第10回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム
 
(2013/07/06〜07) B

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(Update:2013/07/20)

 

【ゴール付近は強風濃霧、果たしてレース開催は...】

ほおのき平駐車場からシャトルバスで到着した選手

時刻は6時過ぎて、ほおのき平駐車場(大会第2駐車場)から、シャトルバスでやってきた選手が到着します。

 

ゴールで受け取る手荷物を預ける − 防寒着、グローブを必ず用意してください

こちらでゴール地点で受け取る手荷物を預けます。こちらも6時から始まっています。ゴールしてから下山まではやや時間が掛かります。そのため、現地で着るための防寒着が必要です。また、下山走行は指が悴むときがありますので、フルフィンガーのグローブを用意されたほうがよいでしょう。

 

6時過ぎ、「現在、競技委員長が現地確認を行っております。開催は追ってご案内します」

場内アナウンスが6時から繰り返し流されています。

「参加選手の皆さんにご案内致します。現在、競技委員長が山頂に上がりまして、現場の確認を行っております。現在の山頂の気温は9℃、体感温度は非常に寒くなっております。視界は大変悪くなっているそうです。ゴール地点から1.5km手前の桔梗ヶ原で風速18メートルの強風が観測されています。開催につきましては、追って皆様にご案内させていただきたいと思いますので、引き続き、アナウンスをお聞き下さい...」

 

MC担当の方
「昨年の大会レポート見て参考にしました」

今回、MCを担当されるこちらの方。「昨年の大会のレポート...あれ見ました。メッチャわかりやすい。あれ見て、大会の様子が全部わかりました。」

初めて大会に参画されるスタッフの方々が、このレポートをご覧になって大会の様子を把握されるという話もよくお聞きします。大会に参加する選手が主役であることはもちろんですが、その影で支える多数のスタッフの方、地元関係者の方も一緒になって作り上げて行くものだと思います。

 

不安な表情で状況を見守る

当初、6時に開催可否の判断がなされる予定でしたが、天候状況が微妙なため、可否の決定が延期されています。会場内で待機する選手の方々も「風速18メートル」という状況を想像できない模様...

乗鞍スカイラインでは風速20メートルを超えると通行止めが実施されます。つまり、現地ではクルマが通行できないレベルに近い強風にさらされていて、横風に弱い自転車での走行は、ほとんど不可能な状況と言えます。

 

雨が降り始める −アンダーパスへ雨宿り 「やると決まれば行きますよ...レースですから」

6時30分過ぎから、大会会場周辺でも雨が降り始めました、大会本部前で開催決定を待つ選手の方々も、国道下のアンダーパスへと雨宿りに移動します。

−雨でも開催決定となればレースに出場しますか?−
「やると決まれば行きますよ...レースですから」 集中力を途切れさせないよう少し張り詰めた雰囲気。参戦する一つ一つのレースの積み重ねが、年間の結果となってきますから、当然といえば当然のことでしょう。

 

「7時に最終判断を下します...」

会場内ではさらにアナウンスが続きます。
「ここで参加選手の皆様にご案内致します。現地は大変視界が悪くなっています。レース開催の協議が引き続き行われています。現在、乗鞍スカイライン管理事務所では、車の乗り入れはOKですが、自転車の通行は認めないとの判断がありました。大会本部としては、7時の段階で最終判断を致したいと思います。皆様には追ってご連絡をさせていただきます。」

 

「一帯どっちになるんですかねぇ〜〜」

「一帯どっちになるんですかねぇ〜〜」と、少しあきらめムードが漂い始めます。

 

実行委員が集まって最終協議

7時の最終判断を前に、大会本部前には実行委員の方々が集まり、最後の協議に入ります。

「乗鞍スカイラインの道路管理者から自転車の通行はとても認められる状況ではないとのこと。桔梗ヶ原から風速18メートルの風が吹いていて、審判長としてはとても競技できる状況ではありません。しかし、選手皆さんがお集まりいただいておりますので、ゴールを夫婦松駐車場などに引き下げてはという話もありました。そうすると、山頂方面から下山走行してくるシャトルバス・観光バスなどの一般車両との危険性がさらに大きくなり、総合的に判断すると今回は実施が難しい...」

