ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
番外編<真冬のノリクラサミット>
(2012/12/22〜23) @
2012−2013ウインターシーズンが始まりましたが、今年の冬は序盤からまとまった積雪に見舞われています。そのため、例年ならこの時期のツアーコースはまだブッシュが多く、歩くことも下山滑走することもままならない状況のはずが、ほぼ完全にブッシュが埋まり、早くからバックカントリーを楽しむことができるようになっています。
さて、昨年同様、位ヶ原山荘をベースに開催している「ノリクラサミット」の様子を元に、ツアーコースを歩いて登って山荘までのアクセスの様子、そして、位ヶ原山荘での夜の団欒風景などを今回のノリクラ雪渓カレンダーでお伝えします。
通常、厳冬期のノリクラ雪渓カレンダーの連載は実施していませんが、トップページの速報だけではお伝えできないツアーコースの様子などは、これからシーズンインされるバックカントリースキーヤー・ボーダーの方々にとって参考になる情報かと思います。また、これからツアーコースへ挑戦されたい方にとっても参考となるかと思います。しかし、グリーンシーズンと異なってアクセスが長距離であり、万人向けの情報ではなく、あくまでも経験者が対象となる情報であることを念頭に置いた上で、今回の記事をご覧いただければ幸いです。
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
【12月22日(土)、出発の朝】
観光センター前駐車場 |
こちらは朝7時の観光センター前駐車場。
一晩中、雪が降る | 昨晩からの積雪は15〜20センチ |
シャワーのように一晩中降り続いた雪は15〜20センチほどの積雪となっています。気温は0℃、寒さを全く感じさせない朝です。今朝の天候は雪、観光センター周辺の道路では、夜明け前から除雪車がうなりを上げて道路整備を行っています。
前日の21日(金)は冬至。今日の日の出時刻は6時50分と日の出直後ですからまだまだ薄暗く、どんよりと低く垂れ込める雲に覆われているため、朝を迎えたという雰囲気ではありません...
観光センター |
畳平方面へのシャトルバスの運行が10月末で終了し、11月以降の観光センター付近は訪れる方がかなり少ない状況です。
売店は冬季休業 | 食堂はツアーガイド会社の事務所に |
そのため、観光センター売店などの施設は冬季休業となり、休業中の食堂はアウトドアのツアーガイドを行う会社の冬季事務所となっています。
Mt.乗鞍 第3駐車場 | 営業前には駐車場の除雪を |
観光センターはグリーンシーズンのベースエリアですが、ウインターシーズンはやはりスキー場がベースエリアといえるでしょう。こちらはスキー場中腹にある第3駐車場。昨年からスキー場運営会社が変わって、山麓の駐車場の整備が進められてきましたが、スキー場周辺にある駐車場の中で最も大きいのは、こちらの第3駐車場です。
今朝も営業前から駐車場内を整備する除雪車が何度も往復しながら降り積もった雪を除雪する様子が続きました。
8時頃より雪から雨へと | でも、いつものようにテンションは高い |
先ほどまで雪だった天候が、8時を過ぎる頃になると雨に変わってきます。いつもテンションの高いこちらの常連の方も、季節はずれのこの雨にはちょっと閉口されているようですが、いつものようなイテンション高さは今日も笑顔からも感じ取れます...
ノリクラ常連の面々 − 今日は「ノリクラサミット」に出席 |
こんな雨降りの状況でも出発を決行するのには訳があります。今日は位ヶ原山荘で定期的に実施している「ノリクラサミット」の開催日。常連の皆さんはサミットに参加されるために集まりました。もちろんこんな天候の日もこれまでに何度も経験済みですから、雪でも雨でもなんら問題のないという方々ばかりです。
集合時間は8時と設定したものの、道路積雪や高速道路の通行止め区間を迂回のため、メンバー全員がまだ集まっていません...とりあえずレストハウスでメンバーが到着するのを待つこととします。
【集合時間になってもメンバーが来ない...】
レストハウスやまぼうし − メンバーの到着を待ちます |
こちらはレストハウスやまぼうし。リフト運行開始を待つゲレンデスキーヤー・ボーダーが集まっています。
ビーコンチェック |
メンバーが集合するまでの間、ビーコンチェック...各自の持っているビーコンをお互いに確認します。発信する電波の周波数規格などは同じでも、メーカーごとに操作方法は異なっていてます。そのため、各社のビーコンの電源を切る操作くらいは知っておく必要はあります。
捜索発見したときに電源を切る操作ができないと、他の捜索者をサーチする際に混信の原因となるからです。
雨の降り方はさらに強くなる |
朝から降り続く雨は一向に治まる気配はありません。それどころか幾分激しさを増してきたような雰囲気すらあります。
集合時間から2時間経過 − もう待ちきれません!! |
予定の集合時間からすでに2時間が経過しています。最後のメンバーがまだやってきていません。今日のノリクラサミットへの参加は、普段はフィールドで顔を合わせる常連の方々の懇親が目的ですから、このように何時間もおしゃべりを続ける機会を有効に利用しないわけには行きません...
今日の宿泊地である位ヶ原山荘まで、まだ一歩も踏み出していませんが、「懇親会」のほうはすでに一歩を踏み出してしまいました。
「のんびりと午後から出発しましょう!」 |
午後には天候が回復するという天気予報もあり、「今日は位ヶ原山荘に到着するだけですから、のんびりと午後から出発しましょう!」ということになりつつあります。そして、缶ビールの本数も時間の経過と共に増えて行きます。
通常の山行であれば、諸々のアクシデントなどを想定して旅程時間が長くなっても対応できるよう、時間的な余裕を持って行動するのが一般的です。ですから、今回のような行動パターンは一般の方々には決してオススメしませんので、ご承知置きください。
集合時間から3時間経過 − ようやく「真打登場!」 | 平謝りするばかり...(笑) |
そして、さらに待つこと1時間。ようやくメンバー全員が揃いました。深々と頭を下げるものの、なにかヘンな余裕すらありますよ。「真打登場」といったところでしょうか?
いよいよ出発 |
当初の予定よりも3時間も遅れてようやく出発です。しかし、出発を遅らせたことにより、雨の降り方も収まってきました。通常ならば先行出発したり、山行を中止するところですが、ツアーコースの状況を良く知る方々ですから、焦ることもなく余裕すら感じさせます。
ただ、先ほども申し上げたように、一般的にはこのような行動パターンは決してお勧めしませんので...(→ Next)
■ご注意■
今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)
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