ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.7(2015/06/19〜20) A
【畳平に到着、畳平周辺】
気温3℃、濃霧・小雨 |
8時の畳平の気温は3℃、ご覧のとおり、濃霧と小雨が続いています。
人影はない | 乗鞍環境パトロール − お花畑の整備 |
この天候ですから、訪れる方は全くありません。そこにやってきたのは乗鞍環境パトロールのお二人。6月15日(月)より畳平お花畑を一般開放しましたが、その際に設置した誘導ロープの一部を雪解けとともに撤去されたとのこと。「除雪とかロープ設置とか手間はかかりますが、やはり、お客様にいち早く高山植物を見てもらえる体制を整えることが大事だと思います。」
せっかく、国内自動車道最高標高地点の畳平の到着したのに、何もせずにトンボ帰りでは楽しみも半減してしまい、良いイメージを持って頂けない可能性があります。「終わり良ければ総て良し」という言葉のとおり、良いイメージを残して帰路についてもらうのが一番でしょう。
乗鞍自然観光案内所 − 周辺状況を発信 |
さて、こちらは畳平バスターミナル内の乗鞍自然観光案内所。畳平周辺の山々の状況を来場者に発信しています。
古い写真集も展示されています |
さて、先ほどの若山牧水の歌碑ですが、「歌碑の位置は昔から変わってませんでしたか?」と、尋ねてみると、早速、古い写真をみながら探してくれました。(おそらく、変わっていません。)
観光バスが到着 − この天気ではどこにも行けない... |
こんな天候ですが、この日最初にやってきた観光バスは、高校生の遠足の御一行様。剣ヶ峰登山はとても無理で、目の前の魔王岳を往復して、そのまま上高地へと向かわれたようです。やはり、雨天時の対応がノリクラには大きな課題かもしれません。
畳平から肩の小屋へ |
ここからは畳平周辺及び畳平から肩の小屋方面へ向かう道路周辺の様子をお伝えします。
道のすぐ脇を見ると... | コマクサのつぼみ |
畳平のお花畑で「コマクサは?コマクサはどこ!!」と、血眼になって探す方が結構いらっしゃいますが、実はすぐ足もとに存在するものです。こちらの登山道の傍らをよく見ると、ご覧のとおりすでに開花直前のコマクサのつぼみを見つけることができます。葉が特徴的ですので、一回見つけると、あとは容易に探すことができるでしょう。
コマクサは「高山植物の女王」と言われる代表的な高山植物。コマクサと雷鳥は各地の山では人気者です。なお、畳平お花畑には土壌環境が生育に適さないため、コマクサは自生していません。ですから、お花畑でコマクサを探しても見つからないと思います。
不動岳 | 鶴ヶ池 |
左の画像は畳平の南にある不動岳。そして、右の画像は、畳平の東にある鶴ヶ池。
こちらは昨年の画像ですが、それよりも今週の画像ではさらに積雪が少ない様子がみられます。また、昨年同時期の1週間後は濃霧のため撮影できませんでしたが、先週の状況から推測すると、不動岳・鶴ヶ池ともに昨年より1〜2週間以上早い雪解けと考えられます。
【畳平お花畑】
お花畑全景 |
こちらはお花畑の様子。今年は雪解けが早く、遊歩道の周回部分の雪解けがほぼ完了しています。
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昨年同時期のお花畑 2014ノリクラ雪渓カレンダー Vol.7(2014/06/20〜21) A |
こちらは前年同時期の画像。今週はこれよりも雪解けが進んでいますが、昨年同時期の1週間以降の画像がありませんので、昨年との比較が正確にできませんが、例年より1〜2週間程度早い状況です。
お花畑は6月15日より一般開放 バスターミナル裏側より進んでください |
さて、先ほどもお伝えしたように、畳平お花畑は6月15日(月)に一般開放されました。通常、畳平バスターミナル東側の階段を降りて行きますが、まだ積雪が大量に残っているため、しばらくの間は、畳平バスターミナルの裏側に回ってお花畑へと入ります。少しわかりにくい道順ですので、現地スタッフに問い合わせたほうがよいかと思います。
入口付近は1〜2メートルの積雪 |
畳平お花畑の雪解けは、奥から手前の入口方向へと順番に進んできて、遊歩道周回部分の雪解けは大半完了し、お花畑全体の半分程度は雪解けしています。なお、画像のように入口付近には1〜2メートルの積雪が残っています。
誘導ロープの外に出ないようお願いします |
完全に積雪に覆われた場所はご覧のように両脇に誘導ロープが設置されていますので、ロープの外には出ないようお願いいたします。
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周回コースの起点 − 現時点では左のみ | 完全に雪のとけた周回コース起点 2014ノリクラ 雪渓カレンダーVol.12(2014/07/26〜27) F |
こちらは遊歩道周回部分の起点。ご覧のようにかなりの積雪が残っていて、現時点では右へは進めず左側を進んでください。雪解けが進むと右の画像のように周回可能になります。
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雪解け箇所に到達 |
さらに進むとようやく雪解け箇所に到達します。ちょうど赤丸部分が左の箇所です。
ハクサンイチゲの開花 |
周回部分の中ほどまで進むと、ハクサンイチゲの開花を間近に確認できるようになります。
完全に開花したものもあれば、まだつぼみのものも − まだまだ楽しめる |
完全に開花したものもあれば、まだつぼみのものまであって、まだしばらくは楽しめそうです。例年より2週間ほど早い状況です。
ミヤマキンバイは枯れ始める |
それとは対照的に先週完全に満開だったミヤマキンバイは、一部で枯れ始めています。
ミヤマクロユリのつぼみも早々に | 中には開花したものの |
驚くべきことは、6月中下旬だというのに、すでにミヤマクロユリがつぼみをつけていて、中には開花しているものまで存在します。昨年より3週間早い状態です。
昨年より2週間、あるいは3週間早い状況ですが、それはすでに雪解けが終わった箇所の話で、入口付近の積雪が残っている箇所では、今後の雪解けとともに高山植物が芽吹くようになり、おそらく、入口付近は例年の開花時期とほぼ同じと考えられますので、最終的には例年通り、8月上中旬ごろまで楽しめるのではないかと思います。
【肩の小屋へ】
肩の小屋・コロナ観測所分岐点 昨年より2週間も早い雪解け |
畳平から専用道を1.2km進んで、肩の小屋・コロナ観測所分岐点に到着します。正面が魔利支天岳の頂上で、左に進むと肩の小屋、右に進むとコロナ観測所です。昨年より2週間も早い雪解けです。
大雪渓 |
今日は全景画像を納めることは全くできませんでした。
蚕玉岳からのバーン(狭小部分) − ほぼ分断 | 朝日岳からのバーン(狭小部分) − 何とか滑走可 |
左の画像は蚕玉岳からのバーンの中にある狭小部分。ほぼ分断されていて、先週よりも分断箇所が広くなっています。また、右は朝日岳からのバーンで、先週と比べると岩場が多くなっていますが、何とか滑走可能な状態です。しかし、次週末には完全に分断されることと思います。
摩利支天の急斜面はまだ滑走可能 |
蚕玉岳・朝日岳からの滑走ができなくなると、こちらの摩利支天の斜面が唯一の急斜面となります。
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