上記のような経過から、最終的に今回のレースは中止となりました。

 

7時に最終発表
「天候悪化で本日の競技は中止とさせて頂きます」
一斉にチップ回収

そして、7時を迎え、大会本部からは、「天候がさらに悪化してきて、乗鞍スカイライン管理事務所からも自転車の通行は許可されないという判断もあり、従って、本日の競技は大変残念ではありますが、中止と判断させていただき、ご報告させて頂きます。なにとぞ、ご理解いただきますようお願いいたします。」

そして、チップとプレートの回収が始まります。

 

ナンバーカードを取り外す
中止となって「えぇ〜...ショック!」

中止のアナウンスを聞いた瞬間、「えぇ〜...」とショックが隠せない様子。

 

この1ヶ月、トレーニング続けて、体脂肪7%をまで絞ったのに...

ナンバーカードとチップを、複雑な表情で取り外すこちらの選手。

「非常に残念です...この1ヶ月間 トレーニングと減量をずーっと続けてきて、今日のために体脂肪7%まで絞ってきたんですよ。これから高山観光して、飛騨牛をやけ食いしてきます!」

その言葉には本当に悔しさがにじみ出ていました...

 

到着したばかりですが、すぐにチップを取り外します

こちらの実業団チームの方は、ほおのき平駐車場から到着したばかり...「中止なんですか!全くもって残念です...」 大会が中止されたことで、実業団の選手には1ポイントが付与されたとのことです。

 

手荷物の返却 中止宣言と共に雨が強くなってきた

大会中止の宣言と同時に、会場内ではやや雨脚が強くなってきました。雨の中、手荷物の返却も始まります。

 

風速18メートルは真冬の稜線並みですね〜

こちらの選手も残念そう。厳冬期のノリクラには山スキーで足しげくお越しになって方々ですが、「風速18メートルは、真冬の摩利支天岳の稜線並みですよね〜」

真冬の稜線は立っていられないほどの強風・突風が吹いています。それに相当する強さの風であれば、登りは何とか走行できたとしても、自転車で下山することはかなり危険な状態となります。

 

荷物をまとめて...

チップの回収を終えた選手の方々は足早に荷物をまとめて駐車場を後にします。

 

これから平湯温泉へ向かいます... やる気十分!「返し討ちにしてやろうと思ったのに(笑)」

雨はさらに激しく降るようになってきて、クルマのハッチで雨宿りするこちらの方々...

「これから平湯温泉ですよ。ほんとは汗かいてから温泉に行く予定だったんですけどね〜。でもこれだけ降れば諦めがつきますね。標高が高いから気象条件が異なるため、普通の大会以上に慎重になってもしょうがないですよね。特に女性の場合は体重が軽いから、風が強いと危ないんです。勝手にテールが流されちゃうんですよ。レース中に雨が降り出すのはいいけど、スタートライン並ぶときにこの雨だったらイヤですよ。」とのこと...

そして、向かい合うこちらの二人、「ウォームアップもすごいやって、やる気十分でした。返り討ちにしてやろうと思ってたのに...(ニヤリ)」と、冗談交じりにおっしゃります。互いに切磋琢磨しながら、ヒルクライムに取り組んでいらっしゃるようです。

 

大会担当者
「本当は中止にしたくなかったんですが...」
まだ準備期間が続いているような気分...

大会担当者の方も、「本当は中止にしたくなかったんですが...」と悔しそうな様子。第10回大会はこれで終わりますが、「大会の準備期間がまだ続いているような気分で、恐らく来年やるまで終わった気分がしない...」と、おっしゃっていました。

選手の皆さんと同じように、スタッフも同じような想いでこの大会に臨んでいらっしゃるのです。Next

 

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