クワッドリフトまで歩いて登ることになりますが、こことは別の場所にある休暇村ゲレンデから、リフト3本を乗り継いだほうが下山で歩く距離も考えるとベターでしょう。

 

【リフトに乗ってツアーコースへ】

夢の平クワッドリフト − ここからリフトに乗車

夢の平クワッドリフト乗り場まで歩いたあとは、リフト2本を乗り継ぎます。Mt.乗鞍はどのリフトも1回=1枚(回数券、1回券)です。

 

雲間から山頂方面がうっすらと 本日バックカントリー初日 − 「ちゃんと登れるかなぁ〜」

雲が薄くなってきて山頂方面がうっすらと姿をあらわすようになって来ました。今シーズンのバックカントリーは今日が初日というこちらの常連の方。「ちゃんと登れるかなぁ〜〜」と冗談交じりにおっしゃっています。でも、夢の平クワッドリフトまでの登りでちゃんと準備運動ができたようですので問題なさそうです。

登山でもヒルクライムでも、シーズン初日というものは毎年つらいものです。

 

夢の平クワッドリフトから、かもしかペアリフトへ

夢の平クワッドリフトの終点に差し掛かると、目の前にはかもしかゲレンデが間近に迫ってきます。

 

かもしかペアリフトの係の方 − 8ヶ月ぶりの再会 パウダーゾーンにはたくさんのシュプールが

かもしかペアリフトの係の方々と再会するのは、昨シーズン終了から約8ヶ月ぶり。相変わらず元気な様子で何よりです。今日のかもしかゲレンデは全体の3分の2程度が未圧雪で、きれいなパウダーゾーンが残っていましたが、1時間もしないうちにご覧のような状態。

 

次第に強い日差しが − ツアーコース入口は目の前に

強い日差しが差し込むようになり、寒さは完全になくなって、太陽の暖かさを背中に感じられるようになって来ました。かもしかリフトの終点が近づくと、ご覧のようにツアーコース入口がすぐ目の前に確認できます。

 

ツアーコース入口 − ここからが本番

かもしかリフトを降りると、今日のメインステージが始まります。ここからが本番です。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